【画像】カバー表紙
題名
上記カバー画像の通り、「スペシャル」の位置が分かりづらいので、『ノストラダムスの大予言・日本編』と表記されることもある。
しかし、まえがきで五島自身が『大予言スペシャル・日本編』と表記しており、奥付でも「ノストラダムスの大予言 スペシャル ・日本編」と、「スペシャル」だけやや小さいものの、「大予言」の直後に入ることが示されている。
内容
- 1章 二人の宇宙神 対『日の国』の王子
- ノストラダムスの「アンリ2世への手紙」の中から、米ソのINF全廃合意を的中させたという章句を引き出し、その恐ろしいまでの正確さを紹介するとともに、それが「解いてはならない予言」の一部であると述べた。
- 2章 東京の妖少女とノストラダムス
- 3章 『空白の予言詩』がいま蘇る
- 「聖フランソワの闇の掟」というタブーが「プロの研究者」の間にはあり、誰も解こうとしない詩篇が存在していることと、にもかかわらず、未来を見たという少女の必死な願いに衝き動かされて、それを解こうと決意する経緯が語られている。
- 4章 一〇〇〇年に一度の何かが起こる
- 5章 近未来、日本軍出撃の悪夢
- 近未来の経済破綻、日本叩きの激化、日本軍の海外出撃の可能性などが、予言詩解釈の結果として示されている。
- 6章 しかし『日の国』が人類滅亡を救う
- 7章 “神の子イエス”を越えた存在
- 逆にヨーロッパにとって都合が悪いため封印されていた、日本にとっては希望となる予言の解釈が行われている。その結果、未来において日本から生まれる何らかの技術などが世界を救うかもしれないと述べている。
カバーには漫画家の美内すずえ、作家の高橋克彦が推薦文を寄せている。
コメント
「
聖フランソワの闇の掟」などというものは、海外の文献では(信奉者、非信奉者を問わず)確認できない。
『大予言V』で完結としていた都合上、「こんな凄い詩があったのだ」と紹介したときに「それならば何故もっと早くに出さなかったのか」と批判されることを見越して、「いや、それはこんなタブーがあったせいで」と予防線を張っておくために、創作されたエピソードでないかと思われる。
なお、それ以外にも
- Seigneur は大文字で書くと宇宙を司る唯一神の意味でしか使われなかった
- 暦書でささげられていた有力者への献辞などに、Seigneur という語が頻出していることだけをとっても、完全に誤りだと分かる。
- 第5巻53番は17世紀、18世紀の予言集では削除されていた
- 上記の詩篇の記事の「異文」欄を見ていただければ、まったくのウソと分かる。
といった事実に反する指摘が多く見られる。
売れ行き
『読売新聞』1987年12月19日朝刊の広告では「発売1週間で14万部突破」とあり、同紙1988年1月23日朝刊の広告だと、「発売1カ月で19万部突破」とある。
『日経エンタテインメント』誌の調査(1997年)での公称発行部数は44万部で、予言書ベストセラーランキング第4位となっている 。
書誌
- 書名
- ノストラダムスの大予言スペシャル・日本編
- 副題
- 人類の滅亡を救うのは「日の国」だ
- 著者
- 五島勉
- 版元
- 祥伝社
- 出版日
- 1987年12月20日
- 注記
外国人研究者向けの暫定的な仏語訳書誌(Bibliographie provisoire)
- Titre
- Nostradamus no daiyogen special, Nihon hen (trad./ Les grandes Prophéties de Nostradamus sur le Japon, édition spéciale.)
- Sous-titre
- Jinrui no metsubou wo sukuunowa “Hi no kuni” da (trad./ C'est "Le pays du Soleil" qui sauvera la humanité du cataclysme.)
- Auteur
- GOTÔ Ben
- Publication
- Shôdensha
- Lieu
- Tokyo, Japon
- Date
- le 20 décembre 1987
- Note
- Examen des quatrains I-4, I-63, I-100, II-46, III-34, IV-29, IV-30, IV-31, V-25, V-27, V-32, V-49, V-53, V-66, VI-58, VI-97, VIII-14, IX-44, IX-65, IX-72
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最終更新:2016年07月03日 16:29