「局面状類乾癬(きょくめんじょう るいかんせん)」は「類乾癬」の一種であり「小局面状類乾癬」と「大局面状類乾癬」に分類されています。
いずれも中高年にみられることが多く、体幹や大腿部といった日光の当たりにくい部位(非露光部)に生じます。

「小局面状類乾癬」は、円形のガサガサした皮疹で、直径は5cm以下です。
表面に細かいシワが見られることがあり、淡い褐色調を呈します。

「大局面状類乾癬」は、やや角ばった輪郭の楕円形で、直径は5~10cm以上になります。
ピンク~淡い褐色調で、表面はガサガサとして細かいシワが見られます。
徐々に増数して皮膚の萎縮が進むと、網目状の色素沈着を生じるようになり「多形皮膚萎縮(ポイキロデルマ)」と呼ばれる状態になります。

多形皮膚萎縮を生じたり、かゆみが強くなった大局面状類乾癬は「菌状息肉症(きんじょうそくにくしょう)」と呼ばれる皮膚リンパ腫と同じ病態であり、悪性化している可能性が考えられます。

小局面状類乾癬では特に治療の必要はありませんが、大局面状類乾癬の場合は、菌状息肉症への変化を見落とさないためにも定期的な皮膚科専門医への通院が必要になります。
最終更新:2009年08月20日 21:15