自ブログでの改変盗用の告白
5月2日、中村克氏は自ブログ「外部の専門家」に「『最後のパレード』回収に関して」と題したエントリを発表。
同エントリの中で、少なくとも3つのエピソードに関して、サンクチュアリ社および中村氏が他所から収集したものであり、
『最後のパレード』に盗用・所収するに際して改変を加えていたことを明らかにした。
「本当の勇者」
シンデレラ城ミステリーツアーのエピソードも、キャストとゲストの会話内容もかなり変更しました。
キャストが言わない言葉が含まれていたからです。
(中村氏ブログより)
なお、中村克は
シンデレラ城ミステリーツアーのエピソードも、キャストとゲストの会話内容もかなり変更しました。
キャストが言わない言葉が含まれていたからです。
と述べているが、実際はそれほど変更されていない。
大きな変更と言えば、ゲストの少年の最後のセリフがえらくあっさりしたものになっている点くらい。
以下はセリフ部分の対比表。
発言者 |
2chスレより |
『最後のパレード』より |
キャスト |
大丈夫かな?怖がって、出てしまうんじゃないかな? |
大丈夫かな・・・・・・。怖がって途中で出ていってしまうんじゃないかな |
ゲスト |
お姉ちゃん、あいつ悪いやつなの? |
ねえお姉ちゃん、あいつ悪いやつなの? |
キャスト |
うん、あいつ悪いやつで、お姉ちゃんのこと、いじめるの! |
うん。あいつは悪いやつで、お姉ちゃんのことをいじめるの! |
キャスト |
|
どうしたの? |
ゲスト |
僕たちがお姉ちゃんのこと守ってあげるよ |
僕たちがお姉ちゃんを守ってあげる |
キャスト |
どなたかいらっしゃいませんか?私と一緒に悪の大王と戦って下さい! |
どなたか私と一緒に、悪の大王と戦ってください! |
キャスト |
大丈夫?本当にお姉ちゃんと戦ってくれるの? |
怖くない?お姉ちゃんと一緒に戦ってくれる? |
ゲスト |
僕ね…本当はとっても恐いんだ。でも、お姉ちゃんのためにがんばるよ。 |
がんばる |
「僕ね…本当はとっても恐いんだ。でも、お姉ちゃんのためにがんばるよ。」が「がんばる」。
むしろゲストの少年のセリフに「言わない言葉」が混じっていたと中村克は判断したのではなかろうか。
「いつまでも宝物」
サイン帳を無くしたエピソードも不自然な所はカットしました。
例えば「キャストが自費でサイン帳を購入した」という一文もありました。これも、考えられない手順です。
(中村氏ブログより)
「いつまでも宝物」(『最後のパレード』p.18~)と思われる。
ネット上に多数同様の逸話があるが、多くが比田井和孝著『私が一番受けたいココロの授業』「命のサイン帳」からの引用と表記。
もしくは 、トム・コネラン著『ディズニー7つの法則』(1997/11発行)に同様のエピソードが掲載されており、
原著ありの著作物を改変している可能性が高い。
ちなみに、中村氏のカットした
例えば「キャストが自費でサイン帳を購入した」という一文もありました。これも、考えられない手順です。
この一文だが、
初出と考えられるトム・コネランの『ディズニー7つの法則』でもキャストが自費でサイン帳を購入している。
名札にアニーと書いてあるキャストが、堰をきったように話しだした。
「わたしは、すごく感激した手紙をもらったことがあるんです。
小さな男の子からで、その坊や、もう助からないっていう病気にかかっていたんです。
その子、ここに来たとき、サインをたくさん集めていたんですけど、そのサイン帳をなくしちゃって……。
(中略)
「そして、わたしたち、聞いたとおりのサイン帳を買ってきて、サインがしてあると聞いた人のサイン、
キャラクターのサインをすべて集めて回ったんです。
そして、二日後にやって来たお父さんにそれを渡しました。もう大喜びでした。わたしもすごくうれしくて……」
(以下略)
トム・コネラン著『ディズニー7つの法則』(日経BP社発行) p.115より一部引用(強調は記事編集者)
「乗せてあげたい」
両手が無いゲストがビックサンダー・マウンテンに乗れなかったというエピソードでは、
私も「この対応は間違っている」と反省し、オリエンタルランドの担当者に今もこの手順なのかを尋ねました。
(中村氏ブログより)
サンクチュアリ出版様と当社で長きに渡って集めたエピソード
(中村氏ブログより)
とあるので、サンクチュアリ社及び中村克氏が「ネットからの盗用である事を承知した上で」本に載せていたことになり、
かつ原文に改変を加えていたことになる。
最終更新:2010年05月29日 11:58