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『うん。で、君のバイク…それ原付だよね?』 『高速道路に乗るんだけど…原付じゃ乗れないよね?』 『原付は高速道路を走っちゃダメなんだよ。それにそのスピードメーター見てごらん』 『高速道路は80~100km/hくらいで流れてるからね。君の原付じゃついて来れないよ(苦笑』 『マグナ君だね。当サイトのルール通り、君をアク禁にします』 ・・・・・・・!! 「うぅ…夢か…」 俺はあれからほぼ毎晩のように、あの日の悪夢にうなされている 時計を見ると、午前0時をちょっと過ぎたころだった 冷たい水で顔を洗うと、ベッドに腰掛けてため息をつく 「俺のマグナ…50ccだけど…本当に遅いのか?」 夢に出てくるZZR1400に乗ったあのオヤジは、いつも俺のマグナ50をバカにしやがる だがどうしても俺にはマグナ50が遅いバイクだとは思えなかった ハーレーと並んでも負けない堂々としたスタイル ホンダが生んだパワフルタフエンジン ライダーの意志と共鳴する4速ミッション こんな素晴らしいバイクが、どうして世の中に認められないのか? 本当に高速道路に乗れないくらい遅いのか? そりゃZZR1400と比べれば、少しは遅いのかもしれないが… 「そうだ!」 頭の中にひとつの提案が浮かんだ 『マグナが速いってことを証明してやる!』 そう決めた俺は、着替えてヘルメットとキーを持つと 家族が起きないように静かに家を出た 相棒に跨ると、あの場所を目指して走り出す マグナ50の実力を試す場所、俺とマグナ50の魂が一つの壁に挑戦する場所、高速道路へと… ウインカーを点滅させ、インターチェンジへと進入していく もちろん原付は高速道路に乗ってはいけないという法律を知らないわけじゃない だけどこれは、俺とマグナ50の挑戦なんだ もう戻ることなんかできない 発券機から券を抜き取ると、スロットルを全開にして走り出す 「行くぜ!マグナ50の実力を証明してやる!」 初めて走る高速道路 だが親父の車で何度も来ているので、どういう場所かは理解している メーターの針はまもなく60km/hを指そうとしている しかしトラックや車に次々と追い越されていく やっぱりマグナ50は遅いのか…いや、違う!まだ実力は発揮されていない 「まだだ!マグナ50はこんなもんじゃない!」 前傾姿勢になると、前方を走る軽自動車を睨みつける 行ける!追いつける!追い越せる! ここからは一瞬が勝負の世界だ 右のミラーを見て、後方からの車がないことを確認する 右のウインカーを出す、そして目視 素早く車線を変更すると、3速に落としてエンジンのパワーを開放する 「行っけぇぇぇぇぇ!!!!!!」 再び4速!並んだ!そして抜いた! マグナ50が軽自動車に勝利した瞬間だった 軽自動車の排気量は660ccある CBR600RRよりも上だということだ その軽自動車に勝ったということはつまり マグナ50は、CBR600RRよりも速いということになる 激しいバトルを終えた俺は この先2kmにあるサービスエリアの看板を見つける 「少し休もうかマグナ50…」 夜のサービスエリアは静寂に包まれていて 戦士が休息を取るには最適な場所だった 「俺たち勝ったんだぜ。お前も疲れただろ?ちょっと休もう」 マグナ50を二輪の駐車場に置くと 建物の中へと入り、食堂でうどんを注文する さっきのバトルで、かなりエネルギーを消費したから栄養補給だ あとでマグナ50にも給油してやろう 今日は頑張ってくれたから、特別にハイオクを入れてやろうかな そんなことを考えていると、食堂のおばちゃんから声がかかる 「3番のうどんでお待ちのお客さま~」 熱々のうどんを頬張っていると、誰かが俺の肩を叩いた 振り返ると警察官が二人、俺を見下して立っていた 「あっちに停めてある原付は君のか?」 「…原付というか、マグナ50っスけど…」 「ちょっと来い!」 食べかけのうどんを残し、俺はパトカーのほうへと連行された 午前6時、連絡を受けた親父が警察署まで迎えに来た そして殴られた
『うん。で、君のバイク…それ原付だよね?』 『高速道路に乗るんだけど…原付じゃ乗れないよね?』 『原付は高速道路を走っちゃダメなんだよ。それにそのスピードメーター見てごらん』 『高速道路は80~100km/hくらいで流れてるからね。君の原付じゃついて来れないよ(苦笑』 『マグナ君だね。当サイトのルール通り、君をアク禁にします』  ・・・・・・!! 「うぅ…夢か…」 俺はあれからほぼ毎晩のように、あの日の悪夢にうなされている 時計を見ると、午前0時をちょっと過ぎたころだった 冷たい水で顔を洗うと、ベッドに腰掛けてため息をつく 「俺のマグナ…50ccだけど…本当に遅いのか?」 夢に出てくるZZR1400に乗ったあのオヤジは、いつも俺のマグナ50をバカにしやがる だがどうしても俺にはマグナ50が遅いバイクだとは思えなかった ハーレーと並んでも負けない堂々としたスタイル ホンダが生んだパワフルタフエンジン ライダーの意志と共鳴する4速ミッション こんな素晴らしいバイクが、どうして世の中に認められないのか? 本当に高速道路に乗れないくらい遅いのか? そりゃZZR1400と比べれば、少しは遅いのかもしれないが… 「そうだ!」 頭の中にひとつの提案が浮かんだ 『マグナが速いってことを証明してやる!』 そう決めた俺は、着替えてヘルメットとキーを持つと 家族が起きないように静かに家を出た 相棒に跨ると、あの場所を目指して走り出す マグナ50の実力を試す場所、俺とマグナ50の魂が一つの壁に挑戦する場所、高速道路へと… ウインカーを点滅させ、インターチェンジへと進入していく もちろん原付は高速道路に乗ってはいけないという法律を知らないわけじゃない だけどこれは、俺とマグナ50の挑戦なんだ もう戻ることなんかできない 発券機から券を抜き取ると、スロットルを全開にして走り出す 「行くぜ!マグナ50の実力を証明してやる!」 初めて走る高速道路 だが親父の車で何度も来ているので、どういう場所かは理解している メーターの針はまもなく60km/hを指そうとしている しかしトラックや車に次々と追い越されていく やっぱりマグナ50は遅いのか…いや、違う!まだ実力は発揮されていない 「まだだ!マグナ50はこんなもんじゃない!」 前傾姿勢になると、前方を走る軽自動車を睨みつける 行ける!追いつける!追い越せる! ここからは一瞬が勝負の世界だ 右のミラーを見て、後方からの車がないことを確認する 右のウインカーを出す、そして目視 素早く車線を変更すると、3速に落としてエンジンのパワーを開放する 「行っけぇぇぇぇぇ!!!!!!」 再び4速!並んだ!そして抜いた! マグナ50が軽自動車に勝利した瞬間だった 軽自動車の排気量は660ccある CBR600RRよりも上だということだ その軽自動車に勝ったということはつまり マグナ50は、CBR600RRよりも速いということになる 激しいバトルを終えた俺は この先2kmにあるサービスエリアの看板を見つける 「少し休もうかマグナ50…」 夜のサービスエリアは静寂に包まれていて 戦士が休息を取るには最適な場所だった 「俺たち勝ったんだぜ。お前も疲れただろ?ちょっと休もう」 マグナ50を二輪の駐車場に置くと 建物の中へと入り、食堂でうどんを注文する さっきのバトルで、かなりエネルギーを消費したから栄養補給だ あとでマグナ50にも給油してやろう 今日は頑張ってくれたから、特別にハイオクを入れてやろうかな そんなことを考えていると、食堂のおばちゃんから声がかかる 「3番のうどんでお待ちのお客さま~」 熱々のうどんを頬張っていると、誰かが俺の肩を叩いた 振り返ると警察官が二人、俺を見下して立っていた 「あっちに停めてある原付は君のか?」 「…原付というか、マグナ50っスけど…」 「ちょっと来い!」 食べかけのうどんを残し、俺はパトカーのほうへと連行された 午前6時、連絡を受けた親父が警察署まで迎えに来た そして殴られた

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