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982 名前:宮本武蔵の最後[sage] 投稿日:2011/05/15(日) 04:40:31.72 ID:hNRiuqQF [2/8] 正保2 1645 九州熊本   五輪書を書き終えて病気が重くなり、高弟寺尾孫之丞に形見分けと独行道を渡し、剣聖の名を欲しいままにした宮本武蔵も最後の時をむかえようとしていた。 「お通……」  剣の路に生きてきた武蔵であったが最後に思い浮かぶのは、やはり武蔵を愛して報われなかった…お通への後悔の念か…… 「はい。武蔵様」 「なっ!?」 「ふふふふふ……」 「お、お前、し、死んだはずでは……」  武蔵は驚愕し目を見開いていた。巌流島で佐々木小次郎と対峙した時も、吉岡一門の戦いの時も、これほどの緊張感は無かったであろう。  数十年前に亡くなったはずのお通が生前の若く美しい姿のまま…そこに立って居たのだから…… 「嫌だわ…武蔵様  私が武蔵様を置いて先に死ぬはずがありませんわ」 「す、すまんお通-ー!!」  武蔵はお通の姿をした“何か”の前で土下座をしていた。顔は青ざめて、肩は震え、歯はガチガチと鳴り、目には明らかに怯えの色が見える。“これがもしかしたら敗北”  武蔵にふとそんな感情が走った。 「(我 事において 後悔せず…俺が敗北するわけにはいかない……)」 「武蔵様…」 「お、おのれ…物の怪……  我は剣聖宮本武蔵なり-ー!!」  お通が屈んで土下座する武蔵の頬に手を触れようと瞬間。武蔵は最後の力を振り絞って彼女に一太刀を浴びせ… 「っーー!!!!!」 「あははははははははははははははは…  あはっ…ははははははははははははははははははははははははははははは  無駄よ無駄無駄…武蔵様♪  如何なる剣の達人でも女の情念は斬れないわ…」  武蔵が放った生涯最高の斬撃も、ただ…お通の着物を切り裂き美しい裸身を晒したに過ぎなかった。 「…………」  武蔵はお通の美しい裸身に言葉を失って、見惚れている。  そして、“この女はたしかにお通だ”と確信めいたものも感じとると、余命幾ばくかも無い武蔵の一物に熱いものがこみ上げ…※注① 「うふふ…まあ。武蔵様ったら……」  お通は武蔵の身体の変化を見逃さず、顔を紅潮させ褌の下にある老齢と思えない一物を露出させ弄る。 「あ…ああ……」 「ふふふ…武蔵様…気持ちいい♪」 「お、お通……」  喜色満面で呆けている武蔵…  多分自分の余命すら今の武蔵は忘れているだろう。   983 名前:宮本武蔵の最後[sage] 投稿日:2011/05/15(日) 04:43:49.90 ID:hNRiuqQF [3/8] 「所で武蔵様…  武蔵って童貞?  まさか…私以外の女と通じたことは…有りませんよね?」 「い、いや…そ、それは………」 「うふふ…まあ。確かめてみれば解ること……」  性の刺激に溺れていた武蔵にあきらかな動揺が走った。まるで冷や水でも浴びせられたような…  お通はそんな武蔵の態度を気にもしないで妖艶に笑う。 「や、やや…止めてくれ…お、お通…」 「ふふふ…何を言ってるの…武蔵様…いや…旦那様♪  むちゅ…はむ…んん…ちゅぱ…」 「ああ…お…通…ちゅ…」 「ああ…武蔵様……」 そのまま武蔵とお通は永遠に終わらない情欲の時を重ねるのだった。  宮本武蔵が死去したのは、「巌流島」の決闘から33年後の正保2年5月19日(1645年6月13日)。  熊本市西部にある金峰山の霊巌洞で見つかった武蔵の亡骸は現在の熊本県熊本市弓削の武蔵塚に葬られ、宮本武蔵の名は現在に至るも周囲の地名に残されている。  ある者の話によると武蔵の亡骸は全裸で射精のあとがあり、その表情は恍惚していたという……  勿論その話は武蔵の養子伊織により厳重な秘匿をされたのだった。 ※注① 宮本武蔵と言えばストイックが代名詞ですが、一説によると女とやりまくっていたという異説も有ります。 お通について  『お通さん』は吉川英治原作の小説『宮本武蔵』のヒロインです。  昭和10年8月から東京大阪東西の「朝日新聞」夕刊の連載小説として発表されたもので、お通さんという武蔵の初恋の女性の存在を登場させたことにより、いっそうよみごたえのあるものになっています。 お通さんを振りはらって、武者修行に挑む武蔵と、武蔵を探し求めて旅に出るお通さん。二人が会えるのはいつの日か、ハラハラする場面に読者は引きずり込まれます。

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