209 名前:研修医…美咲の愛[sage] 投稿日:2009/09/29(火) 16:34:34 ID:TlEsai1M
【研修医…美咲の愛】


 駆血帯(くけつたい)で浮かび上がった静脈に針が突き立てられて、透明な注射筒に血が少し逆流する。
ゆっくりと注射液が入っていくその情景に、女は恍惚の表情を浮かべ軽く舌なめずりをした。

「少しだけ痛いけど我慢して下さい。直ぐにすみますから…」

 薄暗く冷たいエアコンの空気が流れる室内。白いタイルが目立つそこには、パイプベッドが置かれ
一人の青年が寝かされている。先ほどから、ヴヴヴという奇異なモーターのような音が断続的にしている。
その横に立つ黒髪の女性。白衣を身につけ、銀縁の眼鏡をしたその女性は注射が終わると、
それを銀皿の上に置いた。
 駆血帯のクリップを外すと、注射器の刺さっていた部分に顔を寄せ、眼鏡を親指と人差し指で
挟みながら外す。注射跡が残る腕を、舌でチロチロと舐め始める。
 少しだけ血が付いた、その部分が唾液でベトベトにされていく…。

「ううっ、ここ…は。俺は一体…」
 ベッドに寝かされていた男は、チクチクとした腕の痛みで目が覚めた。ゆっくりと周りを見渡すと、
そこが今まで自分が見たこともない部屋だと言うことに気がつく。頭がぼぉっとして、まだ状況が
把握できない彼は、隣にいる医者らしき黒髪の女性に話しかける。
「あの、すみません。ここがどこだか教えていただけますか」
 女性は注射器の横に置かれていた眼鏡をかけ直すと、笑顔で振り向きながらこう答える。
「ここは…一樹さんと私の愛を育む場所ですよ…」
 その女性の顔を見た、男はみるみる顔が青ざめ呼吸が荒くなり、動揺した表情で口を開く。
「…美咲か?まさか、何で…」
 絶句した男を無視するかの様に、美咲と呼ばれた女性は言葉を発する。
「久しぶりですね。一樹さん。そして、ようこそ…私の所へ」
 一樹は悟った。並べられたベッド、薄暗い部屋。そこは、病院の霊安室だった。

210 名前:研修医…美咲の愛[sage] 投稿日:2009/09/29(火) 16:35:17 ID:TlEsai1M
「はぁっ…んっ…あぁっ……」
 マンションの一室から女性の喘ぎ越えが響く。黒革によって丸出しの胸を荒々しく鷲掴みにされ、
捏ね回されて、豊満な乳房は柔らかく歪み、先端の尖った乳首を指で挟まれ潰されると、腰がびくりと
反応して、身体を震わせる。
「ひあぁっ!あぁっ……一樹、もう…イッちゃう!」
 淡く嬌声を漏らしながら、腰を打ち付けてくる一樹の背中に手を回し、壮絶な快楽に足をがくがくと
爪先立ちで痙攣さながら美咲が叫んだ。
「ふふっ淫乱な雌豚には褒美が必要だな。…っはぁ、はぁ…よし、今からお前の薄汚いその膣内に
俺の精子を注ぎ込んでやるよ」
「ありっ…がとう…ございますぅ…ひぁあぁんっ!! この、雌豚な私に、精子っ、注いで下さいぃっ!」
 首輪を付けられた美咲が懇願する。子宮口を突かれ、膣内は深い圧迫感に襲われた美咲は、精子と
いう言葉に敏感に反応する。挿入する動きに操られるまま、腰をさらに激しく妖しく振るわせて、
膣がキュッとペニスをキツくくわえ込む。
「いくぞっ、んんっ、はぁ、はぁ…で、でるっ!」
「雌豚の美咲は一樹を愛しています。イクっ…うぅ…あぁぁ、淫乱おまんこでぁぁっ、あぁっんんっ!!」
 ドクンと脈打つペニスの動きに合わせて、美咲は何度目かの絶頂を迎えぐったりとベッドに果てた。


 都内の有名大学の医学部に進学した紫藤美咲(しどうみさき)は、厳格な父親と優しい母親に育てられ、
初めての一人暮らしと大学生活を満喫していた。高校生までを女子校で過ごし、男性に免疫のない美咲にとって、
一人暮らしはかねてからの夢であった。両親は最後まで反対したが、医者になるという夢を叶えるという
大義名分を主張する美咲に折れて、渋々マンションでの一人暮らしを承諾したのだった。
 美咲は大学の三年までにほぼ全ての単位を取得し、研修医として入った病院で森里一樹(もりさとかずき)と出会った。
腰まである黒髪を髪留めで一つにまとめ、黒縁の眼鏡を掛けていた美咲は、美人ではあるが目立たない研修医だった。
「こんにちは。紫藤さん。俺も今年からこの病院に配属された森里一樹。よろしく」
 そんな美咲に話しかけてきたのが、一樹だった。
「こんにちは。紫藤美咲です。よろしくお願いいたします…」
 素っ気ない返事。やたらと腰の低いただの研修医。それが美咲の最初の印象だった。

211 名前:研修医…美咲の愛[sage] 投稿日:2009/09/29(火) 16:36:03 ID:TlEsai1M
 美咲は一樹と距離を置いていたが、一樹は美咲に対して積極的にアプローチを掛けてきた。
一週間後には他の研修医と複数での食事会に誘い、一ヶ月も過ぎた頃には、二人だけで食事に行った。
男性と付き合ったことのない美咲には、何もかもが初めての体験で、今まで感じたことのない魅力を一樹に
感じてきたのもこの頃だ。
 両親に嘘をついてデートを繰り返し、告白をされての初めてのキス。その時に今まで自分が男性と
付き合ったことが無いことを一樹に告げた。

「私、今まで男性と付き合ったことが無くて…魅力的でもないし…」
 そう言って自嘲気味に話すと、一樹は笑いながら《自分に任せろ》と答えた。そんな一樹を、美咲は
心の底から愛して体を許した。最初はノーマルだったセックスが、次第にSMチックになっていったのが
気にはなったが、愛する一樹のためなら何でも許せる気がしていた。



「一樹、妊娠したかもしれない…」
 一樹を愛するようになって半年、最近は随分間の空くようになったセックス。その日無理に付き合って
貰ったのには訳があった。生理の不順を気にして、妊娠検査薬を試した結果は、【+】であった。
卒業を半年後に控えて、医師国家試験が待っている今の現状は美咲にもよく分かっている。
だからこそ、きちんと告白しておきたかった。自分の国家試験は一年ずらしてもかまわない。
一樹さえ、自分を愛してくれているのならば…。

 だが、一樹から帰ってきた答えは残酷なものだった。
「…んー、俺、そう言う面倒な事嫌いだから。堕ろせよ」
「え…。一樹、今何て言ったの?良く聞こえなかったんだけど」
「だからさ、俺、金ないし、ハッキリ言って、美咲とはセックスできればいいわけ。ここの病院に頼めば
直ぐに堕ろせるだろ」
「ねぇ…冗談でしょ。愛しているの。一樹のこと。その一樹との間にできた子供を堕ろせるわけないでしょう」
「はぁ?ちょっと待てよ。お前、雌豚の癖に、ちょっと勘違いしてないか。俺の子供を産ませるわけないだろっ!」
 最後の方は語尾を荒げて、一樹はさっさと服を着始め、グチグチと悪態をつきながら部屋を出て行く。
初めての恋をした相手…、初めて体を許した一樹に、勇気を持って妊娠を告げたとき、美咲は捨てられた。

《それからは一樹は美咲との携帯連絡を着信拒否をして、あからさまに美咲を無視するようになった》
《一樹は産婦人科の担当医から、美咲が流産したとを聞かされ、その頃から美咲は病院に姿を見せなくなった》
《1ヶ月後、一樹はその病院に勤めていた若い看護師、早苗と恋仲となり美咲の事などすっかり忘れていた…》

212 名前:研修医…美咲の愛[sage] 投稿日:2009/09/29(火) 16:36:42 ID:TlEsai1M
「美咲、何、やってんだよ。なんだよ、この拘束具は。これ、お前に、買ってやった奴じゃないか」
 パイプベッドに手枷を付けられ、荒縄で縛られた半裸の状態のまま一樹は叫んだ。
「思い出しますね。一樹さん。こうやって拘束されて動けなくなった私を、ローターやディルドで沢山
愛してくれて…。私、一樹さんの責めで何度もイッたんですよ…」
 うっとりとした目で拘束具を指で撫で回し、一樹の股間を優しく撫でる。
「お前、まさか俺に、復讐するのか?なぁ、そうなんだろ、悪かった謝る。だから、許してくれ」
 自分の状況を理解した一樹は、目の前の美咲に懇願する。だが、当の美咲はキョトンとした顔で、
一樹を眺めている。
「何言っているんですか。一樹さん。将来の夫になる人に、復讐なんてする恋人が何処にいるんですか?
私はただ、美樹が妹か弟が欲しいって強請るものですから、一樹さんに協力して貰いたくって…」
 クスクスと笑いながら、美咲は答える。まるで、冗談を言った恋人が可笑しくて、それに答えるかのように。

「夫だと?おい、直ぐに、ここから出してくれ。俺とお前は、もう何の関係も、ないだろう」
 咽せるように言葉を切らしながらいう。興奮すると、ぶつ切れ口調になる一樹の言葉を、美咲はまるで
聞こえないかのように、一樹のペニスに愛撫を繰り返している。
「最近、一樹さんに妙な害虫がついていると言うことを聞きました。それで一樹さん、とても困っているようですね」
「何の話をしている?」
「一樹さんが私に一生懸命会おうとしても、その害虫が邪魔をして、一樹さんがとても困っているって…」
「だから、何の話をしているんだっ」
 怒るような口調で一樹が尋ねると、ゆっくりと白いカーテンを指さす。
「捕まえましたよ。一樹の命令通りに…ほら、聞こえるでしょう。害虫の声…」
 ヴヴヴという唸るような音。先ほどから気になっていた音が、カーテン越しに聞こえる。
「カーテン…開けてくれ。美咲。お前、何をした」
「一樹がそう言うのなら、捕らえた害虫を見せますね…」
 カーテンを引くと、そこには女性が縛り付けられていた。全裸の女性は目隠しをされ、口枷から涎がだらしなく
零れている。股間に突き立てられた極太のバイブが、クネクネと動きながらモーター音をさせている。
「早苗…」
「う゛っ、う゛う゛っ、う゛ーーーー!!!」
 口から声にならない絶叫を繰り返し、その女性は叫びながら果てた。体がピクピクと痙攣して、腰が動いている。
一樹はその状況を見て……絶句した。

213 名前:研修医…美咲の愛[sage] 投稿日:2009/09/29(火) 16:37:13 ID:TlEsai1M
「んっ…れろ…ふぁ……ちゅ……」
 カウパーで濡れた亀頭の先を、指で弄り舌を卑猥にねっとりと絡めて美咲は愛撫している。
「やめっろ、くそっ、ぁぁっ…悪かった…」
「もう、何度目かしら…一樹ったら、こんなに元気…これなら催淫剤なんて要らなかったかしら…」
 唾液でベトベトになり滑りの良くなった陰茎を、手の平で包み込みながらゆっくりと上下に扱く。
そう言いながら、美咲は自らにも注射を打つ。転がった注射器。美咲はベッドの上に乗ると、勃起したペニスを
指先で誘導しながら、自らの膣口にそれをズブリと沈めていく。
「はあぁっ…一樹のオチンチン…子宮まで届いて入ってきてる…」
 腰をリズミカルに上下させて、グチュグチュという淫猥な音をさせながら美咲は喘ぐ。
「お前、その薬でおかしくなっているんだ。んんっ…ぁっ…くっ…そうだろっ」
「ぁぁっ…一樹、ああっ、またイクわ…これで、赤ちゃんまたできるわ…」
 そんな一樹の声をまるで無視するかの様に、美咲は汗を飛ばし、黒髪を乱れさせてセックスの快楽を貪る。
「やめっ…ろ、ぁぁっ、でっ、出るっ、ぁぁぁっ!」
 ドクンという射精感を感じ、それを受け止めるように美咲の膣道がぎゅっと締まる。
「ああぁっ…イクッ…ド変態雌豚の美咲イックぅぅ…!!」


 果てた一樹に覆い被さるように、銀色の眼鏡が一樹の目の前に近づきこう告げる。
「ねぇ一樹…私にはそんなもの要らないわ。私がさっきから注射しているのはね…これよ」
 一樹に見せられた小瓶には、FHS製剤と書かれている。
「排卵誘発剤…」
「そう、そしてあの害虫にも同じもの注射してあるの。あのバイブから、誰かのものか分からない小汚い精子が
たっぷりと流れ込んでいるのよ」
「あっ……」
「一樹は私のもの…だって…私と貴方の子供もいるんですもの…ねえ、一樹も挨拶してあげて…」
「ぁぁぁぁああああああっ!!!!」
 そうやって、一樹の前にもう一つ小瓶が出される。ホルマリン漬けの瓶にはこう書かれていた。

《美咲と一樹の大切な長女【美樹】》


【おしまい】
最終更新:2009年10月11日 08:40