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3 :キレた人々3:2010/02/14(日) 00:08:35 ID:6ZMHYmyA 月曜日。 本来週の始まりは日曜日からなのだが、学生及び社会人の皆様は今日からが一週間の始まりと言ってもいいだろう。 まあそんなことはどうでもいい。 それにしても昨日は大変だった。突然姉さんが訪ねてきたと思ったら何故か如月までもが乱入してきて 「その女、誰?」とか言いながら勝手に上り込んでくるし、姉さんも姉さんで 「まーくん、この人誰?」なんて声のトーン下げてどことなく殺気を漂わせて聞いてくるし。 とりあえず二人とも追い出すことで一時解決したわけだが、姉さんには聞きたいことがあったな。 特に、母さんのこととか。 まあ、今はそれもいい。学生の本分は勉強だ。学校に行かなければ。 * * * あいつは図ったように俺と登校時間を合わせてくる。もう文句を言うのも面倒なので何も言わないようにしている。 如月は何時もの様に一方的に話しかけてくる。俺はそれに適当に答えるばかり。昨日あれほどまでに殺気立っていたにも関わらず姉さんのことは聞いてこなかった。 しかしこいつはとにかく喋り続ける。それは教室に入ってからも同じで、俺が席についても延々と続く。 その光景をクラスの奴ら(主にというか全員男子)は俺に怨恨の篭った眼差しを向けてくる。 如月は一応学年の中でもトッップクラスの美人(らしい)、狙っている奴も多いのだろう。 なんでお前みたいな奴なんかが、という思考が目が合った奴から流れ込んでくる。もっとどす黒い感情の奴もいた。 まったくもって、吐き気がする。気持ち悪い。保健室で寝ていたい。 如月も如月で、一体何がしたいんだ。 なんでもいいから、とにかくもう放っておいてくれよ。 5 :キレた人々3:2010/02/14(日) 00:36:13 ID:6ZMHYmyA 放課後。如月が委員会のためにおらず珍しく静かな時間。 たった一人だけの為に買った携帯電話が、全く弄っていない不気味な電子音を奏でる。 別にこの言葉に深い意味はない。一人しか掛けてくる人間がおらず、そもそもが携帯電話自体がその人に買わされたものだ。 「ただいま電話に出ることが出来ません。ぴーっという発信音の後に適当な伝言でも残しておいてください」 「もしもーし、元気だったー?まあ、まーきゅんが元気なんてこと滅多にないんだろうけどさー」 「あ、スルーですか天音さん。まあ何時ものことですけど」 俺の遠まわしな通話の拒絶も意に介さず一方的に話す。 彼女の名前は鬼門ヶ崎天音(きもんがさき あまね)。職業は・・・まあ、何でも屋みたいなものだ。危険な仕事が多いが。 しかし何だ、電話の向こうが少し騒がしい。 「で、何ですか?また仕事手伝えって言うんですか?」 階段を降りながら話すが教師は一切咎めない。 「いえーすざっつらいと!流石よく分かってんじゃン私のこと!嬉しいねぇ」 「嫌ですよ。今はまだお金もありますし、大体貴女の所為で何回死にかけたと思ってんですか」 下足場に辿り着き靴を履き替える。 「まあまあ、いいじゃねぇの細かいことは。こちとらお前に会えなくてスゲェ寂しいんだぜ?」 「知りませんよ。貴女と会う度に死にかけてるんですから。貴女が寂しくなるだけ俺の生存率が上がるんだったらそのまま寂しい思いをしっててください」 「死にかけるのは当然だろ?だって『そういう』知り合いはまーくんしかいないんだから」 「一人でも行けるでしょう。それに貴女なら『そういう』人種じゃなくても、危ない仕事のプロくらいはいるでしょう。デューク東郷でも連れて行ってください」 「ハッハー、私の背中を任せられるのはお前だけだぜ光栄に思いな。それに会えなくて寂しいってのは本当だぜ?だって・・・」 そこまで聞いて校門が騒がしいことに気付いた。生徒達が屯して何か騒いでいる。 まあそんなものに興味はないのだが・・・ 「おう、いたいた!まーくんこっちだぜ」 さっきまで電話越しに聞こえていた声が直ぐ傍から聞こえる。 「テヘッ、来ちゃった」 そんな風に言われても困るだけなんだよ・・・

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