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732 :名無しさん@ピンキー [sage] :2008/05/30(金) 14:23:01 ID:yKgaZX2g >>703のネタに萌えて書いた。今は反省はしている。 エロ無し小ネタでごめん。 12月某日 晴れ 夜、仕事を終えアパートに着くと、家の戸の前で音もなくうずくまっている妻を発見。 声をかけるとパッと顔を上げて抱きついてきた。恥ずかしいが思わずにやける。 この寒い中健気に外で待っていてくれていたらしい妻を連れて帰宅。 戸を開けると、とたんに妻お手製の手料理の匂いが鼻腔をくすぐって思わず腹が鳴りそうになる。 着替えを手早く済ませてさっそく食事。酒のつまみ程度のものから豪華なディナーまで、種類を問わず妻の作る料理は何でも美味い。 確か初めて食べた時は美味いと感じるだけだったのに、何度も食べているうちに妻の料理を食べると妙に気力が湧いてくるようになって、 今ではすっかり舌が肥えて妻以外の作った料理が美味しく感じられなくなってしまったんだっけ。美味すぎる料理というのも考えものだ。 中毒症状ってこんな感じなのかもしれない。冗談交じりに薬でも入ってるのかと訊いてみる。 「あなたはとってもじょうぶですし、わたしの愛情とまぜればどんなおくすりだってへいきですよ」なんて返す妻。 勿論怪しげな薬なんかが入っている訳はないけれど、こうして毎日妻の手料理を食べられる俺は本当に幸せだと思う。 料理を食べ、しばらくのんびりとテレビ鑑賞。人気アイドルが精神衰弱で入院、というニュースが流れていた。 そのアイドルはつい昨日見たバラエティ番組で笑顔を振りまいていて、 やっぱり可愛いな、人気あるのもわかるななどと妻と話したばかりだったので驚いた。 ほんとうですね、と洗い物を終えていつの間にか背後に立っていた妻が言う。 「でも、あのくらいのおしおきでまいってしまうようではあなたの目にうつる資格なんてありませんよ。  5分もたたずに泣きだしちゃったんですから、あのひと」そう言ってぶちりとテレビの電源を消す。 …どうやら妻は俺よりもずっと詳しい事情を知っているようだ。 野次馬根性で訊いてみようかとも思ったけど、微笑む妻を見つめているうちにそんなアイドルのことはどうでもいいような気がしてきた。 それに何故だかひどく眠い。満腹なせいかな… どうかしたんですか?と不思議そうに小首をかしげる妻に眠気を訴える。 「ここのところあなたは残業ばっかりでしたから、おつかれなんですよ。いちどぐっすりねむったほうがいいです」 妻に支えられながら寝室へ。上手く足が動かず、ふらふらしながらベッドに倒れ込む。 こんなに急に眠くなるなんて…自分では気付かなかったけど、妻の言うとおり俺は相当疲れていたようだ。 明日は会社も休みだし、今夜は二人で存分にいちゃついてやろうと思っていたのに…無念。 どうやら添い寝をしてくれるらしい妻を抱きしめて悔しさを紛らわせる。 妻はさきほどからずっと俺の顔ばかり見つめている。無言で。 照れくささを覚えつつ気絶するように就寝。明日は二人で買い物にでも行こう。
732 :名無しさん@ピンキー [sage] :2008/05/30(金) 14:23:01 ID:yKgaZX2g 12月某日 晴れ 夜、仕事を終えアパートに着くと、家の戸の前で音もなくうずくまっている妻を発見。 声をかけるとパッと顔を上げて抱きついてきた。恥ずかしいが思わずにやける。 この寒い中健気に外で待っていてくれていたらしい妻を連れて帰宅。 戸を開けると、とたんに妻お手製の手料理の匂いが鼻腔をくすぐって思わず腹が鳴りそうになる。 着替えを手早く済ませてさっそく食事。酒のつまみ程度のものから豪華なディナーまで、種類を問わず妻の作る料理は何でも美味い。 確か初めて食べた時は美味いと感じるだけだったのに、何度も食べているうちに妻の料理を食べると妙に気力が湧いてくるようになって、 今ではすっかり舌が肥えて妻以外の作った料理が美味しく感じられなくなってしまったんだっけ。美味すぎる料理というのも考えものだ。 中毒症状ってこんな感じなのかもしれない。冗談交じりに薬でも入ってるのかと訊いてみる。 「あなたはとってもじょうぶですし、わたしの愛情とまぜればどんなおくすりだってへいきですよ」なんて返す妻。 勿論怪しげな薬なんかが入っている訳はないけれど、こうして毎日妻の手料理を食べられる俺は本当に幸せだと思う。 料理を食べ、しばらくのんびりとテレビ鑑賞。人気アイドルが精神衰弱で入院、というニュースが流れていた。 そのアイドルはつい昨日見たバラエティ番組で笑顔を振りまいていて、 やっぱり可愛いな、人気あるのもわかるななどと妻と話したばかりだったので驚いた。 ほんとうですね、と洗い物を終えていつの間にか背後に立っていた妻が言う。 「でも、あのくらいのおしおきでまいってしまうようではあなたの目にうつる資格なんてありませんよ。  5分もたたずに泣きだしちゃったんですから、あのひと」そう言ってぶちりとテレビの電源を消す。 …どうやら妻は俺よりもずっと詳しい事情を知っているようだ。 野次馬根性で訊いてみようかとも思ったけど、微笑む妻を見つめているうちにそんなアイドルのことはどうでもいいような気がしてきた。 それに何故だかひどく眠い。満腹なせいかな… どうかしたんですか?と不思議そうに小首をかしげる妻に眠気を訴える。 「ここのところあなたは残業ばっかりでしたから、おつかれなんですよ。いちどぐっすりねむったほうがいいです」 妻に支えられながら寝室へ。上手く足が動かず、ふらふらしながらベッドに倒れ込む。 こんなに急に眠くなるなんて…自分では気付かなかったけど、妻の言うとおり俺は相当疲れていたようだ。 明日は会社も休みだし、今夜は二人で存分にいちゃついてやろうと思っていたのに…無念。 どうやら添い寝をしてくれるらしい妻を抱きしめて悔しさを紛らわせる。 妻はさきほどからずっと俺の顔ばかり見つめている。無言で。 照れくささを覚えつつ気絶するように就寝。明日は二人で買い物にでも行こう。

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