「我が幼なじみ第八話」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

我が幼なじみ第八話」(2010/10/22 (金) 11:13:09) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

591 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/10/21(木) 21:14:05 ID:rCJPnnsU ~~~~~~~~~ 夏休み最後の日 「……君!……優君!起きて!」 「もう……今日は遊園地に行くんでしょ?」 「……んぅ?……あっ!!やば!時間は?」 慌てて時計を探すが、由美子が即座に答えてくれた 「まだ5時だけど、用意とかしなくて大丈夫?」 なんだ……まだ5時か、良かった 「ん?あぁ用意なら大丈夫だよ、すぐ終わるし」 すると由美子は笑顔で言った 「そっか!じゃあ朝ご飯、作ったから食べよ?」 「由美子が作ったのか?」 珍しいな、普段は俺が作ってるから由美子の手料理を食べるのはこれが初めてだ 「えへへ~そうだよ、だから冷めない内に早く食べよ?」 「あぁ、そうだな」 そう言って、食卓へ向かう あの後、風奈とは話していない。謝ろうと思ったけれど、拒絶されるのが恐くて話せなかった 結局、俺には兄なんて無理なのかもしれない…… 592 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/10/21(木) 21:15:32 ID:rCJPnnsU 「見てみて!このハンバーグ!」 ただ、由美子の無邪気さや明るさを見ているとなんだか安心できる。そして、自然に笑みがこぼれていくのが分かる 「おぉ!凄い綺麗にできてるな!」 綺麗な形をしたハンバーグには真っ赤なケチャップがかかっていて、とても美味しそうだった 「由美子って料理できたんだな」 そう言うと、由美子は頬を膨らませて言った 「む~ひどいなぁ!私だって料理くらいできるってば!」 「ははっ!悪い悪い、んじゃ!頂きます」 「どうかな?……あんまり自信は無いけど……」 「いや、凄い美味いよ!」 俺がそう言うと、由美子は満面の笑みで言った 「本当!?良かったぁ、不味かったらどうしようかと思ったよ~」 「正直、俺のより全然美味いよ」 「そんなことないよ!……でもありがと」 由美子は顔を赤くして俯いた。分かりやすいな ん?由美子の指、絆創膏が貼ってある…… 593 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/10/21(木) 21:16:14 ID:rCJPnnsU 「あれ?由美子、その指……大丈夫か?」 俺がそう言うと、由美子は慌てて、指を隠した 「え!?だ……大丈夫だよ!少し切っただけ!もう消毒もしたから平気!」 「そうか?……ならいいんだけど」 気を取り直して、ご飯を食べる……うまい! 「……御馳走様!」 「そう言えば、遊園地には何時から行くの?」 「8時半には家をでる」 「じゃあ私、準備してるね!」 そう言うと鼻歌を歌いながら、軽い足取りで階段を上ってゆく ここ数日、由美子の奴どこか暗かったから、元気がでて良かったよ。しかもさり気なく風奈の分まで作ってくれてる……優しいな、由美子は それに比べて俺は……ちゃんと向き合わないといけない問題をほったらかしにして、好きな人と遊びに行くんだ。かなり腐ってるな……俺 594 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/10/21(木) 21:16:56 ID:rCJPnnsU ~~~~~~~~~ 遊園地 「うわぁ~凄いね!」 由美子が周りを見渡しながら言った 「どこもそんなに、変わらない気がするけどな」 実際、小さな遊園地なんてそんなもんだ。観覧車にジェットコースター、お化け屋敷にコーヒーカップ、それだけ揃っていれば十分だ 「そうなの?私……お父さんが忙しいから、遊園地に来たことないんだ……」 由美子が少し悲しそうに言った 失言だ、せっかく楽しもうとしているのに、なんで暗い話題を振ってしまうんだろう…… 「そうなのか……じゃあ、今日は沢山遊ぶぞ!」 俺がそう言うと、由美子はとても嬉しそうに頷いた。 ふぅ……良かった 「私、アレに乗ってみたい!」 そう言って、ビルの7階分の高さが有るであろう、ジェットコースターを指差した 大丈夫なのか?…… 「恐くないのか?」 「大丈夫!早くいこ!」 「分かった、じゃあ行こう!」 595 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/10/21(木) 21:20:22 ID:rCJPnnsU ~~~~~~~~~ 由美子 「優君……恐かったよぅ……」 初めてのジェットコースター、恐かったけど……優君と一緒だから楽しかったなぁ 「だから大丈夫か?って聞いたのに……」 すがりつく私の頭を優君がなでなでしてくれた……それだけでイける私は変わっているのかな?いや、普通だよね!だって優君だもん!気持ちいい…… 「そうだ、少しここで待ってて。飲み物でも買ってくるよ」 そう言って、優君は行ってしまった……もっと話したいのに……なでなで…… 「アナタ……もしかして山本由美子さん?」 突然、二十歳ぐらいの綺麗な女の人が話しかけてくる 「はい、そうですけど……どちら様ですか?」 「あ……ごめんなさい、私は闇仲 陽狐よ」 私はその名字を聞いて、動揺を隠せなかった……恐らく、あの女の姉だ 596 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/10/21(木) 21:21:19 ID:rCJPnnsU 「……すいません、思い出せません」 「今の動揺……やはりアナタが……まぁいいわ、お邪魔してごめんなさいね」 ~~~~~~~~~ 優 日が沈みかけ、子連れの親達が帰り始めるころ、それを眺めながら俺と由美子はベンチに座っていた 「……由美子、今日は楽しかったか?」 「うん!ありがとう優君」 「良かった……由美子、ちょっと話しがあるんだ」 はぁ……緊張するなぁ 「何かな?優君」 一度深呼吸をして落ち着こうとしたが意味を成さず、微妙な間が余計に緊張させた 「俺……その……」 人に想いを伝えるというのがこれほど大変な事とは知らなかった 「由美子が好きなんだ……」 ……なんでこんな情けない言い方をしてしまうんだろう……終わったな、俺…… 597 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/10/21(木) 21:22:28 ID:rCJPnnsU 「え……?本当なの……?」 「あぁ、本当だよ」 すると由美子は俯き、泣き出してしまった やっぱり言い方が気持ち悪かったのか? 「私も……私も優君が……好き」 ……は!? 「……え!?それは……本当なのか?嘘じゃない?」 「こんな嘘……つかないよ……」 信じられん、両想いなんて都市伝説だと思っていたけど、実在するのか…… 「だって、俺は断られると思ってたから……」 「どうして?」 「由美子って綺麗だし優しいし……その……可愛いからモテるんじゃないかって」 そう言うと、由美子は顔を真っ赤にしながら応えた 「ぁ……ありがと!だけど、私は……昔から優君が好きだったよ?……優君が気づいてくれかったけど」 「そうだったのか!?……もっと早く言ってくれよぉ……」 そう言って2人で笑い合った。久しぶりの良い出来事だった 何故だろう……今なら出来る気がする、風奈に謝る事が 598 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/10/21(木) 21:23:05 ID:rCJPnnsU ~~~~~~~~~ 由美子 今日は人生の中で二番目に良い日になった……ちなみに、一番は優君と出会った日か、いつか来るであろう優君と結婚する日で迷っている とにかく、今日はすっごく楽しかった!……あの女と出会ったのは不快だったけど、優君「から」の告白でそんな不快な事どうでも良くなってしまう それに、優君が私の事を好きだなんて!嬉しい……あの件が有ったから、まさか告白されるなんて思わなかったけど。やっぱり、一緒に過ごした「時間」に勝てる人なんていないんだね! これからは、私が優君を守らなきゃ! まずは糞虫……アナタからだよ……

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: