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こんな場所に影を残さないで
貴方が紡ぐ美しい歌よ
言の宜(よろ)しには酔(ゑ)ひもせず

時は巡りてやがて灯も霧(き)れ逝く
北へと逃げた長い影が
はつかに見えし遠き日々

悲しみの雫を掬(すく)い
忘却を瞳に宿して

其れから
私は貴方と月の間に立って
今も其の背に陰影(かげ)を堕とし
永久の虚(うつろ)を徒(いたずら)に夜へ晒すと云うならば
きっと此の闇は消えない

悼(いた)みを隠して独り空を仰ぐ
鮮やかに散った藪萱草(わすれぐさ)を
袂(たもと)に秘めて朝を待つ

憐みが心を巣食い
虞(おそれ)さえ忘れられるから

未だに
帰らぬ足音を暁に響かせて
淡い幻には別れを
風の音色に貴方の声が聴こえた瞬間も
脆く崩れては失う

(??????)

其れから
私は貴方と月の間に立って
今も其の背に陰影(かげ)を堕とし
此処で見付けた薄れゆくその陰影(かげ)を踏んだ私は
きっと貴方に告げるだろう

さようなら、と――