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■ 腹水の診断
腹水は漏出液(門脈圧亢進症や低蛋白などによる疾患)と渉出液(その他の疾患)とに大別される.
   漏出液:蛋白量2.5g/dl以下

滲出液:蛋白量4.0g/dl以上
   あるいは,血清-腹水アルブミン濃度勾配(SAAG:serum to ascites albumin gradient)を用いて,
   漏出液:SAAG1.1g/dl以上
    滲出液:SAAG1.1g/dl以下
   と区別される.以下に主な疾患について記す.

1)肝硬変
 ・漏出液で,細胞数は少ない.   

2)癌性腹膜炎
 ・滲出液で,外観は淡黄色~血性or乳び様
 ・細胞成分はリンパ球優位

3)結核性腹膜炎
 ・滲出液で,線維素が析出(Rivalta反応)する.
 ・血性,膿性腹水を呈することもある.   

4)膵性腹水
 ・混濁し,外観は血性or乳び性
 ・腹水中のアミラーゼは高値.

5)消化管穿孔  ・滲出性で,多核白血球を認める.・胆汁が混入する.


■ 特発性細菌性腹膜炎 SBP(spontaneous bacterial peritonitis)
1.概念:細菌感染に伴って起こる,腹部症状をはじめとした様々な症状を里する避血色全備症・ 腹水を呈する疾患ならすべてと言っていいほど鼠ふ虹怠るが,圧倒的に肝硬変に伴う例が多い

2.疫学:人種・年齢・性別に差はないが,小児例では新生児と5歳児にピークがある.

3.原因:腸管膜からの腸内細菌叢の移行と免疫低下などの複数の条件下で起こると考えられている. 原因菌として,3/4が好気性グラム陰性菌でその半分以上拠適良・危険因子として肝硬変,補体低下,腹水中の蛋白質低下.

4.症状:発熱・悪寒(80%),腹痛(70%),下痢,脳症,腎不全など.症状のないものも30%ほどみられる.

5.検査:腹水穿刺により腹水を採取し,分析する.
①培養(原因菌の鑑別) ②グラム染色(即時的な原因菌の鑑別) ③細胞数(250/dl以上) ④細胞診(癌性腹水との鑑別) ⑤乳酸値(25/ml以上) ⑥pH(7.31以下)

このほかに血液と尿の培養も採取する.SBPであれば漏出性の腹水で,細菌数が多い.

6.治療:第3世代セフェムを10~14日投与する.予後が不良のため,本疾患を疑った時点で投与してよい.

7.予後:原疾患にもよるが肝硬変では40~70%の死亡率という報告もある.ノルフロキサシンの経口投与で予防できると言われているが,予後は改善しない.