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355 :リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] :2007/11/20(火) 23:48:40 ID:gJdem6/T


料理…下手なねーちんの最期

「あれ…ここは?」
「おはよう、お姉ちゃん、目は覚めた?」
 気がつくと私の目の前には泉の顔があった。その顔は記憶の最後にある顔よりも痩せこけて、その服は血まみれな上にぼろぼろだった…それでいてぎらぎらと光る様なまなざしははどこか不気味な
雰囲気さえ漂わせていた。
「イズミン…その…怪我とかは大丈夫?」
「ああ、これ?…大丈夫、返り血だから…たいした事ないよね、警察っていってもさ…」
「…ゴメンね、私があの日、あんな事したせいで…あなたを…そんな風に…」
 私は泉の言葉で彼女の服についた血が誰のものなのかをさとり…そこまで泉を追い込んだ自分を恥じた。そして嘆いた…もしも自分があの時あんな行動を取らなければ…そんな考えが頭をよぎる。
「自首しろ、なんてことは言わない…私が憎いなら殺してくれても一向に構わない…だからもうこれ以上、お願いだから誰も殺さないで…それから、本当に、あの時は本当にごめんなさい、もういくら
謝ってもどうにもならない事だろうけど…本当にごめんなさい」
 私は謝った、誠心誠意謝った、最悪の場合の命の覚悟ももう出来ていた。たぶんもう私は助からないのだろう…この両手を縛りつける荒縄がその事実をしっかりと告げていた。
「いいんだよお姉ちゃん、お姉ちゃんは全然悪くない…悪いのはあの女と…私たち二人を虜にしちゃうような…まーくんのやさしい所…それくらいだから…だから」
 さくり!と小気味のいい音がする。
 泉は手に持っていたナイフを私の首に突き刺した…。
「ご…め…ん…ね…」
 気絶しそうな意識の中で私は謝った、ぐりぐりと、泉はナイフの刃で私の首の肉をえぐるように執拗に刃を突き刺してくる…痛い、気絶しそうなほどに痛い、でも
耐えなくては…私の意識がある限り…謝って…。

 そう思考したのを最後に舞の意識は吹き飛んだ。それでも執拗に泉はその首に突き刺したナイフをぐちゃぐちゃとかき混ぜた。
「あれ…おねえちゃんは悪くないのに…どうしてだろ?どうしてだろ?」
 泉はぽろぽろと涙を流し、手に持ったナイフをようやく放した。
「こうすれば…きっと二人とも、ううん、三人とも幸せになれるのに…どうしてだろ…あはははははははは!解らないや!これは解らない
や、あははははははははは!!」
 泉は泣いていた、泣きながら笑っていた、でももうすぐそれも終わる…彼女の狂った理性はそう告げていた。
「そう…あと少しだからね、まーくん…」
 彼女の視線の先には、手足を縛られたまーくん、こと誠が横たわっていた。






356 :リッサ ◆v0Z8Q0837k [sage ] :2007/11/20(火) 23:58:59 ID:gJdem6/T


料理上手な彼女 ラストオーダー

「まーくぅん、ご飯できたよお!」
 あの日、舞ねーちんを捕まえたと舞ねーちんのケータイから泉のメールがとどいて、急いで廃鉱山に向かってからもうどれほどの日が流れたのだろうか。
 もう数日が過ぎたのかもしれない…舞はいつもの事のように僕に裸エプロンでご飯を振舞ってくれる
…メニューはバターソテーをはじめ、チョリソー、生レバーや刺身に鍋、更にステーキやハンバーグにデザートなどと実に豊富に取り揃えられている。
 …食材は何かって?決まっているだろう、ねーちんその人に決まっているじゃないか!! 
 あの日、監禁された僕を待っていたのはねーちんの死体と、泉によるねーちんの解体ショーだった。
「…僕思いついたんだ…こうやってねーちんを、まーくんの大好きなねーちんを全部食べれば…僕もねーちんと同じ存在になれるって…それで、さらにそのねーちんのもう半分をまー君が食べてくれれば…
もう、二人はずっと仲良しでいられるって…あはははははは!」
 解体された死体を調理しながら泉はそういった、僕は…いっそ殺してもらいたい気分になった。
「はい、あーん」
 こうして数日間?の間に僕は彼女と一緒にねーちんの体を文字通り味わう事になった、最初の数日は食べる事を拒否して何度となくはいていたが、僕の体は泉によって完全に拘束されている上に、吐けば
泉がそれを口移しで返してくれるというお返しが待っていた…そしてもちろん、僕の体は空腹には耐え切れなかった。
 それに泉の振舞うねーちん料理は…何よりも、おいしかったんだ…彼女は言った、捕まっていた間に研究した味付けだと。
 僕は愚かだ、何が謝罪だ、結局僕には何も出来なかったじゃないか…僕が出来た事なんて、結局は女性を苦しめた挙句、足りない覚悟と準備で一人の女性を死なせてしまった事…それだけじゃないか?何でだよ、何で僕は、何で生きてるんだよ…。
「…かわいそう、泣いてるの?まーくん…でも大丈夫、お姉ちゃんと一緒になれば、もう何も寂しくないからね…」
 そういって泉は僕の涙を拭くと、僕の口に、ねーちん料理を運んだ…。 
「ごちそうさまでした…それじゃあ、子作りしようか、ほら、お腹のお姉ちゃんも、まーくんの子供が欲しいっていってるよ」
 そういうと泉はいつものようにエプロンをたくし上げ、自分の濡れた股間を見せた。
「はあ…いいよ、とってもいいよ!まーくん…ん!」 
 ・・・僕が絶頂を迎える瞬間、泉は手に持っていたナイフで、僕の心臓を一突きした。
「はあ…ん!!!まーくん…大好きだよ…大好き…だから…まーくんもおねえちゃんと、私と一緒になろう…」
「…ありがとう…いずみ…」
  彼女の言葉に僕はそう返すしかなかった、というかそこで僕の意識は…永遠に途絶えた。口ではえらそうな事を言ってるくせに…情けない男だ…僕も。
「お姉ちゃんは全部私とまーくんが食べた、そしてまーくんは私が食べてあげる…うふふふふ、あはははははははは!うれしいよ、うれしいよまーくん!あははははハハハ!!」
 廃鉱の中ではいつまでも、いつまでも悲しげな、それでいて嬉しそうな泉の声が響いていた。

 廃坑の奥では今日も泉が料理を作っていた、材料はもちろん大好きなまーくんのお肉だ。
「ふふふ、今日もおいしいよ、まーくんは」
 彼女はテーブルに載った誠の首に話しかける、防腐処理を施されたそれはまるでマネキンのような空ろな目でこちらを見ていた。
「うん…そうなんだ、もう少しで、生まれるとおもうから…」
 泉はお腹をさする、大きく膨れ上がったそれは妊娠6ヶ月、といったところだろうか。
「大丈夫、一人で産むわけじゃないから…そう、皆ずっと一緒だから…ね?」
 そう言うともう一度、泉は誠の生首に対して微笑んだ。
 FIN