Fruity Convolver


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Fruity Convolverは、リバーブ、特殊効果、他の機器・プラグインの残響音の模擬などに使用できる、リアルタイムコンボリューション(畳み込み演算)プラグインです。Fruity Convolverは、入力信号とインパルスレスポンスのコンボリューションによって、サウンドの音響特性を別のものにします。
インパルスレスポンスとは、音が何かで反響したときのインパルス音を録音したものです。反響するものとしては、部屋(リバーブ)、電子回路(特有の吸収)、プラグイン(サンプリング効果)、その他あらゆる複合的な要因があります。つまり、インパルスレスポンスは合成されたまたはシンプルなオーディオファイルです。


コンボリューション処理は、プラグイン入力されたサンプル音にインパルスレスポンスのサンプル音を掛け合わせるより少し複雑です。
入力オーディオの各サンプルそれぞれがトリガとなって複数のインパルスレスポンスのコピーを再生し、それら全てのインパルスレスポンスが入力サンプルに-1から1の範囲で掛け合わされます。言い換えると、入力オーディオが単一の100%クリックのサンプルであれば、あなたはオリジナルのインパルスレスポンスを聞くでしょう。もしインパルスレスポンスがファイルの先頭から5秒後の単一の100%クリックであれば、あなたは入力オーディオが5秒遅延したエコーを聴くでしょう。

一般的にコンボリューションは、普通では利用できない実在の空間や、高価/レアなハードウェアリバーブ機器の効果を生み出すのに使用されます。また、インパルスレスポンスとしては、ギターアンプ、スピーカー、マイクロホンから録音したものや、その他奇妙な効果を引き起こすようなオーディオファイルも使用できます。このページの下部の「あなた自身のインパルスを作る」というセクションではインパルスレスポンスをする方法について説明します。

Fruity Convolverの他にも、リバーブプラグインとしてはFruity ReeverbFruity Reeverb 2があります。
NOTE:どんなオーディオファイルもインパルスとして機能します。試してみるとユニークでおもしろい音が得られるでしょう。

オプション

プラグインのインタフェースには2つのメインエリアがあります。 プラグインの上側のノブは主に下側のエディタ画面のコントロールに使用されます。エディタ画面は、インパルスを通常の録音のように操作する「impulse」と、インパルスをイコライジングするための「equalizer」との間で切り替えられます。

インパルス

  • Dry 入力音のレベルを調整します(0~100%)。
  • Input stereo separation 左に回すと入力音のステレオ分離を最大にし、右に回すとモノラル入力にします
  • Wet エフェクト音(リバーブ/コンボリューション)のレベルを調整します(0~100%)。
  • Normalize ラウドネス正規化をします。これはゲインとインパルスに大きな違いがあるときに一貫性を保ちます。
  • Wet stereo separation エフェクト音アウトプットのステレオ分離を高めます。
  • Delay インパルスの初期反射を遅延させます。NOTE:Fruity Convolverは、CPU負荷を低く抑えるためにディレイの付加、検知をします。多くのリバーブインパルスは、音が反射してマイクロフォンに届くまでの初期段階に無音の状態があります。Fruity Convolverはこれらのディレイを検出してCPU負荷を抑えるために利用します。
  • Self-conv インパルスは直前にコンボリューションされた自分自身ともコンボリューション演算されます。これはリバーブに似た効果を生み出します。
  • Stretch インパルスの長さとピッチを変えるために高品質のリサンプリングをおこないます。NOTE:これはタイムストレッチではありません。サンプラーがピッチを変えるようにインパルスレスポンスの周波数は変化します。
  • Eq イコライズされたインパルスとノーマルインパルスのバランスを調整します。
  • KB Input インパルス/EQ画面でキーボード・ショートカットを有効にします。
  • Updating プラグインの設定を変更している間アニメーション表示します。コンボリューションアルゴリズムの変更している短い間は無音になります。NOTE:ライブパフォーマンス中など音の中断が問題となるときは、Delay、Stretch、Self-conv、Eqに触らないでください。

インパルスエディタ画面

Fruity ConvolverのインパルスエディタはEdisonに基づいています。ここに書ききれない特長についてはEdisonのヘルプを見てください。Fruity Convolverのインパルスエディタの主なコントロールとオプションには以下のものがあります。
  • インパルスのロード Browser impulsesボタン(上部緑色)をクリックしてインパルスファイルをブラウザからエディタ画面にドラッグ&ドロップします。
    • 左クリック 現在ロードされたインパルスレスポンスの位置を表示します。
    • 右クリック FL Studioのデフォルトインパルスレスポンスフォルダーを表示します。
    • Shift + 上下矢印キー ブラウザリストを上下し、もっとも最近使用したFruity Convolverにインパルスレスポンスをロードします
この方法以外にも、ディスクアイコンをクリックし、Windowsファイルブラウザを使用してインパルスレスポンスをブラウズすることもできます。
  • エンベロープ インパルス音を操作する標準的なエンベロープコントロールが画面の下部にあります。ボタンの意味は左から右へ以下の通りです。
    • Pan パンエンベロープを編集します。
    • Volume ボリュームエンベロープを編集します。
    • Stereo Separation ステレオ分離エンベロープを編集します。
    • All-purpose envelope 再生速度/方向と他の様々な機能に割り当てられます。
エンベロープの編集 希望のエンベロープタイプを選んだ後、インパルスエディタ画面を右クリックしてポイントを追加し、左クリックでポイントとテンションマーカーを動かします。ポイント上で右クリックするとdelete point、change the curve typeのメニューが表示されます。
  • Trigger impulse(稲妻アイコン) このアイコンをクリックするとプラグインエフェクトのためにクリックインパルスを発生します(ビデオチュートリアル参照)。
  1. エフェクトを記録するために対象とするFXスロットの前後に2個のFruity Convolvedをロードします。
  2. 録音時にFruity Convolverがインパルス音の開始を検出するためドライ音がしっかり出力されるようプラグインを設定します。これはプリディレイを計算するのに使用されます。
  3. 下側のFruity Convolverのrecordボタンを押します。これによりインパルスが録音できるようになります。
  4. Trigger impulseコントロールを押します。Fruity Convolverは信号がゼロの状態になるまでインパルスを録音し、自動的に停止します。

外部ハードウェア機器のインパルスを作るために、後述する正弦波スイープ法を使用することをおすすめします。この場合マイクを設置せずに機器を通した正弦波を記録できます。

インパルスイコライザ画面

イコライザはプラグインを通るオーディオではなくインパルスに影響します。バックグラウンドディスプレイは周波数スペクトルを表示します。縦軸が時間(上端がゼロ)、横軸が周波数(Hzとオクターブがディスプレイ下部に表示されます)を示しています。EQはインパルスレスポンスが望む音響特性を持っていないときに微調整するため使用します。ポップ音やクリック音はミッドレンジの周波数を低周波や高周波よりも強調することがあります。ゆるやかなU型カーブは、周波数特性をより適正なバランスに調整します。



NOTE: 上のEQカーブは、直線で大まかに6個のセグメントを描画した後にSmooth upツールを適用したものです

EQエンベロープを使った作業

  • エンベロープの編集 希望のエンベロープタイプを選んだ後、インパルスエディタ画面を右クリックしてポイントを追加し、左クリックでポイントとテンションマーカーを動かします。ポイント上で右クリックするとdelete point、change the curve typeのメニューが表示されます。デフォルトの中央線は「変更なし」を意味します。ノードとテンションハンドルを移動するとブースト/カットの値がFL Studioヒントバーに表示されます。
  • ブースト/カット 上端は+12dB、中央線は変更なし、下端は100%カット(マイナス無限dB)を意味します。

EQエンベロープメニュー

  • Open state file / Save state file エンベロープステートを読み込み/保存します。いくつかのプリセットステートファイルが使用できます。NOTE:「Impulse EQ - 」の接頭子がついたステートファイルはFruity Convolver用です。「EQ - 」の接頭子がついたステートファイルはインパルスエディタ画面関連のEQ tool用です。
  • Copy state / Paste state エンベロープのコピー/ペーストをおこないます。通常、複数開いたEQエディタ間で使用します。
  • Undo 最後のエンベロープの変更を元に戻します。
  • Undo history 最後にリセットした以降の変更履歴を表示します。
  • Flip vertically エンベロープを上下反転します。
  • Scale levels Scale Levelツールを開きます。
  • Normalize levels エンベロープの最大値/最小値が±100%になるよう拡大します。
  • Decimate points コントロールポイント数を操作するシンプルなツールを開きます(オーディオファイルの解析に便利)。
  • Filter Envelope Filterツールを開きます(EQカーブのラフな描画に便利)。
  • Smooth up エンベロープをスムージングするSmooth upツールを開きます(オーディオファイルの解析に便利)。
  • Turn EQ into impulse response 確認用です。EQカーブはリニアフェーズのインパルスレスポンスに変換されます。NOTE:この処理は100%ウェット0%ドライにプラグインを設定し、EQインパルスレスポンスにはリニアフェーズを保持するために必要なプリリンギングを含むディレイを設定する必要があります。

リニアフェーズEQプリセット

Fruity Convolverをリニアフェーズイコライザとして使用するための2つのスペシャルプリセットが用意されています。それらのフィルタの位相変化は周波数に対して直線的です。一部の人は、最小位相設計のアナログEQや多くのプラグインよりも、リニアフェーズフィルターの方が音が良いと主張しています(特に過度信号に関して)。

  • Linear phase EQ (long latency) / (short latency) これらのプリセットは、あなたが他のプラグインで設定したEQカーブにしたがって入力信号をフィルタするようデザインされたインパルスを使用します。これらのプリセットと他のものではインパルスレスポンスの時間的な位置に違いはありません。そのためコンボリューションによって遅延が生じます。すべてのリニアフェーズフィルターのように重要な出力遅延を引き起こすものは、マスタリング時の使用に適しています。。

リニアフェーズEQのプリセットをロードし、上で説明したようにEQカーブを設定してください。
この処理は、位相を保持するためにインパルス画面の中心に置かれた左右対称のインパルスレスポンスに依存します。


インパルスリソース

Fruity Convolverにはあらかじめ複数のインパルスレスポンスファイルが付属しています。しかしこれらの中毒性によって、あなたはすぐにもっと多くのファイルを探したくなることでしょう。 以下にいくつかのリンクを示します。 FL Studioの外部の新しいインパルスレスポンスをロードするには、インパルスエディタの「Load File」アイコンを左クリックしてファイルをブラウズしてください。



プラグインエフェクトから独自のインパルスレスポンスを作る方法

既存のプラグインを使ってあなた自身のインパルスをとても簡単に作成することができます。典型的な候補はリバーブプラグインや時間的効果を伴なわないエフェクト(リバーブやEQなど)です。 フェーザー、フランジャー、ディレイは使用できません。

  1. ミキサートラックを選択しFXスロット1にFruity Convolverロードした後、それを非アクティブ状態にします。このFruity Convolverはインパルスを作るのに使用されます。
  2. Fruity Convolverの下のFXスロット2にエフェクトプラグインをロードします。そしてあなたが欲しいパッチ/音にプラグインを設定します。 このときドライ音も必ず出力してください(エフェクト音を100%にしないでください)。
  3. FXスロット1でFruity Convolverを再度アクティブ状態にします。
  4. FXスロット3に第2のFruity Convolverをロードします。 これは上のプラグインからインパルスレスポンスを記録するのに使用されます。
  5. FXスロット3でFruity ConvolverのRecordボタンをクリックします。 これで録音待機状態になります。
  6. FXスロット1のFruity ConvolverのTrigger impulse(稲妻アイコン)をクリックします。これによりFXスロット2のプラグインを通してFXスロット3のFruity Convolverの録音が開始されます。
  7. スロット1と2のプラグインを非アクティブにします。 あなたのインパルスがエフェクトプラグインと同じ音になるか試してみてください。


外部ソースからの独自のインパルスを作る方法

このセクションでは、現実世界の物質、機器、空間からインパルスレスポンスを作る方法を説明します。プラグインからインパルスレスポンスを作る場合は、前述のインパルスエディタ画面セクションにある4ステップのチュートリアル「Trigger impulse」を見てください。
NOTE:FL Studio内でプラグインからインパルスを作る場合、以下の制限はありません。

生音のインパルスレスポンス作成は、ステレオレコーディング作業のうち特殊な1工程に過ぎません。 あなたが残響を録音するとき、インパルスレスポンスの品質は、音源、使用マイク、マイク設置位置、バックグラウンドノイズ(後述する正弦波スイープ法ではこれを除去できます)、プリアンプ、録音装置などの品質に依存します。それ自身の音響特性がインパルスレスポンスに影響するので、録音チェーンは可能な限り透明なことが理想的です。
この工程は微妙で小さな信号を記録することを知ってください。正しく行なうためにはプロ用の高品質な録音装置を必要とします。
しかし、ここは恐怖のImage-Lineスクールではありません。「完璧じゃなくても気にするな」インパルスレスポンス録音では適度なバランスを望むようにしましょう。もしあなたの携帯電話が録音機能を持っているなら試してみてください。それはあなたの見識を向上させ、またインパルスレスポンスは上質ではなくとも面白いものができるでしょう。

インパルスレスポンスを作成するためには可聴領域(20Hz~20kHz)すべての周波数スペクトルを鳴らすインパルスが必要です。広帯域インパルスレスポンス録音を実現するために、2つの主要な方法があります:

  • ノイズバースト法 理想的なバースト音は大きな、単一サイクルの、無限に速い圧力上昇(気圧中のただ一つのスパイク)を持った波です。完璧な音のスパイクを作成することは実際には不可能であるため代わりに短く鋭い音を使います。たとえばハンドクラップ、2個の木製ブロックをぶつけた音、大きなクリック音、優れたスピーカーで鳴らした瞬間的なホワイトノイズ、風船の破裂音、スターターピストルなどで代用できます。浴室と大聖堂では、このインパルスは異なって聴こえるでしょう。携帯電話で録音された音と1万ドルのマイクロホンで録音された音、これらの音の違いは、インパルスが空間や物質を通じて反響した「音響的な指紋」を表します。 つまりインパルスレスポンスは音響的な指紋の記録であり、他のどんな音にもそれを適用することができます。
  1. 好きな位置にステレオマイクロホンを設置します
  2. 大きなインパルス音を出すので耳を保護します
  3. バースト音を録音します。正しくレベルを得るためには実験が必要です。音が歪まないようにして良質の残響音を記録する必要があります。バースト音源はマイクロホンから離しておくと良いでしょう。他にも多くのステレオ録音テクニックがあるので調べてみてください(楽しいですよ)。多くの場合、一対の無指向性ステレオマイクを離して設置するか、仕切って設置するとうまく録音できます。(これは私の好きな手法です)
  4. あなたが録音したインパルスレスポンスをFruity Convolverにロードしてください。そして優れたインパルスレスポンスを録音するためにおこなったハードワークをねぎらってください。
ノイズバースト法の問題点は、不十分な周波数範囲、低いS/N比、バックグラウンドノイズといったインパルス音の音響特性がインパルスレスポンスを汚染することです。これは特に減衰音に顕著です。
  • 正弦波スイープ法 これはノイズバースト法の問題の多くを回避できる方法です。まず対象物を響かせるための正弦波スイープ(20Hz~20kHz)音を用意します。対象物の周波数特性を表した録音に対していくつかの数学的な処理を加えることで、非常に高いS/N比を持ったインパルスを計算できます。これをおこなうには録音機器に加えて、正弦波スイープWAVファイルを再生するための優れたスピーカー(必要に応じてアンプも)と、CD、携帯型メディアプレーヤー、ラップトップPCといった再生装置が必要になります。良質のオーディオ再生が第一であるということを知ってください。
  1. 少なくとも10秒間持続する20Hz~20kHzの正弦波スイープ音を生成またはダウンロードしてください。長いスイープは、より良質のインパルスを得られます。20秒は良い目標です。
  2. 良い音が得られる位置にステレオマイクロホンを設置し、好きなステレオ録音のテクニックを使用します(上のノイズバースト法参照)。
  3. 良い音が出せる位置に高品質なスピーカーを設置します。 スピーカーの方向は、パフォーマーやミュージシャンがいる位置からこちらに向いているようにしてください、そして聴衆がいるところにあなたのマイクロホンを置きます。この点スタジオモニターは問題ありません、しかし低い周波数特性(< 55Hz)はあなたが期待するよりおそらく悪いでしょう。もしスピーカーの周波数特性をフラットに補正するギヤがあればそれを使ってください。
  4. 音響環境に設置した高品質なスピーカーで正弦波スイープを再生し結果を記録します。そして一旦戻って録音を聴きます。部屋の中で共鳴ノイズを出しているものがあればそれらすべてにフォームかティッシュを押し込んで、もう一度録音を繰り返します。
  5. インパルスを再構成するのにデコンボルバーソフトウェアを使用します。Voxengo社のVoxengo Deconvolverが使えます。オリジナルの録音ファイルをプログラムにロードしてください。プログラムはインパルスレスポンスのWAVファイルを作成処理をするでしょう。NOTE:レジストされていないVoxengo Deconvolverデモ版ではバッチ処理ができず、またセッションあたり3回の逆畳み込み演算に制限されます。
  6. インパルスレスポンスをFruity Convolverにロードしてください。そして他人の作ったインパルスレスポンスをダウンロードするより簡単かどうか考えてください。

音声信号を送るか反射できるものなら、文字通り何からでもインパルスを取得することができます。残響音を抽出するだけでなく、あなたはマイクロホンからのインパルスを取得することができます。例えばノイマンU87マイクロホンを通して周波数スイープを記録すると、理論的にはU87の音響的な指紋が得られます。同様にギターアンプとキャビネットで記録すると電子回路とスピーカーの音が得られるでしょう。したがってインパルスの適用例はほとんど無限なのです。


クレジット

Convolution engine by: LiquidSonics.
Delphi code translation: Frederic Vanmol (reflex).
GUI and Code by: Didier Dambrin (gol).
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