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580 :悪意と好意と敵意 [sage] :2010/05/02(日) 02:02:03 ID:luw5Vc5w
俺、篠原勇輝(しのはらゆうき)の幼馴染っである天野寂(あまのじゃく)は占いが好きだ。
どのくらい好きかと言うと「ゆーちゃんとは恋愛の相性最悪だから付き合いたくない」って興奮しながら言っちゃうくらい
だ。占いに負けたよ俺。
まぁ友人関係なら相性最高らしいから今は腐れ縁に近い関係になっている。
そして寂曰く俺は「死の原」らしい。その理由は親しくなった女性が相次いで死亡したから。
しかし寂も俺と親しい女性…なのだが「あたしは…その…バリアみたいなものを張ってるから大丈夫なの!!」らしい。
因みに「死の原」こと篠原勇輝と関わって死んだ女性は6人、全員が俺と同じ高校に通う人間。そのせいか最近女性に避けられてる気がしないでもない。
しかし、まぁ…親しくなった女性を無意識であの世に送るわ、唯一の死なない女性が恋愛の相性最悪、つまりは…「なに難しい顔してんの?」
通学路を歩く俺の隣を歩く悩みの種を植えた女(幼馴染)の寂が話掛けてきた。
「なぁ、寂。俺って一生彼女できないのかね…」
「またその話?いい加減飽きたんだけど」
「あぁ…もう彼氏作ろうかな…」
「ダメ!幼馴染がホモなんて勘弁!」
「じゃあゲイに俺はなる」
「同じよ!」
「じゃあバイ」
「もっとダメ!!」
「じゃあ寂様、私めと付き合って下さい」
「だ、だからあたしとゆーちゃんは恋愛の相性が悪いって何回言えば分かるのよ!」
「んな顔を赤くして怒るなよ…。」
「怒るわよ!大体あんたはいっつもいっつも…」
「はい、ストップ。もう学校着いたから。お前がさっきからデカイ声で喚いてるから周りからの視線が痛い」
「ぐっ…!後で覚えときなさいよ…」
バツの悪そうな顔で逃げる悪役が使いそうな台詞を使い捨てる。
寂をからかうのは本当に楽しいな。と、いつもの日常の喜びを噛みしめていたかった。が、自分の下駄箱の中にあった「物」が日常の喜びを塗りつぶした。
正体はペンキでも画鋲でもなく水色の便箋。裏には1年3組 綾小路美月と書かれている。年下の様だ。
「ラブレター…だよな…」
気が重くなる。女性を無意識にあの世に送る送り人に贈られたラブレターの返事なんて読む前から決まっている。
「まあ、でも読んだ上で断りますか」
せっかく書いてくれたし、読まないと失礼だしね。べ、別に始めて貰ったから嬉しいとかじゃないんだからね!
「遅刻するわよ?バカ勇輝」
「!! あぁ…」
寂がお怒りの様だ…からかい過ぎたかな。教室に着くまでに謝っておこう。
ポケットに便箋を入れて、寂の元へ向かった。