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「やだ!ボク、学校に行かない!」
「ダメだ、ダメだ!そっだらこと!病気でもねえのに休むなんてとんでもねえだ!」
パオズ山の朝の静寂を破る大声の主は、チチと悟天である。
ブウ戦後、悟空が生き返って一週間。パオズ山の小さな家はようやく平穏を取り戻しつつあった。昨日まで、仲間達が悟空の家に代わる代わる押し寄せ、それぞれの7年間について悟空に話した。悟空は各人の話に、興味があるのか無いのか分からないがフンフンと相槌を打ち、チチは客の接待に一人でてんてこ舞っていた。
その中でも、悟天の喜びようは尋常ではなかった。常に悟空の膝に陣取り、父を横取りする者達を拒むように、大人達の話に割り込んできた。そんな悟天を誰一人として、あのべジータでさえも咎めようとはしなかった。父の温もりを知らずに育ったとは思えない程、明るく素直な子だが、父のいない寂しさをずっと隠してきた事は、悟空があの世に帰る時、必死に涙をこらえて抱きついた姿から容易に想像できた。
悟天は悟空の側を片時も離れようとはしなかった。しかし悟天には学校がある。この日も学校に行かないと駄々をこねだした。対峙するチチと悟天を見て、悟飯は自分に出る幕はないと言うように肩をすくめた。助け舟を出したのは悟空だった。
「悟天、学校に行って来い。帰ってきたら、釣りに連れてってやっから。」
「ホント?絶対だよ、お父さん。」
泣きべそもどこへやら。明るく笑って、かばんを肩にかけた悟天にチチもホッとした。
「行ってきまーす!兄ちゃん、早く!」
「じゃあ、行ってきます。」
悟飯と悟天は、軽く地面を蹴ったかと思うと、青空の彼方に飛び去って行った。

小さな「台風」が出て行くと、家には悟空とチチだけが残った。7年振りに二人きりである。悟天が影のように悟空につきまとい、夜も悟空と寝ると言ってベッドに入ってきたからだ。
「悟天。お前がお父さん達のベッドで一緒に寝たら、お父さん達、狭くて眠れないよ。」
ヤマシイ気遣いからではなく、ただ純粋に両親の寝心地だけを心配して、悟飯は弟を諭した。
「だったら、お母さんが兄ちゃんと寝ればいいよ。僕、お父さんと寝る!」と、話にならなかった。こうして、悟空、悟天、チチは川の字で寝ていた。
チチは、まさに「台風一過」という有様の朝食の後片付けを始めた。悟空は椅子に座ったまま、食器を洗う妻の背中を見つめた。何か話そうと思うのだが、何故か言葉が出てこない。立派な若者に成長した悟飯にも、自分の死後に生まれた悟天にさえも自然に接することができるのに。こんな気持ちになったことが前にもある。そうだ、結婚して二人で暮らし始めた時だ。さて、何から切り出そうか。悟空は天井を見上げて、うーん、と唸った。
食器の山を洗い終えて、チチは手を拭きながら後ろを振り向いた。テーブルの上に頬杖をついて、こちらを眺めている悟空と目があった。
「悟空さ。ずっとそこに居ただか?」
「おう。」
チチは台所の時計に目をやった。時計は9時を少しまわっていた。
「やんだ、もうこんな時間け?悟空さ、お昼、何が食べたい?」
朝食の片付けが終わったばかりなのに、もう昼食の準備をしなければならないのは、サイヤ人妻の悲しい宿命である。チチはまた流しに向き直った。

「あのさあ、おめえもやっぱり皆と一緒にブウに喰われちまってたのか?」
もう少し話題を選べないのか。残念ながらこの男にそういう感情はない。チチは一瞬きょとんとしたものの、すぐに合点がいった。
「いんや。その前におらはブウの奴をひっぱたいて、ブウに卵にされて踏み潰されちまったんだ。」
さらっと答える妻に、さしもの悟空も目の玉が飛び出るほど驚いた。
「いいっ?!おめえ・・・ブウをひっぱたいたんか?!」
無謀だなあ。怖がりのクセにムチャするところは、ガキの頃のまんまだ。力の差ってもんを考えろよ、と言おうとしたとき、チチはポツリと言った。
「悟空さに合わす顔がねえと思ってさ・・・」
自分にあわす顔とはどんな顔だろう、と悟空はチチの言葉の意味が分からなかった。
「おらな、あの時、ブウに悟飯ちゃんを殺されたって、早とちりしちまったんだ。悟空さが遺してくれた子供を、みすみす殺されたなんて、あの世で悟空さに合わす顔が無えべ。おら、どんなことがあっても悟飯と悟天は、ちゃんと育てねば悟空さに悪いって思ってたから・・・」
悟空は鼻の奥がギュンと痛くなった。自分が地球を救ったといっても、それは一過性のことだ。その平和を守っていくのは、毎日、泣いて笑って、子供を育てて、家族のことを思いやるこの妻のように名も無く弱い者達だ。星を壊すほどの力は無くても、タイムマシンを発明する才は無くとも、その日々の営みの何と尊いことか。
「おら、カァッて頭に血が上っちまってなあ。後で聞いたら、そのとき悟飯ちゃんは生きて・・・」
いきなり後ろから悟空に抱きすくめられた。
「チチ。もう、そんなムチャすんな!」
悟空はチチの両肩をつかんで自分の方へ向けた。
「おめえがいなけりゃ、生き返ったって、しょうがねえじゃねえか・・・」

自分を見上げる黒目がちの大きな瞳。ああ、この目だ。と悟空は思う。
「おめえは変わってねえなあ」
「悟空さは、生き返って嘘をつくようになっただか?」
そんなことねえさ。7年前と何も変わっていない。いや、もっと前から。フライパン山で初めて会ったあの幼い日から、この女の自分を見つめる深く澄んだ瞳の色は変わることはない。
思わず胸に抱きしめた。チチの細く白い腕が悟空の首に巻きつく。あわせた頬から熱が伝わる。お互いの頬をこするようにずらして、唇と唇を重ね合わせた。悟空の舌がチチの唇を割って口の中に進入した。強引な舌を、小さな舌は恥じらいながら迎え入れる。二つの舌先が触れ合った瞬間、悟空はチチの舌を絡めとり、自分の口内へ引きずり込んだ。チチの肩がビクッと震え、慌てて悟空の口から逃げようとした。が、執拗にチチの舌を追いかけてきた悟空は、チチの口内の隅々まで舌をまさぐらせた。チチは息が出来なくなり、その唇から逃れようと、悟空の胸に添えた手を突っ張った。一瞬、口を離した悟空は、今度はチチの白い喉元に唇を落とした。
「あっ」チチが切ない吐息を漏らして顎をのけぞらせた。悟空は首筋から下の方へ唇をずらそうとしたが、チチのチャイナ服の高い襟がそれ以上の進入を拒んだ。邪魔だなあ。チチの目にそう話しかけると、またチチの口を唇で塞ぎながら、悟空の右手は、チチのチャイナ服の首元から鎖骨に沿ってついている留め具を、一つ一つ外し始めた。

上着の前身ごろをはだけると、生成りのキャミソールだけがチチの素肌を包んでいた。薄い下着から、盛り上がった丘の上の突起の淡いピンク色が透けて見える。悟空は下着の上から左の乳房をそっとつかんだ。悟空の大きな手の平に少し余るくらいの、形の良い乳房の感触は昔と変わっていない。キャミソールの裾を引きずり出すと、裾から手を差し入れ、直接、乳房を掴んだ。チチはその暖かい手の感触に、ピクンと身体を弾ませた。嫌ではないのに反射的に身体が引いた。一歩後ずさりをするとドンと流し台にぶつかった。小動物を追い詰めた獣は、貪るようにその小さな口を吸いながら、片手で露わになった乳房を揉みしだいた。
チチは細い身体を流し台に押し付けられ、くぐもった声を出した。立ったままでは、自分の思いを妻は受けきれないだろう。悟空はチチの身体を抱き上げると、反転して、先程チチが綺麗に片付けたばかりのダイニングテーブルの上に横たえ、その上に覆いかぶさった。悟空はその厚い胸板を、チチの露わになった胸に押しつけた。豊かな胸が押しつぶされる感覚が伝わってくる。チチの乳房と自身の胸を隔てているのは、悟空の山吹色の胴着と、その下に着た紺色のアンダーシャツだけであるが、それすらも、今の悟空にはもどかしい。いったん上半身を起こし、かなぐり捨てるように上着を脱いだ。二人の素肌が7年振りに触れ合った。
悟空は、チチの上着の袖を脱がすと、キャミソールを頭から抜いた。障害の無くなったチチの乳房に、悟空はむしゃぶりついた。すでに尖り始めた乳首を口に含むと、頭の上で、チチが切ない嬌声を漏らした。
「悟天もこのオッパイ飲んだんか?」
意地悪く問いかけると、チチは眉間に皴を寄せて目を閉じたまま、バカ、と唇を動かした。

チチの細い手首を掴んで上に挙げ、悟空はその脇の下に顔を埋めた。「やんだ・・・」チチが身をくねらせた。チチは脇の匂いを嗅がれるのを嫌がった。悟空には何がそんなに嫌なのか分からないが、どんなに離れていても、帰ってきてこの匂いを嗅ぐと、自分は生きているのだと実感できた。今も、本当にここにいるのだと思わずにいられない。
自分の生きている証拠が、ズボンの中で存在を主張し始めていた。悟空は胴着の帯をほどくと、掴んだチチの手首を、ズボンの中に招き入れた。熱く硬い肉棒に触れた瞬間、チチは思わず手を引き抜こうとしたが、悟空の手はそれを許さなかった。
「なあ、触ってくれよ、チチ」
悟空は逃げようとするチチの手を自分のモノに押し付けた。観念したように、チチはそれを優しく握り、手をゆっくり上下に動かした。
「はあっ・・・やっぱチチの手は柔らかくて気持ちいいなあ・・・上手いしさあ」
うっとりとした顔で臆面もなく話しかけられると、チチは堪らなくなって、その顔を悟空の肩口に押し付けた。恥じらう妻の仕草に、愛おしさと、蹂躙してやりたいという矛盾した気持ちが、同時に悟空の中に沸き起こった。
「死んだときにカラダをつけてくれたのはいいんだけどよ、けっこうツラかったぞ・・・」
おめえとヤリたくってもよ、出来ねえもんだから、オラ、自分で・・・と、自身を握るチチの手の上に悟空は手を重ね、上下に動かした。

チチはハッと悟空の顔を見上げた。悟空はチチの目を見つめながら、手はそのままに話し続けた。
「おめえのアノときの声や、イッたときの顔を思い出しながらさ・・・」
でも、全然ダメだったな。おめえとヤルのと全然違うんだもんな!ははっ。と笑った。そして、悟空はチチの瞳の奥をじっと見据えると、顔は笑ったまま、だが、低い声で詰問した。
「おめえはオラのいない間、一人でヤッてたんか?」
チチは返答に窮した。正直、悟空のいない間に自慰を覚えていた。最愛の夫の死という五臓六腑を引き裂くような悲しみを癒してくれたのは、悟空に生き写しの次男の誕生だった。悟天の世話に明け暮れている間は、夫のいない寂しさを忘れることができた。しかし、悟天に手がかからなくなると、女盛りの身に閨房の寂しさは夜毎に襲ってきた。そんなとき、いけないと思いつつも、悟空の腕の力や、荒い吐息を思い出しながら自分を慰めると、そのまま眠りにつくことが出来た。後には、ふしだらな女になったような自責の念が残ったが。
「怒らねえからさ、言ってみろよ。ヤッてたんだろ?」悟空は尚も問い詰めた。その妖しい目の光に、チチは小さく頷いた。素直な妻に、悟空は白い歯を見せてニッと笑い、さらなる要求をつきつけた。
「なあ、おめえがヤッてるとこ、オラにも見せてくんねえかな?」
あまりに無体な注文にチチは激しく首を振った。
「やんだ、そっだらこと・・・!」
どうすっかなあ。悟空はつぶやくと、チチのチャイナ服のスカートの裾を、するすると腰まで上げた。そして、白い小さなショーツに手をかけると、一気に足首まで引きずり下ろした。

悟空はチチから体を離してテーブルから降りると、チチの尻がテーブルの縁に来るまで、その脚を引っ張った。テーブルの傍らに膝をつき、チチの脚の間に体を入れると、丁度、悟空の眼前にチチの秘所が晒される格好になった。
「なあ、ちょっとでいいからさ」と、悟空はチチの右手をとると彼女の股間に導いた。条件反射で、チチは花芯の上から恥骨を撫で回すように、白魚のような中指を動かした。いつもの快感が、夫に見られているという状況の中で、更に悦びを増す。チチが思わず早く動かし始めた指を、悟空は制した。
「ソコが一番イイとこなんか?」熱く問いかける夫に、チチは快感に眉をしかめながら頷いた。妻が悦ぶツボは、妻以上に知っていると自負している。悟空は、チチの指が触れていた辺りに、自分の指を差し伸べた。
「ああっ!はぁんっ・・・」
愛しい男の手に触られている感じは、自分で行うことの数倍、数十倍の快感をチチにもたらした。悟空の荒い息も、熱い体も、全て夢ではない。チチの白い肌がピンク色に染まり、全身から汗が噴出す。悟空は、右手の人差し指と中指で潤った蜜壺の中をかき回しながら、左手ですっかり外に現れた赤い果実をなで上げた。悟空の指が敏感な部分をこする度に、チチは浜に打ち上げられた若鮎のように、何度も何度も飛び跳ねた。飛び跳ねる度に結い上げた髪は崩れ、緑の黒髪は背中一面を覆った。目の上で切りそろえられていた前髪は、今や、後ろの髪と同じ長さになっている。いわゆるワンレングスの髪が、チチの白い顔を覆う。赤みがさした白い肌に、対象的な漆黒の髪。まさしく「妖艶」というにふさわしい。悟空がそんな言葉を知っている由も無いが、妻の艶かしい姿態は、十分に彼の興奮の度合いを高めていった。

蜜壺から指をズっと引き抜くと、トロトロとした蜜が滴り落ちて、テーブルクロスにシミを作った。悟空はチチの膝頭を押し開いて、その中心に顔を埋めた。唇で柔らかな恥毛の感触を確かめ、濡れたクレパスに鼻先を押し当て、甘い香りを吸い込んだ。下から上に舌で舐め上げると、チチは背中を反らして、ひときわ大きな声で啼いた。指で慣らした箇所は、その赤い口を広げて艶かしく蠢いているのが目に入った。悟空は舌を尖らせて、何かを待ち望むその箇所に差し入れた。
「ご、悟空さ・・・もう・・・」
チチの口から悟空をねだる声がもれた。悟空の方も限界だった。破裂しそうに膨張した男根を、さっきまで舌で愛していた蜜壺の入り口にあてがった。
「あ、あっ!」
悟空の隆々とした自身が触れた瞬間、チチはまた跳ねた。悟空は入り口をなぞると、その蜜を己に塗りつけた。先端を沈めていこうとすると、思いのほか強い抵抗にあった。久しぶりの行為に、チチは緊張してしまったらしい。いざ悟空を迎えようとすると、その内部は悟空を押し出すように収縮している。
「力、抜けよ、チチ・・・」
「う、うん・・・」
悟空はチチの背中を強く抱くと、再び、力を込めてチチの中へ身体を沈めた。肉の花びらの一枚一枚が悟空に絡みついてくる。チチの手よりも、ずっと暖かく柔らかい壁が悟空を包んで蠢く。記憶の中の肉感を遥かに超えた刺激に、悟空は一気に駆け上がった。

「やべっ!!」
自制する間もなく、悟空の身体の中に溜まった7年間の思いは、堰を切った川のようにチチの中に注ぎ込まれた。自分の身体の奥に後から後から注ぎ込まれる熱い塊に、チチはじっと目を閉じて耐えた。そっと薄目を開けると、眼前に、目をつむり、口を半開きにした悟空の恍惚とした顔があった。全てを注ぎ終わると、悟空は「はあー」と満足気に溜め息をついた。その顔にチチは思わず笑みがこぼれた。自分しか知らない「地球を救った男」の素顔だ。悟空が目を開けると、自分を見上げて穏やかに微笑むチチと目が合った。
「久しぶりだからよ・・・」とバツの悪そうに笑う悟空の前髪を、チチはその手でそっと撫でた。
悟空の髪を撫でながら、チチは悟空とは目を合わさずに、ポツリとつぶやいた。
「ご、悟空さ・・・お、おらが・・・してあげる・・・」
チチは可哀想なほど真っ赤な顔をして身を起こすと、悟空の手を取り、テーブルの端に腰掛けるよう促した。自らもテーブルを降り、腰掛けた悟空の脚の間にひざまずくと、その股間のモノを恭しく手に取った。
「チチ・・・」
「お、お、お礼だべ・・・地球救ってくれた・・」
目を閉じ少しためらった後、意を決したように、その舌先を先端の割れ目にあて、チロチロと舐め始めた。やがて自分と夫の愛液で汚れた部分を、舌を広げて拭き取るように舐めた。裏の筋も、袋も余すところなく。

悟空は快感に眉をしかめながら、チチの頭に手を置いた。昔からの「咥えて欲しい」という二人の合図だ。チチは夫の指示通り、亀頭をすっぽりとその小さな口に入れ、頭を前後に動かした。更に左手で夫の根元を支え、右手で片方の袋を優しく揉んだ。悟空の口から吐息が漏れ出す。先程、果てたばかりのソレは、チチの口の中で硬さと容積を増し始めた。
「チチ」
悟空はチチの頬に手をかけて自分を離させた。何か落ち度があったのか、というような顔でチチは悟空を見上げた。
「おめえの口もいいけどさ、やっぱ下の口の方が、おめえもいいだろ?」
さっきは、オラだけイッちまったしな。悟空は足元でひざまずいているチチを抱き起こすと、後ろ向きにしてテーブルに両手をつかせた。背後からくびれた腰に両手をかけ、両脚の間に膝を割り込ませて無理やりこじ開けると、尻の双丘の間から見える赤くぬめった洞穴に、脈打つ程に猛った己自身を打ち込んだ。
感覚を取り戻したのか、悟空は果てることなく、チチの最奥に激しく突き込んだ。悟空が突き上げる度に、チチの柔らかい乳房が波打つように揺れた。悟空は右手を前に回し、自分が押し入っている部分のすぐ上にある肉芽をつまんだ。そして、チチが自分でしていたというやり方で、恥骨を押すように撫でまわした。

「悟空さ・・お、おら、変になっちまう・・・いや・・・!」
「イヤじゃねえだろ?おめえのココが、オラのをすっげえ締め付けて離さねえんだぞ」
悟空の言葉の通り、チチの内部は悟空を締め付け、うねうねと蠢いていた。
「なあ、チチ。もっと、声、出せよ。悟飯も悟天もいねえんだし・・・」
それでも、貞淑な妻は、歓喜の声が漏れそうになるのを唇を噛み締めて我慢している。ならば、出させるまでだ。悟空は、肉の壁を引きずり出すように、己を一旦引き抜くと、一気に最奥まで突き込んだ。
「やあっ!はああっ。悟空さぁ!」
悟空は遮二無二、チチの中を掻き回した。
「ご、悟空さ・・悟空さ。いい・・・気持ちいいだよ・・・」
理性のたがが取れ、チチは何度も悟空の名を呼んだ。どれだけ、その声で自分を呼んで欲しかったことか。
「ああ・・やっぱ、チチん中は、すっげー、いいぞ・・・」
「悟空さ・・・いい!・・・ああっ、あん!おら、もう・・」
チチの奥がビクビクと震えた。自分の名を叫ぶチチの声を聞きながら、悟空は自身を開放した。
達しても尚、悟空はチチの中で硬さを取り戻した。
「やっ!悟空さ?」
「まだ終われねえなあ。」
悟空は、イッたばかりのチチの身体に、また、己を打ち込んだ。後は二匹の獣となり求め合った。何度も体位を変え、互いの名前を呼び、チチは耳鳴りがするほどの快感に、達した回数もわからなかった。

気が付くと、チチはまたテーブルの上で、悟空に組み敷かれていた。チチは悟空の背中に両手を回した。相変わらず、両手が回りきらないほど広く逞しい背中だ。しばらく、二人で何も言わず、肌の暖かさを確かめ合った。最初に口を開いたのはチチだった。
「さっきの話・・・その、悟空さが、あの世で、一人で・・・」
「ああ、オラが自分でヤッてたって話か?」
「悟空さ、その時、死んだこと、後悔したのけ?」
「うーん・・・どっかなあ?・・・」
悟空はチチの胸に顔を埋めた。胸にもたれかかった悟空の頭を、チチは優しく撫で続けた。我ながら愚かな質問をしたものだとチチは思った。死ぬことすら後先を考えぬ夫は、きっと、あの世で死んだことを後悔したに違いない。死んでも体を与えられ、歳もとらず、過去の達人たちと修行三昧の日々が送れるから、生き返らしてくれなくてもいい、とまで言った夫が、老界王神から生を受け、二言目には「働け」としか言わぬ、口うるさい女房の元に帰ってきてくれたのだから。
働いてくれなくてもいい。修行に夢中になって何日も家を空けてもかまわない。ただ、生きていてさえくれれば、それでいい。
だが、それは言わないことにした。悟空に真に受けてもらっては困る。もっとも、いくら尻を叩いても、一向に働く気のない夫ではあるが。何よりも、ケンカの種が無くなってしまう。
―― オラ、腹、減ったぞ。何か作ってくれよ、チチィ。
―― 悟空さは、働きもしねえくせに、腹は減るんだべな!
これが、二人のアイ・ラブ・ユーだから、楽しみは残しておこう。そう考えるとチチはククッと笑った。
「何がおかしいんだよ?」
「何でもねえだ」
二人は顔を見合わせて笑った。そして、どちらからともなく、また唇を重ねた。

その日の夕食時――
朝の約束通り、午後、釣りに出掛けた悟空と悟天の釣果はさっぱりで、食卓にはチチ特性のハンバーグが山のように盛られた。
「今日、ブルマさんから電話があってな、皆で悟空さの生き返ったお祝いをしてくれるんだと!」
「おっほー!そりゃ楽しみだな。うめえもん、いっぱい食えっかなあ?」
「皆で、うーんとおめかしして出掛けるだ!」
両親のやり取りを眺めていた悟天は、隣に座る悟飯に話しかけた。
「ねえ、兄ちゃん。なんか、今日、お母さん、綺麗だと思わない?」
「ぐふっ・・」
弟の唐突な質問に悟飯はむせた。改めて母に目を向けても、普段と変わらないように見える。
「や、やんだよ~。悟天ちゃーん。何言うだ~。おっ母、こっぱずかしいでねか」
チチは少女のように頬を染め、身をくねらした。
「だって、お母さん、ホントに綺麗に見えるんだもん。何かあったの?」
ナニかはあったのだが、それは言えない。
「ありがとな、悟天ちゃん。お世辞でもおっ母、嬉しいだよ。」
はい、とチチは自分のハンバーグを悟天の皿に載せた。悟天が喚声を挙げた。
「あー!ずりいぞ、悟天!チチ、オラにも。オラにもくれよ!チチ、きれえだなあ!すっげえ、綺麗だぞ!」
「見え透いたこと言うでねえだ。」

「悟天。おめえ、今夜から自分の部屋で寝ろ」
食い物の恨み、ばかりではないが、悟空は悟天に言い放った。
「えー!やだよ!ボク、お父さんとお母さんと一緒に寝る!」
「オラがおめえくらいの時は一人で寝てたぞ。悟飯なんか、もっと小せえ頃から一人で寝てたぞ」
「んー・・・」
父や兄と比較されると、負けず嫌いの悟天としては後に引けない。
「わかったよ。自分の部屋で寝る」
「そっかあ!悟天、えれえぞ。」
悟空はチチに向かって、片目をつぶってみせた。
悟天は今日の釣りのことを悟飯に話している。子供たちが騒いでいる隙に、チチは悟空の皿にそっとハンバーグを載せた。悟空はそれを見てニカッと笑った。
「おっ?チチィ。これも地球救った礼かあ?」
「それとも、二人で寝られるようになったからかあ?」とチチに顔を寄せ小声で囁いた。
「まっ、いろいろだ。」

生き返ってくれたり、愛してくれたり、綺麗にしてくれたり、幸せにしてくれたり。


(終)