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グラム染色 [編集] グラム染色(Gram staining)は細菌がグラム陽性か陰性かを決定するために使用される。クリスタルバイオレットやゲンチアナバイオレットで染色し、ヨウ素溶液で媒染した後、アルコールで脱色し、その後フクシンまたはサフラニンで対比染色を行う。 グラム陽性菌は暗い青や青紫に染まり、グラム陰性菌は対比染色によって赤やピンクに染まる。この分類は細菌の細胞壁の構成に基づいている。グラム陽性菌の細胞壁が単純で厚いペプチドグリカン層から形成されているのに対し、グラム陰性菌の細胞壁はペプチドグリカン層は薄く、リポ多糖などの脂質を多く含んだ外膜で覆われている。このためグラム陰性菌の細胞壁はアルコールによって破壊されやすく、最初に染色したクリスタルバイオレット-ヨウ素複合体が容易に溶出して脱色される。 ヘマトキシリン・エオシン染色 [編集] ヘマトキシリン・エオシン染色(HE染色、H&E染色)は組織学で組織薄片をみるのによく使われている。ヘマトキシリンは青紫色の色素であり、これに染まる組織をヘマトキシリン好性あるいは好塩基性という。具体的には細胞核、骨組織、軟骨組織の一部、漿液成分などである。エオシンは赤~ピンクの色素であり、これに染まる組織をエオジン好性あるいは好酸性という。具体的には細胞質、軟部組織の結合組織、赤血球、線維素、内分泌顆粒などである。特に赤血球はエオシンを強く吸収して、明るい赤に染まる。青藍色に染まることもある。 エオシンはエオジンとも。 マッソン・トリクローム [編集] マッソン・トリクローム(Masson's trichrome)は3色染めの手順である。そのレシピはマッソンの最初の異なった特有の利用法から発展したものだが、全てが周囲の結合組織から細胞を見分けるのに適している。殆どのレシピは、扁平上皮細胞のケラチン、筋細胞の筋原繊維、線維素を赤くし、コラーゲン基質と骨基質を青や緑に染め、大抵の細胞の細胞質を明るい赤に、細胞核を黒く染める。 ロマノフスキー染色 [編集] ロマノフスキー染色(Romanowsky stains)は還元したエオシンとメチレンブルー(時にその酸化物であるアズールAとアズールBを含む)の組み合わせを全て基本とする。この仲間にはライト染色(Wright's stain)、ジェンナー染色(Jenner's stain)、リーシュマン染色(Leishman stain)、ギムザ染色(Giemsa stain)、メイ・ギムザ染色(May-Giemsa stain)がある。 全て骨髄生検や骨髄穿刺液・末梢血液塗沫の検体を診るのに使われる。異なった種類の白血球を容易に区別できるためこれらのやり方はH&E染色よりも好まれる。また、これら全てはマラリアの様な血液の寄生虫を検出するにも向いている。 銀染色 [編集] 銀染色(ぎんせんしょく)は組織切片またはポリアクリルアミドゲル電気泳動等により分離した蛋白質や核酸を銀で染める方法である。銀イオンを蛋白またはDNAに結合し、フォルマザンで還元して金属銀にする。銀鏡反応の応用である。この方法は細胞内外に存在する好銀性タンパク質(例えばタイプIIIコラーゲン。低分化な悪性腫瘍が上皮性のものであるか否かの鑑別に役立つ)やDNAを見るためには特に重要である。また、温度勾配ゲル電気泳動にも銀染色が使われる。鍍銀染色(とぎんせんしょく)とも呼ばれる。 パス染色(PAS染色)(PAS反応) [編集] 過ヨウ素酸シッフ反応とも呼ばれる。主に糖原を染める染色であり、細胞質内糖原顆粒、アポクリン腺などからの分泌物、細菌や寄生虫などの生体内異生物、ケラトヒアリン顆粒などがPAS反応陽性とされる。また、膠原線維、血管内皮などはPAS反応弱陽性である。病理組織学的には細胞内異生物の検出、グリコーゲン変性の証明、血管内皮の検出などに用いられる。 コンゴーレッド染色(Congo-red染色) [編集] コンゴーレッド染色は、アミロイド等を染色する。 ズダンIII染色 [編集] 組織内の脂肪成分を染め出す染色。中性脂肪を橙黄色に染色する。ホルマリン・パラフィンブロックから組織を作成する場合、その過程で脂肪成分は遊出してしまう。そのため、ズダンIII染色は凍結切片を用いなければならない。 免疫染色 [編集] 免疫染色を参照のこと。 パパニコロー染色 [編集] パパニコロー染色は、喀痰、尿などを採取し、悪性腫瘍細胞や感染症などを同定する方法で、核はヘマトキシリン、細胞質はオレンジG、ライトグリーン、エオジンで染める。細胞診で多く用いられている。 ギムザ染色 [編集] ギムザ染色を参照のこと。 導電染色 [編集] 電子顕微鏡で観察を行う際に重要な、導電特性の付与を狙った処理。四酸化オスミウムを参照のこと。
*in vitro染色 グラム染色 [編集] グラム染色(Gram staining)は細菌がグラム陽性か陰性かを決定するために使用される。クリスタルバイオレットやゲンチアナバイオレットで染色し、ヨウ素溶液で媒染した後、アルコールで脱色し、その後フクシンまたはサフラニンで対比染色を行う。 グラム陽性菌は暗い青や青紫に染まり、グラム陰性菌は対比染色によって赤やピンクに染まる。この分類は細菌の細胞壁の構成に基づいている。グラム陽性菌の細胞壁が単純で厚いペプチドグリカン層から形成されているのに対し、グラム陰性菌の細胞壁はペプチドグリカン層は薄く、リポ多糖などの脂質を多く含んだ外膜で覆われている。このためグラム陰性菌の細胞壁はアルコールによって破壊されやすく、最初に染色したクリスタルバイオレット-ヨウ素複合体が容易に溶出して脱色される。 ヘマトキシリン・エオシン染色 [編集] ヘマトキシリン・エオシン染色(HE染色、H&E染色)は組織学で組織薄片をみるのによく使われている。ヘマトキシリンは青紫色の色素であり、これに染まる組織をヘマトキシリン好性あるいは好塩基性という。具体的には細胞核、骨組織、軟骨組織の一部、漿液成分などである。エオシンは赤~ピンクの色素であり、これに染まる組織をエオジン好性あるいは好酸性という。具体的には細胞質、軟部組織の結合組織、赤血球、線維素、内分泌顆粒などである。特に赤血球はエオシンを強く吸収して、明るい赤に染まる。青藍色に染まることもある。 エオシンはエオジンとも。 マッソン・トリクローム [編集] マッソン・トリクローム(Masson's trichrome)は3色染めの手順である。そのレシピはマッソンの最初の異なった特有の利用法から発展したものだが、全てが周囲の結合組織から細胞を見分けるのに適している。殆どのレシピは、扁平上皮細胞のケラチン、筋細胞の筋原繊維、線維素を赤くし、コラーゲン基質と骨基質を青や緑に染め、大抵の細胞の細胞質を明るい赤に、細胞核を黒く染める。 ロマノフスキー染色 [編集] ロマノフスキー染色(Romanowsky stains)は還元したエオシンとメチレンブルー(時にその酸化物であるアズールAとアズールBを含む)の組み合わせを全て基本とする。この仲間にはライト染色(Wright's stain)、ジェンナー染色(Jenner's stain)、リーシュマン染色(Leishman stain)、ギムザ染色(Giemsa stain)、メイ・ギムザ染色(May-Giemsa stain)がある。 全て骨髄生検や骨髄穿刺液・末梢血液塗沫の検体を診るのに使われる。異なった種類の白血球を容易に区別できるためこれらのやり方はH&E染色よりも好まれる。また、これら全てはマラリアの様な血液の寄生虫を検出するにも向いている。 銀染色 [編集] 銀染色(ぎんせんしょく)は組織切片またはポリアクリルアミドゲル電気泳動等により分離した蛋白質や核酸を銀で染める方法である。銀イオンを蛋白またはDNAに結合し、フォルマザンで還元して金属銀にする。銀鏡反応の応用である。この方法は細胞内外に存在する好銀性タンパク質(例えばタイプIIIコラーゲン。低分化な悪性腫瘍が上皮性のものであるか否かの鑑別に役立つ)やDNAを見るためには特に重要である。また、温度勾配ゲル電気泳動にも銀染色が使われる。鍍銀染色(とぎんせんしょく)とも呼ばれる。 パス染色(PAS染色)(PAS反応) [編集] 過ヨウ素酸シッフ反応とも呼ばれる。主に糖原を染める染色であり、細胞質内糖原顆粒、アポクリン腺などからの分泌物、細菌や寄生虫などの生体内異生物、ケラトヒアリン顆粒などがPAS反応陽性とされる。また、膠原線維、血管内皮などはPAS反応弱陽性である。病理組織学的には細胞内異生物の検出、グリコーゲン変性の証明、血管内皮の検出などに用いられる。 コンゴーレッド染色(Congo-red染色) [編集] コンゴーレッド染色は、アミロイド等を染色する。 ズダンIII染色 [編集] 組織内の脂肪成分を染め出す染色。中性脂肪を橙黄色に染色する。ホルマリン・パラフィンブロックから組織を作成する場合、その過程で脂肪成分は遊出してしまう。そのため、ズダンIII染色は凍結切片を用いなければならない。 免疫染色 [編集] 免疫染色を参照のこと。 パパニコロー染色 [編集] パパニコロー染色は、喀痰、尿などを採取し、悪性腫瘍細胞や感染症などを同定する方法で、核はヘマトキシリン、細胞質はオレンジG、ライトグリーン、エオジンで染める。細胞診で多く用いられている。 ギムザ染色 [編集] ギムザ染色を参照のこと。 導電染色 [編集] 電子顕微鏡で観察を行う際に重要な、導電特性の付与を狙った処理。四酸化オスミウムを参照のこと。

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