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335 :慎太郎の受難第3話1/7 ◆lPjs68q5PU [sage] :2007/02/18(日) 23:02:39 ID:h00npabN 月曜日。俺は日曜日のこともあり、少し鬱な気分で登校した。奈津子と絵里が鉢合わせしたとき、何も起こらなかったので、内心安心していた俺の気持ち。 しかし、よくよく考えてみると、何もしなかったのは、我慢していただけではないかと・・・ そう考えると今日の部活は恐ろしかった。奈津子になにをされるか・・・そんなことを考えていると授業が頭に入ってこなかった。 結局今日の授業まともに聞けず放課後俺は部室に向かった。さて蛇が出るか、鬼が出るか。 ・・・しかし、予想に反する出来事が俺の身に降りかかる。 「ヤッホー、しんちゃん♪」 それはいつもどおりの明るい挨拶。昨日のことなんてなかったかのような笑顔。俺は驚いて言葉が出なかった。 「うーん、どうしたのかなぁ?私の顔に何かついてる?」 「いや、昨日お前・・・」 「昨日どうしたの?」 「いや、会ったじゃん街で!」 「何言ってるの~?あぁ、もしかして妄想?私に惚れすぎちゃった?うれしいなぁ~♪」 ・・・忘れてやがる。 「きのうは確か練習終わった後家にそのまま帰ったよ~」 どういうことかは分からないが、奈津子は昨日のことをすっかり忘れていた。 正確に言えば昨日の夜のことのみを。 俺はわけがわからなくなった。 「本当に覚えてないのか?」 「しつこいなぁ覚えてないって言ってるでしょ?」 ・・・何がなんだか分からない。 あれは夢だったというのか? いや、確かに昨日俺は・・・ そんな思考をめぐらせていると、突然グイッと俺は誰かにひっぱられ、 そのまま連れ去られた。 「ちょっとまて誰だ!?」 「つべこべ言わない!」 336 :慎太郎の受難第3話2/7 ◆lPjs68q5PU [sage] :2007/02/18(日) 23:03:36 ID:h00npabN その声は・・・恵か! 「ちょ・・・何するんだよ!」 そんな声を無視して、恵は俺を引っ張りながらずんずん廊下を突き進む。 「ここならいいかな」 といって停まったのは、部室から遠いほうの階段の踊り場だった。そして恵の第一声。 「あんたどういうつもり!?」 恵は俺に昨日の事情を説明し始めた。 昨日俺に会った後、奈津子はまるで抜け殻のように一言もしゃべらず、 ただふらふらと街をうろつこうとしたらしい。 これは危ないと判断して家まで奈津子を恵が送ったらしい。 ちなみにその間も、魂が抜けたような感じだったらしいが。 「かなりショック受けてたみたい・・・」 そういえばこういう話を聞いたことがある。人は自己防衛のために、記憶にふたをすることがあるらしい。要するに嫌な記憶だけの忘却。奈津子は今そんな感じか。 「いい?余計な詮索をして、思い出させるようなことしちゃ駄目よ。」 「分かってるよ・・・俺もいきなり修羅場になるのはごめんだし。はぁ」 「それにしてもあんたったら、女たらしもいいところね」 「おい!俺にはまだ彼女はいないが?」 「誰だってあの状況みりゃ彼女だって思うわよ!」 うれしい誤解だな。絵里が彼女かぁ・・・ 恵に解放された後奈津子に、、恵と何をしていたかと詮索されたが、別に大きなことにはならなかった。 そして土曜日になった。恵の言いつけを守り、奈津子には余計な詮索をしなかった。 幸い、記憶は戻らず平和な一週間がすぎていった。 そう、またしても俺は忘れていたんだ。天国の後には地獄が来ることを・・・ 土曜日の夜、それは唐突にやってきた。 神様、俺なんか悪いことしました? 337 :慎太郎の受難第3話3/7 ◆lPjs68q5PU [sage] :2007/02/18(日) 23:05:04 ID:h00npabN そう、土曜日の夜。 俺は家の電話がなったのに気づき受話器を取った。 「しんく~ん」 「なんだ絵里か」 「何だとは何よ?」 「いや・・・うん他意はない。で、何か?」 「勉強教えて欲しいの」 「はぁ?」 「だから、勉強教えて欲しいの」 「何でまた?」 「全然追いつけなくてさぁ・・・ほらあんた頭いいでしょ?」 「全然」 「あたしよりは確実にいいでしょ?だからさぁその・・・」 「場所は?図書館でいいか?」 「ううん、あたしの家」 「なっ・・・なんだってー」 「あ、両親その日いないの。だから、その泊りがけで教えていきなさい!」 これなんてエロゲ?というかフラグ建っちゃたよおい! テンションあがるなぁ!よし、少しからかってみるか。 「いいのかよおい、夜にお前を襲っちまうぜ」 「・・・襲ってきたらぶち殺す」 「・・・冗談だって・・・」 なんで可愛いこと言えないかねぇ・・・はぁ。 何はともあれチャンス到来。 これを気に童貞卒業だー! しかし、その幸せな思考を携帯の着信音が突然さえぎる。 メールが来ていた。誰からだよ、と思い、送信者を見て・・・愕然とした。 Mail from 小牧奈津子 338 :慎太郎の受難第3話4/7 ◆lPjs68q5PU [sage] :2007/02/18(日) 23:05:50 ID:h00npabN んな夜中になんだよ・・・ 俺は一体なんなのかと思いつつ携帯を開いた。内容は 『明日の部活後、私の家に来ない?』 ・・・なんですと!というかなぜお前のうちに行かなければならない? 下を見てみると 「来てくれなかったら・・・するよ。あ、ちなみに両親は明日いないの」 と書かれている。 いや、お前何する気だと。 俺の頭は混乱した。 よりにもよってダブルブッキングかよ!しかもどっちも両親いないってなんだよ! お前らの両親ぐるかよ! さらに電話で絵里が混乱に追い討ちをかける。 「今の携帯の着信何?奈津子さん?」 いや絵里さん勘良すぎだから! どうする俺・・・そりゃ絵里のほうに行きたい・・・ だが、奈津子のほうを断ったときに、何が起こるのか予想がつかない。 殺されたりしないだろうか?あいつならやりかねん。 勝手な妄想が俺の中でぐるぐる回る。 どうする俺・・・考えてるうちにまたメールが来た。 『何を迷ってるの?早く返事してよ~』 そんな事言われても! 果たしてどうするか・・・ 結局考え付かず、へたれな俺は、結論を明日にまわすことに決めた。 そうと決まれば言い訳するしかない。 まず、絵里に明日返答することを言うことにした。 339 :慎太郎の受難第3話5/7 ◆lPjs68q5PU [sage] :2007/02/18(日) 23:07:03 ID:h00npabN 「絵里・・・すまん明日行くか決めていいか?どうせ夜のことだし、いいだろ?」 「ふーん、今日じゃ駄目なの?」 「あぁ」 「奈津子さんとあたしとで迷ってるんでしょ?」 「んなこたない。ただ心の準備とかが必要なんだ・・・」 「じゃあ奈津子さんは関係ないと。」 「そうだ」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だ・・・」 「?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そだ・・・嘘だ・・・」 「・・・おい絵里・・・?どうした?」 「嘘だ・・・嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だーーーーーーー!」 !!!!!! 「絵里!」 やばい壊れた!どうしたって言うんだよ! 「絵里落ち着け!まずは落ち着け」 「・・・・・あは♪驚いた?アニメでみてこうすれば男の人って驚くのかなぁと思って。」 どうやら元に戻ったようだ。しかし何のアニメ見たんだ?こいつ。 「驚くも何も心臓に悪い。やめてくれ」 「ふふふ・・・でもね、嘘つくのはやめたほうがいいわよ」 「だから嘘なんてついてないって」 「・・・もう一度言うわよ。あたしに嘘はついちゃ駄目よ。」 「なんでだよ?」 「もう長い付き合いじゃない。しん君が嘘ついてることぐらいわかるし、それに・・・」 「それに?」 「見てるから。じゃね♪」 がちゃ!つーつー。 見てるから?最後のは見てるからってどういうことだ? まあいい気にはなるが次は奈津子にメールをしなければならない。 340 :慎太郎の受難第3話6/7 ◆lPjs68q5PU [sage] :2007/02/18(日) 23:08:59 ID:h00npabN しかしここで俺は異常な状態に気づく。 ん?今までの間に新着が50通? ・・・しかも全部奈津子かよ。 何々 『ねぇ返事は?』 『私待ってるんだけど。』 『返事マダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン 』 『ねぇ・・・』 『ちょっと・・・まだなの?』 『ふざけないで・・・ねぇってば』 『しんちゃんなんで返事くれないの?』 『速くしてよ!』 『・・・・・・・・ねぇ、私怒るよ?』 『もう怒ったんだからぁ。早く返事をよこせ!』 等など。まだ5分もたってないぜ・・・おい。 とりあえず明日伝える旨をメールで送った。 『すまん奈津子、今日はちょっと決め切れん。明日の部活で返事しても言いか?』 すぐさま返事が来た。 『今じゃ駄目?』 『駄目だ。俺にも心の準備というものがあるしな』 『分かった~。じゃ明日ね。』 あんがいあっさり行った。 まさかここまで奈津子が素直に従うとは思わなかった。 普通にしてればやっぱりかわいいんだよな。 そんなことを考えてるとまたメールが来た。 『そうそう明日先週一緒に歩いてた子のこと教えてね。じゃ今度こそおやすみ~』 戦慄が走った。記憶が戻ってる。何故?このとき俺は初めて死にたいと思った。 盗んだバイクで走り始めるのもいい。とにかく逃げ出したい。 そんな時母がこんな事を俺に言った。 「そういえばあんたがいないとき絵里ちゃん来て、あんたが返してくれないものがあるからって 直接取りに来てたわよ。あんたの部屋探してたけど、なかったって帰っちゃった。早く返しなさいよ」 なんだって!?あいつが俺の部屋に入っただって? 俺の頭は混乱し、何がなんだか分からなくなった。まさか、見てるからって・・・ ふっ思い過ごしさ・・・そうだ思い過ごし。 よし明日になれば何とかなる。そう思って寝てしまった。 そして日曜日が来た。きてしまった。 341 :慎太郎の受難第3話7/7選択肢 ◆lPjs68q5PU [sage] :2007/02/18(日) 23:10:51 ID:h00npabN 部活に行く間俺は次の行動ををどうとるか考えた。 とりあえず思いつくものをあげておく。 1,奈津子のところへ行くことにする。 2,絵里のところへ行くことにする。 3,とりあえず恵に相談してみる。 4,とりあえず鈴木に相談してみる。 どうする俺!?どうする?

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