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1 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/12/02(日) 12:57:28 ID:0oW1eNWv
ここは、ヤンデレの小説を書いて投稿するためのスレッドです。

○小説以外にも、ヤンデレ系のネタなら大歓迎。(プロット投下、ニュースネタなど)
○ぶつ切りでの作品投下もアリ。

■ヤンデレとは?
・主人公が好きだが(デレ)、愛するあまりに心を病んでしまった(ヤン)状態、またその状態のヒロインの事をさします。
→(別名:黒化、黒姫化など)
・ヒロインは、ライバルがいてもいなくても主人公を思っていくうちに少しずつだが確実に病んでいく。
・トラウマ・精神の不安定さから覚醒することもある。

■関連サイト
ヤンデレの小説を書こう!SS保管庫(本保管庫)
http://yandere.web.fc2.com/

ヤンデレ臨時保管庫 @ ウィキ(臨時保管庫)
http://www42.atwiki.jp/i_am_a_yandere/

■前スレ
ヤンデレの小説を書こう!Part11
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192890392/

■お約束
・sage進行でお願いします。
・荒らしはスルーしましょう。
削除対象ですが、もし反応した場合削除人に「荒らしにかまっている」と判断され、
削除されない場合があります。必ずスルーでお願いします。
・趣味嗜好に合わない作品は読み飛ばすようにしてください。
・作者さんへの意見は実になるものを。罵倒、バッシングはお門違いです。議論にならないよう、控えめに。

■投稿のお約束
・名前欄にはなるべく作品タイトルを。
・長編になる場合は見分けやすくするためトリップ使用推奨。
・投稿の前後には、「投稿します」「投稿終わりです」の一言をお願いします。(投稿への割り込み防止のため)
・苦手な人がいるかな、と思うような表現がある場合は、投稿のはじめに宣言してください。お願いします。
・作品はできるだけ完結させるようにしてください。

2 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:02:08 ID:DSTE3Y0E
>>1乙
神速で2get

3 名前:3ゲトー[sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:07:23 ID:sMTf3PYX
>>1


4 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/02(日) 13:57:37 ID:hFeXMIuz


5 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/02(日) 15:00:15 ID:KdEHznFc
>>1乙


6 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/02(日) 19:51:21 ID:EY/AN0IZ
>>1乙かれーチョコレートを分けてあげよう

7 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/12/03(月) 00:54:06 ID:sGbJQqQv


8 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/03(月) 07:58:42 ID:a103DU/b

「ふぅ、終わったぁ~」
一通り綺麗になった部室を見渡して、擦立一(すれたて はじめ)は仕事をやり終えた満足感に浸る
陸上部の部室は、部員たちが砂を運ぶので汚れやすく、誰かが定期的に掃除する必要がある
3年が引退し部長となった彼は、その仕事を後輩にやらせる事はできたし、
実際に彼の先輩はそうして来た
しかし、彼は陸上をしに来ている後輩にそういう事まで押し付けるのはおかしいと思ったし、また、
自分に厳しくする傾向もあってそうすることを良しとしなかった
(つくづく損な性格だな)
そう思ったものの、自分はそういう性分なのだから仕方がない、と心の中で苦笑する
彼は再度備品などの点検をした後、部室のドアを開く
「もう終わったよ」
自分を待ってくれているであろう、まだ幼さの残る幼馴染みに声をかけながら



季節がら、暗く肌寒い風が吹く道を2人は帰る
擦立一と病坂理玖(やみさか りく)は歩いていく
「それにしてもおそーい! 凍え死ぬかと思ったよ」
「ごめんね、でも思ったより部室が汚れていたからさ」
実際に両手で自分の体を抱いて寒がってみせる理玖に、一は申し訳なさそうに言う
一はふと少女の手を掴んだ 
「ななな何やってんの!?」
「いや、こうすれば少しは温かくなるかなって」
理玖は一がとった突然の行動にどぎまぎする
「もしかして、嫌だった?」 
彼は手を繋いだ事が相手を不愉快にさせたかもしれないと、手を握る力を少し緩めようとする
(あ……手を放さないで)
「嫌、じゃない……」
頬を赤く染めた少女は俯きながら離れようとする手をぎゅっと掴む
一はその様子を見て、安心を得たと同時に少し恥ずかしくなって視線を理玖から逸らす
目を合せないまま二人は暗い道を歩く

9 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/03(月) 07:59:34 ID:a103DU/b

空腹だった一は答えを言い終える前にはチョコを口に放り込んでいた
口の中にとろける様な、しかし甘すぎない味が広がる
「美味しい」
自然と口から漏れた。
「ふふ~ん、私が作ったんだから当たり前だよ。さあ、私に感謝したまえ~」
「うん、ありがとう」



ドタドタッ ガタン
理玖は慌しく階段を上り自分の部屋に入ると、制服から着替えぬままベッドに飛び込んだ
そしてそこにある熊のぬいぐるみに抱きつき、激しく身もだえする
「やった!やったやった! 一が美味しいって言ってくれたよぅ」
よほど美味しかったのか、あれから一は一言も喋る事無く全てのチョコを平らげてしまった
それに呆れたような顔をしては見せたが、この幸せが表に出ないかどうか内心ヒヤヒヤしたものだ
「それに私に、ありがとうって……。っ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!」
その顔が、声が、頭に焼き付いて離れない
理玖は声無き声をあげる
「あっ……でも……」
声のトーンが急に下がったものとなる。
「どうしよう……もしかして気づかれたかも」
一は食べ終わった後聞いたのだ。「市販のチョコには無い不思議な感じがする。隠し味に何か入れたの

か」と
理玖は制服の袖をめくる
そこには赤い一本の筋が走っていた
「どうしよう、こんな事したってばれたらいくら一が優しいからって嫌われる……」

心に一滴の黒い水が落ちる

「そもそも自分の血を食べさせようなんて思う事自体がおかしいんだ。そうか、私はおかしいんだ。こん

な私は一の優しさに触れる資格はないんだ。ううん、そう思う事すらおこがましい」 

その小さな影はその領域を広げ、全てを黒く染め上げていく

「じゃあ私は一に置いてかれるの? ……そんなのはイヤ!!絶対イヤ!!」

そこに陽の光が射すことは無い

「一くん捨てないで下さい私を捨てないでなんでもするから許してごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ」
理玖は体を丸め、ぬいぐるみを強く抱きしめる
「私を1人にしないで……、はじめぇ」


10 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/03(月) 08:08:39 ID:a103DU/b
すいません、3つ目のブロックはこうでした 

「そーだ!忘れてた!一、手を出して」
先ほどの恥じらいなどなかったように再び元気良く振舞いはじめる理玖
一はそれにほっとして、だけど少し残念に思いながら素直に従う
「頑張っている君にはコレをあげよう」
小さな胸を張りながら、仰々しくピンクのリボンでラッピングされた包みを差し出された手の上に
乗せる
一がそれを空けると星型やハートの形をしたチョコが無数に詰まっていた
「へぇ、チョコか~。食べていい?」
「モチロンだとも」
空腹だった一は答えを言い終える前にはチョコを口に放り込んでいた
口の中にとろける様な、しかし甘すぎない味が広がる
「美味しい」
自然と口から漏れた。
「ふふ~ん、私が作ったんだから当たり前だよ。さあ、私に感謝したまえ~」
「うん、ありがとう」

>>6 ネタにしてゴメンナサイ
結局何が言いたいかというと、>>1乙

11 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/03(月) 09:32:17 ID:Os24RyBN
GJ!

ところでヤンデレ同士が付き合ったら究極のバカップルが誕生しそう…

12 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/03(月) 10:02:41 ID:yDRpN7bg
「男君があの女と手を繋げないように、手を切り落としましょう」
「そんな!それじゃあ女さんの頭をナデナデ出来ないじゃないか!」
「!」
「抱きしめることもできないし、あそこを指でいj(ry

男のバカ分を上げると
フツーのバカップルになりそう。

13 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/03(月) 18:31:24 ID:z6aLVTco
>>11-12
高い確立でそんな感じになる。
実際ウチがそうだし…。

14 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/03(月) 19:02:36 ID:/z/b4Mgj
はい突っ込んだら負け!

15 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/04(火) 13:35:57 ID:haNbN0r3
ソフトヤンデレ ハードヤンデレ

16 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/04(火) 19:33:15 ID:PXP7NpQ5
>>10
続き(´・ω・`)

17 名前:きゃの十三 ◆DT08VUwMk2 [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 00:24:30 ID:D3UEbsz4
以前、書いた【お見舞い】の続きを投下します。

18 名前:【続・お見舞い】 ◆DT08VUwMk2 [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 00:26:01 ID:D3UEbsz4
「ぶぁっくしょん!!」
昨日、風邪引いた高島さんと一緒に布団に入ったせいか僕も風邪を引いてたみたいだ
身体がダルくとても学校に行けそうにないので母さんに頼んで学校に休みの電話をかけてもらった。
風邪を引いた時、母さんはとてもやさしい
なにより一人静かに過ごせるのがいい(ここ最近は、高島さんに振り回されっぱなしだったからなぁ)
とにかく今日はゆっくり休んで風邪を治そう

ピンポ~ン

インターホンが鳴る
なんかとっても嫌な予感がする……
「努ぅ~、詩織ちゃんがお見舞いに来てくれたわよぉ~」
あぁ~やっぱり来ると思ったよ
元気いっぱいに階段を駆け上がってくる高島さん。昨日まで風邪だったのに
「大丈夫?今日、努くんが学校、来なかったから私とっても寂しかったんですよ」
多分、風邪の原因は、高島さんのせいなのだろうが高島さんの事だ
あぁ見えて結構、繊細だからきっと大声で泣きながら謝ってくるに違いない
女の子の泣く姿は見たくない(っというか近所迷惑になりかねない)

「今日は、私をいっぱい心配させたからいっぱいハグハグしてますからね」
お仕置きって僕に何をする気だ高島さん!!
って、なんで高島さん、服脱ぐの?で、なんで風邪で無抵抗の僕のズボンを脱がせるの?
「うぅ~本当に独りぼっちで寂しかったんだからね」
高島さんは、僕を強く抱きしめてると泣き出した。
もともと高島さんは、人見知りだからか学校では幼馴染の僕としか話す人がいない(奴隷として担任の前田がいるけど)
最近、ようやく他のクラスメイトと話ができるようになったが
それは、僕が側にいてやっと話せるレベルである
僕は、いつか僕がいなくても人と話ができるようにさせなきゃっと
思いつつ高島さんの頭を撫でると猫のように目を細めてこちらを見ている

あぁ~もう可愛いなぁ~
…っと思った瞬間、布団の中に潜って行き
「寂しくした努くんは、エッチなお仕置きをしちゃうんだからね」とお仕置き宣言をした。
あぁ~ん高島さん、あんまり僕のアレを見つめないで顔を近づけないで息をかけないで(感じちゃうからビクンビクン)
「これ私のお口に入れたら努くんのオチンチンどうなっちゃうかなぁ?」
「ちょっ!そんな汚いもの口に入れたらお腹壊しちゃうから辞めてよ…アメあげるから」
「そんな事ないよぉ~えへへ今、お口に努くんのオチンチン入れた気持ちよくしてあげるね」
万事休す!!高島さんが僕のアレを口に含もうとしたその瞬間―――

「詩織ちゃん、ケーキ作ったから食べてってちょうだい」
一番来て欲しくないタイミングで母さんが部屋に入って来た。

19 名前:【続・お見舞い】 ◆DT08VUwMk2 [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 00:26:51 ID:D3UEbsz4
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

努の母・森野夕は、息子の部屋の惨状に唖然とした。
実の息子がお見舞いに来た幼馴染に口を犯している(ように見えた)からである 

――さて、普通の母親ならばここで息子の行動を辞めさせるだろう
しかし、夕は、違う
なぜならば彼女は、日頃『愛とは、力づくに手に入れる』ものだと考えているからである
それが証拠に彼女は、努の父を逆レイプの形で長女・涼子を妊娠し、責任を取らせる形で結婚させたのだ
なので一瞬、唖然としたがすぐに立ち直り息子と未来の嫁に『がんばってね』とウインクすると
「ごゆるりと」と言いながらドアをゆっくりと閉めた。

20 名前:【続・お見舞い】 ◆DT08VUwMk2 [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 00:27:53 ID:D3UEbsz4
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

ちょっと待てぃ!
もっとツッコむところがあるだろう!!
母さんは、いつもそうやって面倒な事から目を背ける
もし僕が高島さんを性欲のあまりに犯してたらどうするんだ(本当は逆だけど)
母さんは、父さんの事ばかりじゃなくもう少し僕の事にも関心を持って欲しい

「ハァハァ…義母様から…ハァハァ…お許しがでたみたいですね…ではさっそく………」
あぁ~本当に万事休す!!
しかし、高島さんは、後ろに倒れこみそのまま寝てしまった。
顔を見ると顔を真っ赤にしてとても苦しそうにしている 
どうやらまだ風邪が治ってないのだろう
僕は、高島さんに服を着せ布団をかけて一緒に寝る事にした。





(3時間後)
私が目を覚ますと脱いだはずの服を着ていた。
きっと横で寝ている努くんが着せてくれたのだろう
あぁこの人は、本当になんてやさしいのだろうか
小学生の頃、人見知りだった私に声をかけ一緒に遊んでくれたのが努くんだ
他の子は、私なんて見向きもしなかったのに
それから同じ中学に入り人見知りだった私に友達を紹介してくれたよね
そのおかげで小学校の時、学校にいるのが憂鬱だったけど中学では、そんな事微塵にも思わなかった。
きっとこれからも私は努くんにお世話になるのだろう
いつか絶対に恩返しするねっと思いながら私は、寝ている努くんのほっぺに約束のキスをする

「さてと」
私は、無造作に努くんのベッドから女の人に裸が写っている本を数冊を取り出した
「夜はコレを見てするんだ…こんなもの見て一人でするなら私とすればいいのに…」
とりあえずこんなエッチな本は、努くんに悪影響ですので屋敷に帰ってゆっくり処分します。
私は、バッグに努くんの使ったであろうエッチな本を入れた。

あっそうそう忘れるところだった。
努くんの部屋を見渡しちょうどいい物を…っとあった。
私は、机に置いてあった玩具を手に取った。
努くんのお父さん…つまり私の義父さんになる人は、
こういう玩具を集めるのが好きでよくダブった玩具を努くんにあげるらしい
私は、玩具の中に盗聴器を仕込む
途中、サウンドギミックが作動し『あばばばばば』と鳴った。(努くん曰く『Im OptimusPrime』と言ってるらしい)
一瞬、驚いたが………努くんは、まだ寝ているようだ
さてと、盗聴器も取り付けた事だし帰るか
私は、もう一度、努くんの寝顔を見つめる あぁなんて可愛い寝顔なの
襲いたくなってしまうが今日は、我慢しよう

いつか君から襲ってくるのを待ってるよっと努くんに囁くと
今度は、唇にキスをして私は、努くんの家を後にするのであった―――

21 名前:きゃの十三 ◆DT08VUwMk2 [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 00:34:43 ID:D3UEbsz4
投下終了です。
またヤン分が少ない作品になってしまった。

ついでに高島さんが盗聴器を仕込んだ玩具は、
G2期にアメリカで再販されたコンボイ(アメリカでは『オプティマスプライム』)です。

22 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/05(水) 02:07:34 ID:OBbcPU9/
>>21
GJ
高島さんかわいいよ高島さん

23 名前:名無しさん@ピンキー[age] 投稿日:2007/12/05(水) 03:09:44 ID:ZOXe+YXY
>>21ライトヤンデレGJ!!!
そしてお母さんに吹いたwwwwwwww

こうゆうほのぼのヤンデレ好きだから楽しみにしてる

24 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/05(水) 06:48:52 ID:e5xjjRIR
>>20

サイバトロン総司令に敬礼!
(・ω・)ゝGJ!

25 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/05(水) 07:50:09 ID:uztMaZCj
GJ。
持って帰ったエロ本を見て学習し、次に会う時に
「あの本みたいなのが好きなんですよね」と言って迫る高島さんを想像した。

あと細かいことだが、句点を打ってもらえるともっと読みやすくなると思った。

26 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/05(水) 11:36:17 ID:0JNnIq+C
ソフトヤンデレですな

27 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/05(水) 12:00:03 ID:ka6tLFWa
GJ

28 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:01:00 ID:bpwQF8ee
合わせ鏡・第2話です。

29 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:01:43 ID:bpwQF8ee
鏡の向こうの自分は、自分と同じ顔をして、自分と同じ行動をする。
私が笑えば笑うし、私が泣けば泣いて、私が怒れば怒る。
私と同じ顔をした私は、やっぱり私。

「水樹!」
「瑞希!」
胸が熱いものでいっぱいになって、はじけた。頬を涙が滑り落ちる。
そう、3歳まで、私たちはいつだって一緒だった。半身だった。
瑞希も私を見て、しゃくりあげて泣いている。ゆっくり、二人とも同じタイミングで近づき、
しっかりと抱き合う。
「瑞希、瑞希、瑞希…」
「水樹、水樹、水樹…」
こーたのこともあり、母親は高崎家との繋がりを完全に絶っていた。
高崎家も、祖母が蛇蝎の如く母親を嫌っていたため、出て行った私達を完全に無視していた。
瑞希のことを忘れたことはなかった。本当に、記憶もないくらい小さな頃に別れた私達だけれども、
鏡に映る影のように、いつも気にしなくても自分の側に相手の存在を感じていた。
瑞希の顔を見た時に、瑞希もそうなのだとわかった。
涙と鼻水でぐしょぐしょの顔を見合わせて、照れくさそうに笑う。私も同じ仕草をしているのだろう。
私は、21年ぶりに再会した姉の顔を右手で自分の肩に抱きかかえると、玄関先でもらい泣きを
しているこーたに笑いかけた。
その時、私は確かに幸せだった。
瑞希は私の半身だし、愛していた。自分のように愛していた。

信じて欲しい。それは、まごうことなく、本当の気持ちだった。

30 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:02:50 ID:bpwQF8ee
私達は、21年の時間を埋めるように、一緒の時を過ごした。
二人でショッピングに行って、必ず一瞬驚いたような顔をする店員さんに笑って、同じ服を買った。
映画の話をして、お互いに好きな美味しいお店を教えあった。
3歳の時には同じだった私達は、しかし、今では別人であることもわかった。
研究発表以外の場で主張するのが苦手な私と違って、瑞希はどんな時でも臆さずに自分を主張した。
母親と倹約生活をしていた私と違って、お金持ちのお嬢様の瑞希は、金遣いが荒かった。
こーたのバイト先で正社員をしているけど、きっと、稼いでいるお金より、使っているお金の方が
多い。
瑞希のいつもの格好は、雑誌に出ているような流行の服や、芸能人が持っているようなブランド物で
飾られていた。
研究のために、いつも動きやすい簡素な服装で、黒髪を伸ばしっぱなしで、パーマもかけていない
私とは違った。


そのうち、瑞希は私達の家によく来るようになった。
こーたのバイトが終わったら、仕事先からこーたと一緒に家に来て、私の料理を三人で食べる。
そして、瑞希はこーたにべったりとくっつくようになった。
バイトの帰りでなくても、私達の家に来る頻度が増えた。
私を見る目に疎ましさが走るようになった。
私ではなくこーたにばかり話しかけるようになった。
ただ、実家住まいの瑞希が、泊まっていかないのが救いだった。


違うところもあったけど、私達はやっぱり同じだった。
だから、瑞希がこーたに恋しているのもすぐわかった。
でも、私達は、大きな違いがあった。瑞希はこーたが弟であることを知らない。
瑞希は、私と同じなのに、私と違って、何も苦しまず、こーたに恋している。


許せない。
そんなの許せない。
私は、こーたのために、「優しいお姉さん」でいるつもりだった。
こーたに恋人ができたって、こーたが結婚したって、ちょっと泣いて喜んであげる、普通のお姉さん
でいるつもりだった。
でも、瑞希だけは許せない。瑞希がそこにいるのは許せない。
だって、瑞希なら、どうして私じゃないの?
瑞希が良くて、私が駄目なんて、そんなことはあるわけがない。

そうよ。瑞希だって、こーたのお姉さんなの。こーたに触れてはいけないの。お姉さんは、こーたを
そんな風に見てはいけないの。恋しては、いけないの。
だから、言わなきゃ。
瑞希ハこーたノお姉サンダカラソンナコトヲシテハイケナイノデス。

「駄目だよ」


31 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:03:55 ID:bpwQF8ee
瑞希にも姉弟だと言うべきだ、という私の提案は、しかし、思いもよらず、こーたの強い拒絶に
あった。
「どうして?!だって、瑞希は…私と同じ、なのよ、だから、瑞希にも本当のことを」
「駄目だ!水樹、加奈子さん…俺達の母親がどれだけ苦労して、俺のことを隠したと思ってる?
本当のことを知っていいのは、俺と父さんと母さんと水樹だけだ」
「でも…!」
「確かに、もう、俺達の母親を苦しめたババアは死んだ。でも、俺が息子だって知ったら、
高崎家は俺を息子として迎えようとするはずだ」
こーたは、下を向いた。
「そんなことになったら、俺を本当の息子として育ててくれた父さんと母さんに、つらい思いを
させることになる…」
「あ…」
こーたは、暗い顔をして、膝の上に置いた手を、ぎゅっと握り締めた。
そんな顔をさせたのが自分だと思うと、死にたくなる。
なんてことを私は言ったのだろう。母さんの願いも、伯父さんと伯母さんの恩も、こーたの思いも
無視して、自分の邪な思いだけを貫こうとしてしまうなんて。
「ごめん…こーた、ごめんね」
ゆっくりと俯いた。泣きたい。でも、泣いたら、同情してほしいみたいで、すごくイヤな女になって
しまう。悪いのは私なんだから、こーたに気を使わせてはいけない。
でも、それならば、言わなきゃいけないことがある。
こーたは、ひょっとしたら、瑞希の思いに気づいてないのかもしれないから。

…もし、気づいてたら、どうする?
その可能性に思い当たって、私は体をこわばらせた。
もし、気づいていて、こーたも、瑞希を、…だとしたら。
瑞希は、姉だけど、ずっと一緒にいた私と違って、ずっと二人は会ってなかったから、だから、
こーたも、瑞希を姉として見られないかもしれない。
だから、瑞希に姉弟だと言いたくないのだとしたら?
駄目。許せない。そんなの許せない!
私と瑞希は同じなのに、どうして私じゃないの。私じゃないの?!そんなの駄目。
だって、こーたと瑞希は姉弟なんだもの。姉と弟は恋をしちゃいけません。そう、しちゃいけない
のです。だからこーたと瑞希は離れなければいけません恋をしてはいけません。
瑞希に言えないのならば、こーたを、何をしてでもこーたを瑞希に近づけちゃいけない。
…もし、こーたが嫌がったって、そんなの駄目だ。
そう、これは正しいことなのだから、私はこーたに言ってもいい。
こんなことを知ったら、伯父さんと伯母さんだっていっぱい悲しむはず。
私はこーたのお姉さんなんだから、注意しなきゃ、注意していいはずだ。
震える指を、ぎゅっと握り締める。



32 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:04:54 ID:bpwQF8ee
「こーた、私、こんなこと言いたくなかったんだけど…瑞希は、多分、こーたのことが好きなんだと
思う」
言ってしまって、後悔した。こーたの顔から、一瞬で表情がなくなった。
軽蔑…された?変なことを言ってると思われてる?
…でも、もう言ってしまった。だから、こーたに笑われても嫌われても、言わなきゃ。
瑞希ガこーたト一緒ニイルヨリハ、自分ガ嫌ワレタ方ガズットイイ。
「瑞希はこーたのこと、弟だって知らないから…ほら、こーた、カッコいいでしょ。私もさ、自慢の
弟ーってやつで、皆にうらやましがられるくらい…ってまあ、皆、従弟だって思ってるんだけど。
でも、ほら、瑞希は知らないから、お姉さんだって知らないから、だから、駄目だって、知らない
だけなんだと思う」
こーたは、変わらず、私をじっと見ている。真剣な目で私を見ている。怯みそうになって、ぐっと
こらえる。
そうよ、だって私が言ってるのは『正しいこと』なんだから。
「こーたが瑞希のことをどう思ってるかは知らないけど、瑞希…は私と同じだし、顔も似てるし、
そりゃ、雰囲気とかは全然違うけど、でも、お姉さんなんだから、わかるよね。姉弟だって
わかってたらいいけど、このままじゃ、駄目だよ」
私は、ただ、瑞希が駄目で、私がこーたと一緒にいて良い理由を言っているだけなのかもしれない。
私をまっすぐ見ているこーたにそれを見透かされているのではないか、それだけが怖かった。


33 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:05:26 ID:bpwQF8ee
こーたは、ふっと私から視線を外した。そのまま、言う。
「水樹、心配させて、ごめん」
「あ…ううん、私も、変なこと言って、ごめん」
どうしてだろう、こーたは、本当に苦しそうな顔をしている。
「俺はただ、水樹が瑞希と会いたいのかと思ってたから。別に俺が瑞希と会いたかったわけじゃ
ない」
「…ごめん、気をつかってくれてたのに、私…」
こーたは、本当にいい子だ。私がこんなに汚い思いを抱いているのに、私のために気をつかって
くれていたなんて。
なのに、私が、こーたの気遣いを無にしてしまった。
こーたは、私のためにと思ってしたことが、私を苦しめていたと知って、こんなにつらそうな顔を
している。こーたに、こんな顔をさせてしまうなんて。


…いや、違う。
私じゃない。瑞希だ。瑞希さえこーたに恋なんかしなかったら、こーたにつらい思いをさせることは
なかったのに。私がこんなことを言う必要も、こんな思いをする必要もなかったのに。
姉で、いられたのに。
瑞希さえ、いなければ。


こーたは、私から目を逸らしたまま、搾り出すように言った。
「俺は瑞希のことを好きじゃないよ。瑞希とは、できるだけ距離を置く。バイトもやめる。
彼女ができたことにしてもいい。瑞希は、姉でしかないから、女としてなんて、見られない」
それは、待っていた言葉のはずだった。こーたが瑞希に恋していないのなら、許せるはずだった。
なのに、その言葉は、私を完全に打ちのめした。

瑞希のことを好きじゃないよ。瑞希は、姉でしかないから、女としてなんて、見られない。
水樹のことを好きじゃないよ。水樹は、姉でしかないから、女としてなんて、見られない。

わかっていたはずなのに、そんなこと、最初からわかっていたはずなのに。
どうやって、話をうちきったのか覚えていない。
どうやって、自分の部屋に戻ったのか、覚えていない。
ふらふらと平衡感覚をなくす三半規管。ベッドに崩れ落ちて、私は、声を殺して泣いた。


34 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:07:19 ID:bpwQF8ee
こーたは、「彼女ができて、誤解されるから遊べなくなった」と言ったらしい。
瑞希は、その日以来、家に来ない。あれから1週間、瑞希からは何の連絡もない。
元々、私は世間話やメールが得意でなく、研究で忙しい。私達の連絡は、基本的に瑞希からだった。
瑞希のことを忘れることはなかったが、会いたくないのも事実だったので、嬉しかった。
こーたに失恋して、ショックなのだろう。こーたと一緒に住んでいる私に会うのがつらいのだろう、
そんな風に思っていた。
いや、思おうとしていた。


私は理系で、実験が多いので、実験棟に泊り込んだり、そこまでしなくても帰りが遅くなることは
よくある。私の家は大学から徒歩10分だけど、研究がたてこむと、ちょっと家に帰ってこーたに
ご飯を作って一緒に食べるのも難しくなる時がある。
それはとても寂しい。でも私が忙しい時は、逆にこーたが夜食を作って残しておいてくれたり、
ちょっとしたおやつを冷蔵庫に入れておいてくれることがある。
もちろん「お疲れ様」のメモつきで。
それも、すごく嬉しいから、たまにはそういうのもいいかなって、頑張れる。
その日も最後まで残り、研究室に泊まろうか迷って、やっぱり帰ることにした。
ちょっとしんどいけど、やっぱり朝ごはんはこーたと食べたい、なんて理由だったりする。
夜中2時過ぎの大学は、閑散として恐ろしい。近くに住んでいる学生などの姿がないわけではないが、
基本的に、誰もいない。
廊下を歩いていると、いくつかの研究室から光が漏れていたので、まだ人がいるのだろう。
でも、扉の向こうは別世界。誰がいるのか、ただの電気の付け忘れかわからない。
大学ですごして6年目、最初は怖かった。今は、全く怖くないわけではないが、少し慣れた。
と言うか、慣れないとやっていけない。
最近改修されたばかりのエントランスホールは、闇に沈んでいる。
ただ、実験棟には不似合いなほどお洒落な照明が発する淡い橙色の光だけが、ぼうっと浮かび上が
っていて。

その照明の下に、私がいた。



35 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:08:29 ID:bpwQF8ee
「水樹」

人影は、生気のない顔をあげ、私と同じ顔で私の名前を呼んだ。雑誌のモデルのように綺麗に
かかっていたパーマは見る影もなく、長い髪はすっかり乱れてしまっている。
まだ、たった1週間しか経ってないのに。
ごくり、と唾を飲む。瑞希は、この大学の学生ではない。実家だって、大分遠い。
それに今は、夜中の2時だ。
「瑞希…こんなところで、何をしているの?」
瑞希は、私の質問に答えなかった。瑞希の顔が、歪む。
瑞希が、ゆっくりと近づいてくる。
「水樹…ねえ、私達、双子だよね」
体中が震える。頭の中で、赤いアラームが点滅する。キケン、キケン、と。
「生まれる時に、ちょっと順番が違っただけだよね。だから、私が水樹でも、よかったんだよね」
コツン、コツン、と瑞希のヒールと床が不吉なリズムを刻み、私に近づいてくる。
「ねえ、水樹、私と変わって?私だって水樹なんだから、こーたくんと一緒に住んで、こーたくん
にご飯を作ってあげるの。水樹じゃ、こーたくんを誑かす女からこーたくんを守れないでしょ?
だから、私が水樹になって守ってあげるの」
どうして、私は逃げられないのだろう。ひたり、と私を見据える瑞希の目から、視線を外せない。
瑞希は私の肩を、突き飛ばした。受身もとれず、硬いエントランスの床で背中を強打する。
「…っ!」
一瞬、痛みに息ができなくなる。
瑞希が私に馬乗りになる。慌てて瑞希の体のあちこちを掴んで抵抗したけれども、恐怖のあまりか、
力が入らない。
なんて、情けない私。
「私が水樹になるんだから、水樹は二人いらないよね」
瑞希の手が何かを私に翳す。その手を掴んで、必死に防ぐ。


大きな衝撃と小さな音と共に、「私」の意識は、闇に沈んだ。


36 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:10:16 ID:bpwQF8ee
私は、目を開けた。

荷物は全てなくなっていた→Aルート
荷物はなくなっていなかった→Bルート

以上です。

37 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:29:55 ID:pl/F1/yf
ここで選択か!?
どっちも気になるが何となくBで!!

38 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:37:06 ID:KsYkhhVa
ルート分岐かね。
Aのほうは何となく展開が予想しやすい気がするのでBで。

39 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/05(水) 22:43:28 ID:lRNyD25n
うへぇ血は争えないなぁ。
もちろんどっちも書いてくれますよね?ね?
そしたらA→Bが良いです。

40 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/05(水) 23:32:12 ID:KNsWHMmx
>>36
ちょw瑞希怖いお(´;ω;`)
彼女が先に病むとは思わなかった、でも姉スキーとしては主人公テラウラヤマシス。

とりあえず選択肢は
rァA

41 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/06(木) 17:19:46 ID:ExS0krN7
これは期待。一気に加速しましたな。
自分としてはAで、その後にBを願いたいです。

42 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/06(木) 22:25:44 ID:2U/WHIfF
清姫はヤンデレ

43 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/08(土) 11:17:22 ID:tG+LNY3E
古い方埋めようぜよ

44 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/08(土) 14:08:05 ID:QL0h+uVA
ヤンデレ分が随分補給できました
これでまた頑張って生きていけそうです

ルート分岐は片方しか書かないならB、両方書くならA→Bでお願いします

45 名前: ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/09(日) 00:05:04 ID:tW5I5qGT
皆様ありがとう。A→Bで書くことにします。
頑張ります。

46 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/12/09(日) 06:47:59 ID:OUAE9Ea5


47 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/09(日) 12:31:50 ID:XIArW4QP
まだ前スレ落ちてないよ

48 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/09(日) 13:27:24 ID:vm528EvP
>>45
ガンガレ。
ただ一つルートを書き終えると燃え尽きちゃったりしがちだから気をつけてくり。まあそれはそれでありなんだけど。


前スレは埋めネタ待ちか。
雑談で埋めてもいいんだけどね。

49 名前:タカシくんの好きなもの![sage] 投稿日:2007/12/10(月) 20:13:24 ID:Gq+nQ0PF

すんすん鼻を啜り上げる音が、すぐ隣から聞こえてくる。
「タカシくん、タカシくん」
恋人の名前を呼びながら泣いているのは、親友の愛美だった。長く艶やかな黒髪に包まれた穏やか
な美貌が、今は涙と鼻水で台無しになっている。
「いい加減泣きやめよなー」
あんまり陳腐な言葉だとは思ったが、今まで散々慰めの言葉をかけてもなお泣き止まないので、も
はやこうでも言うしかない。
案の定、愛美は「でも、でも」とぐずって、またわっと泣き出した。
(いつかはこうなると思ってたけど)
愛美の泣き声を成す術もなく聞きながら、わたしはぬるくなった缶コーヒーをちびちび啜る。コー
ヒーは苦いからあまり好きじゃないが、こうでもしないと間が持たない。
件のタカシくんと愛美が付き合いだしたのは、およそ三ヶ月ほど前のことである。
タカシくんと言ったら、わたしの学年でも有名な遊び人だ。程よく染めた茶髪とそこそこ整った顔
立ち、ノリがよくて話題が豊富で、笑うと口元から覗く白い歯がチャームポイント……という、まあ
結構典型的なモテ男である。
そんなモテ男が、何を思ったのか唐突に愛美に告白したらしい。理由なんて「たまには初心な子を
食ってみてえなあ」程度のもんだろう。で、男に全く耐性のなかった夢見るお嬢さんは、あっさりと
彼の求愛を受け入れてしまったわけで。
「あのねきゅーちゃん、タカシくんがね、タカシくんがね」
そんな風に、愛美が無闇に嬉しそうな顔でタカシくんとの甘い一時をわたしに報告してきたのは、
大体一週間ぐらい前までだっただろうか。
その辺りから急に雲行きが怪しくなった。なんとなく表情が暗いなあと思っていたら、三日前ぐら
いに沈んだ声で、
「あのねきゅーちゃん、タカシくん、浮気してるかもしれない……」
と打ち明けてきたのである。どうやらそれは真実だったらしく、わたしは今朝校門をくぐるなり愛
美に捕まって、人気のない体育館裏で泣き言を聞かされているのだ。
「だからあいつはやめとけって言ったじゃん。タカシくんは遊び人だって有名だったんだからさー」
「違うもん、タカシくん真面目だしとっても優しいもん、遊び人じゃないもん」
泣きじゃくりながらタカシくんを庇う辺り、これは相当重傷だなあと頭が痛くなった。
元々思い込みの強い愛美のこと、タカシくんの表面上の態度に騙されて、「真面目で優しいタカシ
くん」像を勝手に作り上げてしまったんだろう。実際、愛美の口からタカシ君の悪口を聞いたことは
ない。今でもそうだ。
「きっと、わたしの愛情が足りなかったんだよ」
「そりゃどうかなあ」
口ではそう言いつつも、内心では「そりゃ逆だよ」と呟いていた。
愛情は足りないどころではなく、むしろ足りすぎていた。はっきり言って過剰だった。愛美が惚気
ながら言っていたのだ。
「あのねー、わたしねー、タカシくん一人暮らしで大変だと思ってねー、毎朝起こしに行って毎朝ご
飯作ってあげて、毎朝……」
要するに一日中休むことなく甲斐甲斐しくタカシくんのお世話をしてあげたわけである。いかに愛
美が大和撫子的な奥ゆかしい魅力を持った美少女だと言っても、これでは鬱陶しくなってもしかたが
ない。それに、ちょっとでも迷惑そうな素振りを見せれば、
「ごめんね、わたし、タカシくんのこと何も考えないで……」
とか何とか言って、涙ぐんでいたに違いない。長い付き合いだからこそ分かる。愛美はそういう女だ。
(あんたの愛情は重いんだよなー。多分、タカシくんが他の女に走ったのもそれが原因だろ)
わたしはそう睨んでいる。無論、遊び人タカシくんのことだからいつかはこうなっただろうが、こ
こまで早いのは愛美の愛情の重さにうんざりしたからだろう、と。
(だからって、本人に直接言うのもなー。親友は辛いぜ)
そもそも恋人にタカシくんなんてのを選ぶのが間違いなのだ。ドラマや恋愛小説を見てみるがいい。
「恋人のタカシくん」なんて大抵ロクな男じゃないだろうが。つまり、恋人にタカシくんを選んでは
いけないのは日本人全体の共通認識なのである――。
などとわたしが一人現実逃避していると、不意に愛美がぽつりと言った。

50 名前:タカシくんの好きなもの![sage] 投稿日:2007/12/10(月) 20:14:29 ID:Gq+nQ0PF

「やっぱりタカシくん、ああいう子の方が好きなのかな」
「あん? どういうこった、『ああいう子』って」
涙の痕が残る愛美の横顔が、思いつめたように硬くなっていた。
「あのね、昨日、タカシくんが本当に浮気してるかどうか確かめようと思って、後をついていったの
……あ、それで本当に浮気してるってことが分かったんだけど」
「はぁ。直接確かめるとは、やるねえあんたも。ってか、やっぱあんたもタカシくんは遊び人なん
じゃないかって疑ってたわけね」
「違うよ!」
愛美は勢いよく首を振った。
「タカシくんは真面目で優しいもん。浮気なんかしちゃったのは、きっとわたしが、わたしが……」
また愛美の目に涙が滲んでくる。せっかく収まったのにまた爆発しては大変だ、と思って、わたし
は慌てて話題を戻す。
「で、その『ああいう子』ってのはどんなだったんだよ?」
「えっとね」
愛美は泣くのをやめて、少し考え込んだ。
「髪の毛が茶色くてね、お化粧が上手でね、すっごく短いジーパン履いてて、耳に大きなわっかつけ
てて、元気で明るくて」
わたしの頭に、茶髪、ギャルメイク、ショーパン、キャミソール、ロングブーツ……という、いか
にも遊んでそうな外見の女がギャーギャー喚きながらクチャクチャガムを噛んでいる姿が浮かぶ。
(うっわー、見事に正反対の女選んだな、タカシくん)
よほど愛美のことがうざかったんだろうなあ、としみじみ考えてしまう。愛美もある種似たような
結論に達したようで、また涙ぐんでいた。
「やっぱり、わたしなんかじゃダメだったんだ。ああいう明るい子の方が好きだったんだ、タカシくん」
で、また「タカシくん、タカシくん」とすんすん泣き出してしまう。その様子があんまり悲しそう
だったので、さすがにちょっと可哀想になってしまった。
(……わたしがもっと強く止めてれば、っていうのも、ないワケじゃないしなあ)
わたしはボリボリと頭を掻いた。ちょうど缶コーヒーを飲み終わってタイミングも良かったので、
ため息を吐きながら立ち上がる。
「よし、じゃ、アドバイスしてあげるよ」
振り向きながら言うと、愛美が「え?」ときょとんとした顔でこちらを見上げてくる。
「え? じゃないよ。アドバイスだよアドバイス。タカシくんの心を愛美に戻すためのアドバイス」
「でも」
愛美は暗い顔で俯いた。
「タカシくん、わたしのことなんて……」
「それがよくないっての。いい? そもそも告白してきたのはタカシくんだったんだから、何かしら
好かれる要素があったのは確かなのよ。そうでしょ?」
「う、うん、そうかも……」
「だったら、あんた自身の魅力で勝負しなくちゃ。ね、タカシくん、何をしたとき一番喜んでくれた?」
「えっと」
愛美はもじもじと指をすり合わせた。何かを思い出したのか、少し頬を染めながら躊躇いがちに言う。
「お料理作ってあげたとき、かな」
「お料理。そっかー、あんた、メシ作るのうまいもんなー」
「それほどでもないけど」
愛美は謙遜したが、これは実際大きなアドバンテージだろう。偏見ではあるが、チャラチャラ遊ん
でる女に、愛美ほど旨い料理が作れるとは思えない。
(とは言え、タカシくんは愛美にうんざりしてるわけだからなー。今更普通に料理作ったって、新鮮
味が薄いだろうし……)
わたしは少し頭の中で戦略を練った。
「よっし、愛美、あんた、タカシくんとしばらく距離を置きな」
「え? どういうこと?」
「いいからわたしの言う通りにする。しばらく会わずにおいて、愛美のことを忘れかけた頃に、メ
チャクチャうまい料理をご馳走してやんのさ。そうすりゃ『ああ、この子はこんな素晴らしい子だっ
たんだなあ。忘れていたよ!』みたいに感動するはずさ!」
多少大袈裟に言ったが、こうでもしないと今の愛美は動かないだろう。案の定、
「そ、そうかなあ……」
と戸惑うように呟きつつも、その顔には希望と期待が戻りつつあるように見える。

51 名前:タカシくんの好きなもの![sage] 投稿日:2007/12/10(月) 20:15:32 ID:Gq+nQ0PF

(よっし、ひとまずは安心だな)
わたしは心の中でガッツポーズを作りながら、具体的な作戦を愛美に告げる。
「じゃ、勝負は一ヵ月後だ。それまでは、タカシくんとはなるべく話をしないこと。あっちだって浮
気してるぐらいなんだ、愛美が静かなのはむしろ好都合だと思うだろ。で、その間にあんたはタカシ
くんにご馳走するものを考えて、準備しておく、と」
「うん。でも、何を作ってあげたらいいのかなあ」
「そんなん、タカシくんの好きなものでいいじゃん」
「それはそうだけど、そういうのは大体作ってあげちゃったし……新鮮味がないんじゃないかな?」
「あー、そっか。確かにそうだな……じゃ、材料を豪華にするとかさ」
「材料……タカシくんの好きなもの、豪華な材料……」
愛美は口元に手をやってブツブツ呟いていたが、やがてぱっと顔を輝かせた。
「そうだ、これならきっと喜んでもらえる!」
「おお、何作ることにしたん?」
「えへ、秘密。あのね、豪華な材料っていうの、思いついたの。絶対絶対、ぜーったい、大丈夫だよ」
普段控え目な愛美に似合わず、えらく自信満々な様子である。わたしは意外に思いつつも、同時に
頼もしさも感じた。
「よっし、それならきっとうまくいくね。ところで、その材料ってのは、普通に手に入るもんなの?
豪華だって言ってたけど」
「うーん……どうかな。多分、一ヶ月もあれば十分、だと思うけど」
「なんだか、不安そうだね」
「わたしも、今まで扱ったことない材料だから……でも大丈夫、タカシくんのためだもの! 絶対成
功させてみせる!」
ぐっと拳を握りしめながら、愛美が立ち上がる。その背に炎が見えるような気がした。
(これなら大丈夫だろう)
自分の案のおかげでこうなったのだから、わたしは実にいい気分だった。

その日以降、愛美はあまり授業に出なくなった。
「あんな真面目な子に何が」と周囲が騒ぐ中、わたしは一人落ち着いていた。
愛美が一生懸命「豪華な材料」を用意しようとしている姿が、目に浮かんだからである。

そして一ヵ月後。
「上手くいったよ、きゅーちゃん!」
わたしの部屋の真ん中でVサインを決めてみせる愛美に、わたしは苦笑いしか返せなかった。
興奮して我が家に飛び込んできた愛美をどうどうとなだめながら、自室につれてきたところである。
「テンションたけーな、あんた」
呆れて言うと、愛美は両手を組んでうっとりと目を閉じた。
「だってね、タカシくん、震えるぐらい喜んでくれたんだよ!」
「震えるって……そんなに?」
「うん。震えながら、おいしいおいしいって涙流して笑ってた」
「どこの料理漫画だよそりゃ」
さすがに呆れてしまう。だが、愛美のはちきれんばかりの喜びオーラを見る限り、少なくとも嘘で
はないようだ。
(あの遊び人タカシくんが、震えながら涙流して、ねえ)
ちょっと想像できない光景だが、そうなってしまうぐらい愛美の料理が旨かったということなのだろう。
そう思うと、俄然興味が沸いてきた。

52 名前:タカシくんの好きなもの![sage] 投稿日:2007/12/10(月) 20:16:50 ID:Gq+nQ0PF

「ねえ愛美。あんた、一体なに作ってあげたの?」
「ん? いろいろだよ。タカシくんの好きなものは、大体作ってあげたかなあ」
「それだけ? ああ、そういや、なんか豪華な材料を使ったんだっけ?」
「うん」
愛美がにっこり笑う。
「ありがとねきゅーちゃん、きゅーちゃんのアドバイスのおかげで、その材料使おうって思いついたんだ」
「そりゃどうも。で、実際なんだったんだよ、その豪華な材料っていうのは」
「それはひみつー」
愛美が人差し指を唇に当てて片目を閉じる。
「あー、ずるいぞあんた。わたしのおかげで上手くいったのにさー」
「えへへ、ごめんね。でもね、それはわたしとタカシくんだけの秘密なのよ」
「へん、そうかいそうかい。せいぜい二人の世界に浸ってろよバカ」
そっぽ向いてしっし、と手を振ってやると、愛美は困ったように笑った。
「拗ねないでよー。じゃあね、ヒントあげるね」
「おう、くれくれ」
「えっとねー、その材料はねー」
愛美は指を折って何かを数え始めた。
「切ってもいいし焼いてもいいし炒めてもいいし煮てもいいし……あ、あとね、ミキサーにかけて
ジュースにしてもいいんだよ。でも、凄く臭いから、それをどうするかが調理のポイントかなあ。ち
なみに、わたしは今挙げた調理法を、今回全部使いました!」
「なんだそりゃ」
ミキサーにかけてジュースにしてもいいって辺りは野菜や果物を連想させるが、凄く臭いっていう
のはどういうことだろう。
(大体、あのチャラチャラしたタカシくんがそんなもん好きだとは思えないんだけど)
悩むわたしの前で、愛美は少し眉をくもらせた。
「でもね、ちょっと心配なんだけど」
「なにが?」
「タカシくんね、途中で吐いちゃったの」
「吐いたって、……え、なに、ゲロッたのあいつ?」
「うん」
「うわー、きったねー! っつーか恋人の料理吐くとか最悪じゃん」
「仕方ないよ」
愛美は穏やかに笑った。
「それにね、吐いちゃったタカシくんに駆け寄って、『大丈夫?』って声かけたら、必死に『大丈夫、
ごめん、許してくれ』って謝ってくれたんだよ」
許してくれ、というのは、つまり『折角作ってくれたものゲロっちゃってごめん』ということだろう。
「はー、あのタカシくんがねー。ずいぶん愛美に惚れ直したもんだ」
わたしは感心すると同時に安心した。これなら愛美とタカシくんも上手くいくだろう。自然と楽し
い気分になって、冗談の一つも飛ばしたくなった。
「そのゲロッたってのも、案外『好きなものだからいっぱい食べ過ぎちゃった!』なんて、幸せな理
由なんじゃねーの?」
「そうかも」
愛美は嬉しそうに笑った。
「だってね、タカシくんが、とっても、とっても、とーっても、好きなものを使って作ってあげたから」
「へー、そんなにねー……まだ余ってんの、それ?」
「うん。あ、そうだ、きゅーちゃん」
「なんだ?」
「あのね」
愛美は首を傾げた。

53 名前:タカシくんの好きなもの![sage] 投稿日:2007/12/10(月) 20:17:59 ID:Gq+nQ0PF

「目玉って、どう調理したらいいと思う?」
一瞬何を言われているのか分からず、わたしは間抜けにもポカンと口を開けてしまった。
「なにを、調理するって?」
「だから、目玉。ああ、あと、脳味噌も残ってたかな。どうしたらおいしくなるかなあ」
何の話をしているんだか、分からなくなった。
(目玉? 脳味噌? 調理? えーと、どういうことだ……?)
必死に考えて、わたしはある結論に思い至った。
「分かったぞ、愛美!」
「え、なにが?」
驚く愛美に、指を一つ立てて言ってやる。
「お前が使った材料って、マグロだろ!」
「……マグロ?」
訝しげに鸚鵡返しする愛美に、頷いてやる。
「そう、魚の。目玉とか脳味噌とか使えるって言うし、魚だから多分臭みもあんだろ? 切っても焼
いても食えるし……まあジュースにするってのは気持ち悪いけど」
タカシくんはひょっとしたらゲテモノ好きなのかもしれない。もしくは、吐いたのはそんな気色悪
いジュースを無理して飲んだせいだろうか。
少し考え込むわたしの前で、愛美は首を傾げた。
「うーん、マグロ、マグロ……ちょっと、いやかなり違うけど……」
呟いたあと、軽く首を振る。
「まあ、どうでもいいか。食材になっちゃえば大体みんな一緒だって分かったし」
「あ? なんか言ったか?」
「ううん、なんでもないよ。それでねきゅーちゃん、タカシくんがねー」
愛美は床にぺたんと座り、楽しげにタカシくんのことを話し始める。わたしも背もたれを前にして
椅子に座って、呆れ半分にのろけ話を聞く。
「タカシくんね、『俺が悪かった、許してくれ、もうお前以外の女は見ないから』って言ってくれた
んだよ」
「へえ。調子いいこと言うねえ。そんなこと言って、また浮気すんじゃないの?」
「そんなことないよー。だってタカシくん、もう外に出ないって言ってたもん」
「外に出ない? どうして」
「外に出ると他の女の人見ちゃって、迷惑かけるからだって」
「うひゃー、驚いた。あのタカシくんがね。こりゃあんたにぞっこんほれ込んじまったんだね」
「えへへ、そうかなあ?」
まあさすがに外に出ないというのは冗談だろうが、幸せそうに笑う愛美を見ていると、茶化す気に
はなれなかった。
(何にせよ、これにて一件落着ですかねえ)
深く息を吐きつつ、わたしはふと、窓に目を向ける。
狭い家の外は、春らしい暖かな日差しで柔らかく輝いている。
(外に出ない、なんて、勿体無いと思うけどねえ、タカシくん?)
肩をすくめるわたしを見て、愛美が文句を言った。
「ねー、きゅーちゃん、聞いてるー?」
「はいはい聞いてますよ」
「そう? あ、でねでね、きゅーちゃん、タカシくんがねー」
際限なく続く愛美の惚気話を聞きながら、わたしはようやく訪れた平和を一人噛み締めるのだった。

HAPPY END!

54 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/10(月) 20:19:25 ID:Gq+nQ0PF
ヤンデレもいいけどたまには普通の話も読みなよってことさ!

55 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/10(月) 20:24:21 ID:/XhNErsM
だが断る\(^o^)\

56 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/10(月) 21:41:23 ID:xAyK9HM4
HAPPY! d(^o^)

57 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/10(月) 21:52:33 ID:7dBO99VV
>>53
GJ
こういうホラーチックな話は、好きだな

58 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/10(月) 22:49:33 ID:eLCwaClu
>>53
GJ!!
レクター・ハンニバルを思い出した。


59 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/10(月) 23:25:06 ID:vg+lwlYY
ハードヤンデレはきつい…
ソフトヤンデレがいいな

60 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 00:38:17 ID:iGJirhDP
59を見て「そうか?」とか思ってしまった俺は既に…\(^o^)/

61 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/11(火) 00:45:55 ID:mLomD40f
またまた投稿します、今回は一応男役がショタなのと…カブトボーグを見ながらノリノリで
書いたので、そこらへん注意です。

「爆走!!逆転シューターダイノボーグ!!」

「はあ~…なんでこんな仕事引き受けちゃったんだろう…」
二日酔いでふらふらする頭を押さえて私、小鳩 あずさはバスに乗り込んだ、目的地は海岸沿いにある
イベント会場、舞浜アリーナだ。
勿論遊びに行くのではない、大切な仕事のためにその会場に向かうのだが…どうしても気乗りしなかった。
その理由はただ一つ…私の仕事が漫画家で…よりにもよって編集者から受けた新しい仕事の依頼が児童向け雑誌で
大人気のおもちゃ、ダイノボーグの漫画を描くことで…更に何故か今日開かれる全国大会に選手として出場する事が決定していたからだ。
「ノリで行けばいいのさ、会場で取材がてらに少し遊んで来いって」
何がノリだ、そう思った。
しかしせっかくもらった仕事な分、きっちりこなさないとプロとして恥ずかしいのも事実だ…必死に
改造マニュアルを読んで勉強し、何とか昨日酒で勇気を付けて…今日、二日酔いしながらもここまでたどり着いた…そんな感じだ。
「何が悪かったのかなあ」
そんなことを呟いて窓から見える景色を眺める。数年前、初めて原稿を持ち込んだときに、他に何が書けるのかと聞かれて某ミニ四駆同人誌を
もって行ったのが今にしてみればもの凄くまずかったのかもしれない。
「おねえさん、どうかしたの?」
ふと、自分の横から聞こえた声に振り返る、そこには一人の少年がいた…その子はくりくりした目と少年特有の可愛らしさ
そして元気いっぱいな表情をした…まるで私の理想を体現したかのような少年だった…そしてその腰には、ダイノボーグの
ホルスターが装着されている。
「あ?ううん…ちよっと気分が悪くて…何しろ初めて大会に参加するから…」
「え!お姉さんもダイノボーグするんですか!?すごーい!かっこいい!!」
彼はまるでヒーローでも見ているかのようなきらきらした目で私を見つけてきた…その表情の可愛らしさに私の二日酔いは吹き飛んだ
…可愛いなあ、話をふって正解だったなあ…こんな子に会えてよかった、と私は少しだけ担当に感謝した。
「うん、でももう大丈夫、会場も見えてきたし、お姉さんも緊張してられないもんね!!」
そう、もうバスはアリーナのすぐ近くまで迫っているのだ、おちおち二日酔いはしていられない。
「そういえば…君の名前はなんて言うのかな?同じボーグバトラー、小鳩 あずさとして知っておきたいんだけど」
「僕は流星、三剣 流星!小学四年生です!」
自信満々にその子…流星君は名乗りを上げた、その表情に私の心はとても癒された…ついでにこの子をモデルにして漫画の主人公を
描こうと、ついでにそんな打算的なことも考えた。

62 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/11(火) 00:47:25 ID:mLomD40f
「爆走!!逆転シューターダイノボーグ!!」②

会場に入って小学生学生達の軍団の中でゼッケンを付けると凄まじく恥ずかしかったが
それでも取材をしなければしかたない、そう考えて、私は恥を忍んで会場で絶叫した。
「行きなさい!!ゾルダートメガテリウマー!!」
「いっけー!!ステゴライザー!!」
何でいちいちぶつかるたびに叫ぶんだろう、そんなことを考える…そもそもこのオモチャ
ダイノボーグは紙相撲にモーターを付けたようなものだ…いちいち叫ぶな子供よ、そもそも
何で私の機体はメガテリウムなんだ、ようはナマケモノの先祖だぞ…。
そんなことを考えつつも相手の子供のダイノボーグを土俵から押し出して、リーグ戦で順調
に勝ち進んでいく…気がつけば私はブロック戦に突入して、Aブロックの代表として勝ち残っていた。
(あー、流星君にあいたいなあ、お話したいなあ…) 
そんなことを考えながら会場をうろつく。
「何だよあのお姉ちゃん、つよすぎるよ…」
「でも次の試合の相手…チャンピオンだから…」
そんな呟きが会場のあちこちから聞こえる、チャンピオンが相手とは運がないが…まあ
相手は子供だ、きっと簡単に勝てるだろう。
そう考えながらリングに上がる…その先には。
「お姉…ちゃん?」
「え…流星…くん?」
驚いた顔の流星君がいた、どうやら彼がチャンピオンだったらしい…私も同じように驚く
…しかし、驚く彼の顔を見るとある考えがわいてきた。
(この子…泣いたらどんな顔するんだろう?)
そんな思いを抱きつつも、ゴングの音と同時に私はリングにダイノボーグを放った。
「…くっ!!いけえ!ゾルダートメガテリウマー!!」
「…負けない!行くよ!!ティラノロート!!」
流星君はそう言うと同時にダイノボーグを放った、彼の使う機体はバランス型だ
一直線で私に向かってくればパワー型のこの機体の力には押し出しで勝てるはずがない…そう思っていた、が。
「いまだ!!レジェンドロジカルサイコストーム!!!」
どがあん!!と。
私のダイノボーグはあえなくリングアウトした…さすがチャンピオン、必殺技を持っているとは思いも寄らなかった…。
「お姉さんゴメンね…」
「ううん、大丈夫だよ…それよりさ、今度もっと勝てるような方法…私にも教えてくれるかな?」 
「うん!いいよ!!教えてあげる、お姉さん強いからすぐに僕を追い越せるよ!!」
とりあえず試合には負けたが取材結果は上出来だったのでよしとしよう、それに…こんな可愛い少年とも知り合えたのだ、
きっとこれがいい出会いになるに違いない…。
そんなことを考え、私はできるだけ汚くないような、さわやかな笑顔を浮かべた。それに合わせるかのように流星君も
にっこりと笑顔を浮かべた。


63 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/11(火) 00:48:22 ID:mLomD40f
「爆走!!逆転シューターダイノボーグ!!」③

「それでね、今日学校でね…もぐもぐもぐ…」
「こーら!あわてないの!食べたかったらまた頼んであげるからね」
それから一月が過ぎた、その後流星君とケータイの番号を交換するまでの
関係にこじつけた結果、彼は意外にも私の近所に住んでいる事が判明、原稿が終わった
あとや暇なときはこうしてしょっちゅう遊べるような関係にまで進展していった。
喫茶店で無邪気に好物のチョコパフェを食べる彼を見るだけで心が癒された、更に普段
の生活がどうだ、あの先生が嫌いだなんて話をしてくれているといったあたりは本当にたまらなかった…。
可愛い、もう食べてしまいたいくらいに可愛い…ああでも、この子にとっては、私はただのやさしい
お姉さんどまりなんだろうなあ…なんて、そんなことを考えると寂しくなった。
「ねえねえ、あずさお姉さんのほうはどうなの?漫画のほうは終わったの?」
「うん!今日早速原稿を上げてきたんだ!だからこうして流星くんと遊べるんだよ」
「やった、じゃあまたボーグバトルしよう!」
こうしていつまでこの子は私と遊んでくれるのか、それが一番心配だった、だから漫画の連載の方も
頑張った…そう、この唯一の、二人の接点を切らないために…そしてこのオモチャの人気を出来るだけ
長く続けるために…そして。
「じゃあさっそくお店に行こう!あずさお姉ちゃん!」
この、彼の笑顔を見続けるために…。

64 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/11(火) 00:49:31 ID:mLomD40f
「爆走!!逆転シューターダイノボーグ!!」④

しかし、二人の関係に終わりが来るのも実に早かった、理由は簡単だった…私がバトラーとして目立てば目立つ
ほどに雑誌上での扱いは大きくなり、それが流星君のプライドを…小学生特有の女の子と仲良くすると言う事に対
する抵抗を強めたのだ。
「お姉ちゃんと流星君はつきあってるんだって」
まあきっとそんな感じで語られたのだろう、噂は次第に大きくなり、彼は気恥ずかしさとチャンピオンのプライド
から私を避け始めたのだ。
「お姉ちゃんとはもう会いたくないです、僕にもう話しかけないでください」
そんな手紙をもらっても、必死にそう解釈して自分の気持ちを抑えた、でももうそんな気持ちは長く続かなかった
今まで一緒にいすぎた分、猛彼がいないことに自分が耐えられなくなっていたのだ。
りゅうせいくんりゅうせいくんりゅうせいくん…あいたいあいたいあいたいあいたい…おねえちゃんはもう限界だよ
君がいなくなってから気づいたんだよ、もうお姉ちゃんは君がいなくちゃ駄目なんだよ…お願いだから、何でもするから…戻ってきてよ、流星君…。
「あ…んん…あああ!」
最後に流星君が遊びに来たときに置き忘れていったジャンパー、その臭いをかいで、私は締め切った部屋でオナニーを繰り返していた。

それから数ヵ月後、とうとうダイノボーグのアニメ化も決定したとき、担当からある話が持ちかけられた。
「敵がおなじ小学生じゃつまらないからさ、こう、もっと強い敵を出そうよ、ダイノエンペラーとかそんなかんじの奴、本当の試合の方
にも逆シードで登場させてさ…きっと盛り上がるって…」
ストレス性の不眠のために、目の舌に大きな隈をつくりながらも担当の話を聞いていた私は…ふと、あることに気づいた。
…そうだ、それを使えばいいのだ、そうすれば嫌でも流星くんは…また私を…。
「担当さん!了解しました!!ただし…その企画、私に預けてくれませんか?」
「へ…まあいいけど、どうしたの?」
このとき私はきっと…ものすごい下卑た笑顔を浮かべていたのだろう、でも構うもんか。
わたしは流星くんと一緒にいたいんだ。ずっとそのそばにいたいんだ。


65 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/11(火) 00:50:45 ID:mLomD40f
「爆走!!逆転シューターダイノボーグ!!」⑤

「ホーッホッホッホッホ!この程度、この程度なのかしら!」
「うわーん、ぼくのディノレックスパーダが~!!」
泣き叫ぶ少年に対して、私、小鳩 あずさ…もとい、ダークネス
レックスクイーンは容赦なく勝利、少年のダイノボーグをハイヒールで踏み潰した。
ダークネスレックスクイーン…それが今回私が提案した悪役だった、負けたダイノ
ボーグを容赦なくハイヒールで砕く、ダイノボーグで世界征服をたくらむちゃっちい大人…
もとい恐怖の女王、それが私の流星くんともう一度…このオモチャで遊ぶために考えた配役だった。

「許さないぞ!クイーンめ!!今日こそ僕が倒してやる!!」
「ホーホホホ!そんなことができるのかしら、君みたいな可愛い坊やに!?」
やっぱり子供だ、仮面とボンテージアーマーで隠しているせいもあるのだろうが、意外に彼は
私の正体に気づかずにノリノリで宣戦布告をしてくれた。
しかし、そこに予定外が一つ。
「大丈夫だよ流星、アンタは決勝で私と戦うんだから!」
天乃川姫香…なんだか私が傷心で一月ほど大会に出ない間に現れた、流星くんのクラスの転校生
らしい…年相応にツインテールを結い、流星くんのそばにいながらツンデレな態度をとる姿は…正直スゲエムかついた。
「言うじゃない…じゃあさっそく、行きなさい!ジャックザレオン!!」
とりあえず彼女の一回戦相手の四天王の一人に命令をする、正体は担当な分ある程度命令できるのが
今回の肝だ。
(容赦なくやってよね!)担当に冷たく言い放つ。
「な!何で俺がそんな事!?」
「…あ?…てめえ逆らうのか?ぶっ殺すぞ!!」
「は…はい!!」
多分普段を軽く超えるような気迫がこもっていたのだろう、担当は息を呑んでそう答えた。
その結果、彼女の使うビューティフルスミロダーは担当の獣装甲ダイノボーグ、ビルゲマスター
による捨て身攻撃によってモーター部及び敵を押し出す部分に大ダメージを受け…結果、捨て身で
勝利するも、二回戦の私との対戦であっけなく敗退する羽目になった。
「いやあ!!やめてえ!!わたしの!私のダイノボーグが…いやあ!あああああああ!!!!!」
グシャリ!と音を立てて彼女のダイノボーグは砕け散った、私はこれ見よがしにそれを何度も砕く
!砕く砕く砕く砕く!!!!よくもお前は…よくもお前は流星くんを!!許せない許せない許せない!!!
そうやって流星くんのことを敵視するフリして!知ってるんだぞ!しってるんだぞ!!!ゆるさないゆるさないゆるさない!!!!。
「いやあー!!!いやあー!!!」
そう叫ぶと同時に彼女はがくりと倒れた、その空ろな表情を見て私はにっこりと笑う、だって…だって…また流星君が…。
「もう…絶対に許さない!!お前を絶対に倒してやるからな!!クイーン!!」
おこったかおでも、ソウヤッテワタシヲ、ワタシヲ…ミツメテクレルンダカラ。



66 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/11(火) 00:51:58 ID:mLomD40f
「爆走!!逆転シューターダイノボーグ!!」⑥

それから数試合後、足が痛くなるほどにダイノボーグを踏み潰した後、ようやく決勝戦が始まった。
相手側はもちろん流星くんだ、たった二人でリングに上がるとまるで結婚式か何かのようで胸が躍った
しかしまあ…怒った顔も、こんなにも可愛いんだね、大好きだよ、いや、余計好きになりそうだよ…流星くん、大好きだよ。
「僕はお前を許さないぞ!クイーン!食らえ!クレイジージュラシック!狂い咲きサンダーダーロード!!!」
「許さないの、酷いなあ?りゅうせいくん?」
「え…あずさ…おねえちゃん!?」
流星君が必殺技を放つ瞬間、私は仮面を落として彼の気を一気にそらした、そしてその瞬間、一直線で向かってきた彼の
マキシマムティラノロートは私のクリムラウザーを一気に場外に押し出した。
「決まりましたあ!!勝者!三剣流星ー!!!」
場内から歓声が響き渡る、私は悔しそうに捨て台詞をはいて自分のダイノボーグを踏み潰すと、会場を後にした…もちろん
流星くんには飛び切りの笑顔を浮かべて…だ。
勿論そのあと会場にはチャンピオンの勝利を怪しむ声が響き渡った…まあ大人ならある程度試合にもホンがあるのかと思うのだろうが
子供の世界ではそれは許されないのだろう…そして派手派手なメイクを落とし、地味な顔で流星くんの様子を見に行ってみることにすると
…チャンピオンの控え室ではぱちいん!と派手な音を立てて、彼があの子…姫香ちゃんに顔をはたかれているのが見えた。
すかさず私はそれを止める、空ろな顔で涙を流し、裏切り者と叫んで流星くんをにらみつける彼女は…見ていてとても愉快だった。
「負けを認められないのは恥ずかしい事よ…そんなんじゃあ誰かを好きになる資格はないわ」
「…う…うわあああああああ!!!」
そういって泣き叫ぶと、彼女はどこかにむかって走り去っていった。
そして今にも泣き出しそうな顔の流星君を見つめる、その顔は私の心の中の加虐心を十分に満たしてくれた…。
そう、ここまでは計画通りだ、後はどうことが運ぶのか…うふふふふ、あははははははは!!!


67 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/11(火) 00:53:12 ID:mLomD40f
「爆走!!逆転シューターダイノボーグ!!」⑦

その夜、打ち上げもそこそこにマンションに帰って原稿のラフを書いていると流星くんからのメールが届いた
…よかった、私のアドレス消してなかったんだ…おねえちゃんは嬉しいなあ…。
「今夜、公園で決着を付ける」
簡素な言葉だけのメールだけど、それでも凄く嬉しかった…彼からもらった初メール、いや、人生で始めて
自分に好意を向けてくれた男性からのメールだ、しっかり保存して大切に取っておこう。

そして私は公園にたどり着いた、そこには簡素なステージをセットして、ダイノボーグを持って待ち構える流星君がいた。
「お姉ちゃん…僕が勝ったら姫香に謝って…そしてもう、僕の前に現れないで!!」
「相変わらず可愛いねえ、流星くんは…じやあね、もしお姉ちゃんが勝ったら…一生、お姉ちゃんの言う事…
聞いてくれるかな?」
そういって彼を見つめて笑顔を浮かべる…やっぱり、お子様はそんな事いわれたら怖いのかなあ?流星くんは
唇まで青ざめている…寒いのかな?ならはやく暖めてあげなくちゃ…うふふ。
「ボーグファイト!ゴー!!」
二人が叫ぶと同時に、二体のダイノボーグが投げ込まれた、マキシマムティラノロートは一気に私の新型ダイノ
ボーグ、レプテライダーに衝突して…そのまま横転、一気に場外に押し出された。
突然のことに何が起こったのかわからず、流星くんは立ち尽くす…そして数分後、彼は絶叫した。
「…うそだ、うそだ…うわあ、ああああああああああ!!!!!嫌だ!嫌だあああああああああ!!!」
「嘘じゃないよ…うふふ、うふふふふ…君はもう無敵のチャンピオンじゃないんだよ…じゃあまず最初のお願いは…」
ぐしゃり、と小気味いい音を立てながら私は彼のダイノボーグを踏み潰した。
「もうこのへんなオモチャで遊ぶのやめて…おねえちゃんの犬になってもらおうかなあ?」
「う…うわあああああああ!!!」
今までの栄光を奪われた分、敗北と言う現実を直視できないのか…逃げ出そうとした流星くんの足に足払いを決めると
私は彼を押し倒した、いやしかし簡単なものだな、パーツを鉛で重くしておけばこうも押し出しづらくなるとは…でもコレ
ばれたら一気に人気も下がるだろうなあ。
「いやだよ、嫌だよお姉ちゃん!!止めてよ!おねがいだから!!!」
「やだよ…やだやだやだやだやだやだ…もうおねえちゃんは我慢しないんだよ、君が欲しいんだよ…ん…ちゅ…」
流星くんの体をがっちりと押さえ込んで、私はその唇を奪った。
「ん…むう…ぷはあ…」
すっかり抵抗する力を失った彼を縛り上げると、私は彼をそのまま担ぎ上げて家に持ち帰った。そうだ、彼をじっくり
家で暖めてあげなくてはいけないのだ…そう、じっくりと。うふふふふふふ…。


68 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/11(火) 00:54:27 ID:mLomD40f
爆走!!逆転シューターダイノボーグ!!」⑧

「いひぃ!や!ああああああ!!!!もう許してぇ!おねえちゃああん!!」
「ん…だーめ、りゅうくんがちゃーんと誓ってくれない限り…やめないんだからね…ぷはあ!」
持ち帰った流星、いや、りゅー君の服を全部剥ぎ取ると媚薬をたっぷり飲ませて…そのままフェラ攻め
を繰り返した…そう、誓いの言葉を言わせるために…。
「でもぉ…怖いよぉ…奴隷なんて…むち打ちとか…いやだよお…」
「大丈夫、お姉ちゃんが可愛いりゅーくんにそんなことするはずないでしょう?お姉ちゃんはりゅーくんが
可愛くて仕方ないから…もしも言う事聞いて…誓ってくれるのなら、もうこんなふうには苛めないよ?欲しいものは
なんでも買ってあげるよ?行きたいところに連れて行ってあげるよ…だから…」
りゅーくんは渋った挙句、ついに快感に耐え切れなくなったのか…ようやくその言葉を口にした。
「ん…は、はいい…僕は…三剣流星は…もうダイノボーグなんかで遊びません…僕は…ぼくは、もうずーっと、いっしょうがい…
あずさおねえちゃんの…奴隷として生きていきますぅ…だからあ…」
「はい、よく言えました…それじゃあさっそく…んん!ん!!」
私はりゅうくんのモノを手であそこにあてがって…一気に騎上位でのしかかる。
「ひい!あ!!!あああああああああ!!!」
彼はためにためていた精液を一気に放出して…私にしがみつくと、そのまま果てた。
「ふふふ…愛してるよ、愛してるからね…もうずっと、放さないからね…流星くん…ふふふ
ふふふふふ…」
彼の寝顔にキスをして、私は笑った。

その後日、流星と共に失踪してしまったあずさのマンションで最終話の原稿を発見した担当は
泡を吹いて失神したと言う。
最終回では主人公が敵…クイーンに負けて制奴隷にされるまでの過程が全てねちっこく、という
かリアルそのものな内容で書かれていたという。

fin


69 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/11(火) 00:56:36 ID:mLomD40f
以上です、ノリで書きました、後悔はしておりません、それでは。

70 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 08:26:41 ID:JRh/pXcs
ttp://www.edge-records.jp/title/nemurenai/02yandere.php

71 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 08:45:36 ID:cSDaspeL
>>70
俺の不眠症もようやく治りそうだ。

72 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 09:13:56 ID:p/XJ06zZ
流星と聞いてメタルダーしかでてこないわ

73 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 09:15:16 ID:tz7Xr0f9
>>69
GJっす

このお姉さんに犯されたい俺は異端

74 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 10:22:37 ID:JRh/pXcs
流星と聞いてスパロボのリュウセイ・ダテを思い出す俺は異端

75 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 10:42:22 ID:CwLLoKIq
このスレって既存小説のキャラクターを使った小説でも投稿おk?
(具体的にはハルヒの朝倉涼子)

76 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 10:55:57 ID:tLR1oZeH
二次創作はそのキャラのスレに投稿した方がいいぞ
ハルヒのスレならある

77 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 10:56:34 ID:CwLLoKIq
>>76

あり。そっちにいってみる。

78 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 13:04:01 ID:Q8IMpLTd
>>74
ロックマンを(ry

79 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 16:38:35 ID:au5dcblj
VIPの新ジャンル「独占されたい欲」ってのがいい感じ

80 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/11(火) 22:08:09 ID:Qg1NFOHH
VIPナツカシス。最近は厨房の出会い系掲示板になってしまってみてないな~。

81 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/12/12(水) 02:28:09 ID:NuCZcnMd


82 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 04:40:09 ID:buAg1Gep
この会話も十分厨臭い

83 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 12:17:07 ID:hUh19mew
お姉さんに犯される流星くんうらやましいなぁ…

84 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 12:38:59 ID:zEWlfgDu
流星と聞いて、剣(ツルギ)流星を思い出す俺はもっと異端

85 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 13:40:19 ID:H5YFd3Vp
>>82
って指摘してる時点でおまいも厨臭い

以下∞ループ

86 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:21:03 ID:Fph0owpB
鏡の向こうの自分は、自分と同じ顔をして、自分と同じ行動をする。
私が笑えば笑うし、私が泣けば泣いて、私が怒れば怒る。
私と同じ顔をした私は、私のようで、私ではない。


エントランスで倒れていた私を助けてくれたのは、同じ棟のポスドクの先輩。
私もよく知っている人で、こーたと先輩は、同じ少林寺拳法のクラブで先輩とOBの間柄でもある。
女性の悲鳴を聞いて駆けつけてきたところ、争っていた二人のうち一人が自分に気づき、荷物を
持って逃げたのだと聞かされた。
確かに、私の荷物は、全て、なくなっていた。
突き飛ばされた時に打ち付けた体が、ズキズキと痛む。

慌てて先輩に事情を話し、先輩の携帯で家に電話をかけてもらう。私達の家が徒歩10分だった
としても、その10分が惜しかった。
なのに、電話の呼び出し音はむなしく鳴り響くだけ。時間から考えて、瑞希はもう家についている
はず。そして、彼女は家の鍵を持っているから家に入れるはずだ。
「水樹ちゃん、行こう。もしどういう状況だったとしても、電話に誰かが出る確率は低いかも
しれない」
「でも、先輩、うちはオートロックなんです。鍵は瑞希にとられたし、もし、こーたが開けて
くれなかったら、私達、入れません。管理会社もこんな時間じゃ連絡とれないし」
瑞希。もし、こーたに何かしたら。許さない。
でも、どうしたらいいの。私に何ができるの。こんなにも無力でどうしようもなく馬鹿な私。
声が震える。体がガタガタを音を立てて揺れる。焦燥感と恐怖で立っていられない。
そんな私の肩を、先輩は強く掴んだ。


「じゃあ、警察だ」



87 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:22:13 ID:Fph0owpB
「え?」
……警察?先輩の言葉が一瞬理解できなくて、思考が停止し、体の震えまで
止まった。
呆然と、先輩を見上げる。
「先輩、そんな、警察なんて、そんなオオゴト」
「水樹ちゃん、何を言ってるんだ。これはオオゴトだぞ」
先輩は、私の肩を掴んだまま、もう一つの手で私が握り締めている携帯をゆっくりはがした。
低い声で、子供に言い聞かせるように諭す。
「身内のことだからためらうのはわかる。でも、君は襲われて荷物を奪われているんだ。これは立派な 犯罪だぞ。それに、君の妹さんは、鍵を使って家に侵入するだろう。凶器だって持っている。
もしかしたら浩太に危害を加える可能性だってあるんだ」
「あ…でも、でも…」
「いきなりのことでパニックになるのはわかる。俺が連絡するよ。待っててくれ」
先輩は、携帯を操作すると、耳に当てる。そして、安心させるように笑って、余計なことを言った。
「浩太だってうちのクラブの主力だ。殺されることはないだろう」
「こ。ころ…」
こーたが、瑞希に、殺される。そうだ。例えこーたが武術をやっていても、寝ている間に縛られて
しまったら、叶わない。
違う。瑞希はこーたに恋しているのだから殺さない。絶対に。

本当に?
当たり前だ。瑞希は私と同じなのだから、私と同じように考えるはず。私はこーたを殺そうと思った
ことなど…。

先輩が警察としているのであろう緊迫した会話が、すうっと遠くなった。
自分のものにならないのなら、殺してしまえばよいと、思ったことは、本当に、なかったか。
ソファーで無防備に眠っているこーたを自分だけのものにするために、二度と目をさましてほしく
ないと願ったことは、本当に、なかったか。
二人共に生まれ直せるよう、全てをリセットしたいと思ったことは、本当に、なかったか。


88 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:23:09 ID:Fph0owpB
「あ…あああっ!」
体を衝撃が駆け抜ける。見たくない悪夢と認めたくない記憶、二つが入り混じって私を突き動かした。
行かなきゃ!こーたを助けなきゃ!こーたが殺される!
私は、はじけるように駆け出す。
「はい…あああ、こらっ!」
しかし、警察と話している途中だった先輩が、私の体をつかんで止めた。
必死でもがくけれども、瑞希一人でさえ跳ね除けられなかった私が、体育会系の先輩の腕から逃れ
られるわけがない。
「は、はい。できるだけ早くお願いします。たちの悪いストーカーなので。はい。…水樹ちゃんっ!」
電話を切った先輩が、空いた腕で、私の頬を張り飛ばした。痛みと苦しみとぐちゃぐちゃの感情が、
出口なく私の中で吹き荒れる。わけのわからなくなった私は、立ってさえいられなくなり、
その場に崩折れた。
勝手に目から涙が出てきて、たまらずしゃくりあげる。
「もう少し冷静になってくれ。君が行ったところで、一体何ができるんだ?」
「あ…あ…ごめんなさ…」
先輩は、私から離れ自転車にまたがると、厳しい声で私に言った。
「わかったら、ここでおとなしく待っていてくれ。男二人なら、女性一人を取り押さえられる。
でも、君がいたら、邪魔だ。守らなければならないだけ、邪魔になる。本当に浩太のことが
心配なら、このままここで無事なままでいてくれ。…A204に刈屋がいる。そこで待って
るんだ」

私の返事を聞かず、先輩はそのまま自転車で走り去った。
私はただ、何もできず、その場にしゃがみこんで、先輩を見送った。


89 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:23:53 ID:Fph0owpB
警察が素早く動いてくれたのは、はっきりと先輩が言った訳ではないが、クラブのOBが警察に
いたのと関係あるかもしれない。警察が家に入るにあたっては、私の承諾があったから、早かった。
こーたは、警官二人と先輩が家に入るまで、眠っていたというのだから、大物と言うか、なんと
いうか。
瑞希は、こーたのベッドに入って一緒に眠っていたらしい。あっさりと取り押さえられ、高崎家
へと帰されたという。
先輩の冷静な判断のおかげで、大事に至らず、素早く事件は解決した。


「水樹、心配、かけたね」
俺はなにもしてないけど…。と照れくさそうに笑いながら、こーたは私に言った。
私は、ただうつむいて、何も言えなかった。
私が何もできなかったせいで、瑞希に荷物を奪われて、こーたを危険にさらした。
こーたの身に何もなかったのは、先輩の冷静な判断のおかげで、私一人だったらどうなっていたか
わからない。
こーたを守るどころか、ただ、蚊帳の外で、泣いていただけ。
なんて無力で馬鹿でどうしようもない私。こんな私なんて、いない方がこーたのためかもしれない。

「でも、水樹に何もなくてよかった。これからは遅くなったら俺を呼ぶとかしてくれ。迎えに行く
から。研究室に一人で残る時は、鍵をしっかりかけてくれ」
涙が出てくる。こーたが心配した様子で私を見る。ああ、今ショックを受けて大変なのはこーた
なのに、私のことを第一に心配してくれるなんて。なんて幸せなんだろう。
「ありがとう。本当にこーたは優しいね…。ごめんね、お姉ちゃんなのに、こーたを守れなくて」
「水樹のせいじゃないよ。水樹が無事でいてくれることが一番大事なんだから」
こーたの笑顔。部屋に戻っても、一日中私は幸せなままだった。
あまりに幸福を感じすぎて、卒倒しそうになる。


90 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:24:37 ID:Fph0owpB
でも、瑞希のことを思い出した瞬間に、その感情は逆のベクトルへと噴出した。
どろどろと渦巻く怒りと憎しみが、臓腑を焼く。
私と、代わる?こーたを、守る?なんて馬鹿なことを言うのだろう、あの子は。
しかも、こーたと一緒に寝ていたなんて、何を考えているのだろう。
そんな方法でこーたが守れるものか。
瑞希は、こーたと一緒になりたいだけだ。でも、こーたは瑞希なんか、姉なんかと一緒になる
わけがない。
こーたは、普通に恋をして、普通に結婚して、普通にお父さんになって、普通の幸せを掴むの。
それを見守るのが、姉ってものでしょう。それを望むのが、姉ってものでしょう!!
私はそれを望むことができる。瑞希にはできない。だから瑞希はこーたの側にいてはいけない。

本当に?
あの日、私を襲った悪寒が、もう一度背筋を駆け抜けた。首を振る。
当たり前じゃない。私は姉。こーたの姉なんだから。
こーたの幸福こそ、私の望み。


私は役立たず。私は無力。でも、今度こそ、絶対に、何があっても、こーたを守り抜く。
どんなことをしてでも。
そう、どんなことをしてでも。


91 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:25:27 ID:Fph0owpB
でも、私一人がどんな決心をしても、世界は何も変わらないのだ。
そう、私一人の願いなんて現実の前には無力で、誰一人動かせないと言うことを、私はすぐに
知ることになる。


「水樹、父さんと母さんがこっちに来ることになった」
「え?どうしたの?」
「昨日、電話で相談した」
「…何を?」
夜ご飯を食べる間中、こーたはずっと暗い顔をしていた。頑張って盛り上げてみたけれども
嫌な予感はしていた。
食べ終わり、ごちそうさまを言った後、言いにくそうにこーたが切り出した。いい話であるわけ
がない。
こーたの顔が強張っている。私の顔も強張っていく。


「昨日、高崎家から、俺を瑞希の婿に、という申し出があった」


宙に浮いていた手を膝に置こうとして、距離感をどうして間違えたのだろう、机の角に思い切り
手をぶつけてしまった。
派手な音を立てて机の上の皿が一瞬、踊り、その後はただ、静寂だけがその場を支配した。

92 名前:合わせ鏡 ◆GGVULrPJKw [sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:26:08 ID:Fph0owpB
以上です。
今回はつなぎなので、ヤンデレ分が少なくてごめんなさい。

93 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:28:49 ID:H5YFd3Vp
GJ!

94 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:31:36 ID:hUh19mew
ダイノボーグの健全な展開

三剣少年敗れる 貞操の危機! その時

「待て!俺が相手だ!」

そこに謎の少年登場
少年の使うドラゴンロートが重りをつけたレプテライダーに圧勝
少年「アントラースラッシュ!」
あずさ「そんな!重りをつけ…んぐ…!」

「やっぱりな…ぐらついていたからまさかと思ってたが…
大人のくせにちゃんとばれないようにできないのか?
このショタコンババァ!」

あずさ「…!!覚えておいで!」
お決まりの台詞をはいて去っていくあずさ
流星「兄さん…そうでしょ!舞雷兄さんなんでしょ!…助けてくれてありがとう…」

舞雷「勘違いするな…
俺はお前を倒すために日本に帰って来たんだ!」

流星「そ、そんな…」

続く

95 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:32:43 ID:hUh19mew
次の日、近くのおもちゃ屋で流星と舞雷の兄弟対決

流星「兄さんのドラゴンロートはパワー型!
バランス型のマキシマムティラノロートが圧倒的に有利なはず!」

舞雷「甘いな…流星…
これを見ろ!」

流星「!ドラゴンロートに鎧が…!」

舞雷「見たか!このドラゴンロートは鎧を装着して
アーマードドラゴンロートになり超バランス型なる!

いけ!アーマードドラゴンロート!アントラースプラッシュ!」

流星「そんな…!僕のマキシマムティラノロートが…!」

舞雷「これはまだほんのお遊びだ…
世界大会で待っているぞ流星…!」

続く

96 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:35:38 ID:hUh19mew
世界大会で舞雷がアメリカ代表だと知る流星は日本代表になり
決勝でなんとか勝利
しかしそこにレプテライダーゾンビを持ったクイーン登場流星を圧倒

クイーン「さぁ…りゅーくん…私のものになってぇぇぇ!」

舞雷「流星これを使え!」
舞雷がアーマーパーツを投げる
アーマードティラノロートになりレプテライダーゾンビに勝利

兄弟は和解するのだった
続く

97 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:36:29 ID:hUh19mew
orzマジですんません…

98 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:47:26 ID:hUh19mew
舞雷が不治の病に冒されているのを知った流星は
兄と失った時間を埋めるように過ごすがそこに三度クイーン登場

舞雷がドラゴンロートでまたも新型のサタンレプテライダーに負ける
そして舞雷は無理をして死亡

流星「にいさぁぁぁぁん!」

怒り狂う流星はアーマードティラノロートで挑むが負ける

そして失意の流星は仲間の励ましにより
大破したドラゴンロート ティラノロートを合体させたダイノロートでクイーンもといあずさとの最後の決戦に挑むのだった

続く

99 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:48:24 ID:hUh19mew
あずさとの最後の決戦

流星「もうこんなことやめてよ!あずさお姉ちゃん!」

全員「な、なんだってぇ!」

あずさのサタンレプテライダータロスに究極のダイノボーグ
アルティメットダイノロートの必殺技グランストライカーが命中、勝利

あずさ「どうして!?ど
うしてりゅーくんは私のものになってくれないのぉ…」
流星「ごめん…お姉ちゃん…
僕が避けるようにしたばっかりこんな…!」
流星の必死の説得であずさヤンデレ浄化
姫香とハーレムエンド

終わり

100 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 19:49:56 ID:hUh19mew
すいません すいません…
どうしても書きたかった…勝手に話作って許して下さいorz

もはやヤンデレSSでもないし…

101 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 20:00:16 ID:9TGs/xJO
本物のカブトボーグばりに読んでて頭痛くなったわ!!wwww(誉め言葉)


102 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 20:02:37 ID:hw0TBWGF
>>92
こ……これはテラGJ!
wktkが止まらないぜ、水樹ガンガレ!



アータタタタタタタタタタタタタタタタタタ!!!!!!
.:∧_∧:ハゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥアゥ
∧剛∧ :(Д`;iill)←>>100
( ・∀・)σσσ   つ:
(っ  三σσσσそ ヽ: チンチンチンチンチンチンチンチン
して_)σσ:(_,ノw(_):

独  指  百  烈  点


ネタはいいがタイミング悪すぎだろw

103 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 20:13:30 ID:hw0TBWGF
>>100
てかよく考えたら勝手に改変はマズいだろ。
せめて作者さんに許可取ってから書きなさい(`・ω・´)

104 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 20:53:19 ID:hUh19mew
そうっすねorz
すみませんでした…

105 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 21:20:24 ID:hw0TBWGF
>>104
次はその才能をいかしてオリジナル作品を書けばいいのさ!

106 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/12(水) 21:49:51 ID:Ze6NPKjf
ヤンドジってこのスレだっけ?

107 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 00:06:13 ID:llb0U9qX
>>106
前スレて゛投下されてるから多分合ってる




リッサ氏の埋めネタは寸止めでしょうか?
できるなら完結させて欲しいです。

108 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 00:22:17 ID:gx42wXL2
今日会社の先輩に「ヤンデレって知ってる?」聞かれた
咄嗟に知らないって答えたけどヤンデレもメジャーになったな…

109 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 01:04:33 ID:g1Qhb9Ww
>>100
無雷www あんたロックマンやってるなww

110 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/13(木) 01:43:39 ID:Ehhjl25M
>100
拝見させていただきましたがものすごく面白かったです。殆どノリと
勢いで作ったような作品だったのに、このような番外編を作っていただけて
うれしかったです。本当に感謝します、どうもありがとうございました。
…とまあそんな感じなのでお気になさらないでくださいね、ちなみにロックマン
はよく解らないですが、自分の大好きなジュウレンジャーネタが出たときは同人の相方か
知り合いの仕業かと思ってかたっぱしから聞いてみたくらいです。
>107
自分もそろそろ貼らなくてはなと思ったので、今から残り分を貼らせていただきますね


111 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/13(木) 01:55:35 ID:Ehhjl25M
それでは貼らせていただきます、ダイノボーグとはノリが違いますがあしからず。

ヤンデレ観測者③

やはり世の中は金と地位なんだろうか…暗がりでもよく生える聡明そうな顔のメイドさん…こんな人を
そんな簡単にも雇えるなんて…なんてうらやましいんだ、と私は不謹慎にもそんなことを考えていた…。
「二人でいるときは本当に幸せでした、私ってドン臭いからよく先輩メイドさんに苛められたりもしましたけど
…そんなのも全然苦にならなくて…でも」
少し彼女の声のトーンが落ちる、どうやら話は核心に迫ってきたようだ。
「幸せは長くは…続かなかったんです」
「あの日、私が雇われて一年ぐらいして…ようやくご主人様は私を…夜に、部屋に呼んでくれたんです…私…うれしくて
…初めては、とても痛かったですけど…それでも、私…嬉しかったんです」
話終わると同時にぐう、と彼女のお腹がなった、恥ずかしがる彼女に私は無言で夕飯用に買っておいたタマゴサンドを差し出した。
「…はむ…ありがとうございます…」
「いえいえ、お気になさらずどうぞ…」
しばし彼女は食事を続け、一息をつくと話を続けた。
「でも、その日からだんだんご主人様はやつれ始めて…日に日に痩せこけていったんです…元々病弱な人だった分、心配はしていた
のですが…最後には仕事も出来なくなって、山奥のお屋敷で、私と数人の使用人を引き連れて隠居生活をするようになって…」
彼女はぽろぽろと涙を流す、散々世知辛い人生を生きていた分、せっかく手に入れた幸せが壊れたと言う事は…未を引き裂かれる事
よりも辛かったのだろう。
「最後に彼はずっとわたしに謝ってました、妹と君を重ねてしまってすまなかった、って……ご主人様の初恋の人は血の繋がっていない
妹さんで…禁断の恋が妹さんの早逝で実らなかった分、容姿の似た私を、せめてもと思って、抱いていたって…ふふふ、あはははは、そんなこと
言わなくても、よかったのに……はははははは」
聞いていてとても辛い話だった、久々に胃が痛くなる…しかし、多分彼女がここまで私にこの話をしてくれていると言う事は…私にこのことを
話すことでなにかをはらす事になるのかもしれない…そう、私が一生好かれることはないであろう。人を愛する事で一線を飛び越えた少女たちの…
その叫びを聞いてあげることで彼女たちが癒されるのなら、何かの踏ん切りがつくのなら…ある意味この観測も意味があるのではないか…なら、ここで
更にその話しの続きを聞いてあげるべきだ、胃の痛みをこらえて私は必死にそう思った。 

112 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/13(木) 01:58:55 ID:Ehhjl25M
ヤンデレ観測者④ 
「それでその後は…どうしたんですか?」
「色々調べました…ご主人様の死因と、ご主人様の周りを取り囲む状況を…結果、死因は毒殺で…
犯人はメイド長と…ご主人様の両親と、ご主人様の遺産と保険金目当ての親戚筋である事が解りまして…
私、やるせなくなって…ご主人様の、いいえ…彼の墓を掘り起こしたんです…だって酷いじゃないですか?
そんな人たちが作った墓の中で、偽りの涙を流されて冷たい土の中に閉じ込められてるんですよ?そんなところ
にいるのなら…私が助けなくちゃ、って…私と同じ、あんな金ごときで…家族に捨てられて、命も奪われた
可愛そうな彼を、せめて私が助けなくちゃって…」
「そうして彼を助け出して…今はこうして、きちんと防腐処理して、剥製にした彼と二人で復讐の旅に出てるんです…
うふふ…もうこれで、永遠に、墓穴の中でも二人は一緒なんですよ」
そう言うと彼女はいとおしそうに…その、彼の入っているであろう死体袋を撫で回した。

113 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/13(木) 02:08:16 ID:Ehhjl25M
ヤンデレ観測者⑥

そうか、それで血まみれだったのか…私は頷くと、自分の分である缶コーヒーを飲んで一息ついた。
「それで…首尾の方は」
「ええ…もうそれは、常にできるだけ急所ををはずして、苦しめて惨めに殺してやったのですが…
あと残り一人がどうにも…警戒を強めているようで…」
そういうと彼女はポケットに入れていたものを見せた。彼女の手に握られていたのは古びたコルト
ウッズマンのロングバレルバージョンだった…。
「大勢のボディーガードを相手に…これ一丁でどこまでいけるのか…」
装備は拳銃一つのみ…確かにそれのみで大勢のボディーガードに囲まれた復讐相手を殺すのは大変
なうえに、精神的にも不安なのだろう。
…なら仕方ないな、協力してあげるとするか。
「コレ、少ないですけど使ってください…」
そういうと私はバッグのポケットから柄付手榴弾を二つほど取り出して渡した、この前やはりここで
知り合った「魔物と戦える、彼氏を食べてしまった少女」が私にくれたものだ。
何でくれたのかわからない上にちょうど持て余していたのだが、必要な人がいるのならその人にあげ
るのが一番だろう。
「…いいん、ですか?」
「ええ…これはあなたにとって必要なものでしょうし…それに、貴方が死んでしまったら…またその
彼氏と…今度こそ永遠に引き剥がされてしまいますからね」
「…ありがとうございます、ありがとうございます…」
彼女はぽろぽろと涙を零すと何度も何度もお辞儀をした。
僕の手を握る彼女の手は冷たく、血なまぐさく…そしてかさかさに荒れていた。
本来ならとめてあげたかった、引き止めてあげたかった。
でも彼女はもうその未来を、死体袋に入った剥製と、握った拳銃と共に放棄し
てしまったんだろう…それが何より悲しかった。
僕はそれからもう少し彼女と話をすると、その場所を後にした。
彼女は僕の姿が見えなくなるまで、手を振っていてくれるような気がした。

114 名前:リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] 投稿日:2007/12/13(木) 02:21:24 ID:Ehhjl25M
ヤンデレ観測者⑦

数日後、急いでアパートに帰ると玄関先に彼女の持っていたウッズマンが、ホールドオープンしたままの状態で置いてあった。
きっともう、使う必要はなくなったから…多分そういう意味なのだと僕は思った。
文鎮代わりのそれの下に置かれた…南の島の写真と、ありがとう、二人はここにいます…そのうち、生きていればまた…と書かれた
文を見て、私は…そこまで思われているそのご主人様がとてもうらやましかった…。
ああ、いつか私もそんな目にあってみたいものだと。
そして、彼とやっと安住の地にたどり着いて、幸せそうに微笑む彼女の姿を想像して…私は少しだけ泣いた。

そしてそれから一年が過ぎたが、まだ私の前に私を愛してくれる素敵な女性は現れてはいない、しかし相変わらず
アパートの前のバス亭には、一線を越えた女性達が現れて続けていた…。
「と、いうわけで…あの人を振り向かせるために、このバトルロワイアルゲームに参加したんです…なのに
ゆーくんは振り向いてくれなくて…大変だったんですよ、40メートルもあるロボットに乗ってエイリアンと、ほかの子達と
戦うのって…しかもあと二人倒せば全ては終わるっていうのに…あの妹、あの妹…絶対いつか殺してやる殺してやる殺して
やる!!!」
「あなたは…そう、とっても素敵ですねえ…自分の命も、人の命もかけて彼のために戦えるなんて…その彼氏がうらやま
しいくらいだ…」
たとえそのロボットの攻撃で、私のアパートがぶち壊されても…バス停だけは偶然に残り…そして何故か、そこに私が住み
着いていても…彼女たちが途絶える事はなかった。
ああ誰か、早く素敵なヤンデレ女性に出会いたい…。

FIN


115 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 07:04:26 ID:gOVOOWV3
GJ!
まさか感想もらえるとは…
全くヤンデレSSでもなかったのに寛大さに感謝です…

116 名前:名無しさん@ピンキー[saga] 投稿日:2007/12/13(木) 08:19:34 ID:A6Hojqiy
GJっす!

この傍観者にヤンデレの神の御加護と幸あれ

117 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 12:24:21 ID:LGoO6KuO
遅ればせながら
>>92GJ!
水樹と瑞希、全く引く気がなさそうな二人の戦いがイイ。

>>114乙です
前スレが中途半端だったんで気になってましたw

118 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/13(木) 15:20:04 ID:JipJiSAf
>>92
今回も面白かったです。タイトルの通り合わせ鏡のような二人のヒロインが、主人公を
取り合う……ヤンデレ好きには堪らないシチュです。
それにしても瑞希は今回の一件でほぼ確実に前科者になっただろうに、彼女の両親の意図は……?

119 名前:きゃの十三 ◆DT08VUwMk2 [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 01:30:54 ID:FFoatSrY
投下します。

※本作は、『男のヤンデレ』が登場します。
お気になさる方は、NGワードをお使いください

120 名前:【後・お見舞い】 ◆DT08VUwMk2 [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 01:32:32 ID:FFoatSrY
「ふぅ~ん、誰かの視線を感じるねぇ」
放課後の帰り道、同じクラスの南条が『最近、誰かに見られてる気がする』という相談してきた。
なるほど最近、南条が顔色が悪いはそのせいだったのか
「お前、疲れてるんだよ きっと休めばその視線を感じないさ」
僕は、月並みなアドバイスをした。
「…俺もそう思ったんだけど、どうやらストレスとかとは違うみたいなんだ」
そうだろうな。その視線の主は、ストレスから来る幻覚などではない。
なぜそう確信できるかというと僕は、その視線の主を知っているからだ
僕がその視線の主を知ったのは、2ヶ月前のことである―――


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

「森野くん、ちょっと次の時間に使うボール持ってきてくれる」
っと僕は、休み時間が始まると同時に逃げ出した体育委員の南条の役割を後藤さんに押し付けられた。
やさしい僕は、後藤さんの命令に従い、ボールのある倉庫の鍵を取りに体育教務室へ向かった。
「ちわーっす、倉庫の鍵を取りに来ました」
…誰もいないようだ。っと中に入ろうとしたら机の影に人影があった。
「誰かいるんですか?」
「も・森野じゃないか!どうしてここに!?」
そこにいたのは、科学の大月先生だった。科学の先生がなんで体育教務室にいるんだろう?
「先生こそなんでここにいるんですか?」僕は、大月先生に近寄った。
よくみると大月先生は、片手にジャージを持っている。
さらによくみるとそのジャージは、新任の女教師・山村先生のものだった。
僕は、豚を見るような目で大月を見ると大月は、
「も・森野、これは…あれだ、世の中には色々な愛し方があってな…」っと痛々しい言い訳を言い出した。
こんな変態が学校の教師になれるなんて世も末だ
これ以上、この男の見苦しい言い訳など聞きたくないので
「わかりました…その行為もまた人を愛す方法なんですね」
「わかってくれたか森野!!お前は、本当にいい奴だな!!」
僕は、「では、ごゆっくり」っと大月に言ってドアを閉めた。
体育教務室の中で何かをしゃぶるような音が聞こえるが聞かなかった事にしよう

121 名前:【後・お見舞い】 ◆DT08VUwMk2 [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 01:33:19 ID:FFoatSrY
…さてと、
僕は、生徒会室に立ち寄った。
「た・大変です!!体育教務室で大月先生が山村先生のジャージであんな事やこんな事を!!」
「何!やっぱりまたやらかしたかあの変態教師め!!」
そのセリフからするとどうやら大月は、何度かあぁいう事をしてたらしい
「直ちに風紀委員を呼べ!今日こそあの変態を学園から追放してやる」
これでよし!っと生徒会を立ち去ろうとすると
「えぇ~っと、森野くんだっけ?情報ありがとう」っと生徒会長であり、
さっき僕にボールを持って来いと命令した後藤さんのお姉さんの後藤真理子先輩が話しかけてきた。
「いやいや、僕は当然の事をしたまでっスよ」っと僕は、頭をかいて答えた。

10分して体育教務室は、風紀委員に取り囲まれた。委員長が委員達の真ん中に立った。
「正直なところ、事態は最悪だ。厳しい戦いになるだろう…
君らの多くは退学されるかもしれん だからと言って考えを変える君達でない事は百も承知している
君達は最高の風紀委員だ。その勇気を疑うべくもない。
あの狂人が我々の学園の風紀を乱すのであれば 『風紀』の本当の意味を教えてやろう!」
うわぁ~まるでハリウッド映画を見てるようだ。
そして、委員長の合図で一斉に体育教務室に入っていく風紀委員の皆さん
「御用だ!御用だ!」っという声が木霊し、数分が経つとボロボロになった大月が風紀委員と一緒に出てきた。
大月は、小さな声で「もっと…もっと…して」と何かを風紀委員長に催促していた。この真性の変態め!!
このようにうちの学園は、少しでも風紀を乱すような変態行為をすると
教師だろうと生徒だろうと(理事長の孫娘である高島さん以外)、
あのようにボロボロになって学園の晒し者になる。あぁいう風にはなりたくない………

さて、大月のせいで遅れてしまったが次の時間は、体育だ。
僕は、着替えようと教室に戻るとなにやら窓ガラスに衣類に顔を埋める人影が見えた。……また高島さんか
例え、風紀委員長が許しても被害者である僕は、許さないのだ
僕は、勢いよく教室のドアを開けた。しかし、そこにいたのは高島さんではなかった。

そこにいたのは、後藤さんだった。
後藤さんは、南条の制服を着て中の匂いを嗅いでいたのだ。
後藤さんは、僕に気づくと顔を真っ赤にして
「も・森野くん、これは…あれよ、世の中には色々な愛し方があってね…」っと
どこかで聞いたようなセリフを吐いて教室を逃げるように出ていった。

122 名前:【後・お見舞い】 ◆DT08VUwMk2 [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 01:35:40 ID:FFoatSrY
その日以来、学校を彼女は欠席するようになった。
欠席して1週間が経った頃、僕は先生から後藤さんと高島さんにプリントを渡すよう言われた。
「後藤さん家は、近いからいいけどなんで自分ん家と逆方向の高島さん家にまで行かないと行けないんですか!!」っと
先生に文句を言うと先生は、「お願いだ森野、俺には、養う家族がいるんだ」っと土下座をしてきた。
あぁ~教師って大変だなぁっと思いながら僕は、後藤さん家と高島さん家にプリントを渡す仕事を引き受けた。

1週間前の事もあるし、まず最初に後藤さん家に行く事にした。
僕は、後藤さん家のインターホンを鳴らした。数十秒してインターホンから
「…はい、どちら様でしょう?」っといつも聞く声とは違う弱弱しい後藤さんの声が聞こえた。
「えぇ~っと、森野だけどプリント渡しに来ました」
「…そう」っと無愛想に答えると数秒して家の玄関からボサボサな長い髪で顔色の悪い後藤さんが出て来た。
「えぇ~っと、これが今日渡されたプリントね」僕は、後藤さんにプリントを渡した。
後藤さんは、プリントを受け取ると「ねぇ、森野くん」っと話してきた。
「はい、なんでしょう」
「あの時の事…南雲先輩に話した」南雲先輩というのは、風紀委員長の事だ
「大丈夫、あの事は誰にも言ってないから」
「ねぇ…アイツって私の事、どう思ってるんだろう?」
アイツ…というのは多分、南条の事だろう。
僕は、「アイツから後藤さんの評価は、聞いてないなぁ」っと答えた。
「じゃ・じゃあ、アイツは、どんな女の子がタイプなんだ?」
「えっ?え~っと、あっ!そういえば修学旅行ん時に
『恥かしがり屋でいつも影で自分を見ている一途な女の子』にグっと来るって言ってたよ」
「そ・そうか、『恥かしがり屋さんでいつも影でジロジロと好きな男子を見つめる一途な女の子』だなアリガトウ!!」
う~ん、なんか違う気もするけど元気になったみたいだしいいか
「今日は、ありがとう」っと後藤さんは、僕に礼を言い家に入っていった。

さてと、次は、高島さんか…


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

それからというもの南条は、気づかないようだが後藤さんは、
暇さえあれば南条をジロジロと凝視するようになった。

そうそう、南条。
お前、気付いてないみたいだけど今もお前の後ろの席で後藤さんがお前を見てるんだぜ



【後・お見舞い】・終

123 名前:きゃの十三 ◆DT08VUwMk2 [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 01:39:17 ID:FFoatSrY
投下終了です。

今回は、ちょっとホラーチックに書いてみました。
ついでに『制服を着ながら匂いを嗅ぐ』というシチュは、キミキスのパク…オマージュです

124 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 03:41:48 ID:NdS3V1VX
投下します(13レス使用)。第五話です。

NGワード無し。

125 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 03:43:10 ID:NdS3V1VX
今このときの俺が追い詰められているのだとすれば、それはどれほどのものだと言えるだろうか。
ちょっとだけ、考えてみる。
夏休みの宿題が終わらず、膝ががくがくと貧乏揺すりをするほどか?
違う。あれはただ、時間に追われているというのにいつまで経っても終わらずイライラしているだけだ。
今の俺はぐらぐらしてはいるが、がくがくもイライラもしていない。
では、修学旅行のバスの中で尿意をもよおした時、次の目的地まであと三十分はかかると知らされたときか?
これも違う。さすがにあそこまで絶体絶命のピンチの状態にまでは至っていない。
中学の修学旅行で実際にそんな目に遭ったが、今の俺はあの時のように白い便器と四角のタイルを恋しく
思っているわけでもないし、周囲に異常を悟らせないように苦心しているわけでもない。
時間に追われているわけでも、危機的状況に置かれているわけでもない。
それなのに追い詰められていると言えるのか? と問われたら、イエスと答えよう。
なぜなら、今の俺はとても眠いのである。

昨今の秋と冬の混じり合った季節においては、日光の暖かさがとてもありがたく感じられる。
自分から陽の当たる方向へと向かっていって、両腕を目一杯広げて幸せを噛みしめたくなる。
今の俺には陽が射しているわけではない。
しかし、それを浴びているときと同じ恍惚状態に置かれている。
うっとりとしつつ、ぼんやりとしている。とでも言えばわかりやすい。
ずっと前から眠気を覚まそうと、背筋を伸ばしたり目を強くつぶったりしているが、効果無し。
ものの十秒もしないうちに、意識が抜け落ちて倒れそうになる。
睡眠というのは人間の本能的な欲求であり、古代より金をかけずに人を幸福にさせてくれるものだ。
もしかしたら寝ることを趣味にしている人もいるかもしれない。
そんなに素晴らしい、眠りへの誘いを俺がなぜ断り続けているのか。
それはもちろん、眠る以上に大事なことがあるからだ。
眠いのに、大事な用がある。大事な用があるから、眠れない。
だから、いくら眠たくても我慢するしかないのである。
以上を踏まえ、俺がどれほど追い詰められているかを喩えて言うならば、決して赤点をとってはならない
学期末テストにおいて一夜漬けのツケによる睡眠不足で眠りたくて仕方なくなってしまった状態、ということになる。

「お……お待たせ……」
衝動と理性による苛烈な意識の縄張り争いを脳内にて繰り広げていると、控えめな声が耳に入った。
声の主は葉月さん。彼女が風邪をひきでもして声に曇りがあらわれてしまわないか、時々俺は心配になる。
「目、開けてもいいよ……でも恥ずかしいから、その、……あんまりじろじろ見ちゃ、やだよ?」
ずるい。そんな台詞を言って俺の男心をくすぐるのもずるいし、じろじろ見るなというお願いもずるい。
そんなことを言われたら、まだ活動していない俺の目玉に向けて、反骨精神をむき出しにして葉月さんを
見つめ続けろ、という命令を下したくなるじゃないか。
俺は、同化してしまったようにくっついていた上下のまぶたをゆっくりと開いた。


126 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 03:44:34 ID:NdS3V1VX
「! う……、むぅぅ……」
そして、目の前にいる葉月さんの、制服姿とは違う装いを目にして、目がはっきりと覚め、感嘆に呻いた。
葉月さんが身に纏っているのは、二年D組が文化祭の出し物として行う純文学喫茶の女性用衣装である、
振袖と袴、それに草履という組み合わせであった。
淡い紫色の振袖には白いカトレアの花が咲いている。
胸の下の辺りで着付けられた袴。こちらは濃厚な紫色に染まっている。
足下を飾るのは真っ白い足袋と鼻緒のついた草履である。
とどめと言わんばかりに強いインパクトを与えるのは葉月さんの髪型だ。
ポニーテール。髪留めは濃紺のリボン。
しかも葉月さんたら黒のロングをそのまま後ろに流すのではなく、両肩にちょっとだけ乗せている。
そんなさりげないところが小粋で、いやなんともお美しい。
「どう? 似合うかな? ちょっと地味じゃ、ないかな?」
決してそんなことはない。
もし袴姿の葉月さんを目の前にして似合わないなどという暴言を吐く人間がいるなら、そいつの美的センスは
著しく劣化していると言っても大袈裟ではない。
総じて地味な色の組み合わせではあるが、素材のいい葉月さんのような人が着ると、紫の着物が瀟洒なものに見えてくる。
ビバ、着物。
日本の文化、万歳。
「うん、とってもよく似合ってるよ。葉月さん」
言った後で、なんだか陳腐な褒め言葉だな、と思ったが他に言い様が無かったのでどうしようもない。
「そ、そう? えへへ、ありがと」
はにかんだ笑顔を葉月さんが見せた。
いつもより数段魅力が増しているように感じるのは、着物の魔力のせいだろうか。
それとも、二人きりの状態で着物姿を拝ませてもらっているという特殊な状況によるものなのか。

「ところでさ、葉月さん」
「ん? なあに?」
葉月さんが手を後ろに回して前傾姿勢を取り、上目遣いで覗き込んでくる。
抱きしめたい誘惑を問答無用で殴り飛ばし、努めて冷静な気持ちで問う。
「どうして、俺をこんなところに連れ出したの?」
「えっと……それは、そのね」
俺の喉元の辺りに視線を送りながら、葉月さんが答える。
「あなたに、最初に着物姿を見てもらいたかったんだ。クラスの、他の誰よりも先に」
――しゃっくりが出そうになった。びっくらこいた。
どうして葉月さんは、俺の心の純な部分をピンポイントに責めてくるのだろう。
これが葉月さん流のアプローチなのか。回りくどい部分の一切無い、正攻法。
してやられた。この場が決闘場であったならば、間違いなく俺は絶命している。


127 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 03:45:45 ID:NdS3V1VX
熱くなった心を抑えるため、状況を整理・確認してみる。
まず、俺がいる場所は校舎二階の女子トイレの前である。隣接して、男子トイレが設置してある。
俺をここまで連れ出したのは葉月さんだ。……と、葉月さんが言っていた。
なんと、葉月さんは教室からここまで、眠りこけていた俺の手を引っ張ってきたのである。
教室から連れ出されたときのことを、俺はまったく覚えていない。
だから、目を覚ましたときトイレの前に立っていたから驚いた。
そして、葉月さんがすぐ目の前にいたのにはそれ以上に驚かされた。
俺がなぜ教室で眠っていたのかというと、単純に寝不足だから。
なぜ寝不足かというと、昨日の夜から今朝の五時まで眠っていないからだ。
俺は、学校で一晩過ごしたのである。
今日から明日にかけて催される、文化祭の準備を終わらせるために。

文化祭の準備と言っても、俺のクラスであるD組はとっくに準備を終わらせている。
俺が準備していたのは、自分のクラスの出し物ではなく、弟のクラスの出し物だ。
コスチュームプレイ喫茶。略してコスプレ喫茶。それが弟のクラスの催し物である。
なぜ学年の違う弟のクラスを俺が手伝ったのかというと、その出し物に魅力を感じたからだ。
別にメイドさんや巫女さん、婦警さんや女騎士が好きなわけではない。
多種多様な衣装作りを楽しみたかった。ただそれだけの理由で弟の同胞に力を貸したのだ。

プラモデル作りを趣味にしている俺であるが、作りたいものも、作れるものもプラモデルだけではない。
小学校時代に家庭科の授業で裁縫の技術を身につけて以来、服の修繕などは自力でできるようになった。
それだけでなく、作成可能なもので、必要な材料さえ揃っていれば衣装だって作れる。
弟もそのことを分かっているから、安心して俺に任せたのだろう。そしてその判断は正解だった。
俺が弟のクラスを手伝いに行った時点では、衣装作成の作業は三割、よくて四割といったところまでしか
済んでいなかった。当然だ。裁縫に慣れている人間が片手で数えられる人数しかいなかったのだから。
おまけに段取りも悪かった。女子の中に一人だけ明らかに裁縫に手慣れている人がいたのだが、
彼女にばかり負担が強くかかっていた。
他の生徒は、彼女からの指示を聞いてから動いていたのだ。衣装作成の段取りを掴めていなかったからだろう。
その結果、彼女の作業も遅れてしまい、いつまで経っても作業が進まなかったのだ。

そこで登場したのが俺である。
初めのうちはそれこそ腫れ物扱いだったが、クラスメイト(弟)の兄であると知り、俺のミシン捌きや針捌きを
見ていくうちに考えが変わったらしく、いつのまにか頼ってくるようになった。
その後は簡単だった。俺が難しい作業を請け負い、代わりに手空きになった裁縫上手な女子生徒に
クラスメイトへの指示を出してもらった。
力を合わせた甲斐があり、見事に文化祭前日の昨日の夕方、全ての衣装作りを終わらせた。
後輩の男女にお礼を言われる経験をしたのは昨日が初めてだった。
自分の欲求不満を解消することが目的で始めた手伝いだったが、昨日の後輩たちの泣きそうな笑い顔を
見ていると、ああ手伝って良かったな、という感想を抱いた。柄にもなく、心と目頭にジンときた。
まあ、そんなわけで衣装作成は終わったわけである。

が、どうしても俺には我慢できないことがあった。
顎の下にあるほくろから生えた毛が気になるくらいに、どうしても看過できないものがあった。
衣装作成班とは別の班が作った、鎧やブーツなどの金属系の小道具の出来が非常に悪かったのだ。
銀色のスプレーを吹くだけの仕上げなど、俺は認めない。
新品の鎧を着ている歴戦の騎士や、砂にまみれた痕の無いプロテクターを着たヒーローがいるわけがない。
俺は、あいつらを汚さずにはいられなかったのだ。

放課後に家へ帰り愛用のツールをひっつかみ、学校へ引き返して、一人で黙々と作業を進めていくうちに、
次第にハイなテンションになってしまい、気づけば日付が変わっていた。
家に帰るのも面倒になったので、そのまま作業を続行。
宿直の教師に小言を言われ、後になって夜食の差し入れを頂き、途中で何度か記憶を失いつつ、朝を迎えた。
納得のいく出来になった作品を眺めていたら弟がやってきて、強制的に二年D組に連行された。
自分の席に着くなり俺は眠った。そして次に目を覚ましたとき、トイレの前に居て、葉月さんに見つめられていたのである。


128 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 03:50:37 ID:NdS3V1VX
葉月さんの着物姿を視覚で堪能していると、次第に眠くなってきた。
劣情を催すほどに美しいものでも、睡眠欲求をゼロにしてしまうのはさすがに難しいらしい。
葉月さんに教室へ戻る旨を伝え、一路教室へ向かう。
教室内では、着物を纏ったクラスメイトがちらほらと居り、室内を喫茶店として改装すべく動いていた。
クラスメイト――主に男子が、葉月さんの姿を確認して視線を向けてくる。

……まあ、なんだ。気持ちはわかる。
今日の葉月さんは着物姿だし、それに普段はしていない化粧までしている。
近づいたらいい匂いもする。いや、俺が匂いフェチ、もしくは変態なわけではなくて、香水の匂いがするという意味。
他の女子も普段より綺麗になっているが、葉月さんは頭一つ飛び抜けて煌びやかだ。
しかし、だからといってじろじろ見ていいわけではないのだぞ、男子諸君。
葉月さんに失礼だ。それに、君たちの反応は周りにいる女子達に対する侮辱も同然だぞ。
ほら、我がクラスきってのイケメンである西田君を見ろ。
いつまでも葉月さんをじっと見つめているから、彼の恋人(を自称している)の三越さんがやきもちを妬いて
西田君の足を机の脚で踏みにじっているじゃないか。
西田君が悲鳴をあげてうずくまったところに、無言で後ろからケリまで入れている。
総員、即刻葉月さんを観賞することをやめたまえ。このままではクラス崩壊の危機だ。

それに、だ。他の女子だっていつもよりイイじゃないか。
袴姿というのは人をおしとやかに見せる効果があるらしい。
小うるさい女子グループでさえも、今日ばかりはその姿を拝みたい気分になってくる。
こうやって見回してみると、うちのクラスの女子って結構容姿のレベルが高い――――?
「ん……んん?」
おかしなものを見つけてしまった。教壇の上に立って、クラスメイトに指示を出している女。
誰だろう。女子が身につけている振袖とは違い、普段着のような印象を思わせる地味なものを身につけている。
日常を思わせる、数世代前の女学生のような着物姿である。
ただ、細いフレームの眼鏡をかけたその顔、どこかで見たことがあるような。……誰だろう?

教室の入り口近くで立ち止まっていると、クラスメイトの一人がやってきた。
他人に人畜無害な印象を与えるスキルにおいては俺以上のレベルを誇る、友人の高橋だ。
だがその印象は、話をしているうちに得体の知れない違和感と共に変わっていく。
もちろん、悪い方向にである。
「やあ、戻ったのか。モテ男」
「誰がモテ男だ。俺はいまだかつて彼女を作ったことさえないんだぞ」
ごく短い期間だけ似たような相手はいたが、あれはノーカウントだ。
「ほお……たった今まで葉月嬢とこそこそ逢引していたくせに、よく言えたな」
「ぐっ……」
「自分のいる位置というものをしっかり把握しておくべきだな、君は。自分のためにも、大事な人のためにも」
この男の台詞の中に毒は含まれていない。スーパーで売られている果物以上に毒素が薄い。
悪意がないのだ。からかっているだけなのだ。そして、だからこそ性質が悪い。
心に思い当たるもの――ちょっとした罪悪感とか――を自覚させる台詞を口にする。
しかも言っていることが正論だったり、時には荒唐無稽なものだったりする。
どの場合も同じ表情、平坦な口調で言うから、心が読めない。
本気か冗談か、喜んでいるか怒っているのか、ということさえわからない。 


129 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 03:52:11 ID:NdS3V1VX
「聞きたいことがある。あそこにいる眼鏡の――」
「それよりも、だ。こっちの質問に先に答えるんだ。今まで、どこに行っていた?」
「どこと言われても……」
一瞬隠した方がいいと思ったが、やはり正直に答えることにする。
「葉月さんに連れられて」
「ふんふん」
「トイレに」
「あーあー、もういいよ。皆まで言わずとも、わかった。つまり、そういうことか」
「何がわかったってんだ」
高橋は目をつぶりながら右手を自分の頭に当て、左手の掌を俺に向けてくる。
そこで止まれ、と言いたげな動作であった。
「朝から盛んだな、君は」
「……何を誤解しているのかわからんが、盛るようなことは何一つなかったと言えるぞ」
葉月さんの着物姿に心を震わされたが、あれは興奮したのとは違うだろう。

眼鏡をかけた勘違い高橋君は、俺に耳打ちしてきた。
「いいんだよ。僕は君の味方だ。それに僕は、他の皆みたいに葉月さんに執着しているわけじゃない。
だから、君と葉月さんがどこに行こうが、どこに逃避しようが、どこで心中しようが看過しよう」
最後のひとつは看過したら駄目だろう。クラスメイトというより、人として。
「だが、他の皆はどうだろう。君が葉月さんとどこかに行ったとき、葉月さんが君を連れ出したところは
皆が見ているが、そこは問題じゃない。
問題になるのは、葉月さんに連れ去られるほど思われている君の身の安全が、皆の手によって脅かされる
かもしれない、というところにある」
脅しか、この野郎。いや……違うな。こいつの言っていることは――。
「脅しじゃなくて、事実と状況を踏まえたうえで僕が君に厚意で行う、警告だよ。
気をつけた方がいい。不幸にも今日は学校内に人があふれる一日だ。……と、明日もか。
とにかく、一人で行動するのは避けた方がいい」
どこぞのサバイバルゲームでは、危険な状況でも一人で立ち向かっているが、やっぱり真似したら駄目か。
俺の場合、あのゲームではあえて行動しやすくするために、敵を消しているのだが。
――無理か。俺を取り巻く環境では誰が敵かわからないし、敵になりそうな奴が多すぎる。

「そうだ。君の今日の運勢を占ってあげよう」
「要らん」
お前の占いは占術に頼って出したものじゃない。状況を把握したうえで割り出した推測だろう。
「そう言うな。今日の僕は冴えているんだ。機嫌がいいからね」
人差し指の先を額の中心に当て、エセ占い師は答えを紡ぐ。
「――君は今日、危機的な状況に陥る」
「……」
当たるも八卦当たらぬも八卦って、便利な言葉だよな。何を言ったってごまかせる。
言い訳に使える言葉の中では、ランクの最上級に位置するんじゃないか。
「黒い……場所。夕方だな。君は、男……女? に、凶器をつきつけられている」
「夕方、気をつけていればいいんだな?」
「うん、そうだ。けど、けれど……多分君は、自分からその状況に関わっていく。そう、出ているよ」
「はあ……?」
「僕に言えるのはここまでだ。あとは君次第で、状況は変わっていく。君の無事を祈っているよ」
「ああ、そうかい。ありがとさん」
不吉なことを言い残し、高橋は俺の前から立ち去ろうとする――って、おい。


130 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 03:53:45 ID:NdS3V1VX
「ちょっと待て。聞きたいことがあったんだ」
肩を掴み、強制的に動きを止める。
振り向いたときの男は、なんだか意外そうな表情をしていた。
「何だ? 君から俺に話を持ちかけてくるなんて珍しい。事件か? いつぞや口にしていた弟と妹が、
とうとう一線を越えてしまったのか?」
「違う。そっちじゃない」
仮にそうだったとしたら、今頃俺は学校になんて来ていない。
妹と弟を前にして、今からでも間に合うから普通の兄弟に戻ろう、とか言っているはずだ。
その後、妹によってどんな目に合わされるかはわからないけど。
俺の身――いや、命の安全も保証できないけど。

「ほれ、あそこにいる女の人」
教壇の上に立ち、クラスメイトの動きを見守っている女を指す。
「あの人、誰だ?」
極めて単純に、的確に質問したつもりだった。
だが、どうやら俺の問いかけは、珍しいことに高橋の逆鱗の袖に触れてしまったようだ。
高橋の不機嫌は隠されもせず、眉間に皺となってあらわれた。
「君は馬鹿なのか?」
いきなりそれかよ。
「……どうだろうな。馬鹿にならないために日々頭を使っているつもりだけど」
「いいや。君は馬鹿だ。君が馬鹿じゃなければ僕はなんだ? なんだと思う?」
なんだかその質問変だぞ、という言葉は飲み込む。咄嗟に浮かんだ台詞を口にする。
「知らねえ」
「そんなこともわからないのか。やはり君は馬鹿だ」

嘆息。
やっぱり飲み込まずに言っておけばよかった。たぶん聞いてきたこいつもわかっていないに違いない。
高橋はこうやってわけのわからない台詞を吐いて煙に巻くのだ。
シュールなギャグ漫画のネタみたいな喋りをする野郎だ。
でたらめな方向に会話を持っていってなんとか生き残ってやがる。
あえてこっちもペースに合わせてやっていいんだが、高橋はどうやら怒っている様子なので、下手に出る。
「すまん。お前の言う通り俺は馬鹿だ。謝る」
「気にするな。それに……僕はそんな馬鹿が嫌いじゃない」
「そいつは光栄だ。で、すまんのだが」
「ああ、さっきの質問の答えだな。教えてあげよう。
あそこにいるのは我が二年D組の担任にして守護女神――篤子先生だ」
……とうとう女神にまで昇格したか、篤子女史。
昨日までなんたらエルとかいう天使の一人娘だったように記憶しているが。
ちなみに担任はれっきとした人間だ。全ては高橋の妄想である。
俺としては、担任が天使でも悪魔でも神でも魔界の王でも構うところはない。
美人だったらそれでいい。見ているだけなら目の保養になる。

「そうか、先生だったのか。見違えたよ」
「だろう。今日は眼鏡までかけている。あれは僕が貸したものだ」
流石、普段から「篤子先生には眼鏡が似合う。かけてくれないかな。かけさせたいなあ」とか言っているだけのことはある。
ばっちり担任の細面に似合うフレームを選んでいる。
あの眼鏡、今日のために高橋が特注したんだろうな。こいつならそこまでやりそうだ。


131 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 03:55:35 ID:NdS3V1VX
「お前としては、あれで満足か?」
「……八十七点というところかな。あとは髪の毛を肩の辺りで切りそろえてくれれば完璧だ。
いつもの髪型も決して悪くはないが、僕の好みをジャストミートしていないんだ。
もちろん、どんな髪型であっても僕の気持ちは変わらないが」
「言ってみたらどうだ? 髪の毛を少し短くしたらもっと綺麗になりますよ、とか」
「既に言っている」
あ、言ってるんだ。いや、言っていないはずもないか。
「でも先生は……これぐらいの長さがいいと言っていたから、と断った」
「そうなのか?」
「いったい、誰に言われたんだ。もしかして……心に決めた男が居て、そいつに言われたのでは……」
断言してもいい。それはない。
おおかた、小説に出てくる好きな主人公が「髪の長い女が好きだ」と言っていたから、みたいなオチだろう。
そりゃ、担任のプライベートまで知らないし知りたくもないから、恋人の有無なんてわからない。
だけど、担任の身に纏うあの空気を見ているとわかる。
彼女は、恋人とのラブロマンスより、文字の群れが紡ぐ恋愛模様の方が好きだ。
なぜわかるのかというと、俺が担任と似ているから。
葉月さんと出会ってからは考えが変わってしまったが、昔の俺は恋人と乳繰り合うよりニッパーを繰っている方が
ずっと楽しいんだ、それ以外に幸せなんてあり得ない、とまで考えていたのだ。
おそらく、数ヶ月前の俺みたいな奴が成長し進化を遂げたら篤子女史のようになるのだろう。
担任と俺は、趣味に生きる人間という点に於いて同類なのである。

ちなみに、高橋がここまで担任に執心しているのは、話を聞いていればわかるように、恋をしているからだ。
俺には、担任のどこが魅力的なのかが理解できない。
年はずっと離れているし、純文学オタクだし、口の滑りがちょっとばかし良すぎるし――良すぎて滑って転んでいるし。
だが、人が恋をするのは自由だ。相手が異性である限り、俺としては友人の恋を応援してやりたい。
もちろんエールを送るだけ。エールさえ邪魔かな。生暖かい視線を送るだけにしておこう。

ぶつぶつ言いながら立ち尽くしている高橋を置き去りにして、クラスメイトの元へ。
教室の後ろ側はカーテンで仕切られている。そこが店員の控え室になっているようだ。
薄布のカーテンの向こうからは、準備に追われている女子の声が飛んでくる。
そこまで急がなくても、今日学校に来るような人間の年齢層の好みにかすりもしない喫茶店が忙しくなりは
しないと思うのだが。やる気を出しているのはいいことだけど。
いくら美麗な衣装を身に纏った女子がいるにしても、古本屋のしけった本の匂いがする店に入ってきてまで
見物しようとする物好きな男もいないだろう。もし居たら、そいつはどうしようもない女好きだ。
ナンパ目的の男が入りそうにないものを選んだという点では、担任の出し物のチョイスを評価してもいい。
しかし、利益をあげそうにない喫茶店であることは否めない。
茶と菓子を出すところ以外、小説のみを扱う図書館みたいなもんじゃないか。
担任はどんな客層をターゲットにしているつもりだ。

もしかして……純文学喫茶を経営するのが担任の夢、なんだろうか。
二日間だけでもいい、夢を叶えたい。そんな想いで、この出し物をやらせたのか。
夢を追う大人ってかっこいい――――なんて思わないぞ。やはり担任の行いは許し難いものだ。
……今更だな。文化祭当日になって、許すも許さないもない。


132 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 03:58:10 ID:NdS3V1VX
しかし、喫茶店業務の各担当はどのように割り振られているのだろう。
弟のクラスを手伝い始めた日から、ずっと自分のクラスのミーティングをさぼっていたからさっぱりわからない。
確定しているのは、葉月さんがウェイトレスだということ、担任が窓際の席を占領して本を読みふける迷惑な客の役
だということ、だな。だとすると、高橋も教室に入り浸るだろう。
俺は何を任されているんだろう。壁に貼ってある、担当者の割り振りが書かれたプリントを見る。
ウェイター……はやっぱりないか。臨むところだ。
お茶を沸かす役、菓子を皿に盛る役……でもない。
消耗品の買い出し役……ですらない?
おいおい、俺の名前がどこにも書かれていないぞ。
名前と役がずらりと書かれた一覧表を、上から下、下から上へと何度も見る。……が、俺の名前はない。
とうとう皆は一致団結して、俺に対してスルーで対応することにしてしまったのか?
いや、それも違う気がする。
高橋と話した時もだったが、クラスメイトから感じる気配に不快なものを覚えない。
では、なぜ俺に何の役も任せていないのだ?
やめてくれよ。なんか、こう――家にいるときみたいに、のけ者になった気分になるじゃないか。

「どうかされましたか?」
切なさのあまり、心の中の雪原で粉雪を浴びていたら、担任に声をかけられた。
ポーカーフェイスの篤子先生がパン屋の優しいおばさんに見えてしまった俺は、寂しがり屋なんだろうか。
そろそろカウンセリングでも受けた方がいいのかもしれない。
「先生、黄昏れたい気分になったこと、ありますか……?」
「ええ。ほぼ毎日です。なぜ私は、あれほど美しい小説の登場人物ではないのだろう。
私が着の身着のまま列車に飛び乗り、車窓から遠い故郷を思っても、彼らのように様にはならない。
所詮、私は現実に生きる人間でしかないのだ、と思うと……切なくなりますね」
……なんか違う。むしろこっちが切ない気分にさせられた。
この三十路が担任だったという経験は、俺の人生にとってなんらかのプラスになるんだろうか。
反面教師にせよ、という天啓が俺の知らぬ間に下っていたとでもいうのか。聞いていないぞ、天の人。

「先生、これ、見てください」
「はい……皆さんの役割分担が書いてありますね。でも、あなたの名前はどこにも書かれていない。
なるほど。それで、沈んでおられるのですね」
「なんで俺の名前が書かれてないんですかね……」
ああ、ため息、また一つ。
「……まじめですね。準備期間中は毎日熱心に相談を持ちかけてこられましたし。
他の皆さんもそうです。出し物が決まったときは不満そうだったのに、今では全員で協力して喫茶店を
成功させようという気概が感じられます」
「当日になってまでごねる奴なんていませんよ。当日になって暇になる男はいますけど」
ちくしょう。なんで俺は担任を相手に弱音なんて吐いているんだ。情けない。
「時間があるのはよいことではないですか。今日と明日は文化祭です。退屈はせずに済むはずですよ」
「一人で回っても面白くないですよ」
「一人もそれほど悪いものではないですよ。自分の時間を、他人に邪魔されずに自分のペースで楽しめます」
「そう、ですかね……」
ええ、と言って担任は頷いた。
俺は一人。これから、一人で生きていくんだ。
目の前にいる独身、三十路、オタクの三拍子そろった担任みたいに。


133 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 04:00:00 ID:NdS3V1VX
「先生、俺は――」
口を開こうとしたら、かざされた右手によって言葉を遮られた。
担任は俺の顔を見ていない。今まで目につかなかったところに貼ってあるもう一枚のプリントに目を向けている。
「……なんです、一体?」
「あなたの役は、きちんとあるじゃないですか」
「えっ!」
「ほら、あそこのプリントに、書いてありますよ。大事な仕事です。しっかりやり遂げてくださいね」
返事をせずにもう一枚のプリントの元へ向かう。

皆、疑って悪かった。俺のことをしっかり覚えていてくれたんだな。
どんな仕事だろう。なんでもやるぞ。客引きだって、店の用心棒だって喜んでやってやる。
福沢諭吉の印刷されてある紙幣よりも輝いて見える文書の元へ、俺はたどり着いた。
そして、そこに書かれている四行の文字の羅列を見て――へけっ、と笑った。
頬がひきつっている。初めこそ笑い顔だったが、不意打ちでがっくりさせられて表情をへし曲げられた。
プリントの一行目には、俺の名前が書かれていた。このプリントが俺のために作られたものだと一目でわかった。
だが、それはいい。問題は二行目から。次のように書いてある。

『上の者、文化祭一日目二日目共に、教室にて座して過ごすことを命ずる。
教室から出ることは一切許可しない。この命に背いた場合、”あのこと”を公開する。
なお、クラスメイトは上の者を教室から出さぬよう、全力を尽くすこと。 以上』

つまり、何もせずに座っていろ、と言いたいのか。こんな理不尽な命令なんか聞きたくない。
それに”あのこと”ってなんだよ。わざわざダブルクォーテーションでくくるんじゃねえ。
俺は、何もやましいことなんか――――あるじゃねえか! ちくしょうめ!
両親のことは一言も漏らしたことなんかないけど、こんな文章書かれたら自信がなくなるよ!
誰だ、これ書いた奴! お前なんか仲間じゃない――敵だ! 
くそったれ――こんなことなら弟のクラスにいればよかった。教室に戻ってくるんじゃなかった……。

右手を黒板に当て、よりかかる。すぐに腕から力が抜けた。体重を壁に預ける。
このまま床に座り込みたい気分だったが、クラスメイト(不特定の一名を除く)の前だから、自重する。
そのまま目を閉じて眠ろうとしていたら、お盆を手にした葉月さんがやってきた。
「大丈夫? プリント、私も見たけど……残念だったね」
「う……ん、い、いや。別に大したことないよ。きっとヘルプ要員として待機してろ、っていう意味だから」
よりによって葉月さんの前で弱音を吐くわけにはいかない。
プリントに書かれた文章を読んだ程度で落胆しているなんて、思われたくないのだ。
「んー……たしかに、そう読めなくもないけど。前向きだね」
「そんなことないって」
ただの虚勢だからね。
「……まさかそんな反応をするなんて。落ち込んだところで声をかけたのに……」
「あれ、俺、落ち込んで見えた?」
「え! あ、ま、まあね。いつもより元気がないのは一目でわかったよ」
バレバレじゃないか。しっかりしろ、俺。
しかし、さっきから葉月さんの挙動がおかしい。一体どうしたというのだろう。


134 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 04:01:26 ID:NdS3V1VX
「葉月さん、緊張してる?」
「そりゃそうだよ。バレちゃったらどうしようか、とか……」
「え? バレるって……?」
「ううん! なんでもないよ。あー、ちゃんと接客できるかなー。緊張するなー。
誰か、励ましてくれないかな。誰でも……じゃなくて、誰かに応援してもらいたいなー」
ちらちらと俺の顔を見ながら葉月さんが言う。
そこまで露骨に誘われると躊躇ってしまうな。周囲の男女からの視線もあるからなおやりにくい。
だが――時には気合いを入れて一歩踏み込むことも必要だ。
俺と葉月さんの距離も、強引にでも詰めなければいけないんだから。

「葉月さん」
「は、……はい」
「葉月さんがいれば、売り上げが校内で一番になるのも夢じゃないよ、きっと」
「ほっ、ホント!?」
「俺はそう思う。出し物が出し物だからハンデありまくりだけど」
「それは、その……どういう意味……?」
思っていることを言うのが恥ずかしい。でも、顔を紅くした今の葉月さんを抱きしめるよりは恥ずかしくない。
ちゃっちゃと言ってしまおう。
葉月さんに近寄り、耳打ちする。
「……今日の葉月さん、すっごく可愛いから」
「か、可愛い……ど、どれぐらい……」
「惚れてしまいそうな程に」
「あ! ……あう、あぅ……ありがとうございます! が、がんばります! 見ててください!」
右手に持ったお盆で敬礼し、葉月さんは教室の外へ向かっていった。

クラスメイトの白い目と、火傷しそうな熱視線と、舌打ちの音が遠いもののように感じられる。
『可愛い』。『惚れてしまいそう』。
言うのは簡単なのに――どうして、こんなに心が重くなるんだろう。罪悪感を覚えるんだろう。
眠すぎて頭がいかれてしまったのか?
自分の言葉に、自分の気持ちに自信が持てないなんて。本当に、俺はどうなってしまったんだ。


135 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 04:02:54 ID:NdS3V1VX
*****

彼がいる。先輩――お兄さんに作ってもらった衣装に着替え、仮面を被ったヒーローになりきって接客している。
彼は他の皆と違い、今日一日だけしかクラスを手伝わない。
その代わり、今日だけで二日分の働きをする、と彼は言っている。
なんでも、二日目を丸一日自由行動に使いたいらしい。
理由を聞いても、彼は困った笑みを見せるだけだった。何かを隠していることは明白だ。
一体それがなんなのか、アタシにはわからない。少しだけならわかるけど。
自分が許せない。誰よりも愛しい彼のことを、全て把握できない自分なんて、違う。そんなのアタシじゃない。
アタシは彼の世界なんだ――これから、そうなるんだ。
だから、今の彼に関することは全て知らないといけない。だけど、今のアタシは彼のことを知らなすぎる。
アタシの器が彼を受け止めきれるほど大きくないのか、彼の存在規模が大きすぎるのか、アタシが彼のことを
過大評価しているのか。あるいは、それら全てが理由なのかもしれない。

――いけない。
また、彼と会う前の自分の気持ちを思い出してしまった。
忘れなければいけない。アタシは、自分を卑下していた頃とは違うんだ。
彼はアタシを救ってくれた。彼はアタシに自信をくれた。
『アレ』を人より上手く扱えるなんて、特技でも何でもないのに、彼は褒めてくれた。
目を輝かせながら、すごいすごいすごい、と言ってくれたのだ。
根暗なアタシは、それだけで自信が持てた。彼と会う回数を重ねていくうちに、声が大きくなった。
でも、純粋な気持ちでいられたのは数ヶ月だけ。
その後は、恋しい気持ちと、それからくる独占欲――以上に醜い支配欲で、心の中がドロドロだった。
アタシは、ちょっとだけ彼と会う機会を減らした。
だって、彼が心の中に踏み込んできたら、アリジゴクのように引きずり込んでしまいそうだったから。
その甲斐あって、アタシは彼に危害を加えずに済んだ。
代わりにやってきたのは、息を詰まらせそうなほどの切なさ。
彼の存在は、既にアタシにとってなくてはならないものになっていたのだ。

毎日、彼と一緒に登校したかった。
一日中ずっと、彼の机とアタシの机をくっつけて授業を受けたかった。
昼休み、彼の口にアタシの箸であーんしてあげたかった。
放課後、部活動に励む彼を見続け、一緒に帰りたかった。
そして、アタシの家に来てもらい、甘い台詞を囁きながら抱いてほしかった。
毎日毎日そんな妄想ばかりが浮かぶ。止めようがなかった。
止めてしまったら、現実の彼に想いをぶつけそうだったから。
思いの丈をぶつけてしまおうと思ったことは幾度もあった。でも、実行していない。
彼がアタシを受け止めてくれないだろうことは明白だった。


136 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 04:04:32 ID:NdS3V1VX
――あなたが好きな人は、あの人だから。
あなたがどれほど彼女を思っているのか、アタシは知っている。
彼女の姿を確認するためだけに、彼女の教室の前を通り過ぎていること。
体育の時間や部活中、校庭から彼女の教室を見上げていること。
その時に見せるあなたの目が、最初からアタシに向いていてくれればよかったのに。
そうすれば、強引な真似をする必要なんかなかった。

わかってる。悪いのはアタシ。純粋なあなたを自分の色に染めたくて仕方なくなっているアタシ。
あなたは悪くない。悪いところがあるとするなら、誰にでも優しい、八方美人ともとれるその性格ぐらいのもの。
この想いがどこまでいくのか、どんな結末を望んでいるのか、アタシにはまったく見えてこない。
はっきり言えるのは、アタシがあなたを支配したいと強く願っていること。
あと、もう一つ――――目的のために具体的に行動すると決定したこと。その二つ。

明日、あなたはあの人に会うつもりでしょう? だから今日頑張ろうって、決めたんでしょう?
あの人には、絶対に会わせない。二人きりでデートするなんて許せない。
本当は、あの人をあなたの前から消したいけど、あなたはきっと悲しむよね。
あなたの悲しみは、アタシに会えないときだけ湧いてくれればいいの。無駄遣いしちゃいけないわ。
先にあなたを手に入れれば、あの人を消さずに済む。あなたも悲しまずに済む。
一石二鳥でしょう?

もうすぐ、今日の一般公開の時間は終わる。
それからはアタシの時間。あなたを狩るための時間。
少し骨が折れそうだけど、アタシはしっかりやり遂げる。
覚悟はもう済ませている。一線を越えることに、もはや躊躇はない。
さあ、行こう。アタシと彼だけが存在する世界で生きるために、最初の命令を下そう。


137 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 04:06:32 ID:NdS3V1VX
*****

「ありがとう! また明日も来てくれ!」
マスクをしているせいなのか、いつもよりテンションの高い声で彼が最後の客を見送った。
教室を改装した喫茶店の中にいるのはコスプレしたクラスメイトだけだ。
皆、お互いの衣装を笑いあったり褒めあったりしている。
アタシは彼が誰かに話しかけるより早く、誰かが彼に話しかけるより早く、彼の肩を掴んだ。
振り向いた彼に向かって、労いの言葉をかける。
「お疲れ様」
「あ、お疲れ。いやー、マスクを被ってると疲れるね。動きづらいったらないよ。
スーツアクターの人の苦労がほんのちょっとだけわかった。君の格好もそうじゃない?」
「ん……そうでもないよ。ちゃんとアタシの体型に合わせて作ってあるから」
彼の着ているボディスーツはお兄さんの手作りだけど、アタシの衣装は違う。
今日の目的を達するために、実用性を重視した作りになっている。
喫茶店のウェイトレスとしての実用性ではなく、荒事に対応するためのそれだ。
動きやすく、軽装で――武器を隠し持てるように作っている。
実際、今も身につけている。けれど、ナイフとかメリケンサックみたいにわかりやすいものじゃない。
学校に通う生徒なら、誰でも手にできて、持ち運んでいても不自然じゃないもの。
仮にアタシが警察からボディチェックを受けても、絶対に引っかからない。
――だけど、上手く使えば命を奪うことだって不可能じゃない。
どうやればいいのか、それもアタシには想像できる。

「いいなあ。僕も兄さんに頼んでおけばよかった」
「時間がなかったんだから仕方がないよ。今日家に帰ってから頼んでみたらどう?」
――君は今夜から死ぬまで、家族の住む家には帰れないけどね。
「そうしてみようかな。でもなんだか兄さん、最近僕を部屋に入れたがらないんだよね……。どうしたらいいと思う?」
「アタシは一人っ子だからわかんない。でも、きっと大丈夫よ。いい人そうだから」
「そうだね。兄さんは本当、優しいから。僕と妹には……昔から」
彼に物憂げな表情をさせるお兄さんにちょっとだけ妬いてしまう。
お兄さんと妹さん、彼が居なくなったらきっと悲しむだろうな。
……でも、予定は変更しない。今日こそ、彼の全てを手にするんだから。

「そろそろ帰ろうかな。じゃあ、僕、着替えてくるから」
「あ……ちょっと、待って」
「ん? 何か用?」
「うん。……あのね、今から、ちょっとだけ……」
やっぱり、いざ本番となると緊張する。けど、それを乗り越えないと目的は達成できないんだ。
「ちょっとだけ、この格好で歩かない? ほら、なんだかハロウィンみたいで楽しいじゃない」
練習してきた台詞をそのまま口にする。動揺を表に出すことなく、口にできたはず。
彼はアタシの顔を見ているみたいだ。どんな表情かはわからない。だってマスクを被っているんだもの。
「……ねえ、どう?」
アタシの催促に対し、少しの間を空けて、彼は頷いた。
それがこれからの人生の行く先を決定づける行動だとは知らずに。

続けて彼は、「いいよ、ちょっと歩こうか」と、言った。


138 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2007/12/14(金) 04:10:05 ID:NdS3V1VX
投下終了です。

24日までに、文化祭編を終わらせるつもりです(後2回)。
なので、次回は早めに投下します。

139 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 05:21:43 ID:mzQSBM+k
>>138
超GJ!次回投下を全裸で待つぜ!
ってか24日までって…もしやクリスマスは
ヤンデレ彼女と監禁デートか!?

140 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 05:27:58 ID:yOFKxKp9
来てた!
眼鏡をかけた勘違い高橋君のキャラがけっこう好きだww

141 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 06:13:15 ID:bNu+7UVV
素朴な疑問でスマソ。






監禁デートってデートなのか?

142 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 07:23:19 ID:WW3Vg5j8
123、124〉二人共GJ

次回を楽しみに待たせてもらう

143 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 08:48:22 ID:iR8oZShW
二人でいればデートだろう。
一日中デート!なんて素敵なんだ。

144 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 09:04:28 ID:+uB+kGM2
>>123
やはり男のヤンデレはただの変態にしか見えないのだなあ、と思ったり。
>>138
犯人の女子や葉月さんも可愛いが篤子女史に一番萌えてしまった俺はやはり異端。

145 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 09:19:26 ID:mzQSBM+k
二人きりの空間でイチャイチャするんだな。
両手両足縛られて監禁されているから
彼女がチキンやらシャンパンやらケーキを口うつしで食べさせてくれたり
抱きあいながら借りてきた映画見たり
クリスマスソングを口ずさんだり合体したり包丁で刺されたりと
甘いデートをするに違えねぇ!


く、悔しくなんかないんだからね!(包丁を背中に隠しながら)

146 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 11:36:31 ID:HRmYnIMk
体の弱い吸血鬼の彼氏に惚れたヤンデレな娘が彼の為に人を刈るとゆう電波を受信した。
書けないけどな

147 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 15:25:41 ID:zsx5xo15
>>146
諦めるな!がんばるんだ!

148 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 16:04:34 ID:iw/evy86
男勝りな女の子が毎日毎日好きな男に愛を語るのだが、男はそれを毎回受け流して無視をする。
そしてある日、転校してきた女の子が昔の男と隣同士の幼馴染だった。しかも、結婚する約束をしたから付き合ってと言いだす。
男は律儀にじゃあ付き合うかってなり、2人は付き合いだすが、男勝りの女の子はそれを快く思わず、ついつい男を監禁・・・
っていう、ベタな話の電波を受信した。
書きたいが面倒だな

149 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 17:05:29 ID:k4R95RTI
面倒ですませるなよ・・・
ヤンデレは愛を得るためにどんな努力も惜しまないものだぜ?

150 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/14(金) 23:12:38 ID:a7krkGqP
やあ(´・ω・`)
臨時保管庫の中の人だよ。
実は今度メニューに投下イラストを追加してみたんだ。
そこでお願いがあるんだが




本保管庫に未収録の伊南屋氏の絵、誰かうpしてくれないか(´;ω;`)
まさかと思って保存してなかったんだ(´;ω;`)

151 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 00:24:32 ID:xo4ZSDV1
>>138
出遅れたけどGJ!
へけって笑いで某ラノベのヤンデレ素質持ちの幼馴染みを思い出しちまったぜ。
続きお待ちしております。

152 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 11:16:17 ID:IEIlcPuZ
>>151
まーちゃんの事か!?
まあ今俺の一番のお気に入りだがな。

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃんのSSてスレ違い?

153 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 11:46:11 ID:JTMg1bS5
>>152
>>1

154 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 11:53:35 ID:+BTI7ubJ
ヤンデレならなんでもおkだとは思うが
このスレ的にというか
ヤンデレズキーの間ではまーちゃんがヤンデレか否かで層がわかれてたりするからな
あんま荒れるような内容は避けてほしいところ

155 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 11:53:40 ID:9IxAvsad
まーちゃんはヤンデレじゃないからな。

156 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 11:57:16 ID:NZpz5eyE
なんだかんだでレナもヤンデレ四天王とかいわれちゃってるしな
エセヤンデレだらけのこんな世の中じゃ

157 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 12:22:13 ID:xo4ZSDV1
>>152
違うよ。もっとマイナーだろう作品。みーまーは読んでないっす。
今月新刊が出て有名エロゲンガーが絵描いてるやつ。
あとヤンデレ的に意見が分かれるようなのならラノベスレでいいんじゃない?

158 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 12:48:10 ID:m/n+louB
まーちゃんは由乃タイプだからな
ただ、みーまーシリーズは各種ヤンデレを取り揃えてるから
普通の(!?)ヤンデレも登場するし
スレ違いって事も、無いっちゃあ無いと思うが

159 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 13:01:46 ID:EJReW775
由乃タイプじゃないよ・・・
本質がまったく違うよ・・・
あんなのと由乃様を一緒にしないでくれまじで・・・


160 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 13:18:56 ID:m/n+louB
いや方向性の話さ
そんなムキにならんでも

161 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 14:37:40 ID:d/TP36rt
方向性も違うしあの作品にヤンデレなんてでてこねぇよ
ヤンデレっぽくみせてるだけ
読むならちゃんと読もうぜ

162 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 14:40:10 ID:bt+PcfR1
そのラノベ知らんのだが、>>158的にはどんなとこがヤンデレだと思ったんだ?
具体的に特徴を書けば、知らん人間も「それはヤンデレだ」「それはヤンデレじゃねえ」と判断しやすいんだが。

163 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 15:44:10 ID:ZQotSCCo
デレすぎて病むのがヤンデレ

病んだ人がデレるのはただの狂気系

164 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 16:17:38 ID:l48AYiQj
>>163のおかげでヤンデレが何かを思い出した。

書いているSSの方向修正を実施。

165 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 16:30:53 ID:IafieciR
■ヤンデレとは
好きな男のために狂気に走る(黒化、黒姫化)事、またそういったヒロインを指す。
狭義のヤンデレ:愛(デレ)ゆえに病ん(ヤン)でしまった状態、ヒロイン。
広義のヤンデレ:病ん(ヤン)だ愛情表現(デレ)、またそれを行うヒロイン全般。

角煮のヤンデレスレは延々議論した結果↑に落ち着いた……のかなあ?

166 名前:158[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 19:40:18 ID:106fplSV
>>162
俺的には>>163の解釈だよ
まーちゃんも由乃も「病んだ人がデレる」だからヤンデレ違うんじゃないかと考えてる
こだわる人には怒られたけどw

さっきいった「普通のヤンデレ」なキャラは
同じ女に男を二度も寝取られた女が寝取った女を鈍器で殴ったりする感じだけど
これくらいだとインパクト足りないかな?

167 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 20:40:34 ID:O5KPosxo
もう狂人デレとかのジャンルを作った方がいいのかな

イヤ、スレ立てとは別にして


168 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 20:42:21 ID:bt+PcfR1
>>165
なるほど、前者の解釈の人と後者の解釈の人がいて、話が噛み合わないわけだな。
この場合、いつまでも前者の解釈だけに限定して話をする人を保守的と見るべきか、
それとも後者の解釈だけしか知らない人を適当すぎと見るべきか、どっちなんだろう。

169 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 20:52:41 ID:d/TP36rt
>>166
真面目にもう一回ちゃんと読み直せ・・・
作品としては俺もあの作品は好きだし今のところ全巻読んでるが
ヤンデレとかじゃないだろ、なんていうか読むときに「ヤンデレフィルター」みたいなのをかけすぎだよ
ちゃんと地の文読んでしっかり理解してればあれがヤンデレだとは思わないはず

>>162
部分的にそれっぽい行動はとるんだけどその行動にいたる経緯とか原因とかが所謂「恋愛感情」からくるものじゃなかったりする
下手に説明するとネタばれになるし、中途半端に説明すると「ヤンデレっぽく」見えてしまう
正直歯痒い

170 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 21:09:22 ID:106fplSV
>>169
「このキャラはヤンデレじゃないな、どっちかと言うとあっちの方が…」
くらいの考えなんで、そんな強く主張するつもりも無いし、取り下げるけど
そのレスの下半分の
>行動にいたる経緯とか原因とかが所謂「恋愛感情」からくるものじゃない
に対する疑問を最後に聞きたい
ネタバレに配慮しているようなのでyesかnoくらいで良いので頼む

寝取られた方の彼女の凶行は「恋愛感情からきた行動ではない」と言いたいの?
他の理由でヤンデレじゃないと言うなら引くけど、この理由なら、うーん…

171 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:16:47 ID:Xm8SBRoJ
>>163
でもそれってヤンデレ候補の過去話とかがないとわからなくね?
ヤンデレの頂点の楓さまですらその判定だと病んだ後にデレたからヤンデレじゃなくなってしまうのだが
言葉さまはたぶん狭義でもクリアしてるだろうけど過去話がないだけに断言できんしな

172 名前:名無しさん@ピンキー[] 投稿日:2007/12/15(土) 21:23:01 ID:RtJu6cND
>>171
言葉様の愛(デレ)を信じられん奴なぞ、カレーの食えないインド人と同じだ

173 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/15(土) 21:27:46 ID:IafieciR
こんな感じで角煮は画像も貼らんとひたすら議論していたなあ……
まあ皆茶飲め( ´・ω・)つ旦~~
あと、sageような

174 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 02:29:26 ID:bVo8Olaq
言葉様はサマイズを見ると、mと付き合わない限り病まないので、狭義クリアと
思う。

175 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 07:31:38 ID:Rd+br2jD
百合ヤンデレって無いのな

176 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 09:37:15 ID:0GEAYpB6
ひぐらしスクデイ未プレイで泣く泣くアニメもスルーした俺にはおまえらの話がわからん
自重しろ

177 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 12:04:17 ID:f6tfpR7z
まーちゃんはな病む前からみーくんが好きで病んでからも恋愛感情が残ってるんだよ。いくらかは嘘だけど

178 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 21:02:10 ID:/TTR8rFG
今さらだが、どこからが「ヤン」なんだ?

179 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 21:06:52 ID:V5T6Cj27
日本国の法律に引っかかったら

180 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 21:22:00 ID:5Hxh9BWB
とりあえずストーカー行為ぐらいからじゃないか

181 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 21:44:54 ID:L8AdknLi
無理に定義付ける必要はないだろ
他人がどう思おうと、
このキャラはヤンデレだと思えば、
それは自分の中ではヤンデレだよ


俺も法律を気にしない行動をする位から
ヤンデレだと思ってるかな

182 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 22:12:30 ID:qI0r+ZS8
まあ逆に法律に触れない病み方とか考えると

・告白で渡すラブレターが便箋二十枚
・キスの時、常に目を開けてガン見してくる


……やっぱりなにか違うな

183 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/16(日) 22:18:42 ID:24VDMyb1
キスの時、常に目を開けてガン見してくるは、なかなか好いと思う

184 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 00:17:20 ID:NAB5GJgR
食事中に
愛しの彼が使う箸にこれでもかという位に
殺意を送るとか

185 名前:キミノシアワセ[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 01:47:47 ID:Rd1S27f/

遠見の舌が僕の唇を押し割った、と思うや否や、彼女の口の中で咀嚼された食べ物が、僕の口の中に押し込まれてきた。
遠見が唇を離したので、僕は改めて、その食べ物を自分で咀嚼する。
目の前のテーブルに載っているのは肉料理なのだが、他人が咀嚼した後のものを口に入れられても、正直味がよく分からない。
「ねえ、おいしい?」
テーブルに頬杖をつき、かすかに顔を上気させた遠見が聞いてくる。その潤んだ瞳を見つめ返し、僕は微笑んで頷いた。
嘘ではない。確かに食べ物の味はよく分からないが、代わりに遠見の口の中の熱と、唾液の味を感じる。
それだけで、僕は十分に興奮していた。
遠見がこんなことをするようになったのは、同棲を始めて一週間ほどした頃のことだっただろうか。
同棲する前からも多少兆候はあったが、遠見は実に嫉妬深い女性だった。
他の女と僕が話をするだけで、相手を睨み殺さんばかりの凄まじい視線を送ってくる、ぐらいはまだいい。
同棲を始めるようになってから、彼女の嫉妬は空想の存在や無機物にまで向けられるようになっていた。
「隆明君。このマンガ、ヒロインが気に入らないから破いちゃった。いいよね?」
「隆明君。チラシに載ってる女、見てたでしょ? もう新聞取るのやめてね?」
「隆明君。あのニュースキャスター、そんなに美人だった? ごめんね、テレビ壊しちゃって」
「隆明君。他の女の歌声が、そんなにいい? iPod壊しちゃってごめんね。代わりに、これからはわたしが好きな歌を歌ってあげる」
異常な独占欲である。僕の関わるありとあらゆるものが、彼女にとっては嫉妬の対象になるのだ。
そして、極めつけ。
「隆明君。そのお箸、ずいぶん大事に使ってるのね? わたし以外のものが、隆明君の唾液に濡れるなんて許せない。
これからは、飲み物も食べ物も、全部わたしが口移しにしてあげるね?」
こうして、僕は自分の手で物を食べることを禁じられた。
今では、物を食べるのはもちろん、歯を磨くのまで全て遠見の口移しだ。
正直言ってかなり不便だが、僕は非常に満足している。
自分でも少し驚いているが、どうやら僕は、こういう風に独占欲を露わにされるほど、相手の愛情を実感できる性質だったらしいのだ。
「隆明君。そろそろ寝ましょ?」
遠見の誘いに、僕は一つ頷いた。お互い黙って服を脱ぎ、裸で地べたに横たわり、抱き合って眠る。
「隆明君。毛布が隆明君を暖めてるのが気に入らないの。枕が隆明君の頭を支えてるのがたまらないの」
そんな遠見の言葉がきっかけになって始まった眠り方だった。
互いの温もりを感じられるし、いろいろと面倒がないので、個人的には凄く気に入っている。
暖房代がかさむのが少し厄介といえば厄介だが、幸せに対する代価だと思えば安いものだと、僕は思っている。

数日経って、遠見が言った。
「隆明君。隆明君の脳味噌を、頭蓋骨が包んでるのが気に入らないの。だから壊しちゃうね」
遠見は微笑みながら、僕に向かってハンマーを振り下ろす。
彼女はきっと、この後は僕の脳味噌に話しかけ、微笑みかけながら生きていくのだろう。
自分の頭蓋骨が砕けるのを認識しながら、僕の幸福感はその瞬間に絶頂を迎えたのだった。

186 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 01:50:00 ID:Rd1S27f/
>>184からヒントをもらって書いてみた……が、ヤンデレの定義の話の後だと正直迷う。
これってヤンデレなんだろうか?

187 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 02:00:09 ID:FbrPacHD
遠見は隆明のではなく、隆明の脳味噌を病むほどに愛しているということ?

188 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 02:01:07 ID:RYJjrOpf
>>186
ヤンデレだと思う

二人とも

189 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 02:03:58 ID:nwLYyqXK
最後はちょっと微妙だったな、頭蓋骨も彼自身の体なんだから

ともあれGJです

190 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 02:25:44 ID:biZdzSFy
同じく最後が微妙。これだと脳味噌大好きなサイコさんという感じがする。

191 名前:名無しさん@ピンキー[age] 投稿日:2007/12/17(月) 03:45:14 ID:IfmbAJk9


192 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 03:59:46 ID:7owSQrJB
「わたしと隆明君が、別々に存在していることが気に入らないの」とか言い出して、
隆明君の手首切って血を飲んだり、隆明君に自分の肉を食べさせようとする……辺りがこの場合よくあるパターンだろうか。

でもこれでも充分ヤンデレだと思うよ。お話のテンポも読みやすくていい。
隆明君にはもう一度蘇生してもらって、長編SSの形で遠見の物語を是非!

193 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 07:25:26 ID:NAB5GJgR
うお
よくプロットを書いている人達の気持ちが初めて分かった


自分が言った事から作品が生まれると
かなり嬉しいものなをだな

凄くGJ!



194 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 07:36:52 ID:qdrw7xQc
>>183
恐えってwww

195 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 09:41:14 ID:dk96yvFh
理知的なヤンデレとかいいかも

196 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 10:37:16 ID:qdrw7xQc
ヤンデレをWikiってみた
http://www21.big.jp/~wiki7/

197 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 15:16:52 ID:s6wjt2zr
画像検索の三番目、ドラえもんはヤンデレを予見していたのか…。

198 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 16:00:37 ID:dk96yvFh
やはりロボ子はヤンデレに分類されるのか…

199 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 20:03:53 ID:hhf8Wu7g
私見で良ければ発言させていただきますがが、要は相手に精神的に依存してしまい、
相手から拒否されると自分の未来や将来をすべて擲ってでも、相手に依存する状態
をつくりだすことを行う、もしくはつくりだそうとあがく状態をヤンデレだと思って
おりました。
血でまみれたり、死人が出たりするのはその状態を作り出そうとした結果起こったこと
なのではと思いながら空鍋や学校の日々を見ていたのですが。
住民の皆さんはどう思いますでしょうか。



200 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/12/17(月) 21:47:26 ID:/z4YnT6a
いまから投下