日本海域水中考古学会
The Society of Japan Sea Underwater Archaeology
事務局e-mail:nihonkaiikisuityukoukogakkai@live.jp
水中考古学は夢のあるロマンの世界です。海が好きな方、浜辺の散歩が好きな方、海に潜るのが好きな方、あるいは単に興味を引かれた方、だれでも参加できます。能登半島に拠点を置いて、日本海を中心に活動しています。入会ご希望の方、ご協力いただける方、e-mailで事務局にご連絡ください。
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(トピック)
中国、南シナ海の水中考古学でも領有権主張The Wall Street Journal 2013,12,3
海洋考古学者フランク・ゴディオ氏のチームは昨年、13世紀の中国製ジャンク船(木造帆船)の残骸を調査している途中に、21世紀の中国の海軍力を見せつけられた。
チームが使っていたフィリピン船に向かって双発機が急降下すると同時に、中国の海洋監視船が接近。拡声器を通じて英語で指示が出された。
このフィリピン船に乗っていた1人は「この海域が中華人民共和国に属していると彼らは述べ、われわれに急いで立ち去るよう求めた」とし、「とても怖かった」と話した。中国政府の高官はこうした事態が起こったことを認めつつ、ゴディオ氏の考古学調査プロジェクトは違法だったと述べた。
中国周辺で領海をめぐる対立が深刻化し、中国政府は南シナ海ほぼ全域について海底に沈む多くの難破船の所有権を主張し始めた。この海域は何世紀にもわたって中国の領海だったとしている。
中国政府は、領有権を主張する海域で違法とみなす考古学調査の取り締まりを海上保安当局に命じる一方、政府主導の海洋考古学プログラムに資金をつぎ込んでいる。領有権が対立する地域を含めた初めての包括的な調査に向け、複数の中国人考古学者が準備中だ。
政府高官は、窃盗や宝探しで多数の場所が荒らされることや、不正収得した中国の骨董(こっとう)品を世界各地で売りさばく行為の抑制が目的だと述べた。
中国主導の海洋考古学調査には政治的な側面がある。中国人考古学者らは、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、台湾、フィリピンと領有権が対立する南シナ海で、中国の歴史的な支配を裏付けたい考えを公にしている。
中国文化遺産研究院の劉曙光・院長は「中国人がそこへ行き、居住したという証拠、つまり中国が南シナ海の領有権を持つことを証明する歴史的証拠をさらに見つけたい」と述べた。中国文化遺産研究院の国家文物局水下文化遺産保護中心は、国内の海洋考古学を監督するため2009年に設立された。
中国は南シナ海だけでなく、東シナ海の領土問題でも日本との対立姿勢を強めている。11月23日には、中国と日本がともに領有権を主張し、日本政府が管轄してきた部分を含む海域上空に防空識別圏(ADIZ)を設定した。
貨物船の主要な通行路となっている南シナ海には、中国のジャンク船、インドやアラビア半島で作られたダウ船、オランダや英国が貿易に使ったスクーナー、第2次世界大戦時の戦艦など、過去2000年の間に難破したさまざまな船舶が海底に眠っている。中国人考古学者らによると、これまでに70隻分の位置情報を確認したが、少なくとも2000隻が存在すると推測されている。
フランス人海洋考古学者ゴディオ氏は世界的にも名が知られ、1980年代から手掛けている南シナ海の調査で15世紀のジャンク船、16世紀のスペインのガリオン船、18世紀の英国貿易船などを発掘してきた。ゴディオ氏のチームは、フィリピン国立博物館との共同研究プロジェクトの一環として、南シナ海で昨年調査を行っただけでなく、2011年にはフィリピン沖のスカボロー礁を訪れた。フィリピン国立博物館は公的資金不足が原因で国外の考古学者の協力を仰いでいる。
このプロジェクトに関わった人々は、政治的あるいは商業的な目的はなかったと話した。昨年の調査旅行では、先のとがったサンゴ礁で難破した船の残骸から取り出した青磁を分析したという。
中国政府は隠された動機があったはずだとみている。
中国文化遺産研究院の劉院長は「フィリピン政府が何のためにフランス人考古学者を送ったのか。それはこの難破船を引き揚げるためだ」とし、「これは中国人が最初にスカボロー礁(中国名・黄岩島)を見つけたという物的証拠になるため、中国に有利になる証拠を破壊したかったのだ」と語った。ゴディオ氏のグループはこの見方を否定している。
「水中遺跡調査検討委員会(第1回)」の開催
日 時 平成25年3月22日(金)
場 所 東海大学校友会館「阿蘇の間」
(東京都千代田区霞が関三丁目2番5号霞が関ビル35階)
初島沖海底遺跡で調査が行われました。
3月13日〜18日、静岡県熱海市初島沖海底遺跡の調査を東京海洋大学とアジア水中考古学研究所が共同で実施。東京海洋大学が所有する自律型水中ロボット(AUV)での遺構詳細図作成およびマルチスキャンソナーでの海底地形図作成を主な目的とし、成果はユネスコの水中文化遺産世界大学会議などの場で発表予定。
フランス:水中文化遺産保護に関する条約(ユネスコ2001年条約)を批准
2013年2月8日付、情報源:ユネスコ ユネスコフランス政府代表部大使はユネスコ事務局長に「水中文化遺産の保護に関する条約」の批准書を提出した。この批准は海洋先進大国による水中遺産の保護のための支援強化を示している。フランスは水中考古学分野における長年の伝統を有し、同分野で科学的方法論発展の先駆的諸国の一つである。批准に際し、水中文化遺産保護の広く認識された法的、科学的基準の施行と適用を強化している。フランスの専門家は、2001年条約の他の遵守国にとっての科学的・倫理的可能性の発展のための支援を拡大するつもりである。この条約は略奪や商業開発による水中文化遺産の破壊の防止における協力の拡充にも役立つ。2001年条約は2009年1月2日に発効した水中遺産に関する第一の国際法であり、その規定を積極的に施行し適用する水中考古学者によって強力に支援されている。フランスは条約を批准した42番目の国である。
ユネスコ:アジア・太平洋の水中文化遺産保護・管理訓練マニュアルを発表 2012年8月13日
ノルウェー政府資金援助で設立した地域研究拠点を通じ水中考古遺跡の保護と管理のためユネスコ地域人材育成事業が、アジア・太平洋における水中文化遺産保護の訓練マニュアルをまとめた。基礎コースの一貫したカリキュラムとハイレベルな訓練内容を含む。トレーナー養成のため実習及び評価の枠組も提供。ユネスコはタイ文化省芸術局水中考古課及びイコモス水中文化遺産国際学術委員会と、アジア・太平洋地域水中文化遺産訓練センターをタイのチャンタブリー県に設立。マニュアル内容はタイで行われた3つの基礎コースのユネスコ、トレーナー及び学生の交流結果である。マニュアルはCD-ROM又は制限付オンラインでダウンロードできる。
http://www.unescobkk.org/culture/uch/uch-publication/?utm_medium=class%3Dint
レバノン:フェニキア港の破壊に抗議運動、2012年6月29日
レバノンの文化遺産保護に携わる人たちは28日、古代フェニキアの港と彼らが主張する地区が地域開発会社によって破壊されることに抗議した。約2500年前と言われる遺跡は26日、ベイルートの商業地区の500万US$(18億Dh)規模の開発計画のために壊された。
開発計画は、前文化大臣が遺跡の保護のため建設を停止し、1年以上保留となっていた。現文化大臣は今週、遺跡に目立った重要性がないと決定を覆した。
The Association for the Protection of the Lebanese Heritage(APLH)は28日、文化省の外で文化大臣の罷免を求めてのデモした。文化省の情報筋によると、遺跡は最近の再評価で「国宝」に値しないとなった。
鞆の浦架橋計画を撤回 景観に配慮、トンネルに変更
2012年6月25日、万葉集に詠まれ、アニメ映画「崖の上のポニョ」の舞台とされる瀬戸内海の景勝地・鞆の浦(広島県福山市)の埋め立て架橋計画をめぐり、広島県知事は現行の計画を撤回し、景観への影響が小さい山側にトンネルを整備する方針を伝えた。県と市が1983年に計画を策定して以来、凍結や再開など紆余曲折を経た架橋事業は、景観を配慮して中止となった。海の遺跡の保存が進む。
タイタニックが水中文化遺産に
ユネスコは2012年4月5日、今月中旬で沈没100年となる豪華客船タイタニックを、沈没船や海底遺跡を守る水中文化遺産保護条約の対象になると発表し、略奪行為などに歯止めをかける。この条約は原則として水中に100年以上ある沈没船や遺跡などが対象で、2009年1月に発効した。タイタニックは北大西洋の公海で沈み、どの国も管轄権を持っていない。ユネスコによると、条約の加盟国は今後、破壊、略奪、売却などを禁止し、船体に残る遺体の尊厳を守る。日本、米国、英国は条約を批准していない。
鷹島海底遺跡が国指定遺跡に
平成24年3月27日、文部科学省は元の軍船や遺物が発見された松浦市鷹島町神崎免の沖合い海域を「鷹島神崎遺跡」として国史跡に指定。
海のタイムカプセル-水中考古学からのおくりもの-
【企画展】
開催場所:東京海洋大学・越中島キャンパス 越中島会館・特別展示室
開催期間:2012年2月15日(水)~3月25日(日) 開催時間:10時~16時30分
(休館日:2月24・25日,3月9~12日)
展示内容:全国の海から引揚げられた文化遺産を多数展示します。
[おもな展示予定遺跡・遺物](沖縄県)オーハ沖海底遺跡,(長崎県)鷹島海底遺跡・前方湾海底遺(福岡県)相島沖瓦・玄界島沖唐津焼・岡垣浜陶磁器・福岡市内碇石,(静岡県)初島沖海底遺跡,(東京都)神津島沖海底遺跡,(千葉県)沖ノ島海底遺跡,(北陸)能登半島珠洲焼・海岸採集陶磁器 ほか
【シンポジウム】 第6回水中文化遺産と考古学シンポジウム
開催場所:東京海洋大学・越中島キャンパス 越中島会館・講堂
開 催日:2012年2月26日(日) 10時~16時30分
〈プログラム〉
開会挨拶 10:00
第1部 講演 10:15~12:00
コーディネーター:岩淵聡文(東京海洋大学教授・水中文化遺産委員会委員)
- 「宋代南海沈船1号:宋代の進んだ海洋貿易交流の新たな証拠」アンジェラ・ショッテンハイマ(ゲント大学人文学科教授・ベルギー)
- 「日本における水中考古学の発展を」西谷 正(九州歴史資料館長・九州大学名誉教授・水中文化遺産委員会委員)
第2部 研究・調査報告 13:30~16:30
コーディネーター:高野真晋司(アジア水中考古学研究所副理事長)
- 「水底に消えた陸地と島の謎を追って」石原 渉(アジア水中考古学研究所事務局長)
- 「東日本・太平洋沿岸の水中文化遺産」林原利明(アジア水中考古学研究所理事)
- 「日本海の水中文化遺産-沿岸の海揚がり品を中心に-」佐々木達夫(金沢大学名誉教授・水中文化遺産会委員)
- 「南西諸島の水中文化遺産-中国陶磁生産地と琉球の貿易港-」金武正紀(貿易陶磁調査研究所代表・水中文化遺産会委員)
- 「沖縄県久米島で実施した水中文化遺産見学会の様子-海底遺跡ミュージアム構想の実践-」片桐千亜紀(アジア水中考古学研究所理事)
- 「石見銀山遺跡と水中文化遺産の調査」林 健亮(石見銀山世界遺産センター専門研究員)
閉会挨拶 16:30
総合司会:塚原 博(アジア水中考古学研究所理事)
元寇の軍船、長崎・松浦沖で発見
長崎県松浦市・鷹島沖の伊万里湾で、鎌倉時代の元寇(げんこう)(弘安の役、1281年)の際に沈んだとみられる元の軍船が発見された。
発掘を続けていた琉球大の池田栄史教授(考古学)が、20日明らかにした。鷹島周辺ではこれまで元軍の船材の一部やいかり石、砲弾などが出土しているが、原形をとどめた船体がまとまって見つかったのは初めて。
船体は鷹島の南、水深20~25メートルの海底を約1メートル掘り下げた層で昨年発見され、今年9月30日から本格的な調査を行っていた。船底の背骨にあたるキール(竜骨、幅50センチ、長さ15メートル)と、その両舷側から、幅15~25センチ、厚さ10センチ、長さ1~10メートルの船底・船腹の板材が多数見つかった。キールの両側には白灰色の塗料が塗られていた。
中央にキールが通っている船底の構造のほか、船材上に中国陶磁器の破片や中国特有のレンガである磚(せん)があったことから、元の軍船と判断された。キールの先端にはさらに部材をつなぐ加工があり、全長は少なくとも20メートルに達するとみられる。
鎌倉時代、中国・元のフビライは日本に服属を迫るため、2度にわたり朝鮮半島の高麗との連合軍で来襲した。文永の役(1274年)に続く弘安の役では、約4400隻からなる大船団で、14万人の将兵が攻めよせ、一部が博多などで戦闘を繰り広げた。その後、船団が鷹島周辺に集結した際に「神風」と呼ばれた暴風雨で、大半が壊滅したとされる。
日本列島ではこれまで縄文、弥生時代の丸木舟が出土した例はあるが、木材を組み合わせた中世以前の構造船が原形をとどめて出土したのは初めて。構造船としては最古の発見例となる。(2011年10月20日 YOMIURI ONLINE)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20111020-OYT1T00964.htm?from=navr
2011年10月15日(土)13:00~17:00 金沢大学公開講座「海の考古学」
場所: 金沢大学サテライト・プラザ(近江町市場の近く)
佐々木 達夫「水中考古学の魅力と発掘風景」
大槻 巌「東北地方の海に沈む歴史」
石村 智「南太平洋に沈む船」
佐々木 花江「海外の沈没船発掘」
※ お申し込みは、金沢大学地域連携推進センターHP(
https://entry.ei.kanazawa-u.ac.jp/)まで。
昨年までは、能登半島での調査を中心にお話をしてきました。今回は、昨年末に山形県飛島沖で新たに発見され、今年になって調査がおこなわれて明らかになった沈船の話と、南太平洋での歴史を整理するための水中調査の事例をお話しします。そして、日本の水中考古学をどのように活用するのか、外国の水中考古学がどのような研究成果を上げているのかを御紹介いたします。
日本海域水中考古学会例会
主催 日本海域水中考古学会
共催 珠洲焼資料館・金沢大学考古学研究室
日時 2011年9月17日 11時30分~13:00
発表 酒井 中(株式会社パスコ)「姫島海域におけるナローマルチビーム深浅測量の成果と展望」ほか
音響探査(7月25日~27日)
珠洲市寺家付近(姫島、高波)の海底を、株式会社パスコと金沢大学考古学研究室が共同調査した。ナローマルチビーム深浅測量システムを用いて海底地形を三次元で測量した。
河北潟の船と水路、船小屋・写真展
昭和30年頃の河北潟の漁船、津幡町内の水路や船小屋などを含む「津幡の風景今昔」写真展が津幡町文化会館で開催された。会員の宮本真晴さんが会長を務める津波多百韻会主催。漁の風景、形の違う漁船など、現在は失われた風景が映し出された。2011年6月11日~14日。
津波の避難勧告を携帯にメール配信
小型船舶の海難事故を減らすため、第3管区海上保安本部は7月1日から海の安全情報を携帯電話にメールで配信する。
配信内容は、海上保安庁が発表する第3管区海上保安本部の管轄海域(茨城、千葉、離島を含む東京、神奈川、静岡の各都県)沿岸部の安全情報で、津波や台風の避難勧告のほか、海難事故の発生状況や視界不良時の航行制限など。気象庁が発表する日本全国の警報・注意報なども配信する。(2011年4月30日 時事通信)
明代の沈没船「南澳1号」、4度目の水中調査がスタート
「南澳1号」の4度目の水中考古学調査が27日朝、正式にスタートした。調査チームを率いる崔勇氏によると、今回の水中考古学調査は75日間にわたって行われ、沈没船に残された貨物の引き揚げを行っていく。また、沈没船の保存状態についてもより詳細に調査する。人民日報が28日に伝えた。
「南澳1号」の水中調査は2007年、2009年、2010年に実施されてきた。水深27メートルに位置する「南澳1号」の調査は国家水中文化遺産保護センターの毎年の重点業務となっている。南宋時代の沈没船「南海1号」とは異なり、この海域は可視度が良好で、海水がにごりにくく、現場での水中調査に適している。
崔勇氏は、「GPSがある現在においても、『南澳1号』沈没地点付近の海域では依然として座礁する船が後を絶たない。このため、400年前に『南澳1号』が沈没した原因も座礁と見られている」としたほか、「十分な自信がなければ、沈没船を安易に引き揚げることはできない。船に積まれた文化財を引き揚げる主な目的は、辺境防衛兵士の遺跡保護における圧力を軽減するためだ」と述べる。(2011年4月28日 インサイトチャイナ)
http://www.insightchina.jp/newscns/2011/04/28/20430/
元王朝時代の沈没船から貴重な遺物 山東省荷沢市で
山東省荷沢市で2カ月前に発見された古代沈没船が600年以上も前の中国元王朝時代の船であることが明らかになった。荷沢市が11月23日に行った発表によると、山東省でこれまで発見された沈没船の中で最も古い時代のものだという。
船内からは100点余りの遺物が発掘されているが、なかでも元朝時代の青花磁器が3点出土している。景徳鎮の代表ともいえる元朝の青花磁器は、精緻な作り、かつ伝世品としても稀少である。(2010年11月24日 インサイトチャイナ)
http://www.insightchina.jp/newscns/2010/11/24/8888/
フォーラム 珠洲の海と歴史 ―海揚がり鉄錨の保存処理と珠洲焼の流通―
日時:平成22年8月14日(土)13時~16時30分
場所:珠洲焼資料館ロビー(珠洲市蛸島町)
主催:珠洲市・日本海域水中考古学会
参加費無料
プログラム
司会:大安尚寿(珠洲市立珠洲焼資料館)
挨拶:田中栄俊(珠洲市教育長)
佐々木達夫(日本海域水中考古学会長)「日本海と水中考古学」
松井敏也(筑波大学准教授)「文化財の保存科学」
九千房百合(日本海域水中考古学会幹事)「珠洲の海揚がり鉄錨」
澤田正昭(日本文化財科学会長)「珠洲の海揚がり鉄錨3点の修理と保存」
休憩10分
泉雅博(跡見学園女子大学教授)「「船手勧録」の海域世界」
刀祢秀一(ランプの宿)「珠洲の海に沈む伊万里の謎」
松井広信(金沢大学考古学)「新潟県の海揚がり品の調査」
田崎稔也(金沢大学考古学)「福井県の海揚がり品の調査」
渡辺玲(金沢大学考古学)「石川県・富山県の海揚がり品の調査」
小川光彦(日本海域水中考古学会専務理事)「水中文化遺産を理解する」
会場の様子(1)
会場の様子(2)
会場の様子(3)
会場の様子(4)
錨について説明する澤田先生方々
第2回日韓共同水中考古学研究会
2010年9月12日(日)9時〜17時、福岡市博物館講堂
- 田中克子(福岡市教育委員会)「長崎県五島列島小値賀における日宋交易に関する一考察—前方湾海底遺跡調査の成果より—」
- 高野晋司(長崎県教育庁学芸文化課)「蒙古襲来を掘る」
- 宮城弘樹(今帰仁村教育委員会埋蔵文化財課)「南西諸島の水中文化遺産の概要」
- 金炳菫(国立海洋文化財研究所)「水中発掘の高麗船舶の構造と時代区分」
- 魯京正(国立海洋文化財研究所)「忠南泰安郡馬島の沖における水中発掘調査の概要」
- 金尹姫(韓國文物研究院)「海底遺跡出土の高麗靑磁の現況と特徴」
- 兪炳琭(ウリ文化財研究院)「水中考古学の現況」
グランドゼロ隣接地点より木造船が出土
米中枢同時テロで崩壊したニューヨークの世界貿易センタービル跡地の隣で行われていた再開発事業に伴う発掘調査現場から18世紀に建造されたとみられる木造船の一部が発掘された。
同地点は「グラウンド・ゼロ」と呼ばれるテロ跡地に接しており、船体は地表面下約6メートルで発見された。現場の考古学者によると、7月13日朝に2本の木枠が見つかり、発掘を進めたところ、船体の一部(長さ約10メートル)が出土した。
船体の近くでは鉄製のいかり(重さ約45キロ)も発見された。
郷土史家らはこの船について、ハドソン川に面するマンハッタン島の南端が1810年前後に拡張された際、埋め立て用の廃材として利用されたとみられると指摘している。
CNNジャパン<
http://www.cnn.co.jp/science/AIC201007160012.html>ほか
日本財団助成事業 2009年度「海の文化遺産総合調査プロジェクト」調査報告会
第3回『水中文化遺産と考古学』シンポジウム
関連記事URL
日 時: 2010(平成22)年2月28日(日)
会 場: 日本財団ビル1階バウルーム 東京都港区赤坂1丁目2番2号
主 催: 特定非営利活動法人 アジア水中考古学研究所(ARIUA)
水中考古学の魅力に触れる 北國新聞2010年1月31日
1月30日(土)に行われた金沢大学公開講座「日本海の海上交通史と水中考古学」の紹介。
漂着陶磁器から北前船交易探る 北國新聞2010年1月30日
金沢大学考古学研究室が中心となってつくる「日本海域水中考古学会」は30日、今年度から能登半島沿岸で進めている陶磁器片など漂着物の採集調査の成果を、同大の公開講座で発表する。
今年度は珠洲市、輪島市を中心に奥能登で5回の現地踏査を実施。事務局長のコメントを掲載。
バルト海の沈没船にフナクイムシの被害ナショナルジオグラフィック 2010年1月20日
北ヨーロッパのバルト海で、木を餌とする厄介なフナクイムシが増殖しつつあり、バイキング船をはじめ歴史的価値のある10万隻もの沈没船が食い荒らされる可能性が指摘されている。
島根県温泉津周辺にて実施した水中調査が山陰中央新報に掲載
2009年12月29日記事。 調査概要と、島根県文化財課の守岡専門研究員と野上専務理事のコメントが掲載。
海揚がりの有田焼
11月1日~11月30日 於 有田町歴史民俗資料館
筑前(福岡県)岡垣浜を中心とする海揚がりの有田焼の展示。
海賊「黒ひげ」の船から発見、金の粒ナショナル・ジオグラッフィック
海賊「黒ひげ」が1717年に乗っとった「クイーン・アンズ・リベンジ」号とされる難破船で
シンブル(指ぬき)1杯分ほどの金が発見された。金は鉛の散弾と混ざり合った状態で発見された。わずかな金と共にほかの遺物も見つかっている。「難破船は黒ひげのものだと考えていいと思う」と、クイーン・アンズ・リベンジ(QAR)プロジェクトの指揮を執るマーク・ワイルド・ラムシング氏は確信している。
「米水没船財宝ハンターと水中文化遺産」2009年8月10日付ディ・ヴェルト紙(ドイツ、インターネット版)世界の深海の水没船を最新技術で探査する米国オデッセイ・マリン・エクスポレーション社(OMEX、ナスダック上場企業)が今年第二四半期決算書を発表した。当該期収益は40万米ドル、昨年同期に比べ70万米ドル減。同社は難破船から収集する宝物や銀貨等の販売により収益を得る。同社プロジェクトにはすべてコード名がつけられ、オペレーション「ブラック・スワン」では2007年に植民地時代の船から50万枚の銀貨・銀貨を発見して販売した。HMSヴィクトリー号(1744年に沈没)探索では、英国政府と海軍と協力しつつ、青銅製の大砲二基等をはじめとする引き揚げを行った。英国はユネスコの水中文化遺産保護条約を未締結。水中文化遺産保護条約(2001年ユネスコ総会にて採択)は水中文化遺産を人類の遺産として保護するための条約。100年水中にある歴史・考古・文化的遺物を水中文化遺産と定義し、締約国の水中文化遺産の保護義務、商業目的の利用禁止、国際協力、遺産の現状保存の原則、海域ごとの保護措置等を規定する。2009年1月発効。現在の締約国は26カ国。
http://newsticker.welt.de/?module=smarthouse&id=927204
ユネスコ 有形・無形遺産に関する職員を募集
募集職種 Division of Cultural Objects and Intangible Heritage Culture Sector(CLT-188, D-1) 主な業務 担当局のプログラム形成、計画、遂行、評価の統括。無形文化遺産に関する条約(2003年)、武力紛争の際の文化財の保護のための条約(1954年)、文化財の不法な輸出、輸入及び所有権譲渡の禁止及び防止に関する条約(1970年)、水中文化遺産保護条約(2001年)の促進と締約国のアドボカシー支援など。
http://www.unesco.org/employment
北朝鮮が国際海事機関IMOに2009年4月4日から8日の間に実験通信衛星を打ち上げると予告。5日、ロケット1段目は秋田県西方沖の日本海に落下した。日本海の海底に沈むミサイルも水中考古学の資料となった。
最終更新:2013年12月03日 12:31