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885 :キレた人々2 [sage] :2009/11/18(水) 15:52:12 ID:ZQE6TSNe
父さんは人間の底辺に近い人間だった。
仕事をクビになり飲んだくれる毎日。
母さんはそんな父さんを見かねて姉と一緒に出て行ってしまった。

俺を置いて。

構わなかった。引きとめなかった。
帰ってくると、当時の俺は信じてしまっていた。

ある日、少しの金を持たされて「好きなものを買って来い」と言われ意気揚々
とお菓子を買いに行った帰り。
家の前には黒服の集団と父さんが何か話していた。
父さんは俺を指差して黒服に何か言った。
黒服たちが近づいてくる。恐くなって逃げ出した。
あっさりと捕まった。
必死にもがいたが大人の腕力には敵わなかった。
「こいつは、どうしても良いんだな?」
「ああ、それくらいでちょうどチャラだろ」

最初、何を言ってるのか分からなかった。
「坊主、お前も不幸だよな。はした金のために売られるんだからよ」
黒服の一人が気持ち悪く笑う。
父さんも同じ様に笑っている。
ここで、唐突に気付いた。
俺は、父さんに見捨てられたんだと。

必死で足掻いた。必死でもがいた。必死で必死で必死で、、、

気付いたら、皆ただの肉塊と化していた。



886 :キレた人々2 [sage] :2009/11/18(水) 16:11:00 ID:ZQE6TSNe
アパートの一室で目が覚める。
最初に見えたのは変わる事の無い何時もの天井。
今日は土曜の次の日。つまりは日曜日。ジャスト七時。

何か、嫌な夢を見た気がする。
まあ、いつものことか。

テレビを付けると、ニュースで最近近所で起こった焼死体発見の事件が取り
上げられていた。
詳しくは知らないが、被害者は俺の高校の生徒だったらしい。

まあ、どうでもいいけど。
パイプベッドから下り、冷蔵庫から牛乳を……ってあれ?
ああ、昨日如月をまくのに手こずって買い物出来なかったんだっけ。
仕方なく牛乳を諦めてシャワーを浴びる。
さて、今日も図書館へ……また如月と会ったら面倒だな。

撮り溜めした映画でもみるか。




888 :キレた人々2 [sage] :2009/11/18(水) 16:38:13 ID:ZQE6TSNe

その後、午後五時までぶっ続けで映画を見ていた。
やっぱり某未来の世界の殺人マシーン映画は2が一番面白い。
ジ○リは空飛ぶ城に限る。


流石に夕飯時なのでキッチンに立とうとしたときにチャイムが鳴った。
チェーンを外さず扉を開ける。
「どちら様ですか?」
「あ、今日隣に越してきたんです」
どうやら女性のようだ。
そういえば、やけに騒がしいと思ったら業者が来てたのか。
一旦扉を閉めてチェーンを外す。
「久しぶりだね。ずっと会いたかったよ」
「は?」
久しぶり?会ったこと、あるのか?
恐らく知り合いなのであろうその人。
すこしだけ茶色がかった髪。グラビア顔負けの容姿。
……全然見覚えがない。
「もう、まだ分かんないの、まーくん?」

まー、くん?
その呼び方をするのは、数人しかいない。
まさか……

「姉…さん?」
「ぴんぽーん!正解!ずっと会いたかったよ!これからよろしくね」