デウカリオン

 デウカリオンはギリシャ神話に登場する人物。
 プロメテウスの子であり、ゼウスが大洪水を引き起こして人類を一度滅ぼしたときに、デウカリオンと妻ピュラだけは行いの正しさによって救われたとされる。デウカリオンとピュラは洪水の後に託宣に従って石を投げ、その石が男女となり、人類は再び地に満ちるようになったという*1

 転じて旧約聖書のノアとともに洪水伝説の代名詞ともされる。ノストラダムスは詩百篇では二度しか言及していないが、暦書ではたびたび洪水の隠喩としてデウカリオンの名を引き合いに出している。

登場箇所


 このほか、『1557年向けの占筮』、英訳版『1559年向けの占筮』、『1563年向けの暦』(上記予兆詩とは別の箇所)、伊訳版『1567年向けの暦』などに登場している。


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最終更新:2020年02月10日 18:55

*1 呉茂一『ギリシア神話』上、pp.64-68, エヴスリン [1979]