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487 :名無しさん@ピンキー [sage] :2010/01/15(金) 21:41:12 ID:i/eiIFAO 前の奴に影響された小ネタ よれよれのスーツの中年男は上司にも部下にも965と呼ばれている。もちろん彼の妻や子供は彼の名で呼ぶ。 「ナカ○一よりナカ○三へ、監視対象(サブジェクト)が帰宅した。犬小屋に入れ。」 「了解、犬小屋に入り602に引き継ぐ。そういや305はどうなった?最近見ないが。」 犬小屋と言うのは駐車したバンのことである。そして交代要員の控え室的な役割を果たしている。 「ああ、その件だが、死体で浮いた。射殺らしい。“貿易会社”の仕業だとしたら次は我々だな。」 男は冗談にしては笑えないなと思いつつ犬小屋の後部座席の若い女を起こした。 「602、時間だ。858がお前のペアだ、拉致られ無いようにしろよ。」この時、監視対象の運命は決まった。 965はスーツの中身を車内に置くと会社帰りの二児の父親となった。602の表情にも気づかずに…… 「あの人は気づいてくれない…こんなに近くに居るのに…そうだ、この機会にやっちゃおう…」 858が消失(ロスト)し、602が監視対象を失尾(しつび)した事が情報本部に伝えられた。 数日後…全裸の女の死体が上がった。858だった。 488 :名無しさん@ピンキー [sage] :2010/01/15(金) 22:15:41 ID:i/eiIFAO 監視対象の消失により特別防衛機密漏洩事件の真相は闇に消え、 イージスシステム搭載護衛艦「うらかぜ」の海曹の逮捕によって表向きは幕を閉じた。 602と呼ばれた女は、都内のマンションの一室に帰宅した。 今まで、市ヶ谷に泊まり込みで何日も帰らなかった部屋に出来る限り毎日帰るようになった。 そこには男がいた。監視対象の元、二曹の男だった。 「あなた、お寿司買ってきたわよ。好きなんでしょお寿司。」 縛られている男が苦虫を噛み潰した様な顔で問う。 「何で知ってる……俺をどうする気だ……拷問でもする気か?」 女は平然と答えながら男の腰掛けるベッドの前のテーブルに寿司を置く。 「ずーっとあなたを見ていたんですもの。それぐらい分かりますわ。」 恥ずかしがる乙女の様な表情で続けてこう言った。 「あなたを愛してるからこうせずには居られなかった。このまま二人で暮らしましょう。」 男が何か言う前に女は寿司を食べさせる。男は素直に食べる。 もしも女が泊まり込みの場合二日間何も食べられなくなるからである。 男の口に寿司を運びながら彼女は言った。 「ほとぼりが冷めるまでここに隠れていたら安全ですわ。」 男は陥落した。           489 :名無しさん@ピンキー [sage] :2010/01/15(金) 22:20:32 ID:i/eiIFAO 元ネタとかは特にありません。護衛艦の名前を亡国のイージスからパクった位なもんです。 当たり前ですが全てフィクションです。 490 :名無しさん@ピンキー [sage] :2010/01/15(金) 22:43:10 ID:i/eiIFAO 補足。 貿易会社…某国の武装偵察局のダミー会社。 市ヶ谷…防衛省のこと。 失尾…見失うこと。 うらかぜ…架空の護衛艦。亡国~世界とは違い22DDの一番艦。つまり最新型。 491 :トライデント
487 :名無しさん@ピンキー [sage] :2010/01/15(金) 21:41:12 ID:i/eiIFAO 前の奴に影響された小ネタ よれよれのスーツの中年男は上司にも部下にも965と呼ばれている。もちろん彼の妻や子供は彼の名で呼ぶ。 「ナカ○一よりナカ○三へ、監視対象(サブジェクト)が帰宅した。犬小屋に入れ。」 「了解、犬小屋に入り602に引き継ぐ。そういや305はどうなった?最近見ないが。」 犬小屋と言うのは駐車したバンのことである。そして交代要員の控え室的な役割を果たしている。 「ああ、その件だが、死体で浮いた。射殺らしい。“貿易会社”の仕業だとしたら次は我々だな。」 男は冗談にしては笑えないなと思いつつ犬小屋の後部座席の若い女を起こした。 「602、時間だ。858がお前のペアだ、拉致られ無いようにしろよ。」この時、監視対象の運命は決まった。 965はスーツの中身を車内に置くと会社帰りの二児の父親となった。602の表情にも気づかずに…… 「あの人は気づいてくれない…こんなに近くに居るのに…そうだ、この機会にやっちゃおう…」 858が消失(ロスト)し、602が監視対象を失尾(しつび)した事が情報本部に伝えられた。 数日後…全裸の女の死体が上がった。858だった。 488 :名無しさん@ピンキー [sage] :2010/01/15(金) 22:15:41 ID:i/eiIFAO 監視対象の消失により特別防衛機密漏洩事件の真相は闇に消え、 イージスシステム搭載護衛艦「うらかぜ」の海曹の逮捕によって表向きは幕を閉じた。 602と呼ばれた女は、都内のマンションの一室に帰宅した。 今まで、市ヶ谷に泊まり込みで何日も帰らなかった部屋に出来る限り毎日帰るようになった。 そこには男がいた。監視対象の元、二曹の男だった。 「あなた、お寿司買ってきたわよ。好きなんでしょお寿司。」 縛られている男が苦虫を噛み潰した様な顔で問う。 「何で知ってる……俺をどうする気だ……拷問でもする気か?」 女は平然と答えながら男の腰掛けるベッドの前のテーブルに寿司を置く。 「ずーっとあなたを見ていたんですもの。それぐらい分かりますわ。」 恥ずかしがる乙女の様な表情で続けてこう言った。 「あなたを愛してるからこうせずには居られなかった。このまま二人で暮らしましょう。」 男が何か言う前に女は寿司を食べさせる。男は素直に食べる。 もしも女が泊まり込みの場合二日間何も食べられなくなるからである。 男の口に寿司を運びながら彼女は言った。 「ほとぼりが冷めるまでここに隠れていたら安全ですわ。」 男は陥落した。           489 :名無しさん@ピンキー [sage] :2010/01/15(金) 22:20:32 ID:i/eiIFAO 元ネタとかは特にありません。護衛艦の名前を亡国のイージスからパクった位なもんです。 当たり前ですが全てフィクションです。 490 :名無しさん@ピンキー [sage] :2010/01/15(金) 22:43:10 ID:i/eiIFAO 補足。 貿易会社…某国の武装偵察局のダミー会社。 市ヶ谷…防衛省のこと。 失尾…見失うこと。 うらかぜ…架空の護衛艦。亡国~世界とは違い22DDの一番艦。つまり最新型。

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