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645 :名無しさん@ピンキー [sage] :2009/10/28(水) 21:46:31 ID:7yL4ne0t
もうすぐハロウィンだが何かハロウィンネタで良いのは無いだろうか


651 :名無しさん@ピンキー [sage] :2009/10/28(水) 23:56:35 ID:v2zgO1Rf
>>645に触発されたので、お茶請けにでも。
投下します。



ピンポーン

「はいはい新聞だの宗教だのの勧誘はお断りですー」
「政くーん!トリックオアトリート!お菓子がないならいたずらですよ?」
「・・・は?」

突然鳴ったインターホンに出てみれば、見知らぬ魔女のコスプレをした女・・・誰だこいつ。

「あー今誰だこいつって思ったでしょ!私は政君のお嫁さんでーす!」
「いや、お話をした覚えもねーんですが」
「えええ?!毎日話かけてくれてるよ!私よ私!あ、いつもとキャラ違うからわかんないのかな?」
「・・・あー、ちょっと待ってください。毎日?」
「そうでーす!」

そう言われても全く見覚えがない。こんなエキセントリックな美少女なら少なくとも記憶のどこかにはあるはず。
考え込む俺をキラキラと期待に満ちた目で見る女。いやそんなに見られてもさっぱりわからないんだがな。
首を傾げる俺に女は痺れを切らしたらしく、膨れっ面になる。

「むー、本当にわかんないの?私だよ?・・・うー、でもそっか、結構時間経ってるし・・・」
「俺、毎日話しかけてるんじゃねーんですか・・・」
「は、話しかけてくれてるよ!毎日!政君、私だよ!」

腕を掴まれる。この女、妙に体温が低くぞわぞわと背筋を悪寒が走った。
・・・あれ、時田、美祢?美、祢?


「・・・み い ?」


「えへへ、やっとわかったみたいだね?」

にこにことしている女に総毛立つ。
そんなわけがない、みいのはずがない。なんて性質の悪い悪戯なんだ。だってみいは。

「・・・みいは、俺の目の前で・・・死んだはずだ!」
「うふ、そうだよ政君。政君の前で車に引かれて死んじゃった。二年間ちゃんと私に話しかけてくれてたでしょ?心の中で」

あっさりと肯定され、思わず一歩引く。いやいやそんなわけないだろ。これは性質の悪い悪戯だ。だってみいは俺より7つ下だったんだから。

「年齢くらいいくらでも操れるよ・・・ねえ政君、私ね、政君が好き。これは我侭だし酷いことってわかってるけど、やっぱり一人は寂しいの・・・」

先ほどまで輝いていた瞳には今はもう欠片も光がない。腕は掴まれたまま、俺は辺りを見回すがお菓子はおろか魔よけになりそうなものは一つもない。
歯の根が合わない、ガチガチという音を聞きながら俺は気が遠くなるのを感じた。

「一緒に来てね、政君。お菓子もないみたいだし・・・えへへ、私のいない世界で他の女と結ばれる政君なんて見たくないもの」