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385 名前:朝はあんなに晴れてたのに[sage] 投稿日:2009/06/15(月) 22:12:10 ID:fhZ6/2LV 朝はあんなに晴れてたのに 自転車を立ち漕ぎにして帰宅を急ぐ 路面に跳ね返る大粒の雨 すでに学生服は雨の重さを纏って肌に張り付いていた 緩い下り坂 右曲がりのカーブ よし、もう少し とにかくシャワー浴びて紅茶でも飲もう 帰宅後のプランを頭に描く あ、やべ ブレーキ遅れた 自転車が傾きズザザザ…とアスファルトをこすり、加速がついた体が濡れた路面を走る そして目の前にガードレールがスローモーションのように迫って… あ、良かった、気がついたんですね お約束通り病院のベッドで目を覚ますしたのはどうやら次の日の朝だった 枕の横の看護婦さん(今は看護士さんて言うんだっけ)が柔らかい笑顔を僕に向けている そうか、自転車でスピードを出しすぎて… 数秒の混乱の後、ようやく状況を思い出す 386 名前:朝はあんなに晴れてたのに[sage] 投稿日:2009/06/15(月) 22:13:16 ID:fhZ6/2LV あの、ここはどこの病院… ズキン! 聞こうとした瞬間、頭に激しい痛みが走る まだ無理はしないで下さいね 少しずつゆっくり説明します さっきの看護士さんが優しく諭すように遮った 年は25位かな 人目を引く美人ではないけど、薄いアイラインが入った切れ長の目とすらりと通った鼻筋に独特の色気がある 胸のポケットに彼女の名前「松宮」という刺繍がある とにかく今はゆっくり休んで下さい 松宮さんは何か手元の書類にサラサラと書き込むとそう言って部屋を後にした 扉を閉める時、もう一度こちらを覗きこんで 何も心配しないで下さいね と微笑んだ …やれやれ 僕は未だにぼんやりした頭で考える ここはどこの病院だろうな 個室の窓から外を見るが景色に見覚えはない 家の近所の病院をいくつか思い出すが心当たりもない まあいいや… 考えるのも億劫になり僕は再び目を閉じた じきに退院して、またいつもの日常に戻る この時はまだそう信じていた

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