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常染色体性劣性遺伝→遺伝子診断

筋力低下の所見
-左右対称性の障害
-遠位筋(手指や足先の筋肉)より近位筋(より体幹に近い筋肉)の障害が重い
-上肢より下肢の障害が重い
-躯幹および四肢ともに障害される
脱神経の所見
舌の線維束性攣縮(舌の細かい震え)、手指の振戦
-筋生検で萎縮筋線維の集団と1型線維の肥大
-筋電図で神経原性変化
除外診断 以下のような所見がある場合はSMAとは考えにくいです。
-中枢神経機能障害
-関節拘縮症
-外眼筋、横隔膜、心筋の障害
-聴覚障害
-著しい顔面筋罹患
-知覚障害
-血清クレアチンキナーゼ(CK)値が正常上限の10倍以上
-運動神経伝導速度が正常下限の70%以下
-知覚神経活動電位の異常


SMA(Spinal Muscular Atrophy)とは、脊髄の運動神経細胞(脊髄前角細胞)の病変によって起こる神経原性の筋萎縮症で、ALS(筋萎縮性側索硬化症)と同じ運動ニューロン病の範疇に入る病気です。広義のSMAとは図1のように、様々な原因をもつ症候群と考えられますが、いずれも体幹や四肢の近位部に優位の筋の脱力、筋萎縮を示します。一方、狭義のSMAは第5染色体に病因遺伝子を持つ劣性遺伝病で、発症年齢と重症度によって3型に分類されます。1)
1型、重症型、急性乳児型、ウェルドニッヒ・ホフマン(Werdnig-Hoffmann)病
 発症は生後6ヶ月まで。生涯坐位保持不可能です。通常の医学書の記述によれば、2歳までに亡くなるとされていますが、それは人工呼吸器を使用しない場合です。適切な人工呼吸管理を受けている人の中には、成人に達している人もいます。また、SMA2型や3型の人の中には、乳児段階で1型(ウェルドニッヒ・ホフマン病)であるという確定診断を受け、後になってから2型もしくは3型であると言われているケースもあります。
2型、中間型、慢性乳児型
 発症は1歳6ヶ月まで。坐位保持は可能ですが、生涯、起立や歩行は不可能です。乳児期早期に亡くなることはありません。舌の線維束性攣縮や萎縮、手指の振戦がみられます。腱反射は減弱または消失。次第に側彎が著明になるため、それを予防するための早期介入(リハビリ)が必要となります。
3型、軽症型、慢性型、クーゲルベルグ・ヴェランダー(Kugerberg-Welander)病
 発症は1歳6ヶ月以降。自立歩行を獲得しますが、次第に転びやすい、歩けない、立てないという症状がでてきます。後に、上肢の挙上も困難になります。