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897 :892続き [sage] :2009/01/10(土) 05:00:47 ID:SGFAjOh/
僕は冷水で顔を洗いながら、過去を振り替えってみた。
あの後の睦美の激変と僕の没落。
睦美は元々成績が優秀な部類の人間ではあったが人付き合いや運動の面は苦手であった。
しかし高校に上がってからテニス部に入り、一年でレギュラー入り、お洒落に磨きをかけ、交友関係を広げ今では学年で中心的な人物にまでなった。
僕に至っては最初溶け込めず、今はイジメのいい対象である。それが原因で引きこもりがちになり、今は留年ギリギリまで学力が低下し、イジメを加速させる要因となっている。


898 :892の続き [sage] :2009/01/10(土) 05:03:49 ID:SGFAjOh/
「ダメダメだな」
鏡に映るのは気力のない目のボサボサ頭。
「七条!ご飯!」
そんな時、睦美の元気な声、
「今行く」
そこには玉子焼きにほうれん草のゴマ和え、ミートボールに味噌汁。僕はつくづく本当に睦美は昔の睦美ではないんだと感じていた。
そんな事を考えていると睦美はいそいそと支度を始める。
「朝練?」
「まぁね?一応レギュラーだし」
「ごくろうさんで」
「お弁当、冷蔵庫の中にあるから忘れないでね?」
そう行ってからラケットの入ったカバンを持ち睦美は玄関を後にしてた。


899 :892の続き [sage] :2009/01/10(土) 05:06:43 ID:SGFAjOh/
私は何時も道理に携帯を開くと複数のアドレスにメールを送信する。
『七書出るから何時も道理可愛がってね♪』
彼はずっとずっとお母さんに依存してた。
テストでいい点をとった時も、スポーツもお母さんの薦めで入ってお母さんの為だけに全力を尽くしてた。
「約束したくせに」
寒い寒い冬の空の下、彼との過去を思い出す。
人見知りが激しかった私に優しくしてくれた、幼稚園でイジメられた時助けてくれた、小学生の時、下駄の靴を隠された時は泣いてる私の為に七条はずっと探してくれた。
でも、それは全部全部お母さんに褒めてもらう為で私だけの為に向けられた物じゃなかった。


900 :892の続き [sage] :2009/01/10(土) 05:12:13 ID:SGFAjOh/
七条、私さずっとずっと好きだったんだよ?七条はずっとずっと私だけのヒーローだったんだよ?
でもずっと私を見てくれなかったよね?私を通してお母さんに褒めて貰いたかったんだよね?
そんな私がどれだけ好きになったか、そんな私がどれだけ貴方を見てたか分かる?
もうね、待つだけは嫌なの。私だけを見て貰いたいの、私だけと接して欲しいの、私だけと楽しそうに話してほしいの。
気付けば携帯がみしみし言う程握り締めてメールを紡いでいた。
『アイツの机壊していいよ?アイツの弁当ぶちまけて?アイツが教室入ったらシカトして?』
それを七条のクラスの奴等に送っていた。
七条はどんな顔をするかな?今度こそお母さんの代わりに依存してくれるかな?
「約束だよ?七条守ってあげるから、死んだお母さんの代わりになって守ってあげるからね?」
今日は泣いてる七条のためにお弁当半分こしよう、泣いてるアイツを優しき抱き締めて頭を撫でてあげよう。私は毎日が、七条を独り占め出来る毎日が楽しくて楽しくて仕方なかった。