「ヤンデレの小説を書こう!Part17-Page4」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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<p>801 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 23:16:28 ID:/90afY0a<br />
素で間違えた<br />
ヤンデレスレの間違いだった<br /><br />
802 名前:ヤンデレウィルスに感染してみた[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 23:16:30 ID:DVyEHqHf<br />
赤鬼泣いた」<br /><br />
昔々あるところに心の優しい赤鬼がいました。<br />
人間たちと仲良くしたいと思っていましたが、みな怖がって近づきません。<br />
家の前に<br />
「心優しいオニの家、どなたでもおこしください。<br />
おいしいお菓子がございます。お茶も沸かしてござます。」<br />
という立て札を立てても、人間たちに信じてもらえませんでした。<br />
そんな時、遠くの山に住む幼馴染の青鬼ちゃんがやってきました。<br />
「やあ赤鬼、元気がないな、どうしたんだい?」<br />
落ち込む赤鬼が心配になった青鬼ちゃんが尋ねました。<br />
赤鬼は青鬼ちゃんにすべてを話しました。<br />
すると青鬼ちゃんは<br />
「なんだ、それならアタシにいい考えがある。<br />
アタシが村に下りて暴れまわる。<br />
そこにアンタが止めに入り村人を助ける。<br />
そうすれば村人にアンタが優しい鬼だと分かって貰える」<br />
「でもそんなことをしたら青鬼ちゃんが……」<br />
「アタシのことなんて気にしなくていいんだよ。<br />
アンタのためなら、アタシはなんだってできるんだ」<br />
「そうか、ありがとう、ありがとう」<br />
うれしさのあまり赤鬼は青鬼ちゃんに抱きついてしまいました。<br />
青鬼ちゃんは青鬼なのに赤くなってしまいましたが、<br />
それを言うと青鬼ちゃんが怒るので黙っておくことにしました。<br />
そして次の日、計画を実行に移すことにしました。<br />
「そうだ、アンタは遅れておいで、一緒にいくと怪しまれるからね」<br />
赤鬼が頷いたのを確認すると、青鬼ちゃんは村へ降りていきました。<br />
それからしばらくの後、村のほうから人の悲鳴が聞こえてきました。<br />
「もういいかな」<br />
赤鬼は青鬼ちゃんに言われたとおり、遅れて村へ降りていきます。<br />
村の入り口に立った赤鬼は言葉をなくしました。<br />
ほんの少し前まで人々でにぎわっていた村が、廃墟と化していたのです。<br />
「なんだこれは、なにがおこったんだ」<br />
村に入っていくと、そこかしこに無残に変わり果てた村人が転がっていました。<br />
奥へ奥へ村を歩きましたが、動くものは何一つありません。<br />
「たああああすけてええええええ!」<br />
そのときです、村人の悲鳴が聞こえました。<br />
赤鬼は悲鳴のしたほうへ走ります。<br />
「……!?」<br />
そこには既に事切れた村人を片手に持った青鬼ちゃんがいました。<br />
「青鬼ちゃん!なんてことを!」<br />
村人を投げ捨てて青鬼ちゃんは言いました。<br />
「いっただろ?アタシは、アンタのためならなんだってできるって。<br />
これでアンタの心を乱す邪魔者はいなくなったんだ。<br />
さあ、山に戻って二人で暮らそう。二人じゃ寂しいなら子供を沢山産んでやる」<br />
そう言って青鬼ちゃんは笑いました。村にはもう人間はいませんでした。<br />
返り血を浴びた青鬼ちゃんは青鬼なのに赤くなってしまいましたが、<br />
それを言うと青鬼ちゃんが怒るので黙っておくことにしました。<br />
あかおには、しくしくとなみだをながしてなきました。<br /><br />
803 名前:ヤンデレウィルスに感染してみた[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 23:20:23 ID:DVyEHqHf<br />
「K」<br /><br />
暗い部屋に篭って『彼』を眺める、それが私の日課。<br />
あの雨の日、校庭で『彼』を拾ってから。<br />
雨に濡れて冷たく光る『彼』に魅了されてから。<br />
『彼』を拾った次の日から、何日も学校を休み部屋にこもり、一日中眺めている。<br />
朝日を反射し輝く『彼』も素敵。<br />
月光で冷たく煌く『彼』も素敵。<br />
『彼』に舌を這わせる。ひんやりと冷たい感触が気持ちいい。<br />
このままずっとこの部屋で二人で……そんな生活も終わりを迎えることになる。<br />
親に無理やり学校へ連れてこられたのだ。<br />
車に乗せられて登校。『彼』は上着の内ポケットに忍ばせた。<br />
上着にかかる『彼』の重みが妙に心地よかった。<br /><br />
昼休みまでが我慢の限界だった。<br />
5時限目始業のチャイムが鳴ったとき、私はまだ廊下にいた。<br />
どこか適当に使われていない教室に忍び込む。<br />
授業のない空いた教室にこもって『彼』を眺めた。<br />
そのほうが授業なんかよりもずっとずっと大切で有意義だ。<br />
どれだけの時間『彼』を眺めただろう。<br />
このまま放課後までこうしていられたら、そんな願いはもろくも崩れ去る。<br />
教室のドアが開かれ、キツイ化粧でレンズの厚いメガネをかけた女教師が入ってきた。<br />
ノックもなしにドアを開けたのは生徒指導の柳川だった。<br />
なんてデリカシーのない人間だろう私と『彼』の二人きりの時間を邪魔するなんて……。<br />
そんなだから40過ぎても嫁の貰い手がないんだ。<br />
「ちょっと、授業中になにして――」<br />
柳川が嘗め回すような視線を私に向け、その視線が『彼』で止まった。<br />
「な、あなた!学校になんてものを……!」<br />
『彼』を奪われる!<br />
柳川の手が私の腕に伸び、私は掴まれまいとその腕を振り払った。<br /><br />
804 名前:ヤンデレウィルスに感染してみた[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 23:25:07 ID:DVyEHqHf<br />
――すっ<br />
「ぇ…………?」<br />
鳩が豆鉄砲食らったような顔をする柳川、そんな面白い顔できたんだ。<br />
次の瞬間、首から大量の血が噴出し二人に降りかかる。<br />
とっさに喉を押さえたが、手の隙間から血があふれ出し床に広がっていく。<br />
血の気が引いていくのがわかった。<br />
なんてことをしてしまったんだ!<br />
どうしよう、こんなこと、うそ、嫌、いや、イヤ……<br />
『彼』を汚してしまうなんて!!!<br />
よりによって、こんな、こんな女の血で!<br />
早く、早く帰って『彼』を洗わなきゃ!<br />
元凶の柳川は虚ろな瞳で喉を押さえ、血の海に横たわっている。<br />
ただ汚い水溜りを広げる柳川。<br />
無性に腹がたつ、こんな女の血が、『彼』を汚した……!<br />
がら空きの腹に力の限り、蹴りを入れる、一回、二回、三回、これで勘弁してやろう。<br />
去り際に唾を吐きかけ、私は大至急で家を目指した。<br />
こんな場所、学校では安心して『彼』を洗えない、愛でられない。<br />
はやく、二人の家へ。<br /><br /><br />
それから数時間後彼女は死体となって発見された。<br />
自宅の自分の部屋で全身を鋭利な刃物で滅多刺しにしてベッドの上で死んでいた。<br />
自宅玄関は鍵が掛けられ、自室には内側から鍵が掛けられており、<br />
抵抗した後や争った後がないことから、自殺と思われる。<br />
百以上ある刺し傷のほとんどが股間、下腹部に集中していたという。<br />
表情は満足げで幸せそうだったという話だ。<br /><br />
自殺に使われた刃物はいまだ見つかっていない。<br /><br />
end<br /><br />
805 名前:ヤンデレウィルスに感染してみた[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 23:26:21 ID:DVyEHqHf<br />
以上です<br />
やっぱSSってむずかしい<br /><br />
806 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 23:29:12 ID:/90afY0a<br />
>>805<br />
割り込んですみませんでした<br /><br />
それとGJ!<br />
童話にはヤンデレがよく似合います<br /><br />
807 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 23:42:12 ID:ZGLIirxB<br />
青鬼が素晴らしく可愛いw<br /><br />
808 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/21(木) 00:54:40 ID:2AB4fr7J<br />
赤鬼と青鬼の話をさっきイミフで見掛けたんだが?<br /><br />
809 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/21(木) 00:57:41 ID:2AB4fr7J<br />
すまん童話だったのかw<br /><br />
810 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/21(木) 11:24:47 ID:BLVk/4oM<br />
GJ!<br />
誰か拉致監禁もの書いてくれないかな<br /><br />
811 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/21(木) 20:47:17 ID:Y1gWvfE7<br />
片手で村人を持つ青鬼ちゃんに萌えた<br /><br />
812 名前:トライデント ◆J7GMgIOEyA [sage] 投稿日:2008/08/21(木) 22:30:22 ID:frfOcExm<br />
では投下致します<br /><br />
813 名前:幽霊の日々 ◆J7GMgIOEyA [sage] 投稿日:2008/08/21(木) 22:33:25 ID:frfOcExm<br />
第4話『動機』<br />
■幽霊視点<br />
私が死んでから、何年の月日が流れたでしょうか? <br />
幽霊になると本当に自分の流れる時間の間隔が曖昧です。<br />
普段は誰もいないアパートの一室にて独りで過ごす日々が続いたせいか、孤独がたまらなく恐くなっていました。<br /><br />
この幽霊物件と呼ばれた部屋を借りようとする人間は私の存在を知ると数日以内に居なくなる。<br />
最近では噂が蔓延なく行き届いているのか、借りようとする人間はいなくなっていたはずでした。<br />
すぐに独りぼっちになるけど、一番堪えたのは私の存在を拒絶して痛々しい一言を私にぶつける。<br />
私だって生前は恋する女の子なんですよ。<br /><br />
化け物とか、幽霊とか、人殺しとか言われて喜ぶ人間なんてこの世にいるはずがない。<br />
その言葉を聞くだけで普通に傷つきます。1週間以上はずっと落ち込んで泣いたままなんです。<br />
成仏できない間はそんな酷い毎日が続くと私は思い込んでいた。だけど、世の中には幽霊以上に生粋な方がいることを私は知りました。<br /><br />
松山光一さん。<br /><br />
現在の私が住み着いている部屋に住んでいる男の子。<br />
その人は私が幽霊だと知っていても、部屋を抜け出すこともなく、<br />
私の存在に怯えて拒絶せずに何となく家賃が安くなるというだけで私を受け入れてくれた人。<br />
それだけで私の寂しさと悲しみは癒された。癒されたんです。<br /><br />
たった、小さな、いや、本当に小さなきっかけで人の心というのものは癒されると実感しました。<br />
光一さんの共同生活は……私がずっと夢見ていた彼氏彼女の生活を送っています。<br />
光一さんと一緒にいるだけで胸の鼓動が止まりません。<br />
これが恋なのでしょうか?<br /><br />
生前の私は本当につまらない人間でした。<br />
受かった大学が自分のレベルよりも難易度が高かったために留年と退学の二つの選択肢に挟まれて勉学に忙しい日々。<br />
大学で出来た友人は男漁りのために大学にやってきたんでしょうか? <br />
毎日、毎日、毎日、どこぞの男の人と合コンに行ったり、デートしたり、<br />
真面目に日々を生きている私が馬鹿馬鹿しく思えるぐらいに遊んでやがりましたよ。ちくしょうが。<br /><br /><br /><br />
814 名前:幽霊の日々 ◆J7GMgIOEyA [sage] 投稿日:2008/08/21(木) 22:34:29 ID:frfOcExm<br />
そんな男ばっかり追いかけていた友人の幸せな顔を見た時はちょっとばかりの殺意と恋に対する憧れな想いを抱きました。<br />
女を磨くためにゃ、それなりのお金がいる。新しいお洋服に、TVで怪しい通販番組に電話をして怪しいダイエット商品と<br />
ヤベぇ薬など購入したり、と女の子はとてもお金がかかるんです。<br />
自然と両親から送られてくる仕送りばかりでは生活できずに山に芝刈りに行く事を誰が責められようか? <br /><br />
ええっ。<br />
山の豊富な食材を仕入れないと私の生活はやっていけませんでしたね。<br />
そこらに生えている怪しいキノコや雑草や木の実など自然の食材はタダなので食費節約に本当に丁度良かった。<br />
ただ、それが私の死亡フラグになろうとは夢にも思いませんでした。<br /><br />
その晩に山から取ってきた食材をどうやって美味しく料理を食べるのかと神の一手を打つぐらいに長考して、導き出した答えは。<br />
とりあえず、何でも焼いておこう。炭で。<br />
部屋を閉め切っていることも気付かずに炭で食材を焼いて、何か灰色の煙が部屋を充満するが空腹の胃袋が暴れているので<br />
そんな細かいことは気にしません。キノコを焼くと美味しいそうな匂いがしたので私は無我夢中で食い散らしていると体に異常が。<br /><br />
口から笑いが全く止まらなくなったのです。その場で笑っている間に炭を焼いた煙が部屋中に行き渡り<br />
私は笑いながら、一酸化炭素を中毒になるまで吸って。<br />
死亡。<br /><br />
死因 一酸化炭素中毒死。<br /><br />
当時は女子大学生が一酸化炭素中毒自殺したと小さな新聞社が取り上げていましたが、<br />
それだけで宮野由姫という人間の死はそれ以降は触れられることはありませんでした。<br /><br />
まだ、恋の一つもしていないのにこんな死に方をすれば、死んでも死にきれますか!!<br />
その未練が残っている限りは私は幽霊として存在し続けることでしょうね。<br /><br />
だから、光一さん。<br /><br /><br />
あの女と関わるのはもうやめてください。<br />
わたし、私だけを見て。お願いですから。<br /><br /><br />
815 名前:幽霊の日々 ◆J7GMgIOEyA [sage] 投稿日:2008/08/21(木) 22:36:28 ID:frfOcExm<br />
■光一視点<br />
昼頃になると何だか睡魔が襲ってきそうだが、幽霊が背後霊のようにべったりと甘えている事以外は何事もない平凡な休日であった。<br />
ある程度の家事を済ませて、ヤンデレゲーをやっていると俺の携帯にメールの着信音が鳴っていた。<br />
メールの相手はなんと、藤寺さんだった。<br />
この間、俺の家へ遊びにやっていた時は後ろで可愛らしく睨んでいる幽霊が体を乗っ取るという珍騒動のおかげで<br />
大した時間も取れずに帰っていた。というか、俺が痛い人という誤解を解くことが大半だったような気もしなくはないが。<br />
メールの内容は単純にこう書いてあった。<br /><br />
松山くん<br />
あの、この前に遊びに行った時に私忘れ物とかしなかったかな?<br />
ちょっと、人の頚動脈ぐらい簡単に切り裂きそうな、毎日毎日研いでいる<br />
鋸なんだけど。<br />
もし、松山くんの家に忘れているんだったら<br />
今、公園にいるので持って来てくれないかな? その後に、一緒にどこかへ食べに行こうよ。<br /><br />
ということで今から30分以内に来て下さい<br /><br />
絶対に来てね。私、ずっとずっと待っているから<br /><br />
それじゃあ。<br /><br />
あんな危ないモノを持って、公園まで行くのかよ。<br />
と、メールを読んだ俺の感想だった。<br />
「ふーん。光一さんは健気な幽霊を置いて、可愛いあの子とお昼を食べに行くんですか」<br />
背後霊が嫌味たっぷりに言ってくる。まるで小姑のような細かいことをネチネチといびってやると思い切りに顔が出ていた。<br />
「由姫さんはお留守番。水と食料は備蓄しているので勝手に食べてくれ」<br />
「いや、私幽霊なんだから別にそんなもの食べなくても生きれるし」<br />
由姫さん。あんた、死んでるでしょ。<br />
「それに光一さん、あの女は危険です。常識的に考えてくださいよ。<br />
どうして、鋸なんかを人様の家に忘れてくるなんてありえないですよ」<br /><br />
「常識外の存在がそれを言うか?」<br />
「女心を理解できない光一さんよりも説得力がありますよ。恐らく、<br />
今回は光一さんを遊びに誘うために忘れて行った鋸を口実に使ったようですね、むむっ、許せん」<br />
「鋸はちゃんと隠して持っていかないと銃刀法違反で逮捕されるし」<br />
「行くんですか?」<br />
「行くよ」<br />
藤寺さんがそこまで気を遣って誘ってくるなら男として行かなきゃならない。家で由姫さんと一緒にいるよりはマシだね。<br /><br />
「むむむっ。私と一緒に居てくれるって約束したじゃないですか!!」<br />
「約束してないでしょ」<br />
「休日は家族と暮らすのが一番いいんです。芸能人が貧乏人には一生食べられないだろみたいな美味しいそうな高級料理の紹介している<br />
テレビ番組を一緒に見たり、貧困層には一生行けないような観光地特集とか見て、今日は過ごしましょうよ」<br /><br />
「何かそれヤダ」<br />
幽霊と一緒にテレビ番組を見る内容がそんなモノしか流れてない放送を視聴するだけで心が病んでいきそうで恐い。<br />
というか、番組内容にちょっと殺意が沸きそう♪<br />
「それだったら、藤寺さんと一緒に昼を食べて来るよ」<br />
「ぬっ? ワタシヲステルンデスカ?」<br />
「捨てるとかそういうんじゃない。ただ、付き合うなら生身の女の子がいいと思うんだ」<br />
「生身!? 生身ですか。やはり、幽霊のような不老不死よりも若くてピチピチした人の方がいいんですね!! うっっっっっ!!!!!!」<br />
「若さの問題じゃねぇだろ」<br /><br />
と、幽霊は泣き崩れて会話にもならんかった。幸い、俺は幽霊に同情して優しい言葉をかけるような人間ではなくて、<br />
号泣している由姫さんは完全にスルーして、藤寺さんが忘れた鋸を適当な包装紙に包んで、さっさと我が家を後にした。<br /><br /><br />
816 名前:幽霊の日々 ◆J7GMgIOEyA [sage] 投稿日:2008/08/21(木) 22:37:33 ID:frfOcExm<br />
■幽霊視点<br />
殺してやる!! 殺してやる!! 殺してやる!! 殺してやる!! 殺してやる!!<br />
殺してやる!! 殺してやる!! 殺してやる!! 殺してやる!! 殺してやる!!<br />
殺してやる!! 殺してやる!! 殺してやる!! 殺してやる!! 殺してやる!!<br />
光一さんを!! この手で八つ裂きにしてあげます。何が生身の女の子ですか? <br />
私のような幽霊は光一さんの心をGETするような魅力がないと言うつもりでしょうか?<br />
許せなかった。<br />
私よりも、あの女を選んだ光一さんが。<br />
幽霊という存在はこの世に未練があるという他に存在する方法があると聞く。<br />
それは『憎悪』<br />
人を呪い殺すことができる憎悪という感情こそがこの世に干渉する程の力を持つことができる。<br />
すでに人の心を捨て去った私は充分に光一さんを殺すための力がある。<br />
所詮、死者と生者。結ばれるはずもない二人が恋仲の関係になるなんてありえないんです。<br />
だったら、どうすればいいか?<br />
私は今まで考えることを拒否したことに辿り着く。<br />
光一さんが生きているなら、死者になってもらえばいい。<br />
私が生き返るなんて奇跡が起きるはずもない。光一さんに幽霊になってもらって、二人は永遠に愛し合って生きていく。<br />
それが一番の理想ですね。<br />
他の女の人に渡してたまりますか。<br />
これは私の幽霊として意地です。<br />
痛みも感じさせずに殺してあげますから<br /><br /><br />
楽しみに待っていてください。光一さん。<br />
天国と地獄を充分に味わって、一緒に逝きましょう。無限の監禁の始まりです。<br />
それが私達にとって、何よりの幸福ですから。<br /><br />
さてと、荷造りして新天地を目指しましょうか。<br />
よいしょ。よいしょ。<br /><br /><br />
817 名前:トライデント ◆J7GMgIOEyA [sage] 投稿日:2008/08/21(木) 22:39:29 ID:frfOcExm<br />
以上で投下終了です<br /><br />
幽霊の日々は次で最終回です<br />
鮮血の雨が降ってくれたらいいと思いますね<br />
それでは<br /><br /><br />
818 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/21(木) 23:20:16 ID:o082N6Hc<br />
>>817<br />
GJ!<br />
続き楽しみにしてます<br /><br />
819 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 00:00:12 ID:yCSenGJd<br />
次回最終回なのか…<br />
楽しみだが切ないな<br /><br />
820 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 00:28:29 ID:CXqqqm7Q<br />
まぁ主人公がどうなろうとヤンデレ娘が幸せならハッピーエンド<br />
というわけでハッピーエンド希望<br /><br />
821 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 09:53:26 ID:3wVryIJu<br />
>>817 GJ!!次回が最終回なのか。もうちょっと続いてほしかったかな。<br />
ところで藤寺さんはヤンデレ娘なのかな?<br /><br /><br />
822 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 10:49:07 ID:nHYpSRrK<br />
>>805<br />
怖い良いね<br /><br />
滅多刺しで自殺ってできるのかな<br /><br />
823 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 16:10:08 ID:nmJF9oA5<br />
できないでしょ、傷が深いだけで警察は他殺の線で捜査するって聞いた。<br />
滅多刺しなんて・・・・武市半平太は腹を十字に割いて切腹したらしい<br /><br />
824 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 16:11:48 ID:I16U4Pu0<br />
ためらい傷だらけの割腹自殺があったけどな<br /><br />
825 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 17:48:45 ID:PDEl+kVw<br />
三文字じゃなかったか?<br /><br />
826 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 18:30:21 ID:qXpkSTmJ<br />
>殺してやる!!殺してやる!!殺してやる!!<br />
某赤い汎用人型決戦兵器のパイロットじゃあるまいし…<br />
一時期、野草を食ってた俺が言える事じゃないが、死因がマヌケ過ぎる… <br />
ともかくGJ!!!<br /><br />
827 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 18:42:40 ID:XlGlIY/r<br />
透歌さんの続きが読みたいのは俺だけじゃないはずだ<br /><br />
828 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 22:56:13 ID:LEKzwJps<br />
某赤い汎用人型決戦兵器のパイロットって誰さ?<br /><br />
829 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 23:04:37 ID:CXqqqm7Q<br />
はいスルー<br /><br />
830 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 23:32:40 ID:qXpkSTmJ<br />
>>828<br />
汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン弐号機<br />
専属搭乗者 惣流 アスカ ラングレー<br />
コイツはヤンデレか?…否ッ!タダのワガママ女だと思う。<br />
件のシーンは映画見たらわかる…<br /><br />
透歌さんか…待ちだな…<br /><br />
831 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 23:41:03 ID:3wVryIJu<br />
アスカはヤンデレでもなく、ワガママ女でもなく、ただのキチガイ女だよ。<br />
なんでこんな女が人気あるのか理解に苦しむ。<br /><br />
832 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/22(金) 23:45:37 ID:TMyyseBm<br />
アスカはデレてないというか明確な恋愛感情をもってないだろ<br />
病んだ愛情表現と言えそうな行動もなかったし。<br /><br />
しばらく来てなかったから話が分からんな、透過さんとやらを漁ってくるぜ<br /><br />
833 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 00:10:18 ID:IIYFFQoY<br />
それ以前にみやむーが声優をやっている時点でびっくりしたわ<br />
全盛期の頃と比べ、今はなにやってんの?<br /><br />
834 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 00:53:13 ID:xvehgwXH<br />
エヴァで一番ヤンデレっぽいセリフは<br />
「裏切ったな!僕の気持ちを裏切ったな!父さんと同じに裏切ったんだ!」<br /><br />
835 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 00:54:01 ID:FPcKzvTf<br />
パチンコ関係のイベントにちょくちょく出てるらしいよ<br /><br /><br />
>>831<br />
アスカ好きも居るんだからキチガイ呼ばわりは止めてくれよ…<br /><br /><br />
836 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 01:11:40 ID:oTN5Fj8k<br />
アスカはヤンデレってよりも病ンデルかな、量産型倒しまくるとこは格好良くて好きだよ<br />
恋愛感情で動いてるヤンデレをロボット兵器なんかに乗せたら絶対人類は救われないなw<br /><br />
837 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 01:27:37 ID:IzLKCuZw<br />
つまりヤンデロイドでおk<br /><br />
838 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 02:04:09 ID:wzoRhu7o<br />
ヤンデレっ娘一人の思いも叶えられない人類なんて救われなくてもいいさ<br /><br />
839 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 03:55:41 ID:kW6DoFeU<br />
アスカがヤンデレかツンデレかただの基地か知りたいなら<br />
エヴァ板にいけば懇切丁寧に教えてくれるぞ。<br />
10年以上検証してきた猛者ぞろいがいっぱいいる。<br /><br />
840 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 04:18:39 ID:8UMTg8+/<br />
もういいだろアスカなんて<br />
境界線にいるようなやつは解釈のしかたによってキチガイにもヤンデレにもとれるんだから<br />
ただ荒れるだけだろうが・・・<br />
ある程度スレの住人の賛同を得られる女じゃないとめんどくさいぞ<br /><br />
これっていつもあるようなレナはヤンデレ論だろ・・・<br /><br />
841 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 08:21:42 ID:C58IiWeM<br />
・版権モノは専用スレでお願いします。<br /><br /><br />
842 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 08:38:47 ID:VA/aJOvN<br />
それはSS投下のお約束であってネタ雑談のお約束じゃないぞ。<br />
アスカついて話続けろとは言わんが<br /><br />
843 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 09:33:30 ID:J30wvJaE<br />
ヤンデレの前で偶数枚の花びらがついた花で『好き、嫌い、好き……』をやりたい<br /><br />
844 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 11:11:51 ID:Uh29z4Pg<br />
>>843<br />
「どうして『嫌い』が入るの……? ねぇ、なんで!?」<br /><br />
845 名前:花うらなわない ◆wzYAo8XQT. [sage] 投稿日:2008/08/23(土) 12:00:45 ID:wzoRhu7o<br />
「あ、美玖ちゃん、見てよこの花。花占いの花だ!」<br />
僕はそう言いながら、黄色い雄花を核として、周りを白い花弁が取り囲んでいる清楚な花を指差した。<br />
何故だかはしらないけど、この花は花占いの花として使う花なのだそうだ。<br />
僕はその群生している花から一本を引き抜いて、花占いを始めた。<br />
「好き……嫌い……」<br />
と、そこまで数えたときのこと。<br />
何かそこそこの質量があるものが縄跳びの縄のような音を立てて僕の眼前を掠めた。<br />
同時に、美玖ちゃんのスカートがひらりと翻る。突風でも吹いて何かが飛ばされてきたりしたのだろうか。<br />
「白だ……」<br />
「え?」<br />
「い、いや、花の色がさ」<br />
といいながら花を見た僕は驚愕させられた。まだ二本しか引き抜いていないはずの花びらが、もう一枚しか残っていない。<br />
「どうしたの? 変な顔して」<br />
彼女はそういってコロコロと笑う。<br />
「美玖ちゃん、ダメじゃないか、ずるしたら」<br />
「じゃあ君は“嫌い”でもいいって言うの?」<br />
さっきの何かは彼女の足だったのか。超高速の蹴りで一枚の花弁だけを残して花を蹴散らすなんて、さすが美玖ちゃん、相変わらず人間離れした所業だ。<br />
僕がそのことで文句を言うと、彼女は一変、表情を険しくした。<br />
「いや、そういうわけじゃないけど……でもこれは運命っていうか、そういうのを見るもののわけだし」<br />
「誰が私と君を引き裂くような運命を作っているの?」<br />
彼女の表情の険しさはどんどん増していく。僕はビクビクしながら答える。<br />
「え、ええっと……神様、とか?」<br />
「私と君を引き裂くんだったら、たとえ神様だって殺してやるわ」<br />
彼女はそう言って、にっこりと微笑んだ。<br />
彼女がそういうんだったら、本当にそうしてしまうんだろう。<br />
神様も長生きしたいのか、以来僕が彼女について花占いをすると、必ず“好き”という結果が出た。<br /><br />
846 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 13:16:24 ID:rkxC65y5<br />
なるほどそうなるのか<br />
もっとやって下さい<br /><br />
847 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 14:09:58 ID:DhDAs1Wp<br />
タイトル読もうとすると噛むな<br /><br /><br /><br />
OK、もっとやるんだ<br /><br />
848 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 14:33:38 ID:T+LsnirE<br />
>>845<br />
神を殺した者はカンピオーネと呼ばれ、その権能を簒奪できるっていうから<br />
ヤンデレは恋愛の神様(アフロディテとかエロスとか)を殺すといいんじゃない?<br /><br />
849 名前: ◆wzYAo8XQT. [sage] 投稿日:2008/08/23(土) 14:39:23 ID:wzoRhu7o<br />
例のごとく、>>843を見てついやってしまっただけなので続きません<br /><br />
850 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/23(土) 14:56:10 ID:8UMTg8+/<br />
>>848セリカを思い出してしまったじゃないか・・・・・<br /><br />
851 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2008/08/24(日) 01:37:49
ID:oprcGLxV<br />
どうもこんばんは。<br />
ヤンデレ家族が、日曜日の約1時30分をお知らせします。<br /><br />
清算編です。<br /><br />
852 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2008/08/24(日) 01:39:19
ID:oprcGLxV<br />
***<br /><br />
私は、家族のみんなが好き。<br />
時々不機嫌なことがあるけど、普段は聞き上手で相談しやすいお父さん。<br />
家族全員の面倒を見る、しっかり者のお母さん。<br />
同級生の友達から紹介してと頼まれるぐらい、格好良くて目立つ弟。<br />
そんな弟にいつまでもくっついて離れない、子供っぽい一面を持つ妹。<br />
ずっとずっと、家族五人で仲良くしていたい。<br />
進学したり就職したり結婚したりで離ればなれになっても、胸を張って私の家族だと言い切れる仲でいたい。<br />
お父さんとお母さんは二人とも元気でとっても仲が良いから、離れたりしないはず。<br />
心配があるとすれば、妹がいつまでも兄離れできない場合の説得の仕方。<br />
無理矢理言うことを聞かせようとすれば妹の性格じゃ、間違いなく反発する。<br />
弟に同じクラスの可愛い女の子を紹介してあげたけど、恋仲になったことは一度もない。<br />
どこが気に入らなかったのか、と弟に聞いたら予想外れで、女の子の方から謝ってきたそう。<br />
だいたい会ってから一週間以内、早い場合なら、朝会ったらその日の夕方に。<br />
そんなことばかり続くものだから、最近じゃ弟に女の子を紹介できなくなった。<br />
断られる度に弟は落ち込んでしまうから。<br />
どこが駄目だったのかと同級生の子に聞いたけど、誰もが口をつぐむばかり。<br /><br />
早く弟に彼女ができないかしら。あと、妹にも彼氏ができないかしら。<br />
まったく、仲の良すぎる弟と妹も困りものだわ。<br /><br /><br /><br />
853 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2008/08/24(日) 01:42:45
ID:oprcGLxV<br />
***<br /><br />
困った。<br />
記念すべきほどではないが、一応久しぶりに学校へ登校する、復帰一日目。<br />
朝っぱらから右腕にギプスを装着していることによる弊害が発生した。<br />
「腕が、通らねえ……」<br />
右腕のサイズのみが格闘ゲームのキャラクター並の太さになっているため、<br />
長袖シャツが合わなくなってしまったのだ。<br />
当たり前と言えば当たり前。……なのだがなんとなく不機嫌になる。<br />
今の俺の気分は、なんというのだろう、新学期を迎えた時のようにちょっぴり高揚しているのに、<br />
いきなり出鼻をくじかれたような感じだ。<br />
仕方ない。シャツはやめて、上は白のTシャツだけにしよう。<br />
で、ズボンを穿いて、肩から制服の上着を着て……と。<br />
ふうむ、まるで大怪我をした人みたいな風体だな。<br />
肘が曲がっちゃいけない方向に曲がったんだから、あながち外れてもいないけど。<br />
これから学校だけじゃなく、外出する時もこれかよ。<br />
怪我なんかするもんじゃない。<br />
高橋みたいに、医者に掛からないように生活態度を改めるべきだな。<br /><br />
リビングで以前と同じように朝食を摂り、学校へ向かう。<br />
一週間前と違う点は、まず葉月さんが迎えに来ていないというところ。<br />
それは当たり前だ。俺があんな形で振ってしまったのだから、迎えに来るはずがないのだ。<br />
ここ最近の数ヶ月はほとんど毎朝葉月さんに会っていたから、惜しい気分もあるが……もはやどうにもならない。<br />
女々しいぞ、俺。すっぱり忘れろ。<br />
さて、一週間前と違う点、その二。<br />
「あの、さ」<br />
「なあに、お兄ちゃん」<br />
「こっちは高校に向かう道なんだけど……」<br />
「いいじゃない、時間はたっぷりあるんだもの。私は遅刻なんかしないよ」<br />
妹が弟と腕を組み、一緒に通学路を歩いている。<br />
それだけなら何の変哲もない、俺が毎朝見てきた光景だ。<br />
だが、以前とは明らかに違う。<br />
何故、妹が俺らと一緒に高校へ向かおうとしているのだ。<br />
まあ……いつかやるだろうな、と危惧していたことが現実になったというべきかもしれん。<br />
時間的に見ても、高校から中学へ一直線に向かえばなんとか遅刻せずに済む。<br />
大好きなお兄ちゃんと長くくっついていられる。<br />
妹的には、遅刻するかもしれないというデメリットを計算に入れても、メリットが勝る。<br />
妹はいいだろうさ。妹は。<br />
だが俺はどうだ。高校の校門まで兄に寄り添って歩く中学生の妹を持った俺の立場は。<br />
幸い学校には弟を知っていても妹の顔は知らない人間がほとんどだからいいが、来年度からはそうも行くまい。<br />
妹は俺らと同じ高校に通うと言って、実際に受験して合格した。<br />
そうなったら、名字で兄妹であることがバレバレ。<br />
心配しすぎ? 皆俺の妹の顔なんて覚えていない?<br />
ははははは。これがまた、そうも行かんのだよ。<br />
見よ、同じ路を歩く男子高校生達の興味津々の視線を。<br />
なんかね、俺の妹は目立つんだ。悪い意味でなく、良い意味で。<br />
今は中学生だから背も低いが、これから大きくなるにつれて身体の要所も成長していくだろうし、<br />
年齢不詳の母親譲りの整った顔も大人びていくのだろう。<br />
事実、俺が高校に上がった辺りから驚くほどの成長を見せたからな。<br />
両手に収まるぐらい小さかった子猫がちょっと見ない間にこんなに……というぐらいの驚き。<br />
俺が高校を卒業したら、どれだけ容姿に磨きが掛かるか。<br />
期待四割、悲しさ四割、そして……虚しさ二割。<br />
弟も妹も容姿のレベルが高いのに、俺だけボーダーライン付近なのはどういうわけだ。<br />
俺はしばらく使っていなかったボディソープの容器の口から出てくる塊かよ。<br />
お湯と一緒にこねくり回してやらないと使い物にならない。<br />
いや、もちろん比喩だから肉体的にこねくり回して欲しくない。<br />
こねくり回されるのは辛いんだよ……腕が折れたら特に辛い。<br /><br /><br />
854 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 01:46:01 ID:PwRNJ9OX<br />
支援になるかしら<br /><br />
855 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2008/08/24(日) 01:47:15
ID:oprcGLxV<br />
さて、校門前。<br />
あと十メートルぐらいで妹はとんぼ返りして中学校へ向かうだろう。<br />
ここに来てまでUターンしないということは、校門ギリギリまで付いてくるはず。<br />
まさか校舎まではついてこないはずだ。<br /><br />
ふと、校門前の様子がおかしいことに気付いた。<br />
生徒が校門を通る時、ほとんどの人間が一瞬驚きの表情を見せるのだ。<br />
ここからでは死角になっていて見えないが、何かがあるらしい。<br />
ふむ。動物の死骸か、はたまた浮浪者か、建前上男子高校生には見せられない書籍が転がっているか、それ以外か。<br />
「あー……あのさ、そろそろ中学に行った方がいいんじゃない?」<br />
「何言ってるの? あと少しなんだから恥ずかしがらなくてもいいじゃない」<br />
「そうじゃない。恥ずかしいんじゃなくって」<br />
弟がなにやら焦っている。<br />
こら、後ろにいる俺を振り向いて助けを求めてくるんじゃない。<br />
お前が何を焦っているのか、こっちは知らんのだ。<br />
校門の前に来て見せるこの動揺の原因…………校門に何かがある、と見た。<br />
ということは、弟はその何かの正体を知っている。<br />
「頼むから、言うことを聞いてくれ。もうここからでも聞かれてるかもしれないんだから」<br />
「誰に聞かれても何も困ることなんかないでしょう?」<br />
「そう……なんだけど、さすがに相手が悪いというか……と、とにかく帰るんだ!」<br />
弟が強く言い放ち、妹の肩を掴んだ瞬間――それは現れた。<br />
「……げぇ」<br />
弟が焦るのにも納得だ。<br />
たしかにこれは相手が悪い。特に妹にとって。<br />
おまけに弟が妹の肩を掴んでいるというこの光景もあまりよろしくない。<br />
姿を現わしたのは、日本人のくせにサラサラの金髪の女子高生、葵紋花火だった。<br />
そりゃ、こんな一見しておっかなさそうな女が進路に居たら誰でも驚くよ。<br />
花火の奴、弟が来るのを校門前で待っていたのか。<br />
好きな男子生徒が来るのを校門でじっと待つ女の子。<br />
聞こえはいいが、実際にいいものかどうかは、女の子次第だ。<br />
校門前で待っているのが花火だったら、ほとんどの生徒なら朝から果たし合いでもやらかすのかと思うだろう。<br />
俺だったら殴られるのを覚悟するね。<br />
弟にとってはどうやら嬉しいことであるらしい。<br />
こっちに向かってきた花火を向いて、朝の挨拶をした。<br />
「おはよう、花火」<br />
「ん……おはよ」<br />
「別に待っててくれなくてもいいんだよ」<br />
「それは…………まさか」<br />
「じゃなくて、外にいたら寒いでしょ? 教室の中の方がずっと暖かくないか?」<br />
「……嫌いじゃない」<br />
「そっか。花火がそう言うなら、止めないよ」<br />
花火が首を横に振る。それを見て、弟が微笑む。<br />
何、この置いてけぼりにされた気分。<br />
二人ともわけがわからん。なんで今の会話でやりとりができるんだ。<br />
花火の台詞があまりに省略されすぎて解読できない。<br />
花火の省略語の意味を一瞬で悟る弟だっておかしい。<br />
こっちは朝の挨拶までしか理解できなかったっていうのに。<br />
こいつら、どれだけお互いのことを理解しあっているんだよ。<br /><br /><br />
856 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2008/08/24(日) 01:50:10
ID:oprcGLxV<br />
花火は弟の手首を掴み、手を引いて歩こうとする。<br />
だが、それをよしとしない人間がここに居る。<br />
もちろん俺ではない。俺の妹である。<br />
妹は弟の右手を掴み、その場から動かない。<br />
お兄ちゃんは渡さない、というやつだろうか。<br />
けど、俯きながら怯えていては花火には到底敵うまい。<br />
「……手」<br />
「て、手が……どうしたっていうの、花火ちゃん」<br />
「離せ」<br />
たった一言なのに、鋭く突き刺さる花火の言葉。<br />
それでも妹はまだ手を離さない。<br />
後ろで見ているから分かる妹の怯え。<br />
膝が、笑っている。<br />
弟を止めるために手を掴んでいるというより、自分が立つためにしがみついていると言った方がふさわしい。<br />
「早く、行け」<br />
「嫌……私が一緒にいないとお兄ちゃんが、盗られちゃう。だから、嫌」<br />
「こいつは、物じゃない」<br />
「お兄ちゃんはずっと私の傍にいるの。それを、譲ったりなんか……」<br />
「――小っさい妹」<br />
妹の腰が引いた。左足が後ろに下がる。<br />
今の妹は、歯をガチガチと鳴らさないよう、奥歯を噛みしめていた。<br />
「勘違いで、こいつに惚れるな」<br />
その一言で、決着が着いた。<br />
妹は弟の手を離した。<br />
支えを失い、膝を地に付けそうになった妹を、後ろから支える。<br />
花火はそれ以上何も言わず、弟の手を引いて校門をくぐっていった。<br /><br />
妹はまだ震えている。<br />
恐怖から覚めていないわけではない。<br />
怒りに震えていた。悔しさが表情に表れている。<br />
「だ、大丈夫か?」<br />
「何よ……何なの。違うんだから、そんなんじゃない。<br />
本当は、お兄ちゃんは私だけに優しくって、他の人なんか見ないのに……」<br />
「お、おい?」<br />
「こんなの、信じない。じゃなきゃ、私は……ただの馬鹿じゃない!<br />
絶対に、勘違いなんかじゃないんだからっ!」<br />
妹は俺をふりほどくと、坂道を上る生徒の流れに逆らい、全力で駆け下りていった。<br /><br /><br />
857 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2008/08/24(日) 01:52:14
ID:oprcGLxV<br />
「やあ、来たか我が友よ」<br />
「おはようさん、お前が相変わらずいつも通りで、俺は安心したよ」<br />
二年D組の教室に入り、自分の席に着いた途端高橋が話しかけてきた。<br />
先週末から昨日まで欠席し、久しぶりに来たら腕をギプスで固めている俺を見て、<br />
クラスメイトもさすがに驚いているようだった。<br />
だがまさか監禁されていたとまでは知るまい。知っているのは担任と葉月さんと高橋ぐらいだ。<br />
「先に謝っておく。済まない」<br />
「何をだよ。お前、何かしたのか?」<br />
「何もしていないことを謝っている。<br />
久しぶりに登校してきたら机の上に花が一輪刺さった花瓶が乗っていた、というお約束を実現できなかった」<br />
「いまいち元ネタがわからんのだが……別に期待してないぞ、俺は」<br />
それ、多分いじめだろ。<br />
実行するんじゃねえ。<br />
「しかしまあ、見事に重傷人だな」<br />
「ああ。右腕が使えないのがここまでやっかいだとは思わなんだ」<br />
「ふむ。……それでどうやって勉強するつもりだ?」<br />
「うむ。……我が友よ。ノートを」<br />
「タダで貸し与えるほど僕もお人好しではないよ。<br />
そうだね、君の怪我が治るまで、昼飯時に毎日ジュースを奢ってくれるのなら応じてもいい」<br />
「この間まで俺は宿題を無償で見せてやってたっていうのに、お前はそれかよ」<br />
「交換条件を出してこない君が悪い。まあ、諦めるんだな」<br />
こいつ……その辺は暗黙の了解ってやつで、わかるだろ?<br />
俺が何の条件も出さなかったんだから、お前だって無条件で見せてくれよ。こんちくしょうめ。<br />
「もういい。お前に頼ろうとした俺が馬鹿だった」<br />
「今更気付いたのか。そうとも馬鹿だよ、君は」<br />
怒るな、猛るな、俺の心。<br />
今、右腕は使えないんだ……。<br />
こいつが憎たらしくても、ひたすらに堪え忍ぶんだ。<br />
「他の奴に頼むからいい」<br />
「ほう、誰に頼むつもりだ?」<br />
「ノートをとってそうで、タダで貸してくれる奴ぐらいいるだろ」<br />
「ほう、例えば……葉月さんとかかな?」<br /><br />
胸が痛む。呼吸が数秒間だけ確実に止まった。<br />
高橋がここで葉月さんの名前を出したのは、俺が葉月さんを振ったと知っているから?<br />
いいや、性悪なところのあるこいつでも、そんなことはしないはずだ。<br />
「どうかしたのか?」<br />
「……なんでもない。時々関節が痛むんだよ。まだ直りきってないから」<br />
きっと、俺が気にしすぎているだけだ。<br />
時間が解決してくれる。<br />
これまでだって、中学時代にハードに振られた時だって、そうだったんだ。<br /><br /><br />
858 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2008/08/24(日) 01:55:14
ID:oprcGLxV<br />
結局、昼食時間にジュースを奢る契約を、高橋と交わしてしまった。<br />
数人の友人に頼んだ結果、理解できる内容のノートを持っているのが奴しかいなかった。<br />
宿題はやってこないくせに、どうして黒板の内容はきっちり書き写すのか、いまいち俺には理解できない。<br />
ともかくそんなわけで、弁当を食べ終えた後にこうしてジュースを買いに向かっている。<br />
校内に自販機は数カ所設置されている。<br />
部室棟、購買前、校舎の一階。<br />
自分の教室から近いのは、もちろん一階にある自販機だ。<br />
教室に近い分生徒が最も利用するため、昼休みになったらすぐ混み合う。<br />
しかし時間帯をずらしてしまえば割と簡単に買えてしまう。<br />
階段を下りて遠目に自販機前を見ると、例にならって、幸いなことに一人もいない。<br /><br />
ちょっと早足で歩き、自販機の前へ。<br />
俺はカフェオレでいいか。高橋は、えー……と、いちごオレだったな。<br />
お金を入れ、ポチポチと、品を自販機から吐き出させる。<br />
自販機の口を開け、カフェオレといちごオレを取り出す。<br />
「……ん、ん?」<br />
あれ、いつのまにかこの自販機には、当たりを引けばもう一本くれる機能が付いていたのか?<br />
もう一本、紙パック入りのカフェオレが入っている。<br />
ふうむ。当たり機能付きにしては、それらしきパネルが見あたらないし、おめでとうの機械音声さえ流れない。<br />
これは――単に誰かが忘れていっただけ、かな?<br />
「あ、やっぱり忘れてたんだ」<br />
手にとって余り物のカフェオレを見つめていると、左から声が聞こえてきた。<br />
何気なく左を向くと、そこにいる女子生徒と目が合った。<br />
「あ……葉月、さん……」<br />
「あなたが見つけてくれて良かった。他の人だったらきっと持って行かれてたよ」<br />
「うん、たぶんそうだろう、ね……」<br />
「どうしたの? なんだかボーッとしてるけど。<br />
もしかして、風邪もひいちゃった?」<br />
「そうじゃないよ。そういうわけじゃない」<br />
そういうのが原因じゃなくて……葉月さんの態度が、気になった。<br />
振ってしまったから、葉月さんに会ってももう話せないだろうと考えていた。<br />
けど、葉月さんは全然そんなこと気にしていない。<br />
まるであの日の出来事が無かったかのように。<br />
俺に振られたことを、全く引き摺っていない。<br />
俺が、気にしすぎなのかな。<br />
カフェオレを渡すと、葉月さんは以前と同じように――軽く笑ってくれた。<br />
「ありがとう。また、同じことしちゃったら、その時はよろしくね」<br />
「うん。その時は、持って帰ったりしないよ」<br />
「お願いだよ? 約束だから、ね?<br />
それじゃ、また!」<br />
「また……教室で」<br />
葉月さんはきびすを返し、階段を上っていった。<br /><br />
「そっか。そういうこと、か」<br />
吹っ切ったんだな、葉月さん。<br />
俺とのことは過去にした。気持ちを整理したんだ。<br />
なんだか、気分が軽い。<br />
気付かないうちに俺は葉月さんのことを気に懸けていたんだろう。<br />
でもそれも――今、この時で終わった。<br />
俺も気持ちを整理しないと。<br />
また、葉月さんとクラスメイトとして付き合っていくために。<br />
告白される前の、友達未満の関係に戻るんだ。<br /><br /><br />
859 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2008/08/24(日) 01:57:04
ID:oprcGLxV<br />
終わりです。<br />
支援乙、>>854。<br /><br />
860 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 01:59:51 ID:D95dtIbw<br />
うおおおリアタイktkr<br />
GJ!<br /><br />
葉月さんはふられた程度であきらめる人じゃないよな<br />
今後が楽しみだ<br /><br />
861 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 02:01:55 ID:RU1p3rEH<br />
うわっ!この時間はいくらなんでもないなと思ってたら来ていた!<br />
乙です。妹の怒りと葉月さんが段々病んできて、ジミーが勘違いで吹っ切れた…<br />
なんだ、学校来てからかなり変化してきたなオイ。<br />
あと、最初のあれは誰だ…?姉?<br /><br />
862 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 02:19:20 ID:VC4FmTO7<br />
このSSかなり息が長いからスルーしてた<br />
どんなお話?<br /><br />
863 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 02:21:43 ID:ZC7YTrdh<br />
>>859<br />
GJ!<br />
なんか葉月さんって何もしていなくても、何もしていないからこそ余計に読者の想像をかき立ててしまうヤンデレスレに相応しいヒロインだと思う<br /><br />
864 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 02:44:43 ID:FHrY/1a+<br />
GJ!!<br />
葉月さんの態度が気になるな…<br /><br />
865 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 07:48:31 ID:lpOUKRlG<br />
GJ!<br />
でも清算編って兄貴は何を清算するかを楽しみです<br /><br /><br />
866 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 08:26:51 ID:VpVUW1lu<br />
GJ!<br />
しかし、妹の凋落はなはだしいなw<br /><br />
867 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 10:08:13 ID:SRKEN0By<br />
>>862<br />
兄が理不尽にぼこぼこにされる話<br /><br />
868 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 10:33:05 ID:edt53kR7<br />
>>865<br />
たぶん理不尽にぼこぼこにされるんだろう >清算編<br /><br />
869 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 10:33:32 ID:WlfZCYCY<br />
兄貴頑張れ!<br /><br />
葉月さんは怖いが・・・<br /><br />
870 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 10:48:26 ID:OMBpQQEJ<br />
グッジョです!<br />
オレも葉月さんに愛されたい。<br /><br />
871 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 11:50:08 ID:T9Tk6IB4<br />
460KBか、次スレ立てたほうがいいかな<br /><br />
ってことで立ててきます<br /><br />
872 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 11:54:19 ID:T9Tk6IB4<br />
立てますた<br />
ヤンデレの小説を書こう!Part18<br /><br />
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1219546353/<br /><br />
873 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 13:17:11 ID:StWtKAEu<br />
物凄い久しぶりに来た<br />
小説が随分増えてて俺歓喜。<br /><br />
でも、終わらないお茶会ゲーム化の話って消えたの?<br /><br />
874 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 21:54:35 ID:zqYu1FYU<br />
>>873<br />
あー、一応言いだしっぺな人です。<br />
ちまちま進行中。投げ捨てはしないつもりですがまだまともに動いてはいませんな。<br />
とりあえずお茶会と君誰のゲーム用テキストが大体完成せんと進まないし、<br />
私もお茶会作者様もそれ一本ではないので期待スンナ。と言い訳しておく。<br />
あとここでも名乗らなアカンかね?<br /><br />
875 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 22:05:04 ID:T9Tk6IB4<br />
ちょw<br />
あれ進んでたのか、すげえ<br />
発売されたら買うから気長にガンガッテおくれ<br /><br /><br />
876 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 22:10:19 ID:n7C6Iz40<br />
花火性格悪いなー。<br />
勘違いって知ってるなら言えよ。わかってるなら対応しろよ。<br />
もともと好きではないけど、今回さらに嫌いになったぞ。<br />
妹より兄貴の方が遥かに馬鹿見てるじゃねえか。<br /><br />
877 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/24(日) 22:13:13 ID:zw1Khtk4<br />
まるで100%被害者なんだって面してるのも鬱陶しいな<br />
本当に出てくる度にイライラしてしまう<br /><br />
878 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 00:04:34 ID:AfqtpdPE<br />
というか今まで勘違いだと教えなかったのはなぜ?<br />
さっさと言えば煩わしいのが減る、もしくわ減らすのが簡単になるのに<br /><br />
879 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 00:29:32 ID:lEjm+lGo<br />
勘違いだと教える→妹、ジミーになつく→ジミー幸せになる→花火むかつく<br />
…ということではなかろうか<br /><br />
880 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 00:39:25 ID:bp66XkOG<br />
>>878<br />
恋敵から勘違いと言われて普通信じるか?<br />
結局記憶が戻らなければただの妄言にしか聞こえない<br /><br />
881 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 00:43:50 ID:h9T0a7hp<br />
>>876<br />
経緯はどうあれ兄貴が花火の顔を傷付けたのは事実だからな。簡単には割り切れないんだろう。<br />
むしろ自分達の子供が虐待されてることに気付かなかった両親が悪い。特にしまいどんまんの方。<br /><br />
882 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 01:57:34 ID:JSW8+Rfq<br />
>>881気付いていたが何もしてなかったはずじゃ?<br /><br /><br />
まぁいいや、<br />
↓これ以降ヤンデレっ子のバストについての話題↓<br /><br />
883 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 02:45:20 ID:zIN16Jx7<br />
巨乳以外認めねぇ<br /><br />
884 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 03:02:24 ID:etXkOtZA<br />
えー、貧乳だっていいじゃないか。<br />
その場合、敵認定される他の女性が巨乳ならばなお良し。<br /><br />
個人的には可もなく不可もなくの普乳が良いかな、<br />
火種が増える設定だと思ふ<br /><br />
885 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 07:07:11 ID:3kXaHebH<br />
逆レイプって大抵騎上位じゃん。<br />
女を下から見上げる時何も遮蔽物がないと余計むなしい。<br />
天井のシミ数えるなんてヤダ。<br /><br />
886 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 08:13:30 ID:sSvmLvR+<br />
ねぇ…君はどうしていつも胸の大きな女に目が行くの?<br />
大きな胸なんて結局はただの脂肪だよ?<br />
そんなものがそんなにいいの?君は小さい方が好きだって言ってくれたじゃない<br />
小さい方が敏感だって、だから貧乳が好きだって<br />
知ってる?巷では貧乳を品乳と書くんだって。意味は品の良い乳なんだって<br />
だってそうじゃない。あんな脂肪の塊なんて将来垂れてみすぼらしくなるだけ<br />
君の言いつけどおり毎日絆創膏を乳首につけてるよ。それに男装だってしてる<br />
…私以外の胸を見ないならそんな目いらないと思うんだ<br /><br />
なんか電波を受信した<br />
後悔はしていない<br />
けど巨乳も良いよね~<br />
あれ?誰かk<br /><br />
887 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 09:06:38 ID:c998Qmrz<br />
大きいおっぱい、小さいおっぱい、そんなの人の勝手。<br />
本当におっぱい好きな男なら、どんなおっぱいでもイけるよう頑張るべき。<br /><br />
888 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 17:43:55 ID:V/GMaBV2<br />
, '´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ、<br />
{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }<br />
. }: : : : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : : :
: : : : : `}<br />
/: : : : :, _ - ‐ -`、::::::::::::::::::::::::,:::::::::::::::::::::::: : :
:く 我は主を裏切っても、ホレた女は<br />
lー ´ `ー ''- ‐- '´ー 、:::::::::::::::: : : ソ絶対にモノにします<br />
l_ _ ヽ、 , /´: : :,'<br />
l: : : /,, ̄  ̄ ー -、- ー 、_ /: : : , '<br />
/,: : ´/,-‐=== = 、ゞ: : : :, '二 `ーV、: : ´<br />
{ ',ゝ::/ ,= = ヾ ゙-- ´r - 、㍉/) `´<br />
`、i: :ヽ, 、f´ヒソ` i f心 ソ /,'ケ<br />
ヾi: : ゞ. ´ l `゙ ´ ./} /<br />
ヽ:', ,,. |: /ン<br />
,一´、:', 、 /:: /<br />
, ' / l::ヽ 、 ,.' 、<br />
, '. / ,!, ,' ヽ `ー ――――' , ' 、 \<br />
/. イ// '. ヽ ゙゙゙゙ , 'ト l ' ,<br />
l ! ヽ , ' l \ l ',<br />
. |. ', ヽ _ _, ' / | ',`‐<br />
| l | l ' , \<br />
| | l \. \<br /><br /><br />
889 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/25(月) 19:47:29 ID:JSW8+Rfq<br />
ヤンマーニヤンマーニヤンマー・・・<br /><br />
懐かしいな。DVDボックスが欲しい<br /><br />
890 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 01:06:12 ID:JFoHqwSc<br />
今月分のぽけもん黒はまだか<br /><br />
891 名前: ◆wzYAo8XQT. [sage] 投稿日:2008/08/26(火) 03:16:40 ID:yXHTQsMQ<br />
では投下します。第六話です<br /><br />
892 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 03:17:29 ID:CJDUtNmt<br />
マジかwwwktk<br /><br />
893 名前:ぽけもん 黒 脅威の怪我人食 ◆wzYAo8XQT. [sage] 投稿日:2008/08/26(火) 03:17:52
ID:yXHTQsMQ<br />
「大丈夫ですか!? ゴールド!」<br />
部屋に戻った僕の様子を見て、ポポは予想通りのリアクションをとった。<br />
僕が治療を受けている間に香草さんから事情を説明されていたポポは、僕が怪我をしたという情報と僕がいつまでも戻らないという状況からかなりあらぬ妄想をしてしまい、心配になっていたのだろう。<br />
僕は飛びつかれる前に、左足をかばって半歩下がる。<br />
「大丈夫だよ、大した怪我じゃなかった」<br />
作り笑いを浮かべながら、飛びついてきて僕の胸に顔をうずめているポポの頭を優しく撫でてやる。<br />
「心配したです……」<br />
ポポは嗚咽と共にそう言ったきり、僕の胸の中で大泣きしてしまった。<br />
僕が苦笑いと共に香草さんを見ると、香草さんはやれやれ、といった様子で両の手のひらを天井に向け、顔を左右に振った。<br />
ポポは数分すると泣き止んだが、しゃっくりはしばらく収まりそうもなさそうだ。<br />
これじゃあ昼飯を食べにいけないな、と思っていると、僕の怪我を配慮してか、職員が部屋まで三人分の食事を運んできてくれた。<br />
でもなにやら一食だけ妙にデロデロしたものが……。色は赤紫、それに緑の粒々が入っている。漂ってくる香りは酸系。そして時折湯気以外の気体を噴き出している。<br />
「それは怪我人用の特別栄養食とのことなので、ゴールドさんがお食べ下さい」<br />
職員に尋ねたら、そんな回答が返ってきた。<br />
マジかよ……こんなの食べたら、たとえ怪我人ではなくなっても病人になってしまうそうだ。<br />
うんざりした顔の僕を、香草さんは意地の悪い笑みを浮かべながら見ている。<br />
……やっぱり彼女の言行はプライドの高さとかそんなものからくるものではなく、単に性格が悪いせいなんじゃないか、と思い直したくなる。<br />
ポポは意味が理解できないのだろう、目をまん丸にして僕と香草さんを見ている。まあ野生ではこの程度の見た目のものは困惑するものの内に入らないか……。<br />
「香草さん、ポポの食事、お願いします」<br />
僕はこのデロデロと格闘するので精一杯だ。<br />
「そんなの言われなくても分かってるわよ!」<br />
おおっと、予想外の言葉だ。昨晩のこともあるのだろうが、これはいい傾向だ。<br />
さて、これで僕は心置きなくこのデロデロと戦えるわけだ。……逃げたい。逃げることを第一義に置いている僕にとっては、これと戦うという選択肢は普通ありえない。<br />
手を動かそうにも動かない。そしてそのまま対峙すること数分。<br />
敵の隙を見出せない。一体どこから攻めたらいいのやら。<br />
一方、香草さんは蔦を使って自分の食事とポポの食事を平行して進めていた。万能だな、蔦。攻撃に防御に移動に雑務と何でもできるじゃないか。<br />
「あれ? ゴールド、手が止まってるわよ、手伝ってあげましょうか?」<br />
香草さんは僕とデロデロの状況に気づき、悪魔じみた提案をしてきた。答えはもちろんノーだ。<br />
「いや、だいじょう……」<br />
「ほっといたら何も食べないでしょ! 自分で食べれないなら私が食べさせてあげるわよ!」<br />
い、いや遠慮させていただきたい……というかなんで半目半笑いなのさ怖いよ! ああ! 蔦を伸ばさないで! そして僕に巻きつけないで!<br />
そして口を強制的にこじ開けないで! 顔を上向きで固定しないで!<br />
「はい、あーん!」<br />
香草さんはそのデロデロを器用にスプーンですくって――ああ、なんかすごく糸引いてるよ! ――僕の口元まで運ぶ。<br />
口調だけは語尾にハートマークでもついていそうな甘々なものだ。でもこの状況にあーん、なんて可愛らしい言葉はふさわしくない!<br />
あ゙ーん゙、そう、この状況にふさわしい言葉はあ゙ーん゙だ! ああ、当然香草さんはそんな僕の思考なんてガン無視だ!<br />
そんなことを考えている間にもスプーンは僕の口の中に……ら、らめえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!<br /><br />
「こ……こんなの初めて……」<br />
人間の尊厳のようなものを破壊された僕は、床でビクンビクン跳ねながらよく意味の分からない台詞を口走る。<br />
いや、何を言っているのかよく分からないが、これは初めてのものとしか言い表しようがない。<br />
「何やってんのよ大げさね! むしろ食べさせてあげたんだから感謝しなさい!」<br />
「じゃあ……香草さんも食べてみる?」<br />
僕はむくりと上体を起こすと、上目遣いで恨めしげに香草さんを睨む。<br /><br />
894 名前:ぽけもん 黒 脅威の怪我人食 ◆wzYAo8XQT. [sage] 投稿日:2008/08/26(火) 03:18:53
ID:yXHTQsMQ<br />
「何言ってんの、もう容器は空よ?」<br />
香草さんは容器を見て余裕の表情を浮かべている。<br />
「まだ僕の口の中に残ってるよ……」<br />
そう、まだ僕はデロデロを飲み込んでいないのだ! ……いや、飲み込めていないだけだけど。<br />
「は、早く飲み込みなさいよ! 汚いわね!」<br />
それを聞いて香草さんは露骨に焦っている。<br />
「口移ししてあげるよ……うふふふふ……」<br />
「! ゴ、ゴールド、本気で言ってるの? 大丈夫?」<br />
顔面を蒼白にし、ジリジリと後ずさる香草さんを部屋の隅に追い詰める。<br />
「大丈夫? だって? 僕をこんなにしたのは香草さんじゃないか。責任、とってもらうよ?」<br />
ああ、大丈夫じゃないとも。こんなもの皿一杯食わされて大丈夫な人間なんていたら見てみたいね。なぜかいつもより頭がよく冴えている。<br />
今の僕なら何だって出来そうだ! 香草さんと普段の立場を逆転することぐらい訳ないね!<br />
「よ、寄るなバカぁ!」<br />
香草さんは涙目でそう抗議するが今の僕には届かない。フフフ、この至近距離じゃ一切の攻撃手段は行えないだろう。<br />
せいぜい体当たりくらいだ。しかし体当たりなんてしたら僕の口の内容物が彼女に噴霧される。彼女もそれをよく理解していることだろう。<br />
「あっ……」<br />
逃げ場を失った彼女はポスンとベッドに倒れる。フハハハハハ、後は煮るなり焼くなり僕の自由だ!<br />
「さあチコ、召し上がれ」<br />
僕はそう言って口を半開きにして彼女に覆いかぶさろうとした瞬間。<br />
ちゅーーーーっ。<br />
眼前一杯にポポの顔が広がっている。<br />
おかしい。僕は香草さんに口の内容物を口移ししようとしていたはずなのに、何故ポポに口の内容物を吸いだされているんだ?<br />
いやいや、物理的にはおかしなことなんて何もない。僕が香草さんに覆いかぶさる寸前、ポポが脇から入ってきて僕の唇を奪ったっていうだけだ。<br />
「何ですかコレ酷い味です!!」<br />
ポポがむせながら狂乱し床をのた打ち回る音で、ようやく僕は静止から覚めた。<br />
「ポ、ポポ、一体何やってんだよ!」<br />
何やってんだよ、と言われるべきは間違いなく僕のほうなんだろうけど、今はそんな冷静な思考が出来ていないからそんなことを言われても困る。<br />
「だって、ゴールドがずっと口に入れてたから、ごちそうだと思ったんです……」<br />
ポポは顔を真っ赤にして涙目でそう訴えた。<br />
僕は水をポットからコップに移してやり、ポポに飲ませてやる。<br />
そして僕はポットから直に水を飲む。<br />
「っぷはあ! 死ぬかと思った!」<br />
口をこれだけゆすいでも、口中には異臭がこびりついている。本当に酷いものを食べた。<br />
僕がうずくまって荒い呼吸をしていると、突然服を引っ張られた。振り向けば、香草さんが目に涙を浮かべてベッドの角に座っている。<br />
どうやら蔓で引っ張られたようだ。しかしなぜか心なしか着衣も乱れているような。<br />
「アンタ……一体何してくれんのよ……」<br />
何故か香草さんは激しくお怒りのようだ。いや、これは怒りなんだろうか。突然物凄い眠気が襲ってきたから良く分からない。<br />
なんかもういいや、寝よう。<br />
そして僕はそのまま床に横になった。<br /><br /><br /><br />
ぐったりとしただるさで目が覚めた。<br />
体を起こそうと思ったが、腹部に乗っている何かに邪魔された。<br />
その何かとは香草さんの上体だった。ベッドの脇におかれた椅子からベッドのほうに倒れかかるように眠っている。つまり僕はベッドの上。<br />
これはベッドに寝ている僕を介抱しているうちにそのまま寝てしまったって感じだよね、どう考えても。<br />
おかしいな、なんでこんなことになってるんだ? 僕は早朝目を覚まし、そして……あの胸糞悪くなるような体験をした後部屋に帰って……<br />
それで……何か明らかに毒物な昼食を香草さんに食べさせられて……その後の記憶がない。なんだ、つまりは全て夢だったんだろうか。<br />
いやな夢を見たなー、と自分を誤魔化す。しかし、その淡い願望はふとももに巻かれた真新しい白い包帯によって否定された。<br />
はあ、と落胆のため息を吐く。そうすると、僕は昼食を食べた後、そのまま寝て……いや、失神しまったのかな。<br />
それで香草さんが僕の様子を心配して見ていた、ってのが一番辻褄が合うかな。何か違う気がするけど、そういうことにしておこう。<br /><br />
895 名前:ぽけもん 黒 脅威の怪我人食 ◆wzYAo8XQT. [sage] 投稿日:2008/08/26(火) 03:19:33
ID:yXHTQsMQ<br />
はは、香草さんが起きたらお礼言わないとな。僕はそう思いながら枕元のポケギアに手を伸ばす。待ち受け画面のデジタル時計の表示は十六時半の辺りを指していた。<br />
時間から鑑みるに、四時間程度寝ていたらしい。多分あのデロデロ、睡眠薬も入ってたな。じゃなきゃアレを食べさせられた後、気がつけばこの時間になっている説明がつかない。<br />
確かに安静にさせるには寝させるのが一番いいけども、事前に一言くらい言ってくれてもよかったようなものなのに。<br />
さて、これからどうしようか。起きようにも、香草さんを起こすのも悪いしな。そうだ、ポポはどうしているだろう。<br />
僕はそう思って顔を左に向けた。<br />
ポポが部屋の中央で蔦でぐるぐる巻きにされて逆さ吊りになっていた。<br />
えええええええええええ。<br />
えええええええええええええええええええええええ。<br />
いや、待ってよ、意味がさっぱり分からない。<br />
というかポポの顔に血が集まって赤く膨れている。これはかなり危ない段階なんじゃないだろうか。<br />
こうしちゃいられない、と香草さんをどかして、ポケットから十得ナイフを取り出し、ナイフを立てると、ポポを支えながら蔦を切断した。<br />
「大丈夫かポポ!」<br />
血圧を適切にするために上体を持ち上げながらポポに話しかける。<br />
「……ぅ……ぁ」<br />
ポポは小さくうめき声をもらすのみだ。やはりかなり危ない状態にあったらしい。<br />
「なによ一体……」<br />
僕が頭をどけたからだろう、香草さんも目をすりつつ起き上がってきた。<br />
「香草さん! なんでこんなことしたんだよ!」<br />
僕は思わず香草さんに怒鳴る。普段なら怖くてとても出来ないが、ちゃんと怒ることができてよかった。<br />
「こんなことって……悪い鳥にはしつけが必要でしょう?」<br />
彼女はしれっと恐ろしいことを言っている。おかしい。僕の記憶が定かなら、ポポに対する香草さんの対応はマシになったはずなのに。<br />
まあついさっきも飛んだようなまったくあてにならない記憶だけどさ。<br />
「悪い鳥って……ポポが一体何をしたって言うんだよ!」<br />
「何……ってゴールド、あなたそれ本気で言ってるの?」<br />
香草さんの表情が急に訝しげなものに変わった。<br />
「ああ、本気さ!」<br />
本気で言ってるの? と聞かれればこう答えるしかない。<br />
「あなた、あんなことしておいて、私に何をしたか覚えてないの? それとも別にあんなことは大したことの内に入らないってわけ?」<br />
「あんなこと……って、シルバーとのポケモンバトルのこと? あれは確かに巻き込んで悪かったよ。でも、ポポは関係ないだろ?」<br />
「……その後よ」<br />
香草さんは呆れるように言った。その後? その後に何があったっていうんだ。<br />
「その後? 巡査さんに説教されて、女医さんに治療してもらって、部屋に戻って、昼食を無理やり香草さんに食べさせられて、それで寝ただけだろう!?」<br />
僕がそう言うと、彼女は落胆を露にした。<br />
「……はあ。なによ、バカ。何も覚えてないのね。確かにあなたは正気のようには思えなかったけど、にしたって酷いわ、ホントに」<br />
覚えてないのね。その予想外の言葉に、僕は動揺する。<br />
「……僕が何かしたのか?」<br />
「何か、なんてもんじゃないわ。とんでもないことよ。私を酷く辱めたわ」<br />
「辱めた……だって!? まさか、僕がそんなこと……」<br />
辱めた。その言葉で頭が真っ白になる。僕は本当に何も覚えていない。でも、もしそれが真実なら、僕は最低の人間じゃないか。<br />
そう思う。ただ、同時に疑念も浮かぶ。<br />
「あの鳥と一緒になってやったわ。だからあの鳥には罰を受けてもらったの」<br />
「だったら僕だって罰を受けるべきだろ!」<br />
僕がそう叫ぶと、香草さんはキョトンとして僕を見た。その発想はなかったようだ。<br />
「……それもそうね」<br />
「よし! ならば吊るせ! 死なない程度に!」<br />
僕はそう言って体を大の字に開いた。記憶がないとはいえ、罪は罪。ならば償わなければ。<br />
「何やってるの?」<br />
「え、な、何って、逆さ吊りにしやすいようにって」<br />
なんか冷静に言われると凄く恥ずかしい。一思いにやってほしい。<br />
「罰は私が決めるわ」<br />
「え、でもそれだと平等じゃな……」<br />
「主犯と共犯で刑が違うのはあたりまえでしょ……」<br />
「確かに……」<br />
「でしょう。そうね……罰は……」<br /><br />
896 名前:ぽけもん 黒 脅威の怪我人食 ◆wzYAo8XQT. [sage] 投稿日:2008/08/26(火) 03:21:04
ID:yXHTQsMQ<br />
と、香草さんが思案を始めたとき、ポポが目を覚ました。同時に飛び上がり、僕の後ろに隠れた。<br />
「酷いです! どうしてあんなことしたですか!」<br />
ポポは泣きながら香草さんを責める。<br />
「どうして……って分からないわよ、そんなの」<br />
香草さんは悪びれる様子なくそう返した。<br />
……分からない?<br />
「ちょっと待って香草さん、分からないってポポが僕と一緒に……その、悪いことをしたからなんじゃないの?」<br />
僕は当然の疑問を香草さんにぶつける。香草さんは少し顔をしかめ、そのまま沈黙している。<br />
……何か話が香草さんの都合のいいように曲げられている気がする。ここはポポにも話を聞いてみるべきだ。<br />
「ポポ、僕が昼食をとってから今に到るまで、何があったか説明してくれないか?」<br />
「せつめい?」<br />
ああ、説明と言われても、ポポは事情が分からないか。<br />
「どうやら僕、昼食食べてから記憶がなくて。それで、なんでこんなことになっているか分からないんだ」<br />
「なんでって、だからアンタ達が私を酷く傷つけるようなことを……」<br />
香草さんは慌てるように僕達の会話に割って入った。それに対してポポが反抗する。<br />
「ポポは何もしてないですー! ただポポはゴールドと口移しで食べ物を食べただけです!」<br />
……口移し? 僕が? ポポと?<br />
口移しというのは、つまりマウストゥーマウスってことで、つまりそれは……。<br />
待て待て待て待て、今本題はそこじゃない。それにポポはほら、妹というか娘というかなんというかほらアレだようん。セーフ? ノーカウント?<br />
「ポポ、もう少し詳しく話してくれないかな」<br />
僕は脳内を駆け巡る余計な思考から目を逸らし、平静を装ってポポに質問する。<br />
「はいです! ゴールドはご飯を食べた後からなんだかおかしくなったです」<br />
「おかしくなった?」<br />
「いつものゴールドじゃなくなったです。それでチコに口の中のものを移そうとしたです」<br />
「僕が!? 本当に!?」<br />
信じられない。だってまるで記憶にない。それに僕はそんなことを思っても行動を起こす度胸なんて持っていない。確かにアレを無理やり食べさせられたショックはあったけど、そんな大胆な方法で反抗に出るなんて思えない。<br />
「本当です! ポポはそれで、ゴールドはとってもおいしいものを食べてるんだと思ったんです。だからゴールドから口移しで食べさせてもらったです。……すごくまずかったです」<br />
ポポはうつむいて舌を出した。<br />
「そしたらゴールドは倒れて、それでポポ悪くないのにチコにいじめられたですー!」<br />
ポポはそう言うと僕の背中に泣きついた。<br />
香草さんは相変わらず沈黙だ。<br />
「香草さん、これが真実なんだね?」<br />
「……そうよ。でも! ゴールドが私に酷いことしようとしたのは事実じゃない!」<br />
う、それを言われると痛い。ポポの話から判断しても、僕が大変なことをしでかす一歩手間までいったのは事実のようだし。……でも、辱めた、って表現は大げさなんじゃないかな。<br />
「でも、ポポは何も悪くなかったじゃないか。僕はちゃんと罰を受けるから、ポポに謝りなさい」<br />
僕はそう言って背中に張り付いているポポを剥がし、香草さんとむき合わせた。香草さんがポポにやったことには正当性がない。<br />
どうして香草さんがあんなことをしたかは分からないけど、形式だけでも謝ってもらわないと、この先旅を続ける上でどんな支障が生じるか分からない。<br />
香草さんは顔を時々上げて口を動かそうとし、しかし口を止めて顔を下げるという動作を数回繰り返した。ポポはそのたびにビクビクしている。<br /><br />
897 名前:ぽけもん 黒 脅威の怪我人食 ◆wzYAo8XQT. [sage] 投稿日:2008/08/26(火) 03:22:02
ID:yXHTQsMQ<br />
「……ぅ、ごめんなさい」<br />
その繰り返しの後、ようやく香草さんはそう言った。当のポポはどうしていいのか分からないのだろう、目を所在無さげに漂わせている。<br />
これ以上は望みすぎか。ようやく関係が改善してきたと思ったのに、また前に逆戻りか。そう考えると気が重くなる。そして、僕が受ける罰についても。<br />
「罰は……今はいいわ」<br />
香草さんのその言葉で、僕は口を大きく開いた。まさかあの我儘な香草さんが、何の復讐もなしに引き下がるなんて、考えてもいなかった。<br />
香草さんは顔を上げて僕のそんな様子を確認する。すると表情を明るくし、いつもの様子で僕に言った。<br />
「あくまで今は、って意味なんだからね! 絶対にこのことを忘れるんじゃないわよ!」<br />
その様子はすっかりいつもの香草さんで、僕は脅されているような状況なのに、ほっとしてしまう。<br />
「うん、覚えておくよ」<br />
出来れば永遠に来ないで欲しいな。<br />
とりあえず、これで一応は場が収まったと思ったので、僕は女医さんのところに、昼食に何を混ぜたか問いただしに行くことにした。香草さんとポポもついてくるそうだ。まあそうなると思ったけど。<br />
僕が強い口調で意識の喪失と性格の一時的変化について問いただしたら、「ああ、そう。たまにあるのよ」と軽く流されてしまった。しょうがないから次からは普通の食事をとるように、と指示された。<br />
僕はその回答に到底納得はいかなかったが、ポケモンセンターは全国的にネットワークでつながれているので、ブラックリストにでも入れられたら今後の旅がどうなるか分かったもんじゃないから、おとなしく引き下がった。香草さんが無言でいてくれてよかった。<br />
日が暮れてなかったらきっと猛抗議していたことだろうな。<br /><br />
日が暮れてしまったから香草さんの感情の変化はよく分からないが、普通の食事をとるように、と言われた時に心なしか沈んだように見えたのは、僕の気のせいだったのだろうか。<br /><br />
898 名前: ◆wzYAo8XQT. [sage] 投稿日:2008/08/26(火) 03:24:40 ID:yXHTQsMQ<br />
以上で第六話終わりです<br />
自分で月一更新と決めていながら、それすらギリギリであることが情けない……。速筆の書き手さんを見習わなければ<br /><br />
899 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 03:28:53 ID:O6NNz4x9<br />
GJ 徐々に香草さんが黒くなってるなw<br /><br />
900 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 03:56:19 ID:x+lfS+hT<br />
GJ!<br />
香草さんが怖くなってきたな、逆さ吊りはきつそうだwww<br /><br /><br />
901 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 04:00:17 ID:CJDUtNmt<br />
GJw<br />
罰が楽しみだwww<br /><br />
902 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 10:10:52 ID:H1+iKr9G<br />
GJGJ!<br />
香草さんは勿論大好きですがポポはもっと大好きです!<br />
しかし今からこれじゃあ<br />
新しいポケモンゲットしたらもっと黒くなりそうだなw<br /><br />
903 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 19:10:56 ID:vRSOuB48<br />
香草さんは本妻宣言でもしそうだな……<br /><br />
904 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 19:55:31 ID:TtcDzWK2<br />
ポポは純粋だな・・・それともこれからだんだんと病んでいくんだろうか<br /><br />
905 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 21:56:11 ID:TccKzACl<br />
純粋な子が病むととても美しいだろうな<br /><br />
906 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 22:03:50 ID:4/5Ax+Di<br />
ポポに多少の腹黒さを感じるのは俺だけ?w<br /><br />
907 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/26(火) 23:00:23 ID:6Fcj+M11<br />
そう言われると腹黒娘に思えてくる<br /><br />
908 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/27(水) 10:47:07 ID:EtkyZogW<br />
そして三角関係勃発か<br /><br />
909 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/27(水) 20:26:14 ID:i0PIrAAC<br />
きーみはだれとキスをするー?<br /><br />
910 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/27(水) 22:16:56 ID:d9at+56/<br />
私? それとも…<br /><br />
911 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/27(水) 23:41:16 ID:hEazbRab<br />
あなた…?<br /><br />
912 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/27(水) 23:46:59 ID:386zJRfc<br />
ねぇ、なんで答えてくれないのよ。<br />
ねぇ・・・・・?<br /><br />
913 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/27(水) 23:49:16 ID:CgasLD69<br />
さっき気が付いたんだが、ヤンデレスレいつのまにか増えてるんだな<br /><br />
914 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/28(木) 19:02:52 ID:sr303+7a<br />
あれは逆レイプがメインじゃない?<br /><br />
915 名前:罰2[sage] 投稿日:2008/08/29(金) 23:20:23 ID:SFV3VAKR<br />
「ねえ、いつまでこうしてなきゃいけないの?」<br /><br />
「嫌なの?嫌じゃないよね?」<br /><br />
「もう5時間だよ…。いい加減見飽きたでしょう?」<br /><br />
「ぜ~んぜん、一日じゅう見てても飽きないよ。」<br /><br />
「せっかくの休みなんだからどこかに行こうよ。」<br /><br />
「言ったよね、今日は私だけを見てって。」<br /><br />
「天気も良いし…。」<br /><br />
「君が悪いんだよ、私以外の女を視界に入れるから。」<br /><br />
「普通に生活してたら入るでしょう。」<br /><br />
「だから、休みの日は私だけを見て、私以外の女を視界に入れないで」<br />
「もしも、休みの日にほかの女を見たら…。」<br />
「私…ナニするかわからないよ…。」<br /><br /><br />
916 名前:罰2[sage] 投稿日:2008/08/29(金) 23:25:53 ID:SFV3VAKR<br />
またです。ごめんなさい。<br /><br /><br />
他に罰が思い浮かばない…。<br /><br />
917 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/30(土) 10:16:32 ID:ClcjHTBr<br />
死ね<br /><br />
918 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2008/08/30(土) 18:41:13 ID:441CGgIq<br />
死ぬのはあなたよ!<br />
この泥棒狐め!<br /><br />
919 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/30(土) 18:41:24 ID:O8lMHDWf<br />
シネとか言うな! 言葉大好き<br /><br />
920 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/30(土) 18:44:40 ID:zwHch3Id<br />
スクデイの言葉ってさヤンデレヤンデレいわれてるけどデレてたか?<br />
なんかヤンデルのほうが正しい気がするんだが<br /><br />
921 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/30(土) 18:53:57 ID:8urpjYKZ<br />
>>920<br />
普通はスクイズだろjk<br />
それは読解力が弱いからだと思われる<br />
スクイズは最初はそれなりにデレてたし<br />
エセヤンデレブームにのっかった作品群とくらべるとちゃんとつくりこんであるぞ<br /><br />
922 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/30(土) 20:41:18 ID:XPvirrwR<br />
ちゃんとデレ→ヤンのテンプレを踏んでたジャマイカ<br /><br />
923 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 03:02:45 ID:3X/gOlkk<br />
死ね<br /><br />
924 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 03:38:50 ID:E2WhbjkT<br />
生きろ<br /><br />
925 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 05:23:59 ID:zp4v3LgF<br />
まずい!僕の"生きろ"というギアスが、ここは逃げろと叫んでる!!それほどまでの相手なのか、ヤンデレっ娘は!!!<br /><br />
926 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 07:32:05 ID:9Yf0TR/S<br />
ウザクは本気で死んでもいい。むしろ死ね。<br />
そういえばギアスのニーナも一応ヤンデレっぽい気がする<br />
主人公に対してデレてるわけじゃないけど<br /><br />
927 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 07:41:26 ID:BS0+Tr0m<br />
ユフィに対してはデレデレですよ<br />
日本人を虐殺しろ宣言に従って超兵器作るぐらいには<br /><br />
928 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 09:30:40 ID:3X/gOlkk<br />
死ね<br /><br />
929 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 12:07:37 ID:3tY7Cfeo<br />
生きろ<br /><br /><br />
930 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2008/08/31(日) 13:45:52 ID:PCUizSK6<br />
死ぬ<br /><br />
931 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 15:03:17 ID:eN1Ixm/N<br />
生きろ、そなたは美しい<br /><br />
932 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 15:27:36 ID:SwAFQfop<br />
田島陽子に怒られるぞ、そんな時はポマードポマードって3回唱えるんだ!<br /><br />
933 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 22:05:45 ID:bUWjhzrf<br />
ヤンデレを泥酔させて、次の朝に<br />
『昨夜大切な約束したのに覚えてないのか』<br />
とか思わせぶりに言ってみたい<br /><br />
934 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 22:25:13 ID:T9NEpzA2<br />
泣き喜んで飛びついてくるような気がするんだが<br /><br />
その後どうするんだ<br /><br />
935 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 22:25:58 ID:ufBO2XmJ<br />
>>933<br />
鬼畜w<br />
そういうことばっかりやっていたら確実に死亡エンドだろうな<br /><br />
936 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/01(月) 20:52:50 ID:CnQkPIZk<br />
ヤンデレ数珠繋ぎを見てふと思い浮かんだものを投下したいのですが、よろしいでしょうか。<br /><br />
937 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/01(月) 20:56:31 ID:REW078f4<br />
>>936<br />
かまわん<br />
投下する作業に戻りなさい<br /><br />
938 名前:無題[sage] 投稿日:2008/09/01(月) 21:01:07 ID:CnQkPIZk<br />
それでは、投下させていただきます。<br /><br /><br /><br />
最近、姉がよく僕に姉の親友の話題を振ってくる。<br />
高階由紀子さんというらしいその人は姉の親友で、姉の好きな人の妹さん。<br />
なぜか、姉は僕にその人がいかにいい人かというのを力説するのだ。<br /><br />
「すっごく美人なのよ」<br />
「頭も良くて、優しい子なの」<br />
「絶対気に入るって!」<br /><br />
僕はいつも適当に聞き流していたのだが、ある日姉の忘れ物を届けに姉の大学まで足を運んだときに、女との邂逅を果たすことになった。<br /><br />
「はじめまして」<br /><br />
確かに姉が褒め称えるだけあって美人だったが、何というのだろうか、少し目が澱んでいるような気がした。<br /><br /><br /><br />
さて、実はそれ以来彼女にはあっていなかったのだが・・・なぜか今、僕は姉に縛られ、高階さんに差し出されている。<br /><br />
「ごめんねー、でも、由紀子がどうしてもあんたを欲しいって言うから」<br />
「私も兄さんを差し出しますし、ギブ&テイクですわね」<br /><br />
たしかに、姉の下には以前写真で見た男性が転がっている。<br />
彼の方はどうやら気絶しているみたいで、全く反応がない。<br /><br />
「でも、何で・・・」<br />
「だって、あたしが何言ったって反応なかったし、逢っても特に気に留めた様子もないし・・・ま、あたしもだけど」<br />
「私達、お互いに相談してたんです。どうやったらお互いに好きな人を振り向かせられるか」<br />
「彼にもあんたにも彼女いるから、一旦は諦めようと思ったんだけど・・・無理だった」<br />
「だから、いっそ引き離してしまえって思ったんです。引き離して、ずっとずっとずっとずっとずうううううううっと一緒にいたら」<br /><br />
そこで彼女は言葉を切り、僕に向かって幸せそうに微笑んだ。<br /><br />
「きっと、私のほうを好きになりますよね?」<br /><br />
ここまで否定を許さない疑問を、僕は知らない。<br />
ガクガクと震える足。いや、足だけじゃなくて、全身が震えている。<br /><br />
「さあ、行きましょう?二人の家に」<br />
「じゃあね、たまには会いに行ってあげる」<br /><br />
そして、僕は意識を暗闇に落とした。<br />
最後に映ったのは、姉の微笑。脳裏をよぎったのは心配性な恋人だった・・・。<br /><br /><br /><br /><br />
次回、監禁される弟のもとへ颯爽と恋人が現れる!由紀子はその時、一体どうするのか!?<br /><br />
・・・ごめんなさい、嘘です。続きません。<br /><br /><br />
939 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/01(月) 22:58:41 ID:uwCNtnKA<br />
GJ<br /><br />
940 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/02(火) 01:51:35 ID:RepfORLq<br />
GJ!!<br /><br />
941 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/02(火) 10:29:45 ID:MCSVx2Lx<br />
ねっとりと愛されるのでしょうな、羨ましい<br /><br />
942 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/04(木) 08:08:38 ID:tEgctjTX<br />
まだ埋まってないな<br /><br />
943 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/04(木) 08:37:42 ID:b45ZZuj3<br />
次スレ立てるの早かったのかな<br />
今のペースなら480KBぐらいになったら立てればちょうどいいかも<br /><br />
944 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/04(木) 08:57:17 ID:Q99mUBz+<br />
480じゃ誰かが埋めネタいれるとき困るかもしれない465くらいでいいんじゃ・・<br /><br />
945 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/04(木) 17:39:10 ID:+46NOfFA<br />
ヤンデレの女の子に埋められたい…<br /><br />
946 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/04(木) 18:44:02 ID:N3ewePSy<br />
ヤンデレの女の子に開き直ってベタベタしたらどうなるの?<br /><br />
947 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/04(木) 18:44:46 ID:FYLGqhsR<br />
後が怖い<br /><br />
948 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/04(木) 21:27:39 ID:j9qoXAJQ<br />
埋まってない、僕の乳首みたい!<br /><br />
949 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/04(木) 22:02:49 ID:xxCWamAY<br />
なんか次スレで怒られたから産めに来ました<br /><br />
950 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/05(金) 00:46:31 ID:UZXw/h5b<br />
庭でやけに大きな穴を掘っているヤンデレに話を聞いてみたい<br /><br />
951 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/05(金) 07:28:32 ID:KDHTdGEI<br />
ムダにフラグ立てるなよ(笑)<br /><br />
952 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/05(金) 12:04:44 ID:9wMe8Z7e<br />
後9KB<br />
500KBか1000レス、行くのはどちらが先かな<br /><br />
953 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/05(金) 12:48:26 ID:QGzrYv6h<br />
埋めネタ待てばいいじゃん<br /><br />
954 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/05(金) 14:15:58 ID:7z3NqSvh<br /><br /><br />
, '´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `ヽ、<br />
{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }<br />
. }: : : : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : : :
: : : : : `}<br />
/: : : : :, _ - ‐ -`、::::::::::::::::::::::::,:::::::::::::::::::::::: : :
:く<br />
lー ´ `ー ''- ‐- '´ー 、:::::::::::::::: : : ソ<br />
l_ _ ヽ、 , /´: : :,'ヤンデレよりも千草がいいですよ<br />
l: : : /,, ̄  ̄ ー -、- ー 、_ /: : : , '<br />
/,: : ´/,-‐=== = 、ゞ: : : :, '二 `ーV、: : ´<br />
{ ',ゝ::/ ,= = ヾ ゙-- ´r - 、?/) `´<br />
`、i: :ヽ, 、f´ヒソ` i f心 ソ /,'ケ<br />
ヾi: : ゞ. ´ l `゙ ´ ./} /<br />
ヽ:', ,,. |: /ン<br />
,一´、:', 、 /:: /<br />
, ' / l::ヽ 、 ,.' 、<br />
, '. / ,!, ,' ヽ `ー ――――' , ' 、 \<br />
/. イ// '. ヽ ゙゙゙゙ , 'ト l ' ,<br />
l ! ヽ , ' l \ l ',<br />
. |. ', ヽ _ _, ' / | ',`‐<br />
| l | l ' , \<br />
| | l \. \<br /><br /><br /><br />
955 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/05(金) 19:43:17 ID:P6DlXTTz<br />
ume<br /><br /><br /><br />
956 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 01:29:32 ID:6jvyj67w<br />
説得して縄を解いてもらったあと、<br />
『悪いが水をくれないか』<br />
とか何とか適当なことを言ってその隙に脱出したい<br /><br />
957 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 01:39:53 ID:1p4IV8Im<br />
追いかけられるのを楽しむんですね。わかります。<br />
ヤンデレにはこういう楽しみ方もあるということです。<br /><br />
958 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 02:25:47 ID:J0Scv0VT<br />
俺は追いかけられるのは怖すぎてダメだな<br />
子供の頃から怖い夢といえば何かに追いかけられる夢だった<br /><br />
959 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 07:18:24 ID:GytxPyd9<br />
1度でいいから自分がオドオドしてるヤンデレ娘にストーキングされてるのに気づき<br />
自宅近くで偶然出会ったと装い家に上げて、<br />
茶を一緒に飲んで少し話して気が緩んできたところで<br />
「ところで俺をストーキングした気分はどうだった?」って切り出し<br />
そのまま罵りながら二度とストーキングするなと言い渡して絶望に追いやりたい。<br />
そして「ストーキングがだめなら一緒に住めばいいんだ」と思い立ったヤンデレ娘に監禁されて<br />
そのまま(ヤンデレ目線では)仲睦まじく暮らしていきたい<br /><br />
960 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2008/09/06(土) 08:34:16 ID:aCv2xoqC<br />
家にあげた時点で主導権は女の子に。<br /><br />
961 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 09:01:09 ID:JEecpl36<br />
>>959<br />
早くその妄想をSSにする作業に戻るんだ<br /><br />
962 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 10:12:45 ID:vZckIV5E<br />
一度あったら二度目はない希ガス<br /><br />
963 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 13:40:34 ID:PgP/QgYk<br />
ttp://netallica.yahoo.co.jp/news/47558<br /><br />
これを元ネタにしてなんとかSSかけないかなぁと妄想中・・・<br /><br />
964 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 13:45:09 ID:Bp6MXgcx<br />
離婚を突きつけたのはちょっと減点だけど、でも萌えたw<br /><br />
965 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 16:33:52 ID:ZtKB+iJx<br />
もちろん回答者は全部奥さんです<br /><br />
966 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 18:29:14 ID:Ow1sE+VS<br />
>>963を見て一般人の兄が<br />
「クズ女死ね」<br />
って言ってた。<br />
やっぱ当然の反応なのか。<br /><br />
967 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 18:30:32 ID:V+41bACy<br />
>>965<br />
そんなSSどっかでみたぞw<br />
常駐してる掲示板の住人全てが幼なじみってやつ<br /><br />
968 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 19:12:49 ID:rppyUZHh<br />
>>966<br />
昔、これの逆のパターンがあってな<br /><br />
969 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 19:17:26 ID:Bp6MXgcx<br />
>>967<br />
これだろw<br />
ttp://www42.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/291.html<br />
これは怖……ゴホンゴホン、萌える<br /><br />
970 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/06(土) 19:40:34 ID:JsJSQcw0<br />
>>967<br />
驚異的だな…だがそんな娘も俺は好きだ<br /><br />
971 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2008/09/06(土) 23:09:33 ID:aCv2xoqC<br />
正直、微妙。<br /><br />
972 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 01:06:05 ID:gBaon0kk<br />
お前の好みは聞いてないです<br /><br />
973 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 01:18:18 ID:j97vrx+U<br />
なんだ俺の好みを聞きたいのか?<br /><br />
974 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 01:36:15 ID:upEPklJa<br />
いや、俺の好みが聞きたいんだろ?<br /><br />
975 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 01:42:53 ID:Il+iTL1H<br />
聞かれてないけど俺の好みは年齢8歳から12歳までの可愛い系の女の子!<br /><br />
976 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 02:08:26 ID:3ZAmLkzs<br />
>>969<br />
こしばてつやのラブゴッドに似てるな<br />
怖さと萌えはラブゴッドのほうが数段上だが<br /><br /><br />
977 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 13:28:03 ID:E+UPt4ou<br />
う<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />
め<br /><br />
978 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 16:00:09 ID:A5p32M1d<br />
梅<br /><br />
979 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2008/09/07(日) 16:18:48 ID:fM23Jqtn<br />
つまらんな<br /><br />
980 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 18:57:09 ID:yUpQMJ45<br />
>常駐してる掲示板の住人全てが幼なじみってやつ<br /><br />
こ~こはど~この箱庭じゃ?が、近いかな。<br /><br />
981 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/07(日) 20:00:31 ID:cl6myywB<br />
>>980<br />
そういやあれもヤンデレだよなw<br /><br /><br />
982 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/08(月) 07:12:07 ID:F/5juXVk<br />
あれやるごとに俺のPCもこんな娘だったらなぁって思う<br /><br />
983 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/08(月) 08:28:57 ID:92fg/sBx<br />
埋まる寸前なら言える<br />
バイト先に弱々しい感じの女の子が入ってきた<br />
ヤンデレであれ<br /><br />
984 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/08(月) 13:21:15 ID:N3GG9kXY<br />
「ヤンデレであれ」<br /><br />
その言葉を最後に>>983は暗く冷たい土の中に生きたまま埋葬された。<br /><br />
985 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/08(月) 13:43:10 ID:3Ke/iGyF<br />
勘違いしてるこがいるな<br /><br />
986 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/08(月) 19:53:10 ID:O5BKf1/p<br />
産め<br /><br />
987 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/08(月) 22:43:09 ID:aYpEMoo7<br />
私の子を<br /><br />
988 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2008/09/09(火) 00:28:30 ID:0D89m8VU<br />
そして<br /><br />
989 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/09(火) 01:28:01 ID:rveX81P+<br />
私と<br /><br />
990 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/09(火) 07:48:40 ID:dXLGm/PQ<br />
一緒のお墓に入りましょう<br /><br />
991 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/09(火) 07:49:33 ID:v07bWG+W<br />
ヒィィ<br /><br />
992 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2008/09/09(火) 11:17:27 ID:If/9jvXM<br />
こらこら(笑)<br /><br />
993 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/09/09(火) 11:44:10 ID:8uZK4QD8<br />
ヤンデレに<br />
「愛してないけどおっぱい揉ませろ」<br />
って言ったらきっとおっぱいでビンタされるんだろうなと…でも巨乳限定だよな……<br />
でも本物のヤンデレはそこで覚醒して毎晩自分の胸をマッサージしたり<br />
豊胸器具やら整形外科に行ったりするんだろうな<br />
そんで家に呼び出して<br />
「どうしたらわたしのこと愛してくれるのかな?一生懸命頑張ったんだよ?<br />
この前より少しは大きくなったんだけどこれでも愛してくれないのかな?ねえ?<br />
それとも大きさよりも形なのかな?言ってくれればどんな形にでもするよ?」<br />
とかおっぱいさらけ出して迫ってきたりとかしてなんてこんな妄想を昼間っから<br />
してるわけだけどこのスレもあと少しなんだからさっさと泥棒猫と一緒に埋めようぜ<br /><br /><br /><br /><br /><br />
ってなわけで埋め!!</p>