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急激な視力の低下や視野の真ん中が見えないといった中心暗点(図2)が主な症状で、頭痛・眼球運動痛(眼球を動かすときの眼の痛み)・眼の圧迫感などを伴うこともあります。
視神経症の原因を探るために、視力検査・眼底検査・視野検査のほか、MRI検査・血液検査・髄液検査などが必要に応じ行われます。

(1) 特発性視神経炎
 視神経の眼球への入り口(視神経乳頭)が炎症を起こして腫れる病気で、原因は未だに不明です。年齢は若年から中年に多く、やや女性に多い傾向があります。治療にはステロイド薬やビタミン剤の内服や点滴が主に行われますが、自然回復傾向のある病気です。
(2) 球後視神経炎
 眼底検査で視神経に異常がみられないにもかかわらず、視神経症の症状が出現するものです。球後視神経炎を起こす代表疾患に多発性硬化症という病気があります。多発性硬化症は20~40歳代の成人に多くみられます。原因として自己免疫異常やウイルス感染の関与が考えられていますが、未だに不明です。眼の障害だけでなく、運動失調・感覚障害・痴呆などが出現することがあります。急激に発症することが多く、その後、症状は軽快と悪化を繰り返します。治療にはステロイド薬の内服や点滴が行われます。
(3) 鼻性視神経炎
 視神経と副鼻腔は極めて隣接した解剖学的位置関係にあります。そのため、副鼻腔で起こった炎症が視神経にまで及んだり、副鼻腔にできた腫瘍などが視神経を圧迫することなどによって視神経障害が起こったものを鼻性視神経症と呼びます。時に耳鼻咽喉科での緊急処置を要することもあります。
(4) 虚血性視神経症
 視神経を栄養する血管の循環障害がきっかけで起こります。原因として血管の炎症によるものと、高血圧・動脈硬化・糖尿病などが基礎にあって血液の流れが悪くなる場合の二つが考えられています。治療には副腎皮質ステロイド薬、血管拡張剤、ビタミン剤などの内服や点滴が行われますが、予後が不良なこともあります。
(5) 中毒性視神経症
 神経に毒性のある物質の摂取や暴露により発症する視神経症です。視神経障害の原因となりうる毒物は多くありますが、代表的なものは、タバコ・アルコール(特に戦時中、メチルアルコールの摂取により失明者が多発したことは有名です)・結核治療に用いられる薬物・シンナー・農薬などです。治療の第一歩は、これら視神経障害の原因となる物質との接触を断つことです。
(6) 遺伝性視神経症(レーベル病)
 視神経萎縮を起こす遺伝病です。10~30歳代の男性で、両目の急激な視力障害で発症します。短期間のうちに視神経萎縮に至るといわれています。