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846 :ハッピーエンド [sage] :2009/01/08(木) 23:14:27 ID:6Zq1yCz6

腐った親に存在を否定され必要最低限の金を置いていくだけだった
学校では問題夫婦の一人息子として、危険人物として存在を無視されていた
だが成長するにつれ、1人で我関せずと何も興味なく、飄々といる事は
年上からみれば粋がってるように見えたようだ。
下校中にいきなり後ろから殴られた
最初は2,3発殴られれば興味を無くすと思い好きなようにさせた
だが彼らには無抵抗の人間を殴る事が好きだったようだ
5,6発殴られ、これ以上我慢する必要が無いと感じて反撃をした
体は生まれ持った才能のおかげで特にスポーツもせずに強い部類に入るほうだった
その時にいた人数は4人だったが難なく叩きのめす事ができた。
彼らはアウトローを気取りタバコ、飲酒などをして運動をしなかったおかげだったかも
しれない。また学年下のガキが1人で反撃などしてこないと思ったのかもしれない。
学校での地位しか知らない彼らは学年というものが大きな壁だと思ったのかもしれない。

これ以後殴られる事は無くなったが、ますますクラスから、学校から孤立していくのが
感じられた。

後悔はしてない、、と脳内で言う

でも、、どこか苦しくて、、



848 :ハッピーエンド [sage] :2009/01/08(木) 23:15:15 ID:6Zq1yCz6
自分が崩れないように、壊れないようにするため感情の起伏を減らし
笑う事も悲しむ事も怒りも忘れた、、

だけどそれは彼女に付き合わされる内に嘘だった事を実感した。
何も忘れてない、、

彼女と会ったのは広い森林公園だった
休日の時間つぶしで民間図書館で借りた本を簡素な部屋で読むよりは
森林に囲まれた静かな場所で読むほうが頭に入ると思い、公園に来ただけだった。
だが休日の事もあり中央地の広場は家族連れが多くおり、静かとは言えないようだった
静かな場所を探し、端の方を歩き回ってると女性がしゃがんで子犬に話しかけていた
話しかけると言っても「ワン、ワン」と擬音語でしか話しかけてなかったので
意味はわからなかった。
横を通り過ぎようと近づくと足音で気づいたようで大仰な仕草で振り返った。
その顔は真っ赤だった。
どうやらここには人があまり寄りつかないと思ったのかもしれない。
たしかにこの場所は背の高い木に挟まれ陽ざし悪く、場所も中央地と違い広くなく、
それに背の高い木のおかげで閉塞感があった。
わざわざ公園に来てまで来るような場所ではないだろう。
自分も静かな場所を探していなければ確実に来ない場所だろう。

"どうでもいい"と思い無視して通り過ぎようとした。

通り過ぎようとした時彼女から自分の名前を呼んだ。
怪訝な顔をしていると少し怒ったような、だけど羞恥が残る赤顔で"同じクラス"と言った。
同じクラスと言ってもまだ学年が変わって一ヶ月も経ってない。
人に興味がない自分にはまだ名前も顔も覚えていないクラスメイトが9割以上だ。
"そうか"と一言だけ言って目的の場所を探そうとまた歩き続けようた。


849 :ハッピーエンド [sage] :2009/01/08(木) 23:16:03 ID:6Zq1yCz6
5歩ぐらい歩いただろうか、パーカーに付いてるフードを下に引っ張られた。
"何か用があるのか"と無感情の声をかけながら、後ろを振り向くと犬の顔が間近にあった。
"何の用だ"とさっきと変わらない声質で言う。
彼女は"この子犬可愛いでしょ飼いたいでしょ、そうでしょ"と言ってきた

つまりは彼女はこの子犬の面倒を見てくれないかと言ってきてるのだ、、
自分に

"話にならないと"無視してまた歩き続けた。
彼女はそれが気に入らないらしく足を思いっきり引っ掛けた、、
、、、、こけた、、、、


彼女は馬乗りになって子犬を顔に近づけて"この子犬飼いたいでしょ、"とまた言った
自分は"家がペット禁止のマンションだから飼えない"と適当に嘘を言った。
その言葉を聞いた彼女はいきなり財布を取り住所の書いてあるカードを見た。
彼女は勝ち誇った顔で"部屋番号書いてないけど"と言った
どうやら彼女は常識というものを知らないらしい。
自分はこれならと"ペット類はすぐに殺してしまうから飼えない"
引かれるかもしれないが特に問題はない、彼女に嫌われようがこれから
自分には実害がないと思い言った
"嘘だね"と彼女が言った
いきなりな言葉に怪訝な顔で"なんでだ"と聞くと彼女は
"君が持ってる本は動物好きがよく読む本だから"と言った
確かにこの本には人と動物との暖かい交流を眠くなる文体で書く如何にも動物好き
が読むような本だった。

色々と訂正するのもめんどくさくなり"偶然だ、飼うのがめんどい、どけ"と率直に言った。
彼女も押し問答がめんどくさくなったようで
"ああもう、とにかくこの子犬お願い"と言い、犬を体の上に乗せられ、
彼女は走って逃げた、、、

1人犬を抱いて地面から起きる。
子犬をあらためて見ると少し痩せていて親犬もいないこの状況なら死ぬかもしれない。
子犬が自分を見て鳴いた。


850 :ハッピーエンド [sage] :2009/01/08(木) 23:16:40 ID:6Zq1yCz6
ただ、、、、ただ何となく、、、、家に連れて帰った。
そこには特に同情やら何やらが有ったわけでも無いと思う。
そんな感情があるはずは無いと、、残ってるはずがないと思う。
ただの気まぐれ、なんとなく。
明日にでも彼女に押し付ければいい

まずは犬を風呂に入れる。
入れた後、底が深く倒れないように固定した大きなバケツに入れ、これからの事を考えた。
動物を飼うにはまず餌を買わなければならない。
餌を買うには金がいる。
親は高校に入ると同時に金をくれなくなった。
だけど親も知らない隠し地下倉庫を見つけ、先祖代々から続くような調度品を怪しい骨董屋に
売って、大学を出ても当分は生活に困らないぐらいの金はある。
それを使い餌を買ってくる。
だけどその前に図書館から犬の飼育本を借りて調べる。
最後に弁当屋で自分の飯も買う。
決まったら行動する。

まず図書館に行って犬の飼育本を読む。
犬の餌が決まったら本を借りに受付に行き図書館を出て、
人の餌も犬の餌も買える大型スーパーに行った。

買い物を終え家に帰り、まず犬に餌をやった。
その後自分の飯を食い、一服をついた処で飼育本を読む

この日の就寝の時、かなり変わった休日だったと1日を振り返った。

翌日の登校日クラスに行くと昨日犬を預けて無責任に逃げた女が話しかけてきた。
"昨日はごめんなさい、恥ずかしい処を見られて少し錯乱してた、犬はどうしてる?"と言った
自分はめんどくさい事にならないように"捨てた"と一言言った
彼女はうれしそうな笑顔で"嘘、服に犬の毛が付いてるよ。私も昔飼ってたからわかるよ"と言った
どうやら室内での放し飼いのせいで、服に何本か付いてたらしい。

彼女は"飼っていた"と言った。それにあの犬を自分で飼わず無理矢理押し付けてきた。
昔は飼えて今は飼えない状況にでもあるのだろう。
あの犬を押し付ける事は出来なさそうだ。

彼女に話は無いと言う態度で興味なく自分の席に向かった。
その時視界に入るクラスメイトは大抵こちら側を見ていた。
顔を向けた瞬間目をそらされた。
いかにも興味ありませんという白々しい態度で友人同士話をしる。
"どうでもいい"何も感じずに席へ向かった。
その後ろで彼女が"今日の放課後、あなたの家に犬を見に行くね"と言った
彼女の方へ向き、拒絶の言葉を言おうとしたら彼女は親しい女友達のもとへ行っていた。
1人で勝手に帰ればいい、そう思い話しかけるのをやめた。


851 :ハッピーエンド [sage] :2009/01/08(木) 23:17:12 ID:6Zq1yCz6
いつもと変わらない授業が終わり、放課後になった。
いつもと同じように帰宅する。
学校から出て100Mぐらい歩いた所で彼女に止められた。
"さぁ、行きましょ"と、先に帰宅した事を咎めることもなく、横に並んだ。
追い返すのも無理という事を感じ無視して歩き続ける。
学校から自分の家まで歩いて20分近くの所にある。
一言も話さず20分歩き家に着いた。

家の中に入ると犬が飛びついてきた。
はたいた。
彼女は"なかなか過激な愛情表現ね"と言った
何事も無かったように自分の部屋に向う。

私服に着替え、腹を満たそうとリビングに行くと犬が彼女にじゃれ合っている。
その横を通り過ぎようとしたら彼女に"そういえばこの子犬の名前は?"と聞かれた
"ワサオ"と答えた。

時間が経ち彼女がそろそろ帰ると部屋に言いに来た。自分は特に返事もせず本を読む。
彼女が"明日も来るから"と言った。
自分は拒絶の言葉を言おうとしたら彼女はもういなかった。

次の日の放課後、宣言通りに彼女が家に来る。
この日の帰る時も"今度は明後日、来るから"と言った
もう自分は何を言っても無駄という事を悟り特に何の反応もみせなかった。

犬を見に彼女が家に来る。そんな日が半年以上続いた。

犬の話題だけだったのが少しずつ他の話題の話もするようになった。
最初は彼女の言葉を相づちだけですましていたが、今は聞かれればそれなりに
話すようになった。

日に日に変わっていく自分、、、


852 :ハッピーエンド [sage] :2009/01/08(木) 23:17:43 ID:6Zq1yCz6
いつの間にか少し笑っている自分がいた。
愛など知らなかったのに彼女を見るだけで知らずと愛というものが
少しずつ実感できるようになった。
表情が豊かになるに連れ、クラスの面々も一言二言話しかけるようになった。

昔の自分なら考えられないような日々を送っている。
幸せ・・・・だと思う。

ある日彼女に遊びに行かないかと話しかけられた。
自分は嬉しさを心の中で感じ、まだ少し無表情ながら"行く"と即答した。

彼女が先に歩む場所は誰もいない森の奥地だった。
普通の人なら家族だろうと誘われたら不振に思い行かないような場所である。
だけど自分は何も考えず彼女の後を追った。

何十分、何時間歩いただろうか、、いきなり森が切れ、円状に開いた
小さな白い花の咲く場所に着いた。とても幻想的だった。
その中央に彼女の後を追って行くと、いきなり振り返って抱きついてきた。
抱きつく力が強く、体が倒れる。
彼女は自分を覆い被さった状態になった。

訳が分からず彼女の顔を見ていると唐突に彼女が涙を流した。
"好きなの"と言う。

「私はあなたを見ていた・・・・・・
  私もあなたと同じように何も興味がない。家でも学校でも作った表情。
  仲間意識があった。だからあの日私はあなたに近付きたくて犬という接点を作った。
  ・・・・・だけどあなたはどんどん変わっていった。
  言葉を返してくれるようになった、微笑むようになった。
  
  ・・・・クラスであなたは少しずつ人気が上がってきた。
  知ってる?あなたの事が気になるって女子結構いるんだよ。
  ・・・・・・・あなたが変わって、周りが変わって自分の気持ちに気がついた
  ・・・・・・・・あなたの事が好き、愛してる・・ずっと前から
  だけどあなたは変わって、格好良くなって、
  いつの日か他の女性が出てきて私なんか興味なくなる。話もしなくなる。
  だから・・・だから今あなたと共に終わらせたい。
  あなたの人生を私で終わらせたい」


853 :ハッピーエンド [sage] :2009/01/08(木) 23:18:09 ID:6Zq1yCz6
彼女は言う。好きだと、愛してると
彼女は俺を愛してくれてる・・・
今まで誰にも愛されたことのない自分が愛しい彼女に愛されている

嬉しかった

だから彼女の手が首を締め付けようとも抵抗はしなかった。
手を伸ばし彼女の髪をかきあげ頬に触れる。
首が絞まり言葉を出す事ができない。
だから口の動きだけで伝える

「愛してる」

自分が笑うと彼女が微笑んでくれた。

意識が堕ちる。
もう目覚める事のない眠りにつく。
怖くはない。

自分の人生は幸せだった。

おやすみ。

      この日この場所で2つの命が消えた

             END