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249 :わかれのゆめ [sage] :2009/02/22(日) 00:05:04 ID:IgKsHmmS 『何があっても、ずっと一緒だよ』 心の奥底に深く刻まれたこの言葉。 幼少のみぎりに言われた言葉なのだが、誰に言われたのか思い出せない。 さっぱりはっきり全く微塵も全然思い出せないのだ。 最近になって頻繁に思い出されるこの台詞は、決まって夢の中で再生される。 そして、この台詞をはなった人が遠ざかって行き、それを追いかけようとしたところで目が覚めるのだ。 * まるで安っぽい小説のようだ。 そう生瀬 直(いくせな お)は思いながらも、今朝も全身汗だくで目が覚めた。 もうこの夢にうなされ始め、既に半年。 もう慣れたもので、とにもかくにも汗を吸って濡れた下着が気持ち悪い。 そう思って手早く箪笥から換えの下着等を取り出し、階下にある風呂を目指した。 250 :わかれのゆめ [sage] :2009/02/22(日) 00:06:06 ID:IgKsHmmS 時計を見ると四時半手前と、起きるには早過ぎる時間だったので、 隣と向かいの部屋で眠る姉と両親を起こさない用に足音を殺して階段を降りる。 「どうした、なー」 寝起きであろうに眠気を感じさせない明朗な声は、直を『なー』と親しげに呼んだ。 背後からした声にびくりと体全体を緊張させ、ゆっくり振り返ると、長い黒髪の似合う美女がいた。 そこに心霊の類がいないのを確認して、直は一気に脱力した。 「全く…驚かさないでよ、姉さん」 「ふふ…怖がりなのは昔から変わらないな、なーは」 くすくす笑いながら声の主───生瀬 依都子(いくせ いとこ)は直に歩み寄った。 数歩近づいたところで直の異常に気がついて、顔を曇らせる。 「また例の…『お別れ』の夢か?」 「うん、それで汗かいてたから、風呂に入ろうと思って」 なんでもないように言って、直は階段を下りる。 「それより、起こして悪かったね。 まだ四時半だし、姉さんはもう一度寝たら?」 「いや、いい。 もう一度寝たら、いつもの時間に起きられなくなりそうだから」 後を追うように階段を下りながら、欠伸する様子もなく依都子は話す。 「なら俺が起こすよ。 いつも通りの時間だろ?」 「直が起こしてくれるのは、非常に魅力的な案だけれど遠慮しておく。 せっかく早起きしたのだから、いつもより早く弁当の用意をすることにしようと思って」 何故か『直が起こしてくれる』という言葉に引っ掛かるものを感じながらも、 直は姉が作る昼食に期待が膨らむのを禁じ得なかった。 そんな心の内を知ってか知らずか、直の腹の虫がぐうと鳴いた。 「ふふ…どうする、風呂から上がったらすぐ朝食にするか?」 「あ、うん…お願いするよ、姉さん」 いくら身内とはいえ、少し恥ずかしいなと頬が熱を持つのを自覚して、直は脱衣所に飛び込んだ。 251 :わかれのゆめ [sage] :2009/02/22(日) 00:06:38 ID:hsz3esCJ * 私は変態だ。 そう自覚している。 自覚した上で、変態的な行為、心理を改められないでいる。 「ん…はぁ…な、お…」 左手の指先が、ぐっしょり濡れたショーツ越しにクリトリスを弄る。 敏感なそこは熱く固くなっていて、触るたびに腰が跳ねた。 「直…なお…あぁっ!」 鼻から息を吸うと、直の脱ぎすてたTシャツから直の汗の匂いがした。 普通なら臭いと感じるだろうその薫りは、変態である私には単なる快楽のスパイスにしかならない。 右手でTシャツを顔に押し付け、左手で股間を弄ぶ。 私は変態だ。 弟に欲情する変態だ。 けれど、弟に直接私の情欲をぶつけてはいけない。 これはその代償行為。 Tシャツに恐る恐る舌を伸ばす。 口に広がる塩分の風味に、だらし無くよだれが垂れる。 股間から響くいやらしい音も激しさが増す。 「なお…ふき…ふ…ふぁあ!」 腰が大きくビクンと跳ね、意識が靄に包まれる。 左手は自分の淫蜜に塗れ、Tシャツはいつの間にかくわえていたせいで、よだれで重量を増していた。 「うう…まただ…またやってしまった…」 エクスタシーが過ぎ去り、しばらくして意識がはっきりすると、罪悪感が胸に押し寄せる。 トイレットペーパーで左手や股間を拭いながら、思わず涙がこぼれた。 どうしてこうも自分は汚れているのだろうか。 家族である弟に欲情するなんて。

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