Fruity Limiter

IL Limiterは、最終ミックスやシングルトラックをマキシマイズ、圧縮するのに最適でパワフルなシングルバンド・コンプレッサー/リミッターです。LIMIT/COMPタブを切り換えると、操作画面が状況に合うように切り替わります。これに近いプラグインとしてはMaximusがあります。

Overview


以下のリンクをクリックすると項目にジャンプします:

         o LIMIT (リミッターコントロール)
         o COMP (コンプレッサーコントロール)
         o Analysis Display (表示エリア)
         o Noise Gate (ノイズゲート)
         o Comparison Bank (比較バンク)

Signal Flow


入力された音はコンプレッサー(COMP)、リミッター(ノイズゲート付き)、サチュレーション(SAT)、の順に通り、出力されます。


Limiter Controls


リミットとは一般に10:1以上の非常に大きな圧縮比で圧縮することです。この目的は最終的なミックスの時にクリッピングを避けるために通常0dBとなっている最大出力レベルまで「制限する」ことです。リミッターは目立った歪みなくトラックのレベルを最大にすることに用いられ、これはマスタリングの際によく用いられるエフェクトです。大きい音はよい音だ、そんな音圧戦争はWikipediaにも載っています。

Note: コンプレッサー部(後述)はバイパスできますが、リミッター部はバイパスできません。

Loudness


これらのコントロールはFruity Limiterの入力とリミッター・スレッショルドに関する設定をします。

  • GAIN (紫) - 入力ゲイン。リミッターへ入力する信号レベルを設定します。
  • CEIL (Ceiling) - シーリング(天井)。信号の上限値となるレベルを設定します。
  • SAT (Saturation) - 信号が歪み始めるスレッショルドを設定します 。スレッショルドを下げてより歪みやすくするには、耳で確認しながらSATを左に回してください。

Note: リミッターが機能するためには、入力信号がスレッショルドを越えなければなりません。そのためにはCEILを下げるか、GAINを上げるか、あるいはプラグインへ入力する信号レベルを上げます。サチュレーションは、真空管アンプ、磁気テープやアナログ回路によく見られる一種の波形歪みです。一般にアナログ・システムでは、許容できる最大レベルの入力を超えると波形が変形します。この変形は入力が最大値(0dB)を超えると徐々に加わる柔らかい歪みです。そのようなサチュレーションサウンドを得るには、入力信号のピークがスレッショルドを超えるようにしてください。サチュレーターの柔らかい歪みの効果が加わります。リミットを超えることでサチュレーションのプロセスとうまく対応する歪み効果が得られます。

Envelope


  • ATT (Attack time) - 信号に対して、エンベロープがどれだけすばやく立ち上がるかをミリ秒単位で設定します。また、アタックタイムはリミッターの「先読み(look-ahead)」タイムでもあります。「先読み」とは、エンベロープ・アルゴリズムが、実際の信号が到達する前にピークを予期できるよう、プラグイン入力を遅延させることです。つまり、リミッターの遅延時間=ATTの値となります。
  • CURVE (Attack & Release 2 curves) - エンベロープ変化の速さを1(最も急速)から8(最もゆっくり)までの間で選択します。このコントロールはアタックとリリースのそれぞれについて設定できます。
  • REL - リリースタイムをミリ秒単位で設定します。 このプラグインには2種類のリリースコントロールがありますが、コンプレッション・エンベロープのリリースタイム設定に関してはこちらがメインとなります。
  • AHEAD - サスティン持続時間。これは圧縮されたエンベロープが急速に戻りすぎないよう、リリースまでの時間を遅らせる機能です。

Note: 過大な信号をリミッター到達前に検知するためには、先読み時間をゼロより大きい値に設定する必要があります。 もし、あなたがゼロ・レイテンシーを望むのであれば、リミッターのアタックタイムをゼロにしてください。また、それはコンプレッサーのアタックについても同じことが言えます。


Compressor Controls

コンプレッションは、音のダイナミックレンジを抑える自動ゲイン制御効果です。入力信号が指定されたスレッショルドを超えるとき、ゲインは抑えられます。コンプレッサー設定のキモは、コンプレッション処理の結果が人工的にならないよう、主にゲインが自動的に変化する振幅、スピード、タイミングを細かくチューニングすることにあります。なぜ音量ピークを削ると音圧を上げることができるのか? それには、我々の聴覚が、音の鳴り始め(アタック)とボディー(サスティン)をどのように解釈するかを理解する必要があります。音が鳴るとき、アタックは主に音色、明るさ、さわやかさ、パンチを印象づけ、音圧の認識にはサスティンが大きく影響します。サスティンは最も重要です。なぜなら音圧はその時点より手前の600-1000ミリ秒間の積分(平均)で認識されるからです。アタックの変化は非常に短く、音のボディーのような重要性はありません。ピーク時の振幅を下げて空間を確保し、(圧縮された)信号のサスティン部のゲインを上げる、これにより音圧が上がります。しかしながら先に少し触れたように、コンプレッションはダイナミクスと音圧のトレードオフです。音圧戦争へようこそ!

Loudness


これらのコントロールはFruity Limiterの入力とコンプレッサー・スレッショルドに関する設定をします。

  • GAIN (紫) - 入力レベル。コンプレッサーに入力する信号レベルを設定します
  • THRESH (青) - スレッショルド。 このレベルを超えた信号は圧縮されます
  • RATIO (青) - 圧縮率。スレッショルドを超えた音に適用される圧縮率を設定します
  • KNEE (青) - 圧縮レート。無圧縮状態からフル圧縮状態になるまでのレートを設定します。圧縮効果が徐々に(ソフト)または急速(ハード)に増加するように設定できます。ノブを押さえている間、圧縮エンベロープが表示されます
  • SAT (Saturation) - 信号が歪み始めるスレッショルドを設定します 。耳で確認しながらスレッショルドを下げて(左に回す)みてください。より歪んだ音が得られます

Envelope


  • ATT (Attack time) - 信号に対して、エンベロープがどれだけすばやく立ち上がるかをミリ秒単位で設定します。また、アタックタイムはリミッターの「先読み(look-ahead)」タイムでもあります。「先読み」とは、エンベロープ・アルゴリズムが、実際の信号が到達する前にピークを予期できるよう、プラグイン入力を遅延させることです。したがってアタックタイムは、ATTの設定値の分だけプラグインからの出力を遅延させます
  • CURVE (Attack & Release curve) - エンベロープ変化の速さを1(最も急速)から8(最もゆっくり)までの間で選択します。このコントロールはアタックとリリースの両方を設定します。
  • REL - リリースタイムをミリ秒単位で設定します。 このプラグインには2種類のリリースコントロールがありますが、コンプレッション・エンベロープのリリースタイム設定に関してはこちらがメインとなります
  • AHEAD - サスティン持続時間。これは圧縮されたエンベロープが、早すぎるタイミングでリリースされないようにするサスティン・タイムです。信号のスループット遅延に対する影響はありません

Note: コンプレッサーではピークが0dBを超えることに関してあまり気にする必要はありません。それらはリミッター部で抑えられます。


Analysis Display


表示エリアは、プラグインの各種設定が入力/出力音にどう関係するのかを知るために役に立ちます。表示エリアをクリックすると、一時停止します。

Display Controls & Options


  • オプション - プラグイン情報を表示します
  • 入力ピーク表示 - 入力レベルのグラフを表示します
  • 出力ピーク表示 - 出力レベルのグラフを表示します
  • 分析・ゲインエンベロープ表示 - 選択された帯域に対する分析・ゲインエンベロープを表示します(圧縮エンベロープ)
  • レベルマーカー表示 - ゲイン(紫)、シーリング(緑)、スレッショルド(青)の表示。デフォルトでは0dBに設定されており、重なっているため白い線で表示されています
  • 表示速度設定 - スクロールスピード設定(上げると速く、下げると遅くなります)
画面更新を一時停止するためには表示エリアをクリックします。一時停止後、知りたいデータを調べるために表示設定を変えることができます。

Note: リミッターはピークレベルに対して働き、コンプレッサーはRMS(平均)レベルに対して働きます。青いマーカーは、コンプレッサーによる圧縮後のRMS信号を示します。


Noise Gate


これらのコントロールは、IL Limiterのゲート機能に使います。

  • GAIN (Noise gain) - ゲートが閉じている状態で出力される信号レベルを設定します(デフォルト100%。ゲート効果なし)。より強いゲート効果を得るためには左に回してください
  • THRESH (Noise threshold) - 入力レベルがノイズ・スレッショルドを超えると、瞬時にゲートが開きます。信号が同じスレッショルド値を下回ったとき、音を止めるためにゲート・リリースが開始されます。
  • REL(Noise release time) - ADSRエンベロープのリリースと同様に、リリースタイムをより長く設定するとゲートはゆっくり閉じ、短く設定すると急速に閉じます。

Note: ゲートは、高レベルのゲインを強くコンプレッションした音の切れ目にときどき発生するノイズを抑えるのに役立ちます。ゲートは信号の任意の部分を本来の無音状態に戻すことができます。


Comparison Bank


比較用バンクコントロールはプラグインの右下隅にあります。

  • スペア保存 (▼記号) - 現在の設定を比較用バンクに保存します。一般オプションで「Lock spare state」を有効にすると、この設定が上書きされることを防ぎます
  • スペア切り替え (A/B比較) - このコントロールを切り替えることで、現在の設定と比較用バンクに保存されている設定の間でA/B比較をします。効果をより明確に耳で確認するのに役に立ちます


プラグイン・クレジット
Didier Dambrin: Plugin & Interface.
Frederic Vanmol: VST Port.
Laurent de Soras: Saturation algorithm.
Robert Bristow-Johnson: Filter algorithm.
Thanks to: The music-dsp mailing list.

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