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366 :もう何も信じない 第2.5話 [sage] :2008/09/22(月) 13:35:16 ID:HdjnMexj 君は相変わらずだね。その冷めた口調も、人を信じないところも。 いつから君を好きになったんだろう。 小学生のとき、いじめっ子から僕をかばってくれたとき? 次の日君は痣だらけだ ったね。 それとも、別れ際に「すまない」と僕に申し訳なさそうに謝ったときかな? 普段 無感動な君があんな風に謝るなんて意外だったけど、反面ほっとしたんだよ? ま だ君にはココロがある、って。 だから思ったんだ。僕が、君を守ると。たとえ世界中の人間が敵になっても僕だ けは、君の支えでありたいと。 中学では離ればなれになってしまったけど、君を想わない日は1日もなかったよ? 君がどんなにレベルの高い高校を受けても後を追えるように必死に勉強した。で も君は首席だったね。さすがだよ。 君は女の子らしい子が好きかと思って、髪も伸ばした。 君にご飯を作ってあげるために、料理だって覚えた。 君をいつでも受け入れられるように、ひとには言えないコトだっていっぱいした よ? 君に信じてもらいたいから、僕は君への想いを隠さないと決めた。だから言うよ ――― 「佐橋歩!僕は君が好きだ!付き合ってくれ!」 ―――僕の隣には今、歩がいる。目の前には廃車寸前の深緑の車。 言うまでもないが、歩が僕を助けてくれたんだ。 歩の力については、とっくの昔に知っていたよ。 まだ幼い頃、歩の家に遊びに行ったときの事だ。 若くてきれいな女のひとが出てきてこう言ったんだ。 「ごめんなさいね。もうこの家には来ない方がいいわ。」 「どうして?」 「歩はね…あのひとに嫌われているの。だから…」 ふと気が付いた。女のひとは、体に痣があった。そのとき僕が思ったことはひと つ。 ――――虐待――――― 「私は、あのひとに逆らえなくて、見て見ぬふりをしているの。最低よね…歩は きっと私を憎んでいるわ。でも、歩は私の姉さんの大事な忘れ形見なの。だから 、せめて歩の友達のあなたには危ない目に遭わせたくないの。でないと、またあ の子悲しむでしょう?」 「そう…ですか…」 でも、僕にはわからなかった。なぜ歩が嫌われているのか………だから、聞いて みたんだ。 367 :もう何も信じない 第2.5話 [sage] :2008/09/22(月) 13:35:50 ID:HdjnMexj 「どうして? 歩君はそんな目に?」 その時、知ったんだ。歩が予知能力を持つことを。そのせいで虐待されていた事 を。そして、何も信じられなくなったことを……。 許せなかったよ。僕の大事な歩をそんなふうにしたなんて。 お前さえいなければ歩は傷つかなかった。 お前さえいなければ歩は僕に笑いかけてくれたはずだ。 お前さえいなければ、歩は他人に怯えなくてよかったんだ。 だから、殺そう。 でも、それはできなかった。 その前に、死んじゃったんだ。 それがわかったのは、歩と別れてすぐ。 事故ってことになってるけど、僕にはわかる。きっと、あのひとが殺したんだ。 あのひともまた、歩を愛していたんだね。僕もそう。だから…わかるんだよ。 今度は僕の番だね? 次に君を傷つける人がいたら、僕が殺してあげる。 君が望む方法でずっと苦しめてあげてもいい。だから…… 僕だけを見て。 僕だけを信じて。 僕だけを愛して。

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