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613 :ヤンデル生活 第6話 夜明け前。:2011/08/24(水) 20:54:33 ID:b9o/GC1g  お久しぶりです。ヤンデル生活第6話投下いたします。 その日もいつもと変わらない日だった。 朝起きて、妹と登校して、勉強して、昼飯食って、勉強して帰るはずだったんだが・・・。 「赤木君・・・。あの、その。学校案内してほしいんだけど。」 そうだった。昨日約束したっけ。 ああでも、なんかぎこちない。 そりゃ、何年も話してないし、ましてや誰かさんのせいで女子と話すことなんて滅多になかったわけで。 ああ、なんかみつめ合っちまった。 恥ずかしい。 さりげなく、俺の袖をつかんでいるところもなんか可愛くて照れる。 俺はぎこちなく頭をかきながら言った。 「あ、ああ。そうだな。」 とりあえず、俺は自分の恥ずかしさを埋めようと学校案内に必死になった。 「お兄ちゃん・・・。」 後ろから誰かが追いかけてきているのにも気づかずに・・・。 一通り案内し終わったころ、比真理からふと、言葉が漏れた。 「ここが、にぃにがいくはずだった高校。」 比真理は悲しそうにそういった。 比真理はまだ自分の罪に気付いたばかりなんだ。 「あの・・・。」 不意に比真理が俺の方に向き直って何か言いたそうに顔を赤らめる。 「どうしたんだ?」 比真理はもどかしそうに俺の袖をつかみながら、決心したように俺の方に顔を向けるとこう言った。 「赤木さんのこと・・・あかにぃって呼んでもいいですか?」 彼女に悪気はない。 只の俺の妄想なんだ。けど、俺は悪い予感を感じずにはいられなかった。 そう、嫌な予感が俺を支配する感覚だ。 俺はどう答えようか迷った。 ここでいいといえばいいのか、それとも・・・。 俺の偏見だよな? 自分の兄を殺した妹が俺のことをにぃにと呼ぼうとしてるなんて。 いや、偏見だ。 俺は間違った見方をしてしまっている。 そうだ・・・きっと・・・。 俺もつかさと同じ運命をたどるかもなんて、不謹慎すぎる。 すると、比真理が俺の焦りを感じ取ったのか慌てて違うのといった。 「赤木さんのままだったらよそよそしいから、なんて呼べばいいかなんて考えてて・・・。」 「だけど、こんな呼び方しか思いつかなくて。」 そうか。そうだったんだ。 俺は冷や汗をぬぐった。 そして、急にそんなことを考えた自分が恥ずかしくなった。 なんなんだ俺は。 「そうか。いいよ。それじゃあ、俺も比真理って呼んでいいかな?」 「うん!」 彼女の笑顔は俺が見たどの女性よりもかわいい笑顔に見えた。 ・・・ 「お兄ちゃん・・・。誰?その人。」 「ダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレダレ・・・。」 「お兄ちゃんにとっての何ナノ。」 「ドウシテ比真理がお兄ちゃんと・・・なんでっ!!」 「どうしてどうしてどうして・・・。」 「どうしたらいいの・・・。」 「殺した方がいいかな?いいよね?いいよね?いいんだよね?もちろんいいよ。そうだよ。お兄ちゃんに近づくだけで害虫共は罪なの。」 「罪罪罪罪。許せない。私の気持ちしっててお兄ちゃんに近づくなんて許せない。」 「せっかく、二人だけになれると思ってたのにぃっ!」 「ころころぶっころころころころころころころころころころころころすっ!」 「おにおにおにお兄ちゃんも・・・あんな顔して・・・お仕置きしないとしないといけないのかな?」 「ふふふ。そうだね。お兄ちゃんの目の前で殺してあげる。」 「そしたら、お兄ちゃんの事も許してあげようかな。ふふふ楽しみしみ。」 「その醜い眼球をお兄ちゃんの目の前でひきずりずりだしてあげる。」 「そのあと、はらわたを引きずり出してお兄ちゃんの目の前にぶちまけるの・・・そしたらきっと失禁するんじゃないかな?あはは!!」 ・・・ 614 :ヤンデル生活 第6話 夜明け前。:2011/08/24(水) 21:04:17 ID:b9o/GC1g 放課後、妹の様子がおかしい。さっきからぶつぶつ言ってる。 俺がどうしたって聞いてもなんでもないっていうだけだし。 いったいなんなんだ? 嫌な予感しかしない。嫌な予感が・・・。 「お兄ちゃん。」 急に妹は俺にしゃべりかけてきた。 「ど・・どうした?すず。」 「今日楽しいことでもあった?」 妹の目が怖い。なぜか、異様に虚ろなんだ。 こんな目は今まで・・・。 あれ? でも、どこかで見たような・・・。どこだ・・・どこ。 俺は気づいた瞬間に血の気が引いた。 その眼は・・・比真理が警察に連行されているときの目とそっくりだったからだ。 「す・・ず・・・。どうしたんだよ。お前らしく・・・。」 「今日楽しいことでもあった?」 妹はそう機械的に繰り返すだけだった。 「いや、別に・・・なにも。」 「今日比真理さんと会ってたでしょ。」 「ああ、あれは比真理に学校を案内してって頼まれたから・・。」 「そう、ずいぶん楽しそうだったけど。」 「いや、そんなに楽しかったわけじゃ・・・。」 すると視線の先に比真理が見えた。 ああ!なんて言うタイミングだ。 比真理は俺に話しかけようとしていたらしく、悲しい顔をして走って行った。 「ひ・・比真理!!ちょっとまってく・・・。」 「お兄ちゃん。」 妹の冷たい視線が突き刺さる。 「すず・・・。」 「あんまりおいたが過ぎると、監禁しなくちゃいけなくなるからね?」 妹は静かにそういった俺は恐怖でしばらく、体が動かなかった。 俺は妹に殺されるどころか、妹によって運命を決められてしまったんだ。 そう気づいたのはいつごろだろうか。 ・・・ 今日の夕飯は変な味がする。そう、何か変だ。 でも、食べたことのあるような・・・。 鉄・・・の味? 「お兄ちゃん!おいしっ?今日はね。腕によりをかけて作ったんだよ!」 「う・・うん。うまいよ。」 よりによって、こんな時に両親は結婚記念だかなんだかで、しばらく旅行いっちゃうし・・・。 なんでこんな時に。 「お兄ちゃん、口ついてるよっ!」 そういって妹は俺の口元に手を伸ばした。妹の手は絆創膏まみれだった。 妹は指をなめながら、妖艶な顔で不気味な笑いながら俺の方を見た。 俺は苦笑いするしかなかった。 夜、俺は比真理にあやまらないとと思い電話をしようとした。 妹が寝ているか部屋にきてそっと耳をドアに近づける。 物音はない。いや、静かすぎる。 そっと、俺はドアを開ける。妹の姿はない。 嫌な予感がする。玄関には靴がない。 まさか・・・な。俺の額に冷たい汗が流れる。 俺は急いで、比真理に電話をかけた。 ぷるると音が流れる。なかなか比真理は出てくれない。 嘘だろ。 そんなこと・・。あるわけが・・・。頭の中で嫌な予感だけがよぎる。 すると、電話がつながった。 「もしもし?あかにぃさん?」 比真理は生きていた。 よかった、俺の考えすぎか。 「ごめんなさい。お風呂にはいってて電話取れなかった。」 「そうか。よかった。」 「へ?なに?」 「ううん。なんでもない。今日俺、酷いこと言ったから謝ろうと思ってさ。」 「いえ、いいんです。私は人殺しですから。」 さびしそうに比真理はそういった。 「自分を卑下するなよ。それにあれは事故みたいなものじゃないか。」 そうだ。あれはすれ違いが起こしてしまった事故なんだ・・・。 「ありがとう・・・あかにぃ。」 妹は比真理の家にはいかなかった。 よくよく、考えてみれば妹は比真理の家の住所を知らないんだ。いけるはずがない。 じゃあ、比真理はどこに? 俺は強い衝撃を感じた。 その瞬間、体の感覚が無くなる。俺はそのまま崩れるように倒れた。 俺の後ろには妹がいた。 手にはスタンガンを持っていた。 一体どこで手に入れたんだそんなもの。 妹は不気味に笑いながら俺を見下ろしていた。 615 :ヤンデル生活 第6話 夜明け前。:2011/08/24(水) 21:12:16 ID:b9o/GC1g 俺の意識は遠のいて行った。 「もしもし?あかにぃ?あか・・」 ぴっ・・・ 「いったでしょ?監禁しなくちゃいけなくなるって。」 目を覚ますと、俺はベッドに両足、両手をしばられていた。妹はその横で俺のそばに寄り添っていた。 「お兄ちゃん、おはよ。」 そう妹は言うと、俺にディープキスをしてきた。 「最初っからこうすればよかったんだ。これで、お兄ちゃんはずっと私のだ。」 妹は俺にのしかかってさらに強くキスしようとする。 「な・・なんでこんなことを。」 そういうと妹は動きを止めた。 「お兄ちゃんのせいだよ。お兄ちゃんがすずがいるのにほかの女ばっかり目に行くから。」 「お兄ちゃんが悪いんだから。」 そういって、妹は俺の服を脱がそうとしてきた。 「おいっ!なにするんだよ。」 妹は当然のように答えた。 「何って・・子作りだよ?」 「はっ・・?」 「安心して?処女はお兄ちゃんのためにとってあるから。」 「そういう問題じゃないだろ!」 「問題?なにが問題なの?」 そういって、坦々と俺の服を脱がしていく。 となりで俺の携帯がなっている。だけど、縛られたままの手には届かない。 時間はわからなかいけど、カーテンの隙間からは淡い太陽の光が漏れている。 俺は必死に脱がされないように抵抗したが無意味なのは自分が一番わかってる。妹も服を脱ぎだした。 このまま俺は妹と・・・。一生妹に監禁されながら生きるのか・・・ピンポーン。 「すいませーん。九鷹君いますか?」 この声はたしか・・柴田まりさん!!俺は大声を出そうとしたが妹が俺の口を布で縛られた。 「どうしてっ!!学校にはお兄ちゃんが風邪っていってあるのにっ!」 妹は慌てたように部屋を飛び出した。 「すいませ~ん。九鷹君いませんか~?」 「すいません。お兄ちゃんは風邪で休むと学校には伝えたはずですが。」 「あなたは確か、九鷹君の・・・。」 「妹の赤木すずです。」 「そうですか。あの、九鷹君に合わせてもらえませんか?」 「そうしてですか?お兄ちゃんは今、風邪で辛いんです。そっとしてください。」 「すずさんでしたっけ、あなたはなぜ休まれてるんですか?」 「私も風邪を引いたんです。」 「それにしては元気ですけど。」 「そう見えるだけです。今日は帰ってください。」 「九鷹君が風邪って、嘘・・ですよね?」 「は?」 「比真理さんがいってました。昨日途中で電話が切れたって。あなた、九鷹君に何かしたんじゃありませんか?」 「勝手な言いがかりです。帰ってください。」 「なら・・合わせてください!九鷹くんに。」 「嫌です。絶対に。」 「九鷹君っ!!九鷹君っ!!返事して!」 「お兄ちゃんは寝てるんです!いい加減にしてください!」 声が聞こえる。比真理は追い返すのに手間取っているらしい。今の内に、手を・・・ちくしょう。固い。 でも、なんとかもうちょい。もうちょい。よしっ!取れた!俺は口に縛られた紐をとると。大声で叫んだ。 「柴田!俺はここだ!助けてくれ!!」 「九鷹君大丈夫!?」 「ちょっと、勝手に入らないでください!!」 「だれにも渡さない!お兄ちゃんは渡さないのっ!!」 「すずさんどうして・・包丁を・・・。」 「近寄らないで・・・。来たら刺すから。」 「あんたたちみたいな害虫共にはお兄ちゃんは渡せないのっ!!」 「すずさん・・落ち着いて。」 一体何が起きてるんだ? ものすごい大声で怒鳴りあっていた二人が急に静かになった。 俺は必死に手にきつく縛られた布をとって二人の方に向かった。 そこには、包丁を持った妹と柴田まりがいた。 妹はものすごい形相で柴田さんのことをにらんでいる。 柴田さんは包丁を見ながら恐る恐る後ずさりしている。 616 :ヤンデル生活 第6話 夜明け前。:2011/08/24(水) 21:13:28 ID:b9o/GC1g 「やめろ!すずっ!」 俺はすかさず柴田さんの前に立つ。 「お兄ちゃんどいて!害虫は駆除しなきゃいけないの。」 「もうやめろ!俺はお前のことを兄弟以外に見れないし、人殺しになってほしくない!」 「どうして・・・。どうして・・・。そんなお兄ちゃん嘘だ!私が知ってるお兄ちゃんじゃないっ!」 「お兄ちゃんはいったもんっ!!大きくなったら結婚してくれるって言ったもんっ!!」 「お前はお兄ちゃんの皮をかぶった偽物だぁぁぁっ!」 お決まりのパターンですか!? 妹は包丁を前に突き立てながら走ってくる。 避けると柴田さんに・・・。 万事休すか。 俺はとっさに向かってきた妹の包丁を掴んだ。 「うっ・・・。」 「九鷹君・・大丈夫?」 「なんとか・・・。」 手から血が滴り落ちる。 痛い。 「いくらなんでも・・やりすぎだぞすず。」 「お兄ちゃんが・・お兄ちゃんがすずのものにならないからぁぁ!!」 もう一度妹は包丁を構えた。 後ろに、柴田さんがいるとやりずらい。 「逃げろ。柴田さん。」 「でも・・・。」 「いいからはやく!」 柴田さんは逃げた。 これでいいんだ。 後は俺の技量しだい・・か。 「おぉぉにぃちゃぁぁぁんんんんっ!!」 妹はものすごいスピードで包丁を振り下ろす。 そして、武士もびっくりの動きで俺に襲い掛かってきた。 いつまでかわせるかわからない。 なおも妹の斬撃は止まない。 「すずっ!・・・話を・・聞けっ!」 「うわぁぁぁぁっ!!」 上から降りおろし、横から・・・。 そして、次は下・・。 どすっ。 ん? 包丁が見えない。 「あああ・・ああ・・・・ご・・ごめんなさ・・・。」 俺の目の前には徐々に赤くなってゆく服に半分ほど隠れた包丁が見えた。 うそだろ・・・。 俺は膝から崩れ落ちた。 まさか・・これって・・・。 そん・・な・・・。 やっ・・・と・・・ これ・・・か・・・ ・・・ら・・・・ ・・・・い・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・。 目の前が暗闇で染まってゆく。

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