屈筋と伸筋が相補的な収縮をする規則正しい運動が振戦ですが、それが不規則な運動がミオクローヌスですね。
 発見のはじめは1881年のフリードライヒの「パラミオクローヌス」です。

 ミオクローヌスはいろんな原因で生じますが、皮質性のミオクローヌスについては、1947年、ロンドンの国立神経病院のDawsonがミオクローヌスてんかん患者に巨大SEPを発見(J Neurol Neurosurg Psychiatry)、1975年柴崎浩と黒岩義五郎が加算平均法で皮質性ミオクローヌスに先行する電位を発見しました(Electroenceph Clin Neurophysiol)。

 口蓋ミオクローヌスは、1873年ドイツのKuepperが(Arch Ohrenheilkunde)、1886年Herbert R Spencerが小脳腫瘍の少女に発見しました(Lancet)。
 これは律動的な動きなので非律動的な動きをあらわすミオクローヌスという言葉は間違いなのですが、1924年のFoixの報告(Rev Neurol)以来、myoclonieという言葉が使われます。
 これは1931年と1932年、ギラン(Georges Charles Guillain, 1876-1961)とモラレ(Pierre Mollaret, 1898-1987)が、歯状核、赤核、下オリーブ核からなる3角部が責任部位と論じました(Rev Neurol) 。

 外眼筋のミオクローヌスであるオプソクローヌスは、Orzechowskiが1913年にポーランド語で、1927年フランス語で(J Psychol Neurol)発表しました。

 アステリキシス(羽ばたき振戦)は、1949年、Adams RDとFoley JMが肝性脳症の症状として報告しました(Trans Am Neurol Assoc)。
 1976年、マサチューセッツ総合病院のShahani BTとYoung RRが、これは「陰性ミオクローヌス」であるとします(J Neurol Neurosurg Psychiatry)。
最終更新:2009年08月30日 20:50