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新井FA宣言、移籍へ 「環境変え前に進む」

 今季フリーエージェント(FA)権を取得し、去就が注目されていた広島の新井貴浩内野手(30)が8日、他球団への移籍を前提としてFA宣言に必要な書類を球団に提出した。14日から他球団との交渉が可能となり、阪神が獲得に強い関心を示している。記者会見に臨んだ新井は「カープのユニホームをもう着ることができないのは寂しい」。目を真っ赤に腫らし、声を詰まらせながら、大好きなカープに別れを告げた。(日野淳太朗)

▽阪神が強い関心

 新井は午前10時半、広島市中区の球団事務所を訪れ、鈴木清明球団本部長にFA申請書類を提出後、市内のホテルで会見した。無数のフラッシュを浴びる新井の顔が、みるみる紅潮していく。FA宣言した心境を聞かれた時だった。しばらく絶句したのち、声を振り絞った。「つらいです。つらいです。カープが大好きなんで…」。せきを切ったように目から涙があふれ出た。

 広島・広島工高から駒大に進み、広島にドラフト6位で入団。無名選手を辛抱して育ててくれたカープへの感謝の思いは強く、悩みに悩んだ末の決断だった。シーズン終了直後は「どこにも行かないだろうと考えていた」という。その一方で、勝ちたい、環境を変えて自らを高めたいという気持ちも日増しに大きくなった。何度も心は揺れた。最後に決断を後押ししたのは、「野球人として前に進みたい」という向上心だった。

 球団の誠意も、残留を願うファンの熱意も痛いほど伝わった。今でも広島への愛着は強い。それでも新天地を求める。「喜んで出て行くのではないことを理解してほしい」。ほおを伝う涙をぬぐおうともせず、胸の内を吐露した。会見場を後にし、歩きながらも涙は止まらなかった。広島で生まれ育った主砲は、後ろ髪を引かれる思いを振り切り、新たな野球人生に向けて一歩を踏み出した。

▽一問一答 「カープ大好き…つらいです」

 ―FA宣言した気持ちを聞かせてください。

 つらいです。つらいです。カープが大好きなのでつらかったです。

 ―決断したのはいつ。

 6日夜に鈴木さん(球団本部長)に電話をする直前です。正直、自分はカープに残るだろう、どこにも行かないだろう、当初はそういうふうに考えていました。ただ、一野球人として自らを厳しい環境に置き、その中で自分がどう変わっていくか挑戦したい気持ちが出てきた。毎日どんな時も自問自答しながら、最終的に自分自身で決断した。

 ―球団とはどのような話をしましたか。

 誠意ある話し合いを何度もしてもらい、その誠意は十分伝わりましたが、こういう結果になりすみませんでした、と(鈴木球団本部長に)伝えました。

 ―黒田博樹投手がFA宣言した影響は。

 あります。黒田さんとは同じ野球観を持ち、先輩として尊敬していた。その黒田さんが来年どうなるか分からなくなり、不安になった。

 ―FA宣言で移籍となるのですか。

 はい。球団にはそう伝えました。

 ―今後は他球団と交渉することになります。

 最後の最後まで、どうしたら宣言せずに残れるかばかり考えていたんで。今は本当に何も考えられない。そこまで考える余裕はありません。カープのユニホームをもう着ることができないのは寂しい。

 ―残留を願っていたファンに伝えたいことは。

 応援してくださったファンの方の気持ちを裏切る形になり、本当に申し訳ないと思っています。僕が喜んで出て行くのではないことを理解してほしい。


【写真説明】FA宣言し、記者会見で涙ながらに心境を語る新井(撮影・坂田一浩)




カープ新井、移籍へ 阪神が名乗りか 8日FA宣言


 広島東洋カープの新井貴浩内野手(30)が他球団への移籍を前提に、今季取得したフリーエージェント(FA)権を行使する決意を固めたことが七日、明らかになった。八日午前に球団にFA申請書を提出、記者会見してFA宣言する。阪神が獲得に名乗りを上げるものとみられる。

 FA宣言することを決断した新井選手は七日までに複数の球団関係者やチームOBに意思を伝えた。中国新聞の取材に対し、「ずっと悩み、これからもカープで野球がやりたかった。でも、新たに前に踏みだそうとする気持ちと、残留して後悔したくないとの思いが強くなり(FA宣言することを)決めた」と決断への経緯を話した。

 広島球団は、これまでの交渉で新井選手に残留を求め、出来高込みで四年総額十億円(年数と金額は推定)の条件を提示した。FA宣言後の残留も容認しているが、新井選手は「宣言すれば他球団へ移籍する可能性が高い」と明言、他球団へのFA移籍が濃厚となった。

 二〇〇五年に本塁打王や二年連続100打点を記録した新井選手の長打力には、阪神が強い関心を示している。FA選手と交渉が解禁になる十四日にも獲得に乗り出すものとみられる。




主砲決断にナイン絶句 新井FA移籍へ

▽監督「悲しい一日」 球団、対応に追われる

 広島の新井貴浩内野手の他球団への移籍が濃厚となった。7日、移籍を前提としたフリーエージェント(FA)権の行使を決意。広島球団は朝から、対応に追われた。松田元オーナーは、宮崎県日南市で秋季キャンプ中のブラウン監督に電話で状況を説明。プロ野球実行委員会のため京に滞在していた鈴木清明球団本部長も午前中に球団に戻り、松田オーナーと今後について協議した。(小西晶、五反田康彦)
 鈴木本部長は新井から電話報告があったことを認めた。「結論については、明日の会見で本人が話すこと。私が聞いていることは、それまで話せない」。新井の心情を思いやり、言葉を濁した。
 球団には「新井のFAは本当か」といったファンからの電話やメールが、午後だけで30件以上あった。松田オーナーは「明日、本人が球団に来てからの話になる。報道されていることが現実になったとしても、われわれは前に進んでいかなくてはならない。泣き言を言っても仕方がない。対応策を考えていく」と語った。
 主砲で選手会長でもある新井の決断は、キャンプ中の監督や選手にも衝撃を与えた。ブラウン監督は「私にとって、とても悲しい一日になった」と深いため息をついた。戦力ダウンは避けられない状況だが、「チームとしてできることは、来季広島が勝って、彼の判断が間違っていたことを証明することだけだ」と強調した。
 選手の多くは、一報を聞き絶句した。倉義和捕手は「打つこと、守ることだけでなく、精神的にチームの柱だった。彼の代わりはいない」とショックを受けていた。
http://www.chugoku-np.co.jp/Carp/Cw200711080127.html
http://www42.atwiki.jp/defendcarp/?cmd=upload&act=open&page=%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8&file=%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E6%96%B0%E8%81%9E%E3%80%80%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E6%83%85%E5%A0%B1.mht


「松坂より上」米メディアが黒田を評価

広島の黒田が米大リーグ挑戦の可能性を示唆したことは、米球界でも、さっそく高い関心を集めており、米メディアも21日までに次々に報道している。
シカゴ・トリビューン紙は、地元のカブスとマリナーズが最も興味を持っていると報道。「レッドソックスの松坂より経験があり洗練された投手。メジャーでも先発3、4番手になれる」との見方を示している。ボストン・グローブ紙も、注目すべきFA選手として黒田を挙げ、「日本で最も狭い球場でプレーしたシンカー投手」と紹介している。
また、大リーグ公式サイトはブラウン監督を取材。「球種的には松坂と同じだが、スライダーは松坂よりいいと思う。守備もうまいし、自分のことがよく分かっている」との指揮官の絶賛コメントを掲載した。広島のエースの去就をめぐる報道は、日米をまたに掛けて今後も過熱しそうだ。(日野淳太朗)
http://www.chugoku-np.co.jp/Carp/Cw200710220183.html
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黒田獲得 マリナーズ“ノドから手”

広島の黒田獲得に最も熱心なのは、イチローと城島が所属するマリナーズだ。オーナー企業の任天堂の後押しもあり、昨年も獲得に動いた経緯がある。今季中も山本泰・国際スカウト部日本担当スカウトが何度か視察。マ軍は今季地区2位と健闘したが、先発陣の防御率はリーグ12位の5・16で、今オフはエース級の獲得が急務となっている。
このほか、14日にはシカゴ・トリビューン紙が「(地元の)カブスが興味を示している」と報道。ある大リーグ関係者は「黒田は制球力もあるので、松坂よりも評価は高い」と太鼓判を押しており、ヤンキース、メッツ、エンゼルスなども参戦してくるのは確実だ。
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2007/10/19/10.html
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黒田FA宣言へ ファンの心中複雑


▽勇姿 新球場で/米挑戦を応援


「新球場で投げる姿をみたい」「大リーグに挑戦するなら応援したい」―。広島東洋カープの黒田博樹投手(32)が、今オフにフリーエージェント(FA)宣言の意向を表明した十八日、ファンの間では残留と米大リーグ挑戦容認の声が交錯した。(貞末恭之、金井淳一郎)

広島市中区の広島市民球場。記者会見を終えた黒田選手が午後二時四十分ごろ姿を現すと早速、「カープに残って」と熱い声がかかった。低迷が続くチーム状況にエース残留を願うファンは多い。中区の主婦河野亜季さん(37)は「黒田さんがいないカープなんて考えられない」という。昨年の残留宣言からファンになった西区の会社員土手京子さん(24)も「おとこ気のある人と感動した。引退するまで『カープの黒田』でいてほしい」と、二〇〇九年春に完成予定の新球場での勇姿と重ね合わせる。

一方、黒田投手の大リーグ志向を容認する声も聞かれた。「これまでチームのために尽くしてくれた。本人の希望を優先していい」と理解を示すのは廿日市市の会社員曽根徹さん(45)。安佐南区の大学生石田裕太郎さん(20)も「カープから初の日本人大リーガーとして活躍するのを見たい」と、早くも夢をはせる。

広島残留か大リーグ挑戦か。黒田投手の選択にファンは一様に気をもむ。カープに関する著書もある広島国際学院大の迫勝則教授は「黒田投手が決断すれば、どうであれファンは彼を支え、拍手を送るに違いない」とみている。

【写真説明】FA権行使の意向を球団に伝えた後、広島市民球場前でファンのサインに応じる黒田投手(撮影・山本誉)



黒田、FA宣言へ 米挑戦かカープ残留


広島東洋カープの黒田博樹投手(32)は十八日、今オフにフリーエージェント(FA)宣言することを明らかにした。同日午後、広島市中区の球団事務所で鈴木清明球団本部長と約一時間話し合い、FA権を行使する意向を伝えた。今後は広島残留か、米大リーグに挑戦するかの選択となる。
球団との会談後、黒田投手は「大リーグ移籍にしても、カープ残留にしても、FA権を行使する方向で考えている。毎年(去就に悩む)こういう形になるより、今年で自分の方向性を決めたかった」と、FA宣言する方針を表明。「優勝争いがしたいし、その中で野球がやりたい気持ちがあることも伝えた」と話した。国内の他球団移籍の考えはないことも表明した。
昨季は移籍先を自由に選べるFA権を行使せず、四年総額十二億円(推定)の契約を結び、広島に残留した。その際、FA移籍する場合は大リーグに限り球団は容認する、との契約条項が入っていた。FA宣言すれば、マリナーズなど大リーグの複数球団が獲得に乗り出すとみられている。
球団と初の会談を終えた黒田投手は二十一日、昨オフ手術した右ひじの検査のため渡米。ワールドシリーズなども観戦するという。月末に帰国後、再び球団と話し合いの場を持つ。
入団十一年目の今季は五年連続開幕投手を務め、12勝8敗、防御率3・56の成績を残した。(五反田康彦)





カープ黒田、FA宣言へ 「国内他球団はない」と明言


プロ野球、広島カープの黒田博樹投手(32)が18日、「日本シリーズ終了後にFA宣言する」との意向を球団に伝えた。
今後、広島残留か大リーグ挑戦かの方向性を探る。「国内他球団への移籍はない」と明言した。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200710180235.html
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黒田が米移籍の可能性も FA問題、今年で決着


広島の黒田博樹投手(32)は15日、今オフにフリーエージェント(FA)権を行使し、来季米大リーグへ挑戦する可能性を示唆した。廿日市市の大野屋内総合練習場での秋季練習に参加し、「年齢的なものある。FAの問題は先延ばしせず、今年で今後の野球人生の方向性を決める」と明言。今週中に球団と交渉することを明らかにした。
ソース:
http://www.chugoku-np.co.jp/Carp/Cw200710160232.html
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07.10/13 中国新聞インタビュー

低迷カープ 松田オーナーに聞く




広島の2007年シーズンは、寂しい現実とともに早々と幕を閉じた。借金22の5位、10年連続Bクラス…。
球団トップは現状をどのように見ているのか。低迷の要因、チーム改革の問題点、巻き返しへのプランなどについて、松田元オーナーに聞いた。

 ―今季の低迷をどのように見ていますか。

結果には失望している。ファンの皆さんに対しては、申し訳ない気持ちが強い。
低迷したにもかかわらず、110万人を超える方が球場に足を運んでくださった。感謝の思いでいっぱいだ。
ファンの期待に応えるためにも、何が原因でこうなってしまったのかを検証し、補強を進めたい。

 ―2年目のブラウン改革は足踏み状態だったように思われますが。

結果を伴っていないだけに、いい方向に進んでいるとはいえない。
外国人監督を招聘(しょうへい)する上で、日本人にはない新たな概念に期待したわけだが、
言葉の壁、文化の壁に改革が阻まれ、彼の色がうまく出せていない。
監督の意図を浸透させるにはスタッフ、選手と話し合い、より理解を深め合うことが不可欠であると考える。

 ―続投を決めた理由は何ですか。

どうすることがチームにとって一番いいのか。悩んだ末の決断だった。
達川監督の2年を除けば、うちは少なくとも5年間というスパンで改革、チームづくりに挑戦してもらい、監督の色を出してもらってきた。
2年で判断するのは早過ぎるとの思いがあり、もう一度頑張ってもらおうという結論に至った。

 ―戦力不足という声もありますが。

他球団との比較ではなく、常に「勝率5割」をクリアすることを念頭にチーム構成を考えている。
ダグラスの離脱もあり、指摘される面もあっただろうが、これほど残念な結果になるほど、戦力が不足していたわけではない。
選手という資産が有効活用されていなかった面はある。選手の特徴、性格を深く認識し、適した役割を担わせる。
生かし切れていない戦力を再生する努力はしてもらわなくてはならない。

 ―補強をどのように考えていますか。

今年は大学生、社会人の層が薄い。外国人選手に頼ることになるだろう。野手はアレックスを含め2人。
投手は左右の先発の獲得を目指し、早い時期から動いている。
トレードは難しい状況だ。

 ―黒田、新井の去就について、ファンは心配しています。

自前で育てた選手で、「マネーボール」をしている球団に挑んでいく。
それがセ・リーグでの広島の存在感であり、役割だと思っている。その信念、伝統を貫いてつかむ栄光だからこそ、本当の価値がある。
ファンとともに追いかける夢を果たすには、この2人は欠かせない存在だ。残留に全力を尽くす。

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最終更新:2007年11月09日 06:40
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