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409 :ヤンオレの娘さん おまけ  ◆3hOWRho8lI:2011/07/24(日) 16:02:02 ID:AvGCXdH2  こうして、千堂善人と天野三九夜は結ばれた。  恋愛物語としては、善人と三九夜の物語としては、ここで終わりでも良いのだけれど。  それはそれとして彼らの日常は、人生は続いて行く。  だから、ここから先はそういう話。  言わば、おまけだ。 410 :ヤンオレの娘さん おまけ  ◆3hOWRho8lI:2011/07/24(日) 16:03:07 ID:AvGCXdH2 おまけ ごっど・すぴーど・らぶ  あの騒ぎの翌日は、土曜日だった。  その日、クラスでキロトと呼ばれる長身の少年は病院のロビーにいた。  昨日に負った傷の治療の為だった。  「よぉ、キロト」  と、そこに声をかけてくる影が1つ。  「アマノ……ジャク」  驚く少年の横に座る三九夜。  「腹の怪我ァ、どうだって?」  「思ったより大事にはならないって」  「そォかい」  と言って、三九夜は「良かった」と付け加えた。  「でも、親父さんイロイロうるさく言ったんじゃねーの?病院行くからにはそれなりに金かかったろォしよ」  「いや、何も言わなかったけど、何も聞かずに色々してくれた。今も、受付で支払いしてもらってる」  「へぇん。ウチの親ならグチグチ愚痴るトコだろーな。2人してケチだから。案外、キロトの親って案外悪い奴じゃねーのかもな」  「そう、かも」  三九夜の言葉に、淡々と答える少年。  「なぁ、キロト」  三九夜は立ち上がり、少年に向き直った。  「何?」  それを見上げ、いつものように淡々と、しかしどこかやさしげに少年は言った。  「ごめんなさい」  と、三九夜は頭を下げた。  「それから、ありがとう」  三九夜の言葉に目を伏せる少年。  「俺は何もしていないし……何もできていない」  「ンなことねぇ」  少年の言葉に、三九夜は即答した。  「オレには今まで、恋愛相談できるような相手とか全然いなかった。だから、お前がそうしてくれて本当に嬉しかった」  まっすぐに言葉を紡ぐ三九夜。  「だから、やってしまった酷いこと、全部謝る。謝ってすまないかもしれねーけど」  「そんなこと無い」  三九夜の言葉に、少年は即答した。  「許して……くれるのか?」  恐る恐る聞く三九夜に向かって頷く少年。  「俺も、お前に協力できて嬉しかった。だから、お前と千堂はもう結ばれたけど、これからも俺と友達としてやっていってくれると、とても嬉しい」  「奇遇だな。オレも同じこと言おうとしてた」  「そっか、それは本当にうれしいな」  「気持ちわりー。って言いたいとこだけど同感だな。ったく、一度は殺そうとしたってのに嘘みてぇだ」  「本気じゃ無かったんじゃない?」  「そうか?」  「言ってたじゃない、『滅多刺し』って」  実際のところ、少年の傷は滅多刺しどころか腹部に一か所。  放っておけば拙かった傷だったとはいえ、一撃必殺の致命傷とは言い難いものだった。  「かも、な。あの時のオレもは自分でも訳わかんねぇくらい感情で動いてたからな」  「自分でも、どうしようもないよね、そう言うの」  「だな。……って、まさか恋愛トークできる男友達ができるとはなぁ。しかもキロトと」  カハハハハとシニカルに笑う三九夜。  「友達なら、キロト呼ばわりはちょっと嫌かも」  「何でだ?かっこいーじゃねーの、『キロト』って仇名」  三九夜の言葉に苦笑し、少年は説明する。  「去年の身体測定の時、クラスの奴から『お前の身長、センチじゃなくて『キロ』メー『ト』ルはあるんじゃねーの』って言われて」  「ウン?」  「俺のデカイ身長への、面白半分悪意十分の悪口。で、それを略したのがキロト」  「……あー」  いくら少年が長身とはいえ、ビルディング並と言われて嬉しいものではないだろう。  ましてや、それが悪口ならばなおさらだ。  「まぁ、俺も今まで何も言わなかったし」  そうしている内に、あれよあれよと言う間に定着してしまったという訳らしい。  「オッケェ、覚えとくよ」  「そう言えば、千堂と一緒にいなくて良いの。折角昨日恋人同士になれたのに」  「ああ、ただでさえあれから100通メールってるし」  と言って、堂々と電源の入った携帯電話を示す三九夜。  病院ではケータイの電源を切りましょう。  「100って……」  「30分当たりな」  「多いでしょ!?」  もう、善人のケータイには三九夜のメールしか残っていないのではないだろうか。  「それに、今もすぐそこで待ってもらってるし。これから一緒に出かけるトコだ」  病院のドアの辺りを親指で示す三九夜。  良く見ると、善人らしき影が、壁に体重を預けて立っていた。  「そっか、楽しんできてね」  「ああ、ありがとよ」  互いにそう言って、その日2人は別れた。 411 :ヤンオレの娘さん おまけ  ◆3hOWRho8lI:2011/07/24(日) 16:04:34 ID:AvGCXdH2  それから、週の開けた月曜日。  気が付けば『三九夜と少年が付き合っている』という噂はすっかりなりを潜めていた。  人のうわさは75日とは言うけれど思いのほか短かった。  裏では、事実無根の噂を流布させてしまったことに罪悪感を抱いた(と本人は言わないだろうが)ある女生徒の尽力があったとか無かったとか。  尤も、代わりに校内で三九夜と善人の交際が噂になるのも時間の問題だろうが。  ともあれ。  千堂善人はようやくにして三九夜の作った弁当を食べる機会を得たのであった。  昼食の時間、善人はいつものように三九夜や二葉、そして長身の少年と席をくっつけた。  「いただきます」  と、善人は三九夜の持ってきた弁当に手を合わせる。  弁当箱を開くと、中には肉団子(ハンバーグのつもりらしい)をメインにしたスタミナ系の食事。  剣道部の彼のことを考えてのものだろう。  まだまだ形は不格好だが、一生懸命作ったことが見るだけで伝わってきた。  善人は、肉団子の1つに箸を伸ばす。  「……どうだ?」  肉団子を咀嚼する彼に、三九夜は恐る恐る言った。  「ぶっちゃけ、見た目はイマイチだよね」  肉団子をのみ込み、善人は言った。  「でもおいしいよ、すっごく」  善人はそう付け加えた。  満面の笑顔で。  「あーもー!そう言うお前が大好きだああああ!」  教室の中心で愛を叫び、善人に抱きつく三九夜。  「ちょ、ちょっと離れてよサク、恥ずかしいだろ!?」  「いーじゃん、いーじゃん。オレらの仲の良さをクラス中、いや全校に知らしめてやろうじゃねーの!」  「やーめーてー!」  「やめて、だ?嫌か?オレが嫌なのか?まさか、他に女が……!」  「出来る訳ないだろ!まったく、何でこんな女の子を好きになっちゃったんだろ……」  口ではそうは言いながらも、善人もまんざらではない様子だった。  その様子を、羨ましげに見つめる者が約1名。  「良いなぁ、天野さん……」  「冬木さん……」  二葉に、長身の少年が気遣わしげに肩に手を置いた。  「大丈夫だよ、私決めたもん!」  テンション高く拳を握りしめ、立ち上がる二葉。  「千堂くんへの想いを振り切れるような良い恋を絶対するんだって!千堂くんが悔しがるくらいの良い女になって見せるって!」  背景にザッバーンという波の映像が欲しくなるような、堂々たる決意表明だった。  「ンな日は来ねーよ」  と、善人に抱きつきながら三九夜が言った。  「来るもん!何で天野さんそんなイジワル言うかな!」  「意地悪で済んで良かったと思えよ。ったく委員長ちゃん、今まで何度も何度も何度もゼンを誘惑しやがって。ホントならお前のハラワタをブチ撒けたい想いなんだぜ」  「誘惑じゃないもん!モーションかけてただけだもん!」  「同じじゃねぇか!」  にらみ合う2人。  「ちょっと2人とも落ち着きなよ、獣じゃないんだから」  「どうどう」  そんな2人を抑える善人と少年。  と、そこへ教室のドアをガラリと開ける者がいた。  「はろろーん!元気してる、こーはい諸君!?」  「一原先輩」  「「「生徒会長!?」」」  元気よくポニーテールを揺らすのは、3年生の生徒会長、一原百合子だった。  「私だけじゃないよー」  そう言う百合子の後ろからは、穏やかな物腰の少年がスッと現れた。  「こんにちは、天野さん」  「先輩」  「こんにちは、副……先輩」  剣道部の副部長だった。  「わわ……!」  副部長の顔を見て、顔を赤くして、口元を抑える二葉。  「先輩、どうされたんですか?」  善人が問いかけた。  「先日、千堂くんが部活に来れなかった日に天野さんと手合わせさせて頂いたのですが……」  「ああ、勝ったんですよね、先輩」  その場に居合わせなかった善人も、話だけは聞いていた。  「けれども、あの勝利にはどこか納得できなかったんです。天野さんもあの後、どうにも落ち込んでいたようですし」  「先輩……」  三九夜としては敗北の絶望感しか無かった勝負だったが、そんな三九夜を先輩は心配していてくれたのだった。  「この子、普段通りって顔してたけど随分ヘコんでてねー。でも何か天野ちゃんにも言い辛いしって、私に相談に来てたのよ」  百合子が言った。  「嫉妬深い眼鏡の女に刺されませんでしたか?」  「はい?」  長身の少年の言葉に、訳がわからないよと言う顔をする副部長。 412 :ヤンオレの娘さん おまけ  ◆3hOWRho8lI:2011/07/24(日) 16:04:55 ID:AvGCXdH2  「まー、とにかく。結局『アナタがどうしたいの?』ってところを突きつめてさ。やっと踏ん切りがついたって感じな訳よ」  百合子の言葉に頷き、副部長は三九夜に言った。  「やっぱり、僕はもう一度あの勝負をやり直したいんです。今度こそ、お互い全力で試合をしたいんです。ですから天野さん、今日すぐにとは言いません。僕と再戦していただけませんか?」  まっすぐな言葉を三九夜に向ける副部長。  「勿論お受けします。まー、今度はオレが勝つ―――なんてこともあるかもしれませんけどね」  それに対して、三九夜は不敵な笑みで応じた。  いつか副部長が言った言葉とほとんど同じだった。  「お受けいただき、ありがとうございます、部長」  「止して下さいよ、先輩とは部長とか副部長とは関係なくありたいんですから」  「そうですね。あなたは僕の最高の宿敵(とも)ですから」  そう言って笑いあう2人の後ろで、善人の袖を引っ張る二葉。  「誰このイケメン!?ねぇ、誰このイケメン!?」  そう言えば、二葉は副部長と会ったことが無かったなと善人は思った。  「僕たちの所属する剣道部の副部長さん。三年生だよ」  「生徒会長さんとは!?」  という二葉の次の質問。  「ただのクラスメート。あの人は誰とでも仲が良い」  それには長身の少年が答えた。  「そっかそっか」  コクコクと頷き、  「ちょっと、良いかも……」  と二葉は呟いた。  「それでは、僕たちはこれで……」  と、百合子と共に教室を出ようとする副部長に「あの!」と二葉は挙手。  「先輩!お名前をお聞きしてよろしいでしょうか!!」  「名前、ですか」  二葉の問いに何故か苦笑を浮かべる副部長。  「良いじゃない、教えてあげなよ」  百合子が何を察したのか、ニマニマと笑いながら副部長に言った。  「宝生院総一郎時貞と申します」  頬をかきながら、苦笑交じりに副部長―――総一郎は言った。  「戦国武将みたいで何度聞いてもインパクトありますよね、先輩の名前。」  「マンガなら主役を喰っちゃうわよね」  「だから、あんまり呼ばれたくないんですけどね」  善人と百合子の言葉に苦笑を浮かべる総一郎。  「そんなことないと思います!素敵な名前だと思います!」  二葉が総一郎に叫んだ。  「あ、それと私は冬木二葉と申します!天野さんと千堂くんの友達です!よろしくお願いします!」  ブンブンと何度も頭を下げる二葉。  その度に胸が揺れる揺れる。  それを百合子が凝視していたので、長身の少年はけん制するように睨みつけた。  「冬木二葉さんですか。あなたも、素敵なお名前ですね」  「ありがとうございます!」  総一郎の言葉に、向日葵のようなを浮かべる二葉。  「覚悟決めた方が良いわよ。宝生院ちゃんの攻略難易度はかーなーり高いから」  「頑張ります!」  百合子の言葉に両手を握る二葉。  「いや、一原さん達、一体何の話をしてるんですか?」  そんな2人に苦笑を浮かべる総一郎であった。  二葉の恋がこれからどうなるのか、それはまた別の話だ。 413 :ヤンオレの娘さん おまけ  ◆3hOWRho8lI:2011/07/24(日) 16:05:14 ID:AvGCXdH2  その後の放課後、部活の時間に三九夜と総一郎の再戦はなされることになった。  その前に、2人の間にこんなやり取りがあった。  「先輩、オレのことちょっと買いかぶりすぎじゃぁ無いですか?」  「買いかぶり、ですか」  総一郎に向かって頷く三九夜。  「先日のお手合わせでも思いましたけど、先輩やっぱ強いですよ。オレなんかよりずっと。先の部長決定戦で勝てたのは、きっと実力なんかじゃ無くて―――」  照れ笑いを浮かべながら、1人の少年の姿を思い浮かべながら、三九夜は言葉を続ける。  「愛の力ってヤツです」  「愛、ですか」  ともすれば冗談のような彼女の言葉に、総一郎は真面目に頷いた。  「だとすれば、むしろ納得しました。僕の想いに」  「え?」  意外な言葉に、驚く三九夜  「剣士としてとか、実力とか、理屈をこねくり回していましたが、結局僕はもう一度見たいだけだったんでしょうね。君たちの、愛の力を」  総一郎にそうまっすぐに言われると、三九夜の方が照れてしまう。  「いえ、ここは敵役らしくこう言いましょう。『見せてもらおうか、君たちの愛の力とやらを』」  まるで、物語の悪役のような芝居がかった口調だった。  それがどういうことか、三九夜は一瞬理解できなかった。  「カブハ!」  しかし、その後に大爆笑した。  「ブハハハハハ!ハハハハハハ!ヒー!腹痛ぇー!」  「いや、天野さん。そこまで言わなくても良いじゃないですか!」  「だって、だって先輩がンなジョーク言うなんて思わなくて……!」  「まったくもう……」  そして、現在。  2人は竹刀を構え、対峙している。  周りには、それを見守る剣道部員たち。  その中には勿論―――善人の姿もある。  『頑張れ、三九夜』  善人の視線が、そう言ってるような気がした。  『当り前だ、この大好きなバカヤロウ』  三九夜も、視線でそう返した。  そして、改めて時貞を見る。  先日はとても大きく恐ろしく見えた時貞の姿。  けれども、今は正直負ける気がしない。  なぜなら、今は善人が見守っているのだから。  これからもずっと、善人が一緒にいてくれるから。  2人でいる限り、三九夜は誰にも負ける気がしない!  「はじめ!」  顧問教師の声が響く。  「ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」  「デアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」  自分の持つ全てを込めて、2人が竹刀を振るう。  パァン!という打ち込みの音が道場に響いた。 414 :ヤンオレの娘さん おまけ  ◆3hOWRho8lI:2011/07/24(日) 16:05:38 ID:AvGCXdH2  その音を、キロトと呼ばれていた長身の少年は、少し遠くから聞いていた。  「見なくて良いのー?2人の練習試合ー?」  それに声をかけるのは九重かなえだ。  「道場の作法も知らない部外者が立ち行ったら、邪魔にしかならない」  そう言って、剣道部の道場に背を向けて歩き出す。  今日は生徒会の活動も無い。  少年が学校にいる理由は無かった。  「それに、見なくても結果は見えてる」  「正直、ほーしょーなんとかって先輩の方が強そうに見えたけどねー」  「強い奴が勝つ、とは限らない」  「どうしてー?」  「何となく」  「うわ、根拠レスー」  そんなやり取りをしている内に、2人は校門を出て、下校路を行く。  「ねぇ、九重」  「何ー、キロト?」  少年の言葉に、からかうようにかなえは言った。  「俺にも、俺達にもできないかな?天野さんみたいに。今すぐでなくて良い。いつの日か、気の遠くなるほど遠い未来で良いから―――」  そこで言葉を一度切り、少年は続けた。  「いつも想いを共にして、いつも隣に寄り添ってくれる、大切な人、現れてくれないかな」  「無理なんじゃない?」  少年の言葉を、想いを、かなえはあっさりと否定する。  彼女は、決して彼の意志をかなえることはない。  「言ったでしょ、ボクとキロトは同類なんだって。ボクたちは変われない。ボクたちは誰とも理解し合えない。ボクたちは―――無意味だって」  あくまでも朗々と、かなえは言う。  「それでも……」  そう少年が言いかけた時、2人は1組の兄妹とすれ違った。  長身で美形の兄と、彼にすがりつくような小柄で色白の少女。  どうしても兄の方に目がいきそうになるが、何故か少年は少女の方に惹きつけられ、彼らの方を振り返っていた。  「どしたの、キロト?」  不思議そうにかなえが言った。  少年の、初恋の少女が。  その声に、かなえの方に向き直ったので、すれ違った相手の顔は良く見えなかった。  「何でも無いよ。って言うか、お前までキロト呼ばわりは止めて。何で今日に限って……」  「ああ、ゴメンゴメン。何となく、キミの怒った顔とか見たくてさ」  「俺はお前に怒ったりなんてしない」  「またまたー」  少年の言葉を、恋するが故に真剣な少年の言葉を、少女は笑う。  それは、少年の恋心を理解していないが故かそれとも―――  「それよりも、いつも通りに呼んで欲しい」  少年は強く言った。  「俺のことを、名前で呼んで欲しい、九重」  「フフ、分かったよ、千里、  御神千里 」  仕方が無いという顔で、かなえは、かつてキロトと呼ばれた少年、御神千里に言った。 415 :ヤンオレの娘さん おまけ  ◆3hOWRho8lI:2011/07/24(日) 16:06:06 ID:AvGCXdH2  物語は続く。  彼らが生き続ける限り。  物語は続く。  彼らが誰かを愛する限り。  物語は続く。  彼らが出会いと別れを繰り返す限り。  だから、この物語にエンドマークはいらない。  物語は紡がれ続ける。  それから3年の月日を経た、今もまた。  少年と少女が、もう一度出会ったことで。  『ヤンオレの娘さん』 未完  『ヤンデレの娘さん』に続く!

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