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22 :悪意と好意と敵意 ◆f7vqmWFAqQ :2010/05/08(土) 14:29:54 ID:o2jVD3Gz
俺は今混乱していた。理由は寂に告白され、貞操を奪われ、寂の膣内に射精して、今その寂が裸体で俺の上にのし掛かってるからだ。
あぁ、なんか恋愛の相性は抜群だとか魔法使いになれる資格剥奪されるわ、高校生で女性を妊娠させるかも知れないわで頭がこんがらがる。とりあえず寂退かすか。
くすぐり地獄のダメージが完全に回復していないが寂を退かす事くらいは出来た。しかしこいつ軽いな。ちゃんと飯食ってるか?
時間は6時を回ったところだ。このまま寂を放置して一旦家に帰るか、寂を起こして許可を得て帰るか、それともここに残るか。あーどうしよ。
寂を見るとさっきはサキュバスだったのに寝顔は天使だな。という感想を抱くほど可愛かった。
けれどこの天使は起きるとサキュバスなのだ。多分起こしたらまた犯されるだろう。それか「行かないで!」とか仰いやがるのかもなぁ。
とりあえず脱走を試みる。ばれないようにゆっくりベットから離れ…ガシッ!!右手を掴まれる。後ろを振り返ると天使からサキュバスの顔になっている寂がいた。
「おはよう」無難に御挨拶。
「どこ行くの?ゆーちゃん」
「どうした?なんか用か?」質問を質問で返してみた。て言うか用が無いなら引き留めたりしないよな。
「答えになって無い。0点」助けてドラえもーん!0点取っちゃった!
「俺は自分を襲った人間の近くに居たがる特殊な性癖の持ち主でも無ければ、どんな罪でも許せる聖人君主でも無いんだ。」
「ゆーちゃん、保健の授業教えて欲しいって言ったじゃない。」顔を赤らめて発言する。くそ、可愛い。そして正論だ。
「性教育だけが保健じゃないぜ!」喫煙や飲酒の有害性とか
「そうだね。人工呼吸とか?」なんでやねん!!!と突っ込みそうになった。
そういや俺キスより先に童貞奪われた…なんかショック。
「とりあえずさ、家に帰りたいん…」と台詞の途中で寂が俺の目を覗き込んでるような気がした。
「ゆーちゃん、ダメ。外に出たら良くない事が起きる。」
「なんでだよ……」
「眼球占いで出た」なんだその占い!
「信用出来るか!根拠はなんだ!」
「乙女のインスピレーション!」藤林涼かお前は!
「あー、いや明日の時間割鞄に入れたらすぐ戻る。」正直あんな家に居たく無いしな。それにここには俺を好きだと言ってくれる人が居る。
「ホント?」
「ホント。」
「ホントにホント?」
「ホントにホント。マジです。」
そう聞くと寂は小指を突き出した。
「指きり!」ガキかよ!お前幼児退行してないか?
とりあえず俺も自分の小指をだして寂の小指と絡ませる。そして交互に発言する。
「ゆーびきーりげんまん」
「うそついたら」
「はーりせーんぼーん」
「って女芸人不細工だよな。ゆびきった!」ドゴッ!鳩尾を蹴られた。
「やりなおし!」
「はい…」
「ゆーびきーりげんまん」
「うそついたら」
「はーりせーんぼーん」
「呑ますなんて思いやりがないから俺は認めない。指切った。」言い終わると寂が立ち上がり勉強机の引き出しを開けて
「今針千本もないから一日一本にしよっか?」目がマジだ。覚醒レヴェル2!
「ごめん冗談。もう一回指きりげんまんさせてください。お願いします。」土下座して謝る。どうやら土下座披露会は中止にならなっかたようだ。
その後はちゃんと指きりげんまんを遂行した。語弊があるかもしれないが指の切断はしてない。ドアをくぐろうとしたら声がした。
「帰ってきたら、告白の返事聞かせて。ノーだったら針飲ますけど」
それ「帰ってきたら好きって言って」の方が正しくね?まあ、答えは最初から決まってるからいいんだけど。
「あぁ…」と言ってドアをくぐった。


23 :悪意と好意と敵意 ◆f7vqmWFAqQ :2010/05/08(土) 14:31:51 ID:o2jVD3Gz
町は少し肌寒かった。学ランも出して持っていくか。
すぐに俺の家は見えた。が、いつもと違う風景がそこには有った。黒い高級車が止まっている。
今日はいろんな事が有りすぎたのかこんなことでビビる上じょ…篠原さんじゃないぜ!気にせずに玄関に向かう。そこには「ごきげんよう」と声を発した人間が居た。
「綾小路…ちゃん…?どうしてここに?」病院どうした。
「えぇ…驚きますわよね。でももっと驚く事を今から言って差しあげますわ」
「はい?」
「あなたは御両親に売られました。500万円で。」は?
「     」くすぐり地獄ですり減らした体力が戻ったのに口から声が出ない。
「さていきましょうか。」腕を掴まれる
「いや、意味わかんねぇ。ぷりーず言いやがれ説明を」
「私が貴方の御両親の借金の肩代わりをしたんです。代わりに貴方を貰って。貴方の御両親の会社に電話して交渉して最初は断られたげと、クビにすると言ったら交渉に応じてくれましたわ。お2人とも綾小路グループ傘下の会社に勤めて居られてスムーズに交渉が成立しました。」
それを聞いて逃げるつもりだった。が、黒沢さんが後ろに立ちふさがっていた。
構うもんかと逃げようとした。けど服の襟を掴まれて地面に叩きつけられて容易に捕まった。
「そうそう、知りたくありません?京華院涼香を殺し、橋本加奈を殺し、倉田楓を殺し、上原千草を殺し、三國香織を殺し、植田美樹を殺した犯人。」
「はっ、それより離しやがれ。」解放を求めるが綾小路ちゃんの発言に疑問を持った。上原はホームから転落、三國は練炭自殺、植田はマンションから転落で死んだ。
「あら、どうして?」
「俺は復讐とかそんなのには興味は無い。墓より今ある人間を大事にするのが俺の信条なんだよ。」死人に口無し。
「それに上原と植田は事故で、三國は自殺だ。」
「いいえ、他殺よ。そこの黒沢に犯人、天野寂を監視させて見たと言ってるもの。」は?今何て
「あと貴方の幼馴染の天野寂が橋本加奈と倉田楓を殺した現場を見ましたわ。」いや、嘘だ。耳を貸すな。
「多分、お姉さ…京華院涼香を殺したのも天野寂」いい加減な事言うな。
「嘘だ…」
「嘘じゃ有りませんわ。彼女は貴方の事が好きで、貴方に近づく人間を排除する為に暗躍していた。因みにこの傷も天野寂に負わされた物。」そう言って彼女は左腕を見せつける。
「大体、少し考えれば分かるでしょうに。間抜けね。」あぁ、そうかもな。そう考えればなんか色々辻褄が合う。間抜けなんて評価すら生温いほど愚かだった。
「あ、ああ…あああああああああああああああああ!!!!!あああああああああああ!!!ああああああああああああああああああああ!!!!」
「うるさいですわね…。黒沢。黙らせて。」
「御意」
俺は後頭部を殴られて意識を奪われた。
「お嬢様。参りましょう。長居は無用です。」黒沢が篠原を担いで言う
「そうね…」特に理由も無かったので賛同した。


2人は気絶した1人を車に乗せて車に乗り車を走らせる。その様子を見ていた人間の存在に気付かずに。


24 :悪意と好意と敵意 ◆f7vqmWFAqQ :2010/05/08(土) 14:32:30 ID:o2jVD3Gz
「ゆーちゃん…」ゆーちゃんが帰ってきたらおなかを空かしているだろうと考えた私はテーブルに料理を並べていた。けれど肝心のゆーちゃんは帰って来ない。
無言でテーブルに座る。寂しいよゆーちゃん。約束守ってよ。ねぇ!
TRUUUU!TRUUU!電話が鳴った。ゆーちゃんかも知れない!電話に歩み寄って右手で受話器を取る。
「ゆーちゃ「ごきげんよう殺人犯さん。」電話の向こう側に居たのは意外な人物だった。人類(私)の天敵のゴキブリ(綾小路美月)だった。
「なんでアンタが…」
「うふふ…。貴方には苦しんで貰うって言いましたよね。」手が震える。
「どういう意味よ」声も震えていた。
「私は大切な人を奪われた。だから、貴方の大切な人を奪ってやった。」考えたくない!
「篠原勇輝は今私の部屋で寝ているわ。」ゆー…ちゃん…
「     」
「あら、声が出ないわね。因みに貴方が殺人犯というのをばらしたら本人が発狂したから殴って眠らせたわ。」
「     」ガタンッ!!受話器が手から滑り落ちる。ゆーちゃんに知られたくない事実をゆーちゃんが知った。
「もーしもーし!どうしましたー!」黙ってよ。
「まあいいわ。今から貴方の大事な人を嬲るから来たかったら来て下さいね。」そんな事させない。私は受話器を持ち上げる。
「じゃあ、ま」ガチャッ!受話器を乱暴に定位置に戻した。
今私どんな顔してるかしら。怒ってる?泣いてる?笑ってる?いいえ多分無表情。あのゴキブリを今度こそ完璧に始末しなきゃ。待っててねゆーちゃん。助けるから。許して貰わなくて良いから。最悪死んで侘びるから。
パーカーに身を包み鞄に包丁を入れてそれを背負った。
「今行くね」罠と分かってても私は歩みださずには居られなかった。


綾小路宅のカギは開いていた。遠慮なく侵入する。
外から明かりの点いてた部屋が見えたの慎重に歩いてそこに向かう。
ドアを開けると大きな寝台にはゆーちゃんが居て隣に害虫が居た。
私は無表情を崩して必死になっった。長い髪を揺らして走った。手を伸ばした。ゆーちゃん!!って叫びながら。
けどこの部屋にはもう1人居るのが見えなくて、そのもう1人に襲撃されて、そして抵抗空しく捕まった。
私は両手両足をきつく縛られて無力化された。私の体は絶望と縄で包まれた。
離してよ!!っと意味の無い要求を口走った。
私の大きな声でゆーちゃんが目を覚ました。私の心は絶望に包まれた。


ゆーちゃんが目を覚ますと「なんで居るんだよ」と目を見開いて私に言った。
「助けに来た。」と言いたかったけど、私はゆーちゃんに殺人犯と知られたから言えなかった。
知られたく無かった。このまま幸せになりたかった。人を不幸のどん底に落とした殺人犯が幸せになろうなんて無理な話かもしれないけど。
このまま私達はこの2人に殺されるのかな。死んでも一緒にはなれないかな。ゆーちゃんは天国に行って私は地獄行き。そんなのは明白だった。
でも生まれ変わったらまた一緒になりたいな。こんなワガママくらいは許して欲しかった。