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813 :狂宴高校の怪 序章:2011/06/25(土) 13:28:40 ID:OYjEOtgk 恐れ多くですが書かせていただきます。書き溜めがまだないので更新に時間がかかるかもです。  目が覚めた。何も変わらないいつもの天井。何も変わらない日常。  当たり前のことを思って俺、能登コイルはゆっくりと体を起こした。 「あ!お兄ちゃん!おはよう!」  笑顔で挨拶をする俺の妹、能登ノマルは今日も元気だ。「あぁ、おはよう。」  いつものように挨拶を交わして、俺は身支度を済ませ食卓についた。  ピンポーン!  おっと、迎えが来たみたいだ。 「コイル君!まだ寝てるのか!?」  インターホンではなく、大声で直接俺に言葉を送る。 「うるせぇ!今いくから待ってろ!」  半分食べ終わっていた食パンを牛乳で流し込んで、横の鞄を手に取って、俺は家を出た。 「いってきまぁす!」  俺と肩を並べて一緒に登校してる男子生徒は、幼馴染みの葉久保シドウだ。 「君は今日も僕を三分待たせたね。いつになったら一分を切るんだい?」 「宣言するぜ。今後一切切らない。」  俺は笑った。シドウも笑った。変わらない登校風景だ。  学校に着いた。俺もシドウも、この私立の共学の縁郷高校の二年生だ。いつものように下駄箱に靴を入れると、 「よーコイル、葉久保、おはよう。」  やって来たのは男友達その1、名は辻疾剣恒。筋肉質だがどこか憎めない男だ。 「・・・シドウとお呼びなさい。」  葉久保はさらりと剣恒に言った。なぜだか知らないが、シドウは名字で呼ばれることを激しく嫌う。だから必ずと言っていいほど、初対面の人(剣恒を除く)にはこのフレーズを言う。 「おっとすまねぇ。つい呼んじゃうんだよ。」  階段を登りながら、剣恒は笑いながら謝った。  窓際の一番後ろ、前にはシドウ、横は空席。いつもの風景にちょっと嬉しく思える。 しかし、今日はいつもと違っていた。この時はまだ、これから自分に、そして友人達に何が起こるのか、想像もつかなかった。 ――――――――――  チャイムの音が響き渡る。何かの始まりを告げるかのように・・・。 814 :狂宴高校の怪 第1話(禁断編):2011/06/25(土) 15:56:36 ID:OYjEOtgk ――――――――――  お兄ちゃんは学校に行った・・・。家には私一人しかいない。  お兄ちゃんは毎日、シドウさんと一緒に学校に行ってる。シドウさんを待たせないために、自分のペースを保ちつつ急いで準備するため、朝は私との会話はない。  ・・・苦痛でしかない。会話したい。出来ることなら一緒に学校にも行きたい。通う場所は同じなんだから・・・。  しかし、今日はそんな毎日の習慣を逆手にとった。だから私はこの時間、高校では朝のホームルームが始まる時間に家にいるのだ。  私はゆっくりと、お兄ちゃんの部屋に入る。朝起きたばかりでまだ暖かい。私は布団に潜った。頭まで布団を被った。  お兄ちゃんの匂いがする。体が高揚して、いつのまにか私はあそこを弄っていた。  すごい・・・。夕方にやるときより興奮する。 「はぁ・・・はぁ・・・お兄・・・ちゃん・・・。」 ―――――――――― 「今日は転校生が来ているので紹介するぞ!」  クラス内が歓声に包まれた。今は5月だ。この時期に転校生が来るとは意外だな。 「入ってきなさい!」  入ってきたのは女子生徒だった。美少女と呼ぶにふさわしい。クラス内(主に男子)は静まり返った。 「皆慈ナオって言います。よろしくお願いします。」  ペコリと頭を下げた。クラス内に拍手の音が響いた。 「じゃあ皆慈は後ろのあそこの席に座ってくれ。」  先生が俺の隣の席を指差した。  女子生徒―――ナオは席に座り、隣の席にいた俺と、違う方の隣にいたケンゴウに軽く会釈をした。 「よろしくお願いします。」 815 :狂宴高校の怪 第1話(禁断編):2011/06/25(土) 16:15:45 ID:OYjEOtgk  ナオは気さくな性格をしており、シドウやケンゴウと話している所に混じって、一緒に会話したりしていた。  今日1日で、俺たちはナオとかなり仲良くなった。  放課後、いつものようにシドウと校庭で落ち合い、一緒に帰る。いつもと違うと言えば、横にナオがいることだ。 「ナオさんもこっちの通学路を通るんですね。」  シドウが笑いながら言った。俺とシドウの家の回りには、縁郷高校に通う生徒が少ない。新しい発見だな。 「じゃあ僕の家はここなんで・・・ではまた明日。」 「今日は色々と教えてくれてありがとうございました。葉久保君!」 「・・・シドウとお呼びなさい。」  俺の家はシドウの家から二つ離れた所にある。シドウが家に入ってから1分も経たずに俺の家に着く。 「じゃあ俺の家はここだから。じゃあな。」 「能登君も今日はありがとうございました。」 「コイルでいいよ。名字で呼ばれると何かくすぐったいから。」 「じゃあ・・・コイル君、また明日。」  そう言って、ナオは手を振った。手を振りかえして、俺は自宅の扉を開けた。 816 :狂宴高校の怪 第1話(禁断編):2011/06/25(土) 16:33:12 ID:OYjEOtgk ――――――――――  いつもなら、お兄ちゃんの隣にはシドウさんしかいない。しかし、今日は違った。 「誰?あの女・・・。」  お兄ちゃんの友人にあんな女はいない。今までいなかったのに、急にお兄ちゃんの隣に立っているなんて・・・。  生意気に手なんか振ってる。自分を可愛く見せて、お兄ちゃんを落とそうとしているのか?なんて図々しい雌豚なんだろう!泥棒猫もいいところだ! 「お兄ちゃんは・・・私だけのものなのに!」  腹の中から黒い何かが溢れ出す。もう止められない。  あの女は敵だ!敵なんだ!敵ならば容赦はしない! 「ただいまぁ!」  いけない!ここはお兄ちゃんの部屋だ!しかもシーツが私のおつゆでびしょびしょだ!何とかごまかさないと!ひきつっていた顔を元に戻す。お兄ちゃんの前なんだから! ―――――――――― 「あ!お兄ちゃん!今日は布団のシーツを新しいのに取り替える日だからね!」  妹は俺と妹のシーツを持って、上から降りてきた。妹の後ろ姿に、変な違和感を感じた。この違和感は、夕食の時の変な寒気と関連しているのだろうか・・・。
814 :狂宴高校の怪 第1話(禁断編):2011/06/25(土) 15:56:36 ID:OYjEOtgk ――――――――――  お兄ちゃんは学校に行った・・・。家には私一人しかいない。  お兄ちゃんは毎日、シドウさんと一緒に学校に行ってる。シドウさんを待たせないために、自分のペースを保ちつつ急いで準備するため、朝は私との会話はない。  ・・・苦痛でしかない。会話したい。出来ることなら一緒に学校にも行きたい。通う場所は同じなんだから・・・。  しかし、今日はそんな毎日の習慣を逆手にとった。だから私はこの時間、高校では朝のホームルームが始まる時間に家にいるのだ。  私はゆっくりと、お兄ちゃんの部屋に入る。朝起きたばかりでまだ暖かい。私は布団に潜った。頭まで布団を被った。  お兄ちゃんの匂いがする。体が高揚して、いつのまにか私はあそこを弄っていた。  すごい・・・。夕方にやるときより興奮する。 「はぁ・・・はぁ・・・お兄・・・ちゃん・・・。」 ―――――――――― 「今日は転校生が来ているので紹介するぞ!」  クラス内が歓声に包まれた。今は5月だ。この時期に転校生が来るとは意外だな。 「入ってきなさい!」  入ってきたのは女子生徒だった。美少女と呼ぶにふさわしい。クラス内(主に男子)は静まり返った。 「皆慈ナオって言います。よろしくお願いします。」  ペコリと頭を下げた。クラス内に拍手の音が響いた。 「じゃあ皆慈は後ろのあそこの席に座ってくれ。」  先生が俺の隣の席を指差した。  女子生徒―――ナオは席に座り、隣の席にいた俺と、違う方の隣にいたケンゴウに軽く会釈をした。 「よろしくお願いします。」 815 :狂宴高校の怪 第1話(禁断編):2011/06/25(土) 16:15:45 ID:OYjEOtgk  ナオは気さくな性格をしており、シドウやケンゴウと話している所に混じって、一緒に会話したりしていた。  今日1日で、俺たちはナオとかなり仲良くなった。  放課後、いつものようにシドウと校庭で落ち合い、一緒に帰る。いつもと違うと言えば、横にナオがいることだ。 「ナオさんもこっちの通学路を通るんですね。」  シドウが笑いながら言った。俺とシドウの家の回りには、縁郷高校に通う生徒が少ない。新しい発見だな。 「じゃあ僕の家はここなんで・・・ではまた明日。」 「今日は色々と教えてくれてありがとうございました。葉久保君!」 「・・・シドウとお呼びなさい。」  俺の家はシドウの家から二つ離れた所にある。シドウが家に入ってから1分も経たずに俺の家に着く。 「じゃあ俺の家はここだから。じゃあな。」 「能登君も今日はありがとうございました。」 「コイルでいいよ。名字で呼ばれると何かくすぐったいから。」 「じゃあ・・・コイル君、また明日。」  そう言って、ナオは手を振った。手を振りかえして、俺は自宅の扉を開けた。 816 :狂宴高校の怪 第1話(禁断編):2011/06/25(土) 16:33:12 ID:OYjEOtgk ――――――――――  いつもなら、お兄ちゃんの隣にはシドウさんしかいない。しかし、今日は違った。 「誰?あの女・・・。」  お兄ちゃんの友人にあんな女はいない。今までいなかったのに、急にお兄ちゃんの隣に立っているなんて・・・。  生意気に手なんか振ってる。自分を可愛く見せて、お兄ちゃんを落とそうとしているのか?なんて図々しい雌豚なんだろう!泥棒猫もいいところだ! 「お兄ちゃんは・・・私だけのものなのに!」  腹の中から黒い何かが溢れ出す。もう止められない。  あの女は敵だ!敵なんだ!敵ならば容赦はしない! 「ただいまぁ!」  いけない!ここはお兄ちゃんの部屋だ!しかもシーツが私のおつゆでびしょびしょだ!何とかごまかさないと!ひきつっていた顔を元に戻す。お兄ちゃんの前なんだから! ―――――――――― 「あ!お兄ちゃん!今日は布団のシーツを新しいのに取り替える日だからね!」  妹は俺と妹のシーツを持って、上から降りてきた。妹の後ろ姿に、変な違和感を感じた。この違和感は、夕食の時の変な寒気と関連しているのだろうか・・・。

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