ア「面白いわね。よりによって今日会えるなんて。      私たちは市民を歩いて町から脱出させてきたの。古い運河を通って父の   研究所に行く... なんていう危険な方法でね。でも、今日からは違う。   ふふ   一杯おごるわ   あ、それから...会えて嬉しいわ。」 ク「まったくおチビちゃんめ。 どこに行っちまったんだ? ラマー。 出ておいで!」 ア「あらら。 手伝いましょうか、クライナー博士?」 ク「あ、やあ、アリックス! まあ、ほぼ順調なんだが。   ラマーがまた、カゴから逃げ出したんだよ。   分別がなければ、バーニィを疑うところだよ。罠でも仕掛けたんじゃないかってね...   これは驚いた! ゴードン・フリーマン、本当に君なんだね?」 ア「彼、外でうろうろしてたわ。 まったく困った人ね。」 ク「フリーマン博士にはずいぶん借りがある。   彼の周りではいつも災難が起こるがね。   ゴードン、なんとも絶妙なタイミングで来てくれたね。   ちょうど、アリックスがテレポートの最後の部品を取り付けたところなんだ。」 ア「絶対の保証はできないわよ、博士。」 ク「冗談を。 君は容姿もさることながら、才能はそれ以上だ。」 ア「ハハハ!とりあえず試してみましょ。」 バ「ヤツがいるのか?   ここにいたのか!   おい、ゴードン! えらい騒ぎになってるぞ。   博士、いつまでも足止めしてちゃいけない。 今までの苦労が水の泡になっちまう。」 ア「心配ないわ。 私と一緒に行くから。」 ク「そのとおりだ、バーニィ。 今日は特別な日だよ。   二重転送が可能な新しいテレポートを開始する!」 バ「こいつ、本当に動くのか? 今度こそ大丈夫だろうな?   今でもあの猫のことを夢に見るんだ...」 ク「まあまあ、落ち着いて。 あれから、大幅に進歩してるんだから。   大幅にね。」 ア「猫って何よ?   猫って何よ?」 バ「博士、街を通らないんだったら、市民の格好をさせとく必要はないんじゃないか?」 ク「何だって? ああ、そうか。 そうだった。忘れるところだったよ。   バーニィ、お手柄だ。」 バ「そろそろシフトに戻らなくちゃならないが。 まあいい。      さて...あーー!   くそ!あっちへ行け!」 ク「ラマー?そこにいたのか!」 バ「アイツは始末したんじゃなかったのか?」 ク「もちろん始末なんてしないさ!   怖がることはないよ、ゴードン。くちばしは切除してあるし、安全だ。   君の頭に食らいつこうとするぐらいしかしないよ。 ま、できやしないがね。」 バ「そいつを俺に近づかせるな!」 ク「ほぉら、チビちゃん。 跳んでごらん。   そこじゃないよ!   だめだよ! 気をつけて、ラマー! それ、すぐに壊れてしまうからね!   ああ、もう! そこから出すにはしばらくかかりそうだ。」 バ「ずっと出てこないことを願うぜ。」 ア「ふふ。 バーニィ... あなた動物が苦手だったの?」 バ「うぁ!」 ク「さあ、ゴードン、試してみたまえ。 スーツを着てみろよ。」 ア「クライナー博士が着ろって言ってたでしょ? さっさと着て。」 スーツ着用 ク「ゴードン、その HEV スーツは相変わらず君にぴったりだね。   本当にぴったりだ。   いくつか改造を加えたんだが、重要な点だけかいつまんで説明しよう。   ええと...   マーク V   有害環境用スーツは、着心地良く便利なように改良されていて...   何だ?」 バ「博士。講義を受けてる暇はない。   スーツに早くエネルギーを補給だ、ゴードン!」 ク「それがいい。 そこに回復装置がある。   コンバインのエネルギー源からパワーを吸収できるように、君のスーツを改   良しておいたよ。奴らならその辺にうようよいるからね。」 ア「その間に、やることやっちゃいましょ。」 テレポート装置へ ク「ゴードン、そこのパネルのそばに行って、私からの合図を待っていてくれるかい?」 イーライ以下イ イ「アイザック、聞こえるか?」 ク「ああ、イーライ。ちょっとしたことがあってね。   今朝、研究所に誰が来たかわかるかい?」 イ「まさか...」 ク「いかにも。 彼を、君の美しいお嬢さんと一緒に、今すぐ送り出す予定だ。」 ア「用意はいい、パパ?」 イ「こっちは準備完了だ。」 ア「それなら、始めましょ。」 ク「さてと。 質量 0   のフィールド流動は自己制御されるはず。各種パラメータは... CY   ベースと LG オービフォールド... それにヒルベルト包括に固定した。   これ以上は望みようがないくらい、上出来だ。」 バ「前もそう言ってたぞ。」 ア「ねえ。さっきの猫のことだけど...」 ク「カウントダウン開始、3... 2... 1... ええい。 お次は何だい?」 ア「ねえ、博士? プラグは?」 ク「しまった。そのとおり。 ゴードン、プラグを入れてくれるかい?」 ア「あそこよ、ゴードン。」 ク「よし。」 ア「ゴードンにスイッチを任せるつもり?」 ク「ゴードン、さあ、スイッチを。   よし。 最終段階。 運転... 開始。   見ていられない。」 ア「ああ。 OK わ、あ、ぁぁあ!」 ク「うまくいったかい?」 イ「自分の目で確かめるがいい。」 ア「あら、博士!」 ク「ああ、よかった。やれやれだ。」 イ「良くやった。」 ク「私だけの手柄ではないよ。フリーマン博士の助けがあってこそさ。」 イ「さあ、早くゴードンを脱出させよう。」 ク「よしきた。 じゃあ、また後で。」 バ「よくやってくれた、ゴードン。 うまくスイッチを操作してくれた。   学校でちゃんと勉強しておいてよかったな。」 ク「さあ、バーニィ。 君の番だ。」 バ「助かったぜ。」 ク「ゴードン、君が準備でき次第、君をイーライのところへ送るよ。」 バ「早くしてくれ。」 ク「よし。 カウントダウン開始、3、2、1   バーニィ? いいかい?」 バ「幸運を祈ってるぞ、ゴードン。」 ク「よし。 君を送り出す準備は整った。 無事でな。活躍を祈るよ。   最終段階。   何だ?」 バ「お前の気持ち悪いペットだ!」 ク「ラマー? へディ! だめだ!   危ない!」 バ「いたぞ!」 ク「ラマーも一緒かい?」 バ「そいつのことはいい!」 ア「彼が来るわ、パパ。」 イ「どうした、ジュディス?」 ジュディス以下ジ ジ「わからない、何らかの干渉があったようね。」 イ「ゴードン、じっとしていろ。 すぐに出してやる。」 ア「彼が離れていくわ。」 ブ「どういう意味だ?   何者だ?   どうやって入った?」 バ「おい、戻ってきたぞ! 俺が出してやる!」 ク「何の準備もなく行っちゃだめだ。バラバラにされるぞ!」 ア「ゴードンがいなくなったわ! どうなってるの?」 ク「予期しない干渉があることが、分かっていればよかったんだが。」 バ「心配するな、ゴードン。俺たちが...」 ア「いたわ!   ああ、また消えてしまうわ! バ「さっきの男。あれは間違いなく...   ゴードン・フリーマン!」 ク「そっちに行っていないって、どういうことだい?」 イ「まだこっちに来ていないんだ!」 ク「じゃあ、彼はどこに行ったんだ?」 イ「後ろ!」 ク「うわぁーっ!」 イ「止めろ!止めるんだ!」 ク「ゴードン! そこにいてはだめだ! 逃げろ!」 バ「伏せろ! 俺が助けに行く!」 バ「おい、ゴードン!   要塞は大騒ぎになってる! こんなのは初めてだ。   今すぐシティ 17 を離れろ、ゴードン!   古い運河を進むんだ。そうそればイーライの研究所に着く。   危険なルートではあるが、亡命者のネットワークがある。きっと助けてもら   える。   一緒に行ってやりたいが、俺はクライナー博士のそばにいなくちゃならん。   あぁ、忘れる前にっと。 こいつをブラック・メサで落としただろ。   幸運を祈ってるぞ、相棒。 運がなくちゃ生き残れねえからな。」 バール入手 ルート・カナールへ