【連載】新・東京物語 隠されていた異都(全7回) 月刊PLAYBOY日本版(集英社
号数 発行日 単行本
1986年8月号(No.134) 1986.08.01 (第1話)軍事都市「東京には戦争がひそんでいる」 P108-P113
東京には魔物が住みついている。私たちは、この不可思議な大都会を歩き回りながら、それを確信した。一千万人以上もの生者が働く日常。夜を徹して遊び騒ぐ若者たち。だが、その裏側には、得体の知れぬ魔性たちがうごめいている。奇才・荒俣宏とPB東京特捜班が、その魔性の東京を求めて、半年間にわたる旅に出た。
1986年9月号(No.135) 1986.09.01 (第2話)風水都市吉と凶の神々が蠢く、東京 P155-P159
すべての土地に、神が棲む。荒俣隊長以下、PB東京特捜班は、地にひそむ神の恩寵を求めて街々を歩き続けた。そして見つけたものは、超近代的大都会に隠然として生き続ける竜であり、虎であった。神よ、祝福を!!
1986年10月号(No.136) 1986.10.01 (第3話)地下都市都会のはらわたに、裏文明を見た! P154-P159
闇は想像力をかきたてる。闇の中に棲むのは、神か魔か!? 大都会の地表をめくれば、そこに現出するはらわた。柔らかく暖かく、まるで太古の母の胎内のような地下世界こそ、もうひとつの都市の文明なのだ。PB東京特捜班は潜り、そして見た。
1986年11月号(No.137) 1986.11.01 (第4話)南方都市東京に残る、熱帯雨林の快楽 P164-P168
南の風は快楽の匂いを運んでくる。大都会は快楽を貪り肪脹する。だから、都市には南方幻想がひそんでいる。PB東京特捜班もまた、快楽を求めて都市の熱帯雨林に突入、その果てに人工を蝕む熱い自然を見た!
1986年12月号(No.138) 1986.12.01 (第5話)怨霊都市満開の花の下には、やはり死体が… P173-P177
無数の怨念が我らを手招きする! 春は艶やかに咲き狂う桜の下で、夏は生い繁る雑草に埋もれ、眠り続ける墓地を訪ねた東京特捜班は見た。東京が“死者の都市”であることを。人影なく、荒廃した墓場に潜む、怨霊の群れを!
1987年1月号(No.139) 1987.01.01 (第6話)幻影都市そして、最後にありえない東京が、浮かびあがる。 P194-P200
遠く明治に構想された壮大な東京改造計画。もし実現していたら、東京はパリと並ぶネオ・バロックの巨大都市となっていただろう。今、その幻の都が、CGと想像力によって再現された!
1987年3月号(No.141) 1987.03.01 (番外編)上海は、未来の東京である。 P170-P179
ぼくらの夢の中で、上海はいつでも幻想の『魔都』である。東京が失った匂いを漂わせ、やがて来る東京の姿を垣間見せる。そして、ぼくらが触れた現実の上海は、想像以上の『未来都市』だったのだ!
見つけた。何を? 街にとけこむ「本願寺」を!
かつて、日本人が暮らした「租界」。今も見果てぬ夢が…。
すさまじい人間の数。渦巻く熱は、東京が失った街の匂い。
芥川龍之介も遊んだ名所は、昔の姿そのままに、今も。
最終更新:2012年02月14日 21:31