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198 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 00:57:31 ID:UbkAri17 >>197 GJ! すき焼き…切ないです 間が空きましたが投下します  否命はパソコンの電源を入れると、真っ先にインターネットエクスプローラーを起動 させる。否命がホームページとして使用しているYahoo!JAPANのサイトが開くと、否 命はまるで憑りつかれたようにあるキーワードを入力した。  検索結果が出ると、否命はマウスのホーイルを廻してページを下に移動させていく。 検索結果のページには紫色の太文字がチラホラ見えていた。否命は既に何度か、この キーワードで引っ掛かったHPを覗いているのだ。  否命は何ページか移動すると紫色の太文字クリックし、リンク先のHPに飛ぶ。そこ のページにも所々、否命がクリックした跡が残されていた。  否命はそうやって、しばらくネットサーフィンしていたが、やがてマウスを止めると モニタから背を向ける形で、椅子の上で少し尻を浮かした体育座りをした。当然、否命 からモニタは見られなくなる。すると否命は丁度、自分の足の間からモニタが見える位 置まで自身の背を曲げた。否命の背は綺麗な円形の曲線を描いている。それは恐らく十 人中十人が「折れてしまうのではないか?」と思うほどに…。 否、それは常人なら確実に背骨を折っているであろう光景であった。否命の背の柔ら かさは、明らかに常軌のそれを逸している。  そして否命の身体で常軌を逸しているのは背だけではない。それこそは、否命が親戚 に厭われた理由であった。  否命はスカートを捲りパンツを脱ぐと、やおら股間に顔を埋め 股間から天を突くように生えている12㎝ほどの肉の棒を、己の口に咥えしゃぶり始めた。  パソコンのモニタにはスクール水着を着た少女のあられもない嬌態が映っていた。  否命はそれを見ながら一心不乱に本来、女にはついているはずのない「マラ」を口で 慰め続けた。 199 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 00:58:14 ID:UbkAri17 ―将軍様ハ齢十三ニシテ 塚原ト伝ヨリ秘奥一之太刀ヲ伝授サレ候  塚原ト伝 将軍様ヲ指シテ 曰ク 体ノ柔ラカナ事 タコノ如シ  背ヲ曲ゲレバ顔 股ニ着キ 自身ノ逸物ヲ咥エル事モ 可ナリト  コノ儀 真実トハ 到底思イ難ク― 北畠具教「天文剣術記」  あるところに、「梓」という名の姉さんと、「否命」という名の妹がいました。二人の お母さんとお父さんはいませんでしたが、二人はとても幸せでした。  姉さんは本当に妹思いです。 二人の年齢は16才も離れていたので、姉さんはまるでお母さんのように妹の面倒を 見ました。妹はいつも姉さんが傍にいてくれたため、両親がいなくても寂しいと思った ことは一度もありませんでした。  姉さんは本当に妹思いです。  妹がまだ赤ちゃんの時は、おしめを嫌な顔一つせずに取り替えてくれました。  妹が保育園に行くときは、手をとって連れて行ってあげます。そして妹が保育園から 帰る時も、迎えに来て手をとって家まで一緒に歩いてくれます。  妹が風邪を引いた時は「大学」をサボってつきっきりで看病してくれました。公園や 野原で遊ぶときは迷子にならないようにしてくれます。  妹が転んで泣いた時も、姉さんが直ぐに泣き止ませてくれます。まず、傷口をハンカ チで拭いて、それから妹をソッと抱きしめ、頭を撫でてくれるのです。 姉さんはなんでも知っていて、なんでもしてくれます。妹は「姉さんに出来ないこと なんてないに違いない」…そう、思っています。だから妹は姉さんの云う事には素直に なんでも聞きました。 妹は姉さんが大好きです。それでも、妹は時々、姉さんから離れて一人になりたい時がありました。  妹はなにかにつけて、姉さんに「それは駄目」「さぁ」「ほら、こうやって…」「こうし なさい」だのと云われるのに飽きたのです。  ある日曜の昼下がり、姉さんが昼飯を作っている隙に妹はこっそりと家を抜け出し、 野原へ行きました。妹は一人になれたのが嬉しくて、普段は姉さんから「服を汚すから 駄目よ」と言われている泥んこ遊びをして遊びました。妹は前々からずっと泥遊びをし たいと思っていたのです。  広い野原に一人きり…、直ぐに妹は泥だらけになりました。でも、妹は泥遊びを止め る事はありません。何故なら野原には姉さんがいないからです。「これは駄目!」と妹を 注意する姉さんがいないからです。妹は楽しくなって服が汚れるのもかまわず泥遊びを 続けました。  しばらくすると、姉さんの妹を呼ぶ声が聞こえてきました。 「否命!否命!!ねぇ、返事して!」  ほうら、姉さんが妹の事を呼んでいます。  でも、妹は黙っていました。泥んこ遊びを止めて、野原の茂みにジッと身を潜めてい ました。姉さんの声は近くなったり、遠くなったりします。でも妹は黙っていました。  声が段々と遠くなっていきます。妹はそこで突然、自分が空腹であることに気がつき ました。自然と妹の脳裏に、姉さんが昼飯を作っていた姿が浮かびます。  それから姉さんがいつも食後に出してくれるおいしい宇治茶の事が…、その後にいつ も姉さんが読んでくれる本の事が…、それから野原に連れてって、一緒に遊んでくれる 姉さんの事が…そして姉さんの口癖「否命、それは駄目よ」が妹の脳裏に浮かびました。  そのいつも傍にいてくれる姉さんは、今は妹の隣にいません。姉さんは、妹のこの泥 まみれになっている姿を見たらなんていうでしょうか?  それを思うと、妹は急に心細くなって膝を抱え野原に蹲ってしまいました。  飛蝗が足元でピョンっと跳ねます。風がヒューと通り過ぎていきます。妹の手につい た泥が乾燥して砂になっていきます。でも、妹はただジッとしていました。 200 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 00:59:04 ID:UbkAri17  姉さんの呼び声がまた近くなってきました。 「否命!!否命!否命ェ、お願いだから返事をしてぇ…」  姉さんの声はドンドンか細くなっていきます。  しまいに姉さんは地面に座り込み泣き出してしまいました。  姉さんは中々、泣き止みません。まるで転んでしまった時の妹のように…、姉さんは ウェ~ン、ウェ~ンと泣き続けました。  妹はいつも姉さんが自分が転んだ時には、優しく抱きしめて、頭を撫でてくれたのを 思い出しました。すると、不思議と妹の心細い気持は何処へ行ってしまいました。  妹は立ち上がりました。そして、姉さんの前に歩いていきます。しかし、姉さんはあ まりにも激しく泣いていたので、妹のそんな姿も目に映りません。  妹は姉さんの前に立ち、肩に手を… 置こうとして………妹は色を失いました。  自然と妹の身体に震えが走ります。背筋がツゥーと冷たくなります。妹はまるで凍り 付いてしまったように、動くことが出来なくなってしまいました。妹はただ呆然と姉さ んの前に立ちすくんでいます。  妹はある日、姉さんに連れられてお寺に行った事がありました。そこで妹は住職から 恐ろしい「否天(アスラ)」の木像を見せられました。否天とは三面六臂の姿をし、この 世を呪って天を睨んでいる恐ろしい魔羅(悪魔)です。妹はそれを見た時、恐怖のあま り思わず泣いてしまいました。 住職はこの否天は釈迦如来の慈悲によって、魔羅から仏世の守護神になったのだよ… と妹に説明しましたが、それでも妹は恐怖に身体を震わせつづけました。妹は恐かった のです。その否天のまるでこの世の全てに絶望し、憎んでいるかの如き瞳が…。  泣いている姉さんはそれと全く同じ瞳をしていました。  妹の歯がガチガチなります、顔が真っ青になります。自分は何かとんでもない間違い を犯したのではないか…そんな思いが妹の恐怖をますます煽りました。妹の震えは止ま りません…。妹の歯がガチガチなります。  姉さんがその妹の歯がガチガチなる音に気がついて、顔を上げました。 その瞳はいつもの優しい姉さんのものでした。  そして次の瞬間、姉さんは妹の事をギューッと抱きしめていました。妹も、さっきの 姉さんの瞳はきっと見間違い…っと思って、姉さんの暖かい温もりに身を委ねました。 「否命!!嗚呼、否命!!!心配したのよ!?ねぇ何処に行ってたの!?否命が無事で 本当に良かったわ!!本当に、本当によ!!!」  姉さんの喜びようは大変なものでした。 「否命、心配したのよ!?いったいどうしたの…嗚呼!!泥遊びがしたかったのね!? いいわ…これからは…、その代わり絶対に私から離れないでね!!お願い、他のなにを してもいいから、これからは…ねぇ否命、お姉ちゃんと約束して!!」  姉さんは、そういって妹に小指を差し出してきます。いえ、正確には姉さんは妹に指 を「突きつけて」います。果たして妹には、その指を「取らない」と言う選択権が与え られているでしょうか? 201 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 00:59:59 ID:UbkAri17 「否命、お願い!お姉ちゃんと約束して!!もう、私から離れないって約束して!ねぇ 否命…もう私の元から離れていかないで!!」  姉さんの妹を抱きしめる力が段々と強くなっていきます。 「否命!否命!!もう私から離れないでッ!!約束よ!!」  妹はなんだか恐くなってきました。姉さんの爪が妹の首筋に食い込みます。妹の首か ら血が滴り落ちました。それでも姉さんは妹を抱きしめる事を止めません。 妹の眼前には姉さんの小指が突きつけられています…。 「………」  妹は恐る恐る姉さんの小指を取りました。すると姉さんは万力の如き力で妹の小指と 自身の小指を絡め、ニッコリ笑っていいました。 「約束よ、否命。もう、絶対に私から離れないでね…絶対によ!!」  妹は首をコクッと動かして頷きました。なんだか急に口が動かなくなってしまったの です。ですが、それを見ると姉さんは再び優しげな瞳を浮かべて言いました。 「さぁ否命、お家に帰りましょう。今日は否命の大好きなカレーなのよ」  妹はその日、不思議な事に大好きなカレーが出されたというのに、それがどういう味 をしていたのかサッパリ分かりませんでした。  妹が三歳と八ヶ月の時のことです。  妹が四歳を迎えた頃、妹は恐い夢を見るようになりました。  その夢の中には、決まっていつも恐い摩羅(まら-悪魔-)が出てきます。白装束を 身に纏い、真っ黒く長い髪を乱し、顔に角を生やした恐ろしい摩羅です。  その摩羅の瞳に射すくめられると、妹は恐くて身体が動かなくなってしまいました。 恐ろしくて妹は目をあけることも出来ません。すると摩羅は妹の身体を、白装束から伸 びてきた幽鬼のような手で撫で回すのです。  妹はその冷たい手の感触に背筋がゾッとしましたが、あまりにも摩羅が恐いのでただ ジッと目を瞑って気持ち悪さに耐えていました。  摩羅はそうやって一通り妹の身体に手を這わすと、パジャマのズボンを脱がして、今 度は舌を出して妹の足を唾でベトベト汚していきます。  摩羅はその後、必ず妹のパンツを脱がします。そして摩羅は、妹のコカンにダランと ぶら下がっている「マラ」を口に含みとジュボジュボと音を立てて、唾を垂れ流しなが ら、なんとも美味しそうにしゃぶるのです。  妹はその時、不思議な感覚に襲われます。むず痒いような、くすぐったいような、熱 いような、寒いような…そんな感覚が妹のマラを中心に広がっていくのです。    恐い夢を見た朝は、妹は必ず倦怠感を覚えました。なんとなく身体に力が入らないの です。夢の事を思い出すと妹は思わず、身体をギュッと縮めてしまいます。  そんな妹の様子を見て姉さんが、 「否命、どうしたの?」 と、聞いてきたので妹は恐い夢を見る事を話しました。  最初こそ姉さんはニヤニヤしながら、妹の恐い夢の話を聞いていましたが、段々と姉 さんの顔は強張っていきます。目は吊り上り、口元は歪になっていきました。 しまいには姉さんの顔は凄まじい憤怒の色に覆われてしまいました。 「否命、その話は本当なの!!」  姉さんは妹をガクガク揺すり、血走った目で、唾を撒き散らしながら妹に迫ります。 その姿は否天のそれとまったく同じでした。妹は魔羅以上に姉さんの様態が恐くて思わず、 「嘘だよ…」 っと、言ってしまいました。なんだか「本当だよ」と姉さんに答えたら、もっと恐ろ しい事になるような気がしたのです。  しかし、それを聞いても姉さんの顔は元には戻りませんでした。姉さんは大学に行く のも忘れて、妹を連れてホームセンターに行きました。  そこで姉さんは色々なものを買いました。  窓が開かないようにする装置や…ドアが開いたらブザーが鳴る機械や…ダミーの監視 カメラ等です。  姉さんは家に帰り、それらを残らず仕掛けました。仕掛け終わった姉さんはもう恐い 顔をしていません。姉さんはもう一度、仕掛けた装置を見直すと、 「これなら大丈夫ね」  と、満足そうに言いました。妹も姉さんのその顔を見ていると、なんだか大丈夫そう に思えてきます。 202 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 01:00:43 ID:UbkAri17 でも、全然大丈夫じゃありませんでした。 妹はその後も、たびたび恐い夢を見ました。夢の中に出てくるのは、やはりあの白装 束を着た摩羅です。そして最後は、必ず妹のマラ(陰茎)を美味しそうにしゃぶりました。  妹は姉さんに相談しよう…と思いましたが、出来ませんでした。妹は姉さんのあの時 の血走った眼を思い出すと何も言えなくなってしまうのです。妹は一人で摩羅の恐怖に 怯え続けました。  妹の恐怖は身体の異常という形で現れました。妹はどうしたわけか、ご飯をみても、 おやつのケーキを見ても、大好きなカレーを前にしても、全然食欲が湧かないのです。  妹は見る間に痩せこけていきました。姉さんは、何か困ったことがあったらなんでも 相談して…と言いましたが、妹は勿論相談できるわけありませんでした。 妹はますます痩せていきます。  見かねた姉さんは、ある日、妹をお寺に連れて行き、そこの住職に妹を預けました。 姉さんは神仏など信じていませんでしたが、それでも何か起こる事を期待したのです。  住職は怯えている妹を居間に通すと優しく、妹に「何か悩みがあるのですか?」と、 尋ねました。妹はしばらく俯いていましたが、住職が「秘密は守りますよ。遠慮なさら ずに貴方の悩みを打ち明けてください」と言いましたので、妹はホッとして言いました。 「ジュウショクさん、魔羅って、どうやってタイジするの?」  それを聞くと、住職はその優しげな顔を僅かに歪めました。しかし、直ぐに優しい顔 に戻って「貴方の身体のことは梓さんから聞いていますよ」と言い、それから住職は、 「貴方はマラを去勢したいのですか?」と妹に尋ねました。 「キョセイ?」 「私は修行のため、マラを小刀で切り落としました」 「そうしたら、もう魔羅は出てこないの…?」 「はい、切り落としたのですから」  それを聞くと妹の顔がパーッと明るくなりました。 その後、住職は顔を明るくした妹に去勢は子供が一人で出来るものではないよ…と、 注意しましたが、恐い夢の解決策を見つけて有頂天になっていた妹には聞こえません。  私達が見上げている天のその上に、更に八つの天があります。その最上の天を有頂天 といいますから、有頂天になっている妹がもう何も聞こえなくなるのは当たり前のこと でした。  妹の脳裏に浮かぶのは、魔羅をキョセイ(退治)した自分の勇ましい姿です。 203 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 01:02:26 ID:UbkAri17 その夜、摩羅が妹の前に現れた時、枕の下にコッソリ手を入れました。妹の指先にヒ ンヤリしたものがあたります。それは妹が寝る前に隠しておいた包丁です。これがあれ ば自分は摩羅をキョセイすることが出来る…、妹は枕の下の包丁の柄をギュッと握りま した。  しかし、摩羅は妹の倍は大きい身体をしています。それに力もとても強そうです。も し魔羅と取っ組み合いになったり、キョセイしそこねた場合は、逆に妹のほうが摩羅に 殺されてしまうかもしれません。 ですから、妹はチャンスを狙いました。  一撃で確実に摩羅をキョセイするチャンスです。  摩羅はいつものように妹の身体に指や舌を這わせていきます。しかし、この時点では まだ駄目です。今、ここで妹が枕から包丁を取りだせば摩羅はそれに気付いてしまうで しょう。そうすれば摩羅は妹に対して何をするか分かりません。ですから、妹は摩羅の おぞましい感触にジッと耐えていました。  そして、妹の狙っていたチャンスがやってきました。魔羅は妹の身体に指を這わせる のを止めると、いつも通りに妹のズボンとパンツを脱がしマラをしゃぶり始めました。  摩羅の髪は長いので、摩羅が妹のマラをしゃぶるために顔を舌に向けると、髪がダラ ンと垂れ下がり摩羅の視界を塞いでしまうのです。これなら、妹が枕の下から包丁を出 しても摩羅が気付くはずはありません。  妹は包丁を枕からそっと取り出しました。そして包丁を高く掲げると、それを摩羅の 首に渾身の力を込めて振り下ろしました。 (ヤッ!!)  包丁と摩羅の首がゴンっと鈍い音を立ててぶつかります。  しかし、それだけでした。四歳の少女の細腕で、摩羅の首が断ち切れるはずはありま せん。包丁は摩羅の首に確かに命中しましたが、その反動で包丁は妹の手から離れ、何 処かに飛んでいってしまいました。 摩羅の首と胴体は未だに繋がっています。妹の包丁は、摩羅の首に食い込みもしませ んでした。妹の顔に死相が浮かびます。  すると、摩羅はそんな妹の怯えきった顔を見ると、嬉しそうに口元を歪ませて笑いだしたではありませんか! 「~~~~~~~~~~~~~~~!!」  摩羅は妹を見据えながら、ケタケタと可笑しそうに乾いた笑い声をあげています。  妹はあまりに恐くてお漏らしをしてしまいました。妹のマラから黄色い小便が、勢い よく流れ出ました。  妹の布団に黄色いシミが広がります。すると、摩羅はそのシミに口をつけて小便を吸 い始めました。 妹は呆然としながらそれを見るより他はありません。妹は自分が摩羅に殺されてしま う事を半ば確信しました。シミを吸い終わった摩羅は妹をニヤニヤしながら、眺めてい ます。  っと、その時――――唐突に摩羅の首筋からツゥーっと何かが垂れ落ちてきました。 それは摩羅の白装束に赤い赤いシミを広げていきます。 204 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 01:03:13 ID:UbkAri17 「えっ?」  その間の抜けた摩羅の声が合図であったかのように、摩羅の首から血が噴水のように 噴出してきました。何処か冗談みたいな光景です。 妹の布団に赤い染みがドンドン、ドンドン広がっていきます。 「ぁっ・・・・・・・嗚呼アアアアアア!!」  摩羅は悲鳴を上げ、血を撒き散らしながら妹の部屋から転がるように逃げていきました。 (やった!!)  妹はそこで目が覚めました。  しかし、何処か、何かが変です。  まず妹の下半身は裸でした。布団には黄色いシミが確かにあります。妹のマラには得 たいの知れない粘液がこびりついています。  そして、赤いシミが妹の部屋を真っ赤に染め上げていました。  赤いシミは妹の部屋から廊下へと繋がっています。妹は部屋に落ちていた包丁を握り しめながら、恐る恐る廊下の赤いシミを辿りました。 「ァッ・・・ァァァァ」  何処からともなく、そんなモータの駆動音のような呻き声が聞こえてきます。赤いシ ミを辿るにつれ呻き声は段々と強くなっていきました。  妹の包丁を握る手に力が入ります。 やがて、赤いシミは姉さんの部屋の前で止まりました。呻き声もその中から聞こえて くるようです。 (姉さんが危ない!) 妹は自らの危険も省みずに姉さんの部屋のドアを開けました。 「否命…、こんな時間にどうしたの?眠れないの?」  姉さんは突然、真夜中に部屋に入ってきた妹を見て怪訝そうな顔をしていいました。  般若の面を被り、髪を解いて、白装束を着て、首から血を噴出させながら…。   それから三時間後、姉さんは運ばれた病院で輸血が間に合わず、出血多量で息を引き 取りました。 妹が四歳と二ヶ月のことです。 205 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 01:04:05 ID:UbkAri17  妹は親戚の家に引き取られました。  しかし、妹は新しい家に馴染めないこともあって、直ぐにホームシックを起こしてし まいました。  妹は姉さんが恋しくてたまりませんでした。  いつも自分の傍にいてくれた姉さん…、泣いている自分をあやしてくれた姉さん…、 本を読んでくれた姉さん…、妹は失って初めて姉さんの本当の大切さに気付きました。  しかし、現実はもうどうしようもありません。妹は親戚の家の子として生きていくし かないのです。妹もそのことを幼心に分かっていました。でも、分かっているから割り 切れるか…と言われると、それは違います。  妹はどうしても割り切れませんでした。ですから、妹はどうしても新しい家を、自分 の家と感じることが出来ません。割り切らなくちゃ…と、思うのですが、そう思えば思 うほど新しい家に馴染めなくなってしまうのです。  そんなある日、妹は、ふと「姉さん」が自分のマラをしゃぶっていたのを思い出しま した。それからあの時の不思議な感触を…。  すると妹のマラは二倍ほどの大きさに膨張し、まるで天を付くように立ち上がり、ビ ンビンに硬くなりました。  再び、妹のマラにあのむず痒いような感覚が広がります。そして妹の身体に、そのマ ラを触りたいような、擦りたいような…マラに何かしらの刺激を与えたい衝動が湧き上 がってきました。  妹は、その衝動にしばらく戸惑っていましたが、やがて姉さんがそうしたように、妹 もマラを口に含みました。 「お姉ちゃん…」  そして、妹は思わず涙を流しました。  そこには、もう決して感じられないと思っていた姉さんの「温もり」があります。姉 さんの温もりはマラを通じて妹の身体全体に広がっていきました。  背筋が痛くなってきましたが、それでも妹はマラを口に含むのを止めません。妹は、 まるで姉さんに抱きしめられているような安らぎを、全身で感じていたのです。  妹は嬉しくて、嬉しくて、涙をひたすらに流し続けました。  遠くに行ってしまったと思っていた姉さんが、実はこんなに近くにいるんだ…、妹は なんだか可笑しなって笑ってしまいました。マラを口に含んだまま、フフフ…と心底幸 せそうに笑い声を上げました。  そして、妹はこの新しい家で生きていく決心をしました。  確かに、この家は自分の家ではありません。姉さんに買ってもらったヌイグルミも、 赤いシミのついた布団も、自分の成長を姉さんが刻んでくれた柱もありません。  だけど、それがなんだというのでしょう?  もう、妹は何処にいっても姉さんと一緒なのです。もう、妹は姉さんと離れることは ないのです。そしてこの家にも姉さんは確かに存在していました。  もう、妹は寂しくなんかありません。妹はこうすることでいつでも、姉さんを感じる ことが出来るのですから。  妹はこの新しい家で、きっと幸せにいきていけるに違いありません。 しかし、マラを口に含んでいるのを親戚に見つかった妹は…その三日後、再び自分の 家へと追いやられてしまいましたとさ…。 206 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 01:04:49 ID:UbkAri17 ------------------------------------------------------------------------------ 「ふぅ」  一仕事終えた否命は、顔を上げると手を組んで「ん~」と呻き声を上げながら、背筋 を上に伸ばした。そのまま、上体を左右に倒していく。否命のこの体勢は激しく背筋に 負担をかけてしまうので、念入りにストレッチを行わないと、背筋を痛めてしまうのだ。  っと、その時、 「二分二十四秒。早漏なのね…、貴方って」 なんの前触れなく、唐突に否命の背後から声がかかった。 「~~~~~~~~~!!」 思わず悲鳴を上げかけてしまうほどビックリして後ろを振り向いた否命の視線の先に は…普通にソファーでくつろいでお茶を飲んでいる例の財布を盗んだ少女の姿があった。 自分は確かに鍵もかけたし、防犯ブザーの電源もいれたはず…なのに…なんで?と固ま る否命に少女はニッコリと微笑みながら言った。 「自己紹介が遅れたわね。私の名前は来栖凛(くるす りん)。宜しくね、灘神影流・脱 骨術の使い手さん」
198 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 00:57:31 ID:UbkAri17 間が空きましたが投下します  否命はパソコンの電源を入れると、真っ先にインターネットエクスプローラーを起動 させる。否命がホームページとして使用しているYahoo!JAPANのサイトが開くと、否 命はまるで憑りつかれたようにあるキーワードを入力した。  検索結果が出ると、否命はマウスのホーイルを廻してページを下に移動させていく。 検索結果のページには紫色の太文字がチラホラ見えていた。否命は既に何度か、この キーワードで引っ掛かったHPを覗いているのだ。  否命は何ページか移動すると紫色の太文字クリックし、リンク先のHPに飛ぶ。そこ のページにも所々、否命がクリックした跡が残されていた。  否命はそうやって、しばらくネットサーフィンしていたが、やがてマウスを止めると モニタから背を向ける形で、椅子の上で少し尻を浮かした体育座りをした。当然、否命 からモニタは見られなくなる。すると否命は丁度、自分の足の間からモニタが見える位 置まで自身の背を曲げた。否命の背は綺麗な円形の曲線を描いている。それは恐らく十 人中十人が「折れてしまうのではないか?」と思うほどに…。 否、それは常人なら確実に背骨を折っているであろう光景であった。否命の背の柔ら かさは、明らかに常軌のそれを逸している。  そして否命の身体で常軌を逸しているのは背だけではない。それこそは、否命が親戚 に厭われた理由であった。  否命はスカートを捲りパンツを脱ぐと、やおら股間に顔を埋め 股間から天を突くように生えている12㎝ほどの肉の棒を、己の口に咥えしゃぶり始めた。  パソコンのモニタにはスクール水着を着た少女のあられもない嬌態が映っていた。  否命はそれを見ながら一心不乱に本来、女にはついているはずのない「マラ」を口で 慰め続けた。 199 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 00:58:14 ID:UbkAri17 ―将軍様ハ齢十三ニシテ 塚原ト伝ヨリ秘奥一之太刀ヲ伝授サレ候  塚原ト伝 将軍様ヲ指シテ 曰ク 体ノ柔ラカナ事 タコノ如シ  背ヲ曲ゲレバ顔 股ニ着キ 自身ノ逸物ヲ咥エル事モ 可ナリト  コノ儀 真実トハ 到底思イ難ク― 北畠具教「天文剣術記」  あるところに、「梓」という名の姉さんと、「否命」という名の妹がいました。二人の お母さんとお父さんはいませんでしたが、二人はとても幸せでした。  姉さんは本当に妹思いです。 二人の年齢は16才も離れていたので、姉さんはまるでお母さんのように妹の面倒を 見ました。妹はいつも姉さんが傍にいてくれたため、両親がいなくても寂しいと思った ことは一度もありませんでした。  姉さんは本当に妹思いです。  妹がまだ赤ちゃんの時は、おしめを嫌な顔一つせずに取り替えてくれました。  妹が保育園に行くときは、手をとって連れて行ってあげます。そして妹が保育園から 帰る時も、迎えに来て手をとって家まで一緒に歩いてくれます。  妹が風邪を引いた時は「大学」をサボってつきっきりで看病してくれました。公園や 野原で遊ぶときは迷子にならないようにしてくれます。  妹が転んで泣いた時も、姉さんが直ぐに泣き止ませてくれます。まず、傷口をハンカ チで拭いて、それから妹をソッと抱きしめ、頭を撫でてくれるのです。 姉さんはなんでも知っていて、なんでもしてくれます。妹は「姉さんに出来ないこと なんてないに違いない」…そう、思っています。だから妹は姉さんの云う事には素直に なんでも聞きました。 妹は姉さんが大好きです。それでも、妹は時々、姉さんから離れて一人になりたい時がありました。  妹はなにかにつけて、姉さんに「それは駄目」「さぁ」「ほら、こうやって…」「こうし なさい」だのと云われるのに飽きたのです。  ある日曜の昼下がり、姉さんが昼飯を作っている隙に妹はこっそりと家を抜け出し、 野原へ行きました。妹は一人になれたのが嬉しくて、普段は姉さんから「服を汚すから 駄目よ」と言われている泥んこ遊びをして遊びました。妹は前々からずっと泥遊びをし たいと思っていたのです。  広い野原に一人きり…、直ぐに妹は泥だらけになりました。でも、妹は泥遊びを止め る事はありません。何故なら野原には姉さんがいないからです。「これは駄目!」と妹を 注意する姉さんがいないからです。妹は楽しくなって服が汚れるのもかまわず泥遊びを 続けました。  しばらくすると、姉さんの妹を呼ぶ声が聞こえてきました。 「否命!否命!!ねぇ、返事して!」  ほうら、姉さんが妹の事を呼んでいます。  でも、妹は黙っていました。泥んこ遊びを止めて、野原の茂みにジッと身を潜めてい ました。姉さんの声は近くなったり、遠くなったりします。でも妹は黙っていました。  声が段々と遠くなっていきます。妹はそこで突然、自分が空腹であることに気がつき ました。自然と妹の脳裏に、姉さんが昼飯を作っていた姿が浮かびます。  それから姉さんがいつも食後に出してくれるおいしい宇治茶の事が…、その後にいつ も姉さんが読んでくれる本の事が…、それから野原に連れてって、一緒に遊んでくれる 姉さんの事が…そして姉さんの口癖「否命、それは駄目よ」が妹の脳裏に浮かびました。  そのいつも傍にいてくれる姉さんは、今は妹の隣にいません。姉さんは、妹のこの泥 まみれになっている姿を見たらなんていうでしょうか?  それを思うと、妹は急に心細くなって膝を抱え野原に蹲ってしまいました。  飛蝗が足元でピョンっと跳ねます。風がヒューと通り過ぎていきます。妹の手につい た泥が乾燥して砂になっていきます。でも、妹はただジッとしていました。 200 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 00:59:04 ID:UbkAri17  姉さんの呼び声がまた近くなってきました。 「否命!!否命!否命ェ、お願いだから返事をしてぇ…」  姉さんの声はドンドンか細くなっていきます。  しまいに姉さんは地面に座り込み泣き出してしまいました。  姉さんは中々、泣き止みません。まるで転んでしまった時の妹のように…、姉さんは ウェ~ン、ウェ~ンと泣き続けました。  妹はいつも姉さんが自分が転んだ時には、優しく抱きしめて、頭を撫でてくれたのを 思い出しました。すると、不思議と妹の心細い気持は何処へ行ってしまいました。  妹は立ち上がりました。そして、姉さんの前に歩いていきます。しかし、姉さんはあ まりにも激しく泣いていたので、妹のそんな姿も目に映りません。  妹は姉さんの前に立ち、肩に手を… 置こうとして………妹は色を失いました。  自然と妹の身体に震えが走ります。背筋がツゥーと冷たくなります。妹はまるで凍り 付いてしまったように、動くことが出来なくなってしまいました。妹はただ呆然と姉さ んの前に立ちすくんでいます。  妹はある日、姉さんに連れられてお寺に行った事がありました。そこで妹は住職から 恐ろしい「否天(アスラ)」の木像を見せられました。否天とは三面六臂の姿をし、この 世を呪って天を睨んでいる恐ろしい魔羅(悪魔)です。妹はそれを見た時、恐怖のあま り思わず泣いてしまいました。 住職はこの否天は釈迦如来の慈悲によって、魔羅から仏世の守護神になったのだよ… と妹に説明しましたが、それでも妹は恐怖に身体を震わせつづけました。妹は恐かった のです。その否天のまるでこの世の全てに絶望し、憎んでいるかの如き瞳が…。  泣いている姉さんはそれと全く同じ瞳をしていました。  妹の歯がガチガチなります、顔が真っ青になります。自分は何かとんでもない間違い を犯したのではないか…そんな思いが妹の恐怖をますます煽りました。妹の震えは止ま りません…。妹の歯がガチガチなります。  姉さんがその妹の歯がガチガチなる音に気がついて、顔を上げました。 その瞳はいつもの優しい姉さんのものでした。  そして次の瞬間、姉さんは妹の事をギューッと抱きしめていました。妹も、さっきの 姉さんの瞳はきっと見間違い…っと思って、姉さんの暖かい温もりに身を委ねました。 「否命!!嗚呼、否命!!!心配したのよ!?ねぇ何処に行ってたの!?否命が無事で 本当に良かったわ!!本当に、本当によ!!!」  姉さんの喜びようは大変なものでした。 「否命、心配したのよ!?いったいどうしたの…嗚呼!!泥遊びがしたかったのね!? いいわ…これからは…、その代わり絶対に私から離れないでね!!お願い、他のなにを してもいいから、これからは…ねぇ否命、お姉ちゃんと約束して!!」  姉さんは、そういって妹に小指を差し出してきます。いえ、正確には姉さんは妹に指 を「突きつけて」います。果たして妹には、その指を「取らない」と言う選択権が与え られているでしょうか? 201 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 00:59:59 ID:UbkAri17 「否命、お願い!お姉ちゃんと約束して!!もう、私から離れないって約束して!ねぇ 否命…もう私の元から離れていかないで!!」  姉さんの妹を抱きしめる力が段々と強くなっていきます。 「否命!否命!!もう私から離れないでッ!!約束よ!!」  妹はなんだか恐くなってきました。姉さんの爪が妹の首筋に食い込みます。妹の首か ら血が滴り落ちました。それでも姉さんは妹を抱きしめる事を止めません。 妹の眼前には姉さんの小指が突きつけられています…。 「………」  妹は恐る恐る姉さんの小指を取りました。すると姉さんは万力の如き力で妹の小指と 自身の小指を絡め、ニッコリ笑っていいました。 「約束よ、否命。もう、絶対に私から離れないでね…絶対によ!!」  妹は首をコクッと動かして頷きました。なんだか急に口が動かなくなってしまったの です。ですが、それを見ると姉さんは再び優しげな瞳を浮かべて言いました。 「さぁ否命、お家に帰りましょう。今日は否命の大好きなカレーなのよ」  妹はその日、不思議な事に大好きなカレーが出されたというのに、それがどういう味 をしていたのかサッパリ分かりませんでした。  妹が三歳と八ヶ月の時のことです。  妹が四歳を迎えた頃、妹は恐い夢を見るようになりました。  その夢の中には、決まっていつも恐い摩羅(まら-悪魔-)が出てきます。白装束を 身に纏い、真っ黒く長い髪を乱し、顔に角を生やした恐ろしい摩羅です。  その摩羅の瞳に射すくめられると、妹は恐くて身体が動かなくなってしまいました。 恐ろしくて妹は目をあけることも出来ません。すると摩羅は妹の身体を、白装束から伸 びてきた幽鬼のような手で撫で回すのです。  妹はその冷たい手の感触に背筋がゾッとしましたが、あまりにも摩羅が恐いのでただ ジッと目を瞑って気持ち悪さに耐えていました。  摩羅はそうやって一通り妹の身体に手を這わすと、パジャマのズボンを脱がして、今 度は舌を出して妹の足を唾でベトベト汚していきます。  摩羅はその後、必ず妹のパンツを脱がします。そして摩羅は、妹のコカンにダランと ぶら下がっている「マラ」を口に含みとジュボジュボと音を立てて、唾を垂れ流しなが ら、なんとも美味しそうにしゃぶるのです。  妹はその時、不思議な感覚に襲われます。むず痒いような、くすぐったいような、熱 いような、寒いような…そんな感覚が妹のマラを中心に広がっていくのです。    恐い夢を見た朝は、妹は必ず倦怠感を覚えました。なんとなく身体に力が入らないの です。夢の事を思い出すと妹は思わず、身体をギュッと縮めてしまいます。  そんな妹の様子を見て姉さんが、 「否命、どうしたの?」 と、聞いてきたので妹は恐い夢を見る事を話しました。  最初こそ姉さんはニヤニヤしながら、妹の恐い夢の話を聞いていましたが、段々と姉 さんの顔は強張っていきます。目は吊り上り、口元は歪になっていきました。 しまいには姉さんの顔は凄まじい憤怒の色に覆われてしまいました。 「否命、その話は本当なの!!」  姉さんは妹をガクガク揺すり、血走った目で、唾を撒き散らしながら妹に迫ります。 その姿は否天のそれとまったく同じでした。妹は魔羅以上に姉さんの様態が恐くて思わず、 「嘘だよ…」 っと、言ってしまいました。なんだか「本当だよ」と姉さんに答えたら、もっと恐ろ しい事になるような気がしたのです。  しかし、それを聞いても姉さんの顔は元には戻りませんでした。姉さんは大学に行く のも忘れて、妹を連れてホームセンターに行きました。  そこで姉さんは色々なものを買いました。  窓が開かないようにする装置や…ドアが開いたらブザーが鳴る機械や…ダミーの監視 カメラ等です。  姉さんは家に帰り、それらを残らず仕掛けました。仕掛け終わった姉さんはもう恐い 顔をしていません。姉さんはもう一度、仕掛けた装置を見直すと、 「これなら大丈夫ね」  と、満足そうに言いました。妹も姉さんのその顔を見ていると、なんだか大丈夫そう に思えてきます。 202 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 01:00:43 ID:UbkAri17 でも、全然大丈夫じゃありませんでした。 妹はその後も、たびたび恐い夢を見ました。夢の中に出てくるのは、やはりあの白装 束を着た摩羅です。そして最後は、必ず妹のマラ(陰茎)を美味しそうにしゃぶりました。  妹は姉さんに相談しよう…と思いましたが、出来ませんでした。妹は姉さんのあの時 の血走った眼を思い出すと何も言えなくなってしまうのです。妹は一人で摩羅の恐怖に 怯え続けました。  妹の恐怖は身体の異常という形で現れました。妹はどうしたわけか、ご飯をみても、 おやつのケーキを見ても、大好きなカレーを前にしても、全然食欲が湧かないのです。  妹は見る間に痩せこけていきました。姉さんは、何か困ったことがあったらなんでも 相談して…と言いましたが、妹は勿論相談できるわけありませんでした。 妹はますます痩せていきます。  見かねた姉さんは、ある日、妹をお寺に連れて行き、そこの住職に妹を預けました。 姉さんは神仏など信じていませんでしたが、それでも何か起こる事を期待したのです。  住職は怯えている妹を居間に通すと優しく、妹に「何か悩みがあるのですか?」と、 尋ねました。妹はしばらく俯いていましたが、住職が「秘密は守りますよ。遠慮なさら ずに貴方の悩みを打ち明けてください」と言いましたので、妹はホッとして言いました。 「ジュウショクさん、魔羅って、どうやってタイジするの?」  それを聞くと、住職はその優しげな顔を僅かに歪めました。しかし、直ぐに優しい顔 に戻って「貴方の身体のことは梓さんから聞いていますよ」と言い、それから住職は、 「貴方はマラを去勢したいのですか?」と妹に尋ねました。 「キョセイ?」 「私は修行のため、マラを小刀で切り落としました」 「そうしたら、もう魔羅は出てこないの…?」 「はい、切り落としたのですから」  それを聞くと妹の顔がパーッと明るくなりました。 その後、住職は顔を明るくした妹に去勢は子供が一人で出来るものではないよ…と、 注意しましたが、恐い夢の解決策を見つけて有頂天になっていた妹には聞こえません。  私達が見上げている天のその上に、更に八つの天があります。その最上の天を有頂天 といいますから、有頂天になっている妹がもう何も聞こえなくなるのは当たり前のこと でした。  妹の脳裏に浮かぶのは、魔羅をキョセイ(退治)した自分の勇ましい姿です。 203 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 01:02:26 ID:UbkAri17 その夜、摩羅が妹の前に現れた時、枕の下にコッソリ手を入れました。妹の指先にヒ ンヤリしたものがあたります。それは妹が寝る前に隠しておいた包丁です。これがあれ ば自分は摩羅をキョセイすることが出来る…、妹は枕の下の包丁の柄をギュッと握りま した。  しかし、摩羅は妹の倍は大きい身体をしています。それに力もとても強そうです。も し魔羅と取っ組み合いになったり、キョセイしそこねた場合は、逆に妹のほうが摩羅に 殺されてしまうかもしれません。 ですから、妹はチャンスを狙いました。  一撃で確実に摩羅をキョセイするチャンスです。  摩羅はいつものように妹の身体に指や舌を這わせていきます。しかし、この時点では まだ駄目です。今、ここで妹が枕から包丁を取りだせば摩羅はそれに気付いてしまうで しょう。そうすれば摩羅は妹に対して何をするか分かりません。ですから、妹は摩羅の おぞましい感触にジッと耐えていました。  そして、妹の狙っていたチャンスがやってきました。魔羅は妹の身体に指を這わせる のを止めると、いつも通りに妹のズボンとパンツを脱がしマラをしゃぶり始めました。  摩羅の髪は長いので、摩羅が妹のマラをしゃぶるために顔を舌に向けると、髪がダラ ンと垂れ下がり摩羅の視界を塞いでしまうのです。これなら、妹が枕の下から包丁を出 しても摩羅が気付くはずはありません。  妹は包丁を枕からそっと取り出しました。そして包丁を高く掲げると、それを摩羅の 首に渾身の力を込めて振り下ろしました。 (ヤッ!!)  包丁と摩羅の首がゴンっと鈍い音を立ててぶつかります。  しかし、それだけでした。四歳の少女の細腕で、摩羅の首が断ち切れるはずはありま せん。包丁は摩羅の首に確かに命中しましたが、その反動で包丁は妹の手から離れ、何 処かに飛んでいってしまいました。 摩羅の首と胴体は未だに繋がっています。妹の包丁は、摩羅の首に食い込みもしませ んでした。妹の顔に死相が浮かびます。  すると、摩羅はそんな妹の怯えきった顔を見ると、嬉しそうに口元を歪ませて笑いだしたではありませんか! 「~~~~~~~~~~~~~~~!!」  摩羅は妹を見据えながら、ケタケタと可笑しそうに乾いた笑い声をあげています。  妹はあまりに恐くてお漏らしをしてしまいました。妹のマラから黄色い小便が、勢い よく流れ出ました。  妹の布団に黄色いシミが広がります。すると、摩羅はそのシミに口をつけて小便を吸 い始めました。 妹は呆然としながらそれを見るより他はありません。妹は自分が摩羅に殺されてしま う事を半ば確信しました。シミを吸い終わった摩羅は妹をニヤニヤしながら、眺めてい ます。  っと、その時――――唐突に摩羅の首筋からツゥーっと何かが垂れ落ちてきました。 それは摩羅の白装束に赤い赤いシミを広げていきます。 204 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 01:03:13 ID:UbkAri17 「えっ?」  その間の抜けた摩羅の声が合図であったかのように、摩羅の首から血が噴水のように 噴出してきました。何処か冗談みたいな光景です。 妹の布団に赤い染みがドンドン、ドンドン広がっていきます。 「ぁっ・・・・・・・嗚呼アアアアアア!!」  摩羅は悲鳴を上げ、血を撒き散らしながら妹の部屋から転がるように逃げていきました。 (やった!!)  妹はそこで目が覚めました。  しかし、何処か、何かが変です。  まず妹の下半身は裸でした。布団には黄色いシミが確かにあります。妹のマラには得 たいの知れない粘液がこびりついています。  そして、赤いシミが妹の部屋を真っ赤に染め上げていました。  赤いシミは妹の部屋から廊下へと繋がっています。妹は部屋に落ちていた包丁を握り しめながら、恐る恐る廊下の赤いシミを辿りました。 「ァッ・・・ァァァァ」  何処からともなく、そんなモータの駆動音のような呻き声が聞こえてきます。赤いシ ミを辿るにつれ呻き声は段々と強くなっていきました。  妹の包丁を握る手に力が入ります。 やがて、赤いシミは姉さんの部屋の前で止まりました。呻き声もその中から聞こえて くるようです。 (姉さんが危ない!) 妹は自らの危険も省みずに姉さんの部屋のドアを開けました。 「否命…、こんな時間にどうしたの?眠れないの?」  姉さんは突然、真夜中に部屋に入ってきた妹を見て怪訝そうな顔をしていいました。  般若の面を被り、髪を解いて、白装束を着て、首から血を噴出させながら…。   それから三時間後、姉さんは運ばれた病院で輸血が間に合わず、出血多量で息を引き 取りました。 妹が四歳と二ヶ月のことです。 205 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 01:04:05 ID:UbkAri17  妹は親戚の家に引き取られました。  しかし、妹は新しい家に馴染めないこともあって、直ぐにホームシックを起こしてし まいました。  妹は姉さんが恋しくてたまりませんでした。  いつも自分の傍にいてくれた姉さん…、泣いている自分をあやしてくれた姉さん…、 本を読んでくれた姉さん…、妹は失って初めて姉さんの本当の大切さに気付きました。  しかし、現実はもうどうしようもありません。妹は親戚の家の子として生きていくし かないのです。妹もそのことを幼心に分かっていました。でも、分かっているから割り 切れるか…と言われると、それは違います。  妹はどうしても割り切れませんでした。ですから、妹はどうしても新しい家を、自分 の家と感じることが出来ません。割り切らなくちゃ…と、思うのですが、そう思えば思 うほど新しい家に馴染めなくなってしまうのです。  そんなある日、妹は、ふと「姉さん」が自分のマラをしゃぶっていたのを思い出しま した。それからあの時の不思議な感触を…。  すると妹のマラは二倍ほどの大きさに膨張し、まるで天を付くように立ち上がり、ビ ンビンに硬くなりました。  再び、妹のマラにあのむず痒いような感覚が広がります。そして妹の身体に、そのマ ラを触りたいような、擦りたいような…マラに何かしらの刺激を与えたい衝動が湧き上 がってきました。  妹は、その衝動にしばらく戸惑っていましたが、やがて姉さんがそうしたように、妹 もマラを口に含みました。 「お姉ちゃん…」  そして、妹は思わず涙を流しました。  そこには、もう決して感じられないと思っていた姉さんの「温もり」があります。姉 さんの温もりはマラを通じて妹の身体全体に広がっていきました。  背筋が痛くなってきましたが、それでも妹はマラを口に含むのを止めません。妹は、 まるで姉さんに抱きしめられているような安らぎを、全身で感じていたのです。  妹は嬉しくて、嬉しくて、涙をひたすらに流し続けました。  遠くに行ってしまったと思っていた姉さんが、実はこんなに近くにいるんだ…、妹は なんだか可笑しなって笑ってしまいました。マラを口に含んだまま、フフフ…と心底幸 せそうに笑い声を上げました。  そして、妹はこの新しい家で生きていく決心をしました。  確かに、この家は自分の家ではありません。姉さんに買ってもらったヌイグルミも、 赤いシミのついた布団も、自分の成長を姉さんが刻んでくれた柱もありません。  だけど、それがなんだというのでしょう?  もう、妹は何処にいっても姉さんと一緒なのです。もう、妹は姉さんと離れることは ないのです。そしてこの家にも姉さんは確かに存在していました。  もう、妹は寂しくなんかありません。妹はこうすることでいつでも、姉さんを感じる ことが出来るのですから。  妹はこの新しい家で、きっと幸せにいきていけるに違いありません。 しかし、マラを口に含んでいるのを親戚に見つかった妹は…その三日後、再び自分の 家へと追いやられてしまいましたとさ…。 206 :しまっちゃうメイドさん ◆HrLD.UhKwA [sage] :2007/03/31(土) 01:04:49 ID:UbkAri17 ------------------------------------------------------------------------------ 「ふぅ」  一仕事終えた否命は、顔を上げると手を組んで「ん~」と呻き声を上げながら、背筋 を上に伸ばした。そのまま、上体を左右に倒していく。否命のこの体勢は激しく背筋に 負担をかけてしまうので、念入りにストレッチを行わないと、背筋を痛めてしまうのだ。  っと、その時、 「二分二十四秒。早漏なのね…、貴方って」 なんの前触れなく、唐突に否命の背後から声がかかった。 「~~~~~~~~~!!」 思わず悲鳴を上げかけてしまうほどビックリして後ろを振り向いた否命の視線の先に は…普通にソファーでくつろいでお茶を飲んでいる例の財布を盗んだ少女の姿があった。 自分は確かに鍵もかけたし、防犯ブザーの電源もいれたはず…なのに…なんで?と固ま る否命に少女はニッコリと微笑みながら言った。 「自己紹介が遅れたわね。私の名前は来栖凛(くるす りん)。宜しくね、灘神影流・脱 骨術の使い手さん」

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