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120 :【後・お見舞い】 ◆DT08VUwMk2 [sage] :2007/12/14(金) 01:32:32 ID:FFoatSrY 「ふぅ~ん、誰かの視線を感じるねぇ」 放課後の帰り道、同じクラスの南条が『最近、誰かに見られてる気がする』という相談してきた。 なるほど最近、南条が顔色が悪いはそのせいだったのか 「お前、疲れてるんだよ きっと休めばその視線を感じないさ」 僕は、月並みなアドバイスをした。 「…俺もそう思ったんだけど、どうやらストレスとかとは違うみたいなんだ」 そうだろうな。その視線の主は、ストレスから来る幻覚などではない。 なぜそう確信できるかというと僕は、その視線の主を知っているからだ 僕がその視線の主を知ったのは、2ヶ月前のことである――― ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 「森野くん、ちょっと次の時間に使うボール持ってきてくれる」 っと僕は、休み時間が始まると同時に逃げ出した体育委員の南条の役割を後藤さんに押し付けられた。 やさしい僕は、後藤さんの命令に従い、ボールのある倉庫の鍵を取りに体育教務室へ向かった。 「ちわーっす、倉庫の鍵を取りに来ました」 …誰もいないようだ。っと中に入ろうとしたら机の影に人影があった。 「誰かいるんですか?」 「も・森野じゃないか!どうしてここに!?」 そこにいたのは、科学の大月先生だった。科学の先生がなんで体育教務室にいるんだろう? 「先生こそなんでここにいるんですか?」僕は、大月先生に近寄った。 よくみると大月先生は、片手にジャージを持っている。 さらによくみるとそのジャージは、新任の女教師・山村先生のものだった。 僕は、豚を見るような目で大月を見ると大月は、 「も・森野、これは…あれだ、世の中には色々な愛し方があってな…」っと痛々しい言い訳を言い出した。 こんな変態が学校の教師になれるなんて世も末だ これ以上、この男の見苦しい言い訳など聞きたくないので 「わかりました…その行為もまた人を愛す方法なんですね」 「わかってくれたか森野!!お前は、本当にいい奴だな!!」 僕は、「では、ごゆっくり」っと大月に言ってドアを閉めた。 体育教務室の中で何かをしゃぶるような音が聞こえるが聞かなかった事にしよう 121 :【後・お見舞い】 ◆DT08VUwMk2 [sage] :2007/12/14(金) 01:33:19 ID:FFoatSrY …さてと、 僕は、生徒会室に立ち寄った。 「た・大変です!!体育教務室で大月先生が山村先生のジャージであんな事やこんな事を!!」 「何!やっぱりまたやらかしたかあの変態教師め!!」 そのセリフからするとどうやら大月は、何度かあぁいう事をしてたらしい 「直ちに風紀委員を呼べ!今日こそあの変態を学園から追放してやる」 これでよし!っと生徒会を立ち去ろうとすると 「えぇ~っと、森野くんだっけ?情報ありがとう」っと生徒会長であり、 さっき僕にボールを持って来いと命令した後藤さんのお姉さんの後藤真理子先輩が話しかけてきた。 「いやいや、僕は当然の事をしたまでっスよ」っと僕は、頭をかいて答えた。 10分して体育教務室は、風紀委員に取り囲まれた。委員長が委員達の真ん中に立った。 「正直なところ、事態は最悪だ。厳しい戦いになるだろう… 君らの多くは退学されるかもしれん だからと言って考えを変える君達でない事は百も承知している 君達は最高の風紀委員だ。その勇気を疑うべくもない。 あの狂人が我々の学園の風紀を乱すのであれば 『風紀』の本当の意味を教えてやろう!」 うわぁ~まるでハリウッド映画を見てるようだ。 そして、委員長の合図で一斉に体育教務室に入っていく風紀委員の皆さん 「御用だ!御用だ!」っという声が木霊し、数分が経つとボロボロになった大月が風紀委員と一緒に出てきた。 大月は、小さな声で「もっと…もっと…して」と何かを風紀委員長に催促していた。この真性の変態め!! このようにうちの学園は、少しでも風紀を乱すような変態行為をすると 教師だろうと生徒だろうと(理事長の孫娘である高島さん以外)、 あのようにボロボロになって学園の晒し者になる。あぁいう風にはなりたくない……… さて、大月のせいで遅れてしまったが次の時間は、体育だ。 僕は、着替えようと教室に戻るとなにやら窓ガラスに衣類に顔を埋める人影が見えた。……また高島さんか 例え、風紀委員長が許しても被害者である僕は、許さないのだ 僕は、勢いよく教室のドアを開けた。しかし、そこにいたのは高島さんではなかった。 そこにいたのは、後藤さんだった。 後藤さんは、南条の制服を着て中の匂いを嗅いでいたのだ。 後藤さんは、僕に気づくと顔を真っ赤にして 「も・森野くん、これは…あれよ、世の中には色々な愛し方があってね…」っと どこかで聞いたようなセリフを吐いて教室を逃げるように出ていった。 122 :【後・お見舞い】 ◆DT08VUwMk2 [sage] :2007/12/14(金) 01:35:40 ID:FFoatSrY その日以来、学校を彼女は欠席するようになった。 欠席して1週間が経った頃、僕は先生から後藤さんと高島さんにプリントを渡すよう言われた。 「後藤さん家は、近いからいいけどなんで自分ん家と逆方向の高島さん家にまで行かないと行けないんですか!!」っと 先生に文句を言うと先生は、「お願いだ森野、俺には、養う家族がいるんだ」っと土下座をしてきた。 あぁ~教師って大変だなぁっと思いながら僕は、後藤さん家と高島さん家にプリントを渡す仕事を引き受けた。 1週間前の事もあるし、まず最初に後藤さん家に行く事にした。 僕は、後藤さん家のインターホンを鳴らした。数十秒してインターホンから 「…はい、どちら様でしょう?」っといつも聞く声とは違う弱弱しい後藤さんの声が聞こえた。 「えぇ~っと、森野だけどプリント渡しに来ました」 「…そう」っと無愛想に答えると数秒して家の玄関からボサボサな長い髪で顔色の悪い後藤さんが出て来た。 「えぇ~っと、これが今日渡されたプリントね」僕は、後藤さんにプリントを渡した。 後藤さんは、プリントを受け取ると「ねぇ、森野くん」っと話してきた。 「はい、なんでしょう」 「あの時の事…南雲先輩に話した」南雲先輩というのは、風紀委員長の事だ 「大丈夫、あの事は誰にも言ってないから」 「ねぇ…アイツって私の事、どう思ってるんだろう?」 アイツ…というのは多分、南条の事だろう。 僕は、「アイツから後藤さんの評価は、聞いてないなぁ」っと答えた。 「じゃ・じゃあ、アイツは、どんな女の子がタイプなんだ?」 「えっ?え~っと、あっ!そういえば修学旅行ん時に 『恥かしがり屋でいつも影で自分を見ている一途な女の子』にグっと来るって言ってたよ」 「そ・そうか、『恥かしがり屋さんでいつも影でジロジロと好きな男子を見つめる一途な女の子』だなアリガトウ!!」 う~ん、なんか違う気もするけど元気になったみたいだしいいか 「今日は、ありがとう」っと後藤さんは、僕に礼を言い家に入っていった。 さてと、次は、高島さんか… ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ それからというもの南条は、気づかないようだが後藤さんは、 暇さえあれば南条をジロジロと凝視するようになった。 そうそう、南条。 お前、気付いてないみたいだけど今もお前の後ろの席で後藤さんがお前を見てるんだぜ 【後・お見舞い】・終

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