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525 :触雷! ◆0jC/tVr8LQ [sage] :2010/07/09(金) 03:24:46 ID:03GoZoab
玄関からホールに入ると、すでにかなりの人が集まって談笑していた。
門のところで見たように、大人から僕の高校の生徒までいる。
今まで気が付かなかったけど、僕の高校の生徒は女子ばかりだった。
――ここでしばらく待つのかな?
そう思ったけれど、エメリアさんとソフィさんはホールでは止まらなかった。
どんどん屋敷の奥に入っていき、ついに地下への階段を降り始める。
このお屋敷には何度かお邪魔しているけど、地下に行ったことはなかった。
――どこに行くんだろう?
なぜだか、少々不安を感じた、聞いてみようと口を開きかける。
「あの……」
しかしエメリアさんに、「シッ!」と制されてしまう。
僕は黙ったまま、ついていくしかなかった。
地下は何階かまであるようだったけど、僕達は地下2階のフロアに足を踏み入れた。
照明は点いているが、気持ち薄暗い。人気のない病院みたいな印象だった。
しばらく廊下を進むと、不意に後ろの方で、『ガチャン』という音がする。
「!?」
何だろうと思って振り向くと、いかにも頑丈そうな壁が、今来た廊下を塞いでいた。
「な、何……?」
驚いていると、ソフィさんが事もなげに答える。
「ご心配なく。あれはただの電波遮断用の壁ですよ」
「電波遮断用……?」
「盗聴や盗撮を防ぐためです。そういうのって、何かと多いんですよ」
「そ、そうですか……」
今も誰かが、盗撮や盗聴をしようとしているのだろうか。少し怖くなった。
やがて、あるドアの前で僕達は止まる。
正確に言うと、エメリアさんとソフィさんが止まったから、連行されている僕はそれ以上動けなかった。
「お嬢様。詩宝様をお連れしました」
そう言ってエメリアさんがドアをノックすると、中から返事がした。
「入っていただいて」
先輩の声だ。
エメリアさんとソフィさんは、僕の腕を解放した。足の裏に、体重の感覚が戻る。
ドアを開いたエメリアさんが、中に入るよう仕草で促した。
僕は意を決して、ドアの内側に足を踏み入れる。
「失礼しま……がっ!」
挨拶しようとした瞬間、誰かにタックルされた。
「詩宝さんっ!!」
いや違う。先輩が抱き付いてきたのだ。物凄い勢いで。
押し倒されそうになったが、秘書の2人に背中を支えてもらったので、どうにか立っていられた。
「詩宝さん、詩宝さん……」
先輩は僕を抱き締めたまま、強い力で部屋の中へと引っ張り込んでいく。
体力的に抵抗できない僕は、されるままだった。
後ろの方で、『バタン』と、ドアを閉める音がする。



526 :触雷! ◆0jC/tVr8LQ [sage] :2010/07/09(金) 03:26:49 ID:03GoZoab
「ごめんなさい。つい取り乱してしまいました……」
部屋の中央で、ようやく先輩は僕を解放した。
薄暗い、殺風景な廊下とは対照的に、豪華な内装の明るい部屋だ。
「い、いえ。わざわざ済みません。僕のためにこんな……」
先輩の方を見ないようにしながら、僕は言った。
なぜ先輩を見ないようにしたかと言うと、格好が普通ではなかったから。
紫色の、肩紐のないドレスなのだが、胸元がぱっくり開き、大き過ぎる乳房が大部分露出している。
布地の角が辛うじて引っかかっており、先端が見えるのだけはどうにか防いでいた。今にも出てきそうだが。
裾はとんでもなく短く、股下何センチもなさそうだった。ちょっと動いただけで、簡単に下着が見えてしまうだろう。
目のやり場に困るどころではなかった。
「……どうかしましたか?」
明後日の方向を向いている僕を不審に思ったのか、先輩が腰をかがめ、上目遣いで僕の目を覗き込んできた。
物凄く顔が近い上に、胸の谷間がストレートに見えてしまう。
「うわっ!?」
思わず跳び退くと、先輩は素晴らしい追い足で詰めてきた。
「詩宝さん……少し変です」
いや、先輩こそいつもと違いすぎますよ。
そう言おうとしたが、緊張で言葉にならない。
「とりあえず、座りましょう」
先輩が僕の手を取り、ソファーの方に引いて行く。
引かれるままに歩いて行きながら、僕は気持ちを落ち付けようとした。
「…………」
考えてみれば、紅麗亜が僕の家に来て以来、尋常でないことがずいぶん起きている。
先輩の様子が多少変わるぐらいのことは、仕方ないのかも知れない。
「どうぞ」
「はい。失礼します」
勧められてソファーに座ると、先輩は僕のすぐ右に腰を下ろした。
しかも、僕の腕を抱えて体をぴったりと密着させてくる。バストの感触がもろに伝わってきた。
「…………」
思わず下を向いてしまう。やっぱり、今日の先輩は少しおかしいのかも知れない。
――いや。
僕は顔を上げた。もし先輩がおかしくなっているとしたら、それは僕のせいだ。
先輩と紅麗亜の間を、僕が取り持たなかったのがいけないのだ。
話すべきことをきちんと話し、2人のわだかまりをなくさないといけない。
「あの……」
「もう、会えないかと思っていました……来てくれて本当に嬉しいです」
言いかけた僕の腕を、強く抱き締める先輩。
確かに、このタイミングで、先輩が偽の婚約パーティーを開いてくれなかったら、2度と会う機会はなかったかも知れない。
おそらく紅麗亜の屋敷に連れ去られ、娑婆に戻れなくなっただろう。
だからこそ、今このチャンスをものにしないといけない。
何度も言うようだが、紅麗亜が僕の家で働くのを先輩に認めてもらい、紅麗亜の態度を軟化させるのだ。
僕はもう一度、口を開いた。
「あの、中一条先輩」
「お茶でも飲みませんか?」



527 :触雷! ◆0jC/tVr8LQ [sage] :2010/07/09(金) 03:29:40 ID:03GoZoab
またしても、出鼻を挫かれてしまった。
しかしここは、ありがたくいただいておくべきだろう。
「あ、はい。もらいます」
ソファーの前の木のテーブルに、高そうな磁器のピッチャーとグラスが置いてあった。
先輩がピッチャーから、褐色の液体をグラスに注いでくれる。
「どうぞ。まだ冷たいですよ」
「ありがとうございます」
僕はグラスを取り、冷たいお茶を口に含んだ。
何と言うか、知らない味だ。しかし、とてもおいしい。
喉が渇いていたので、一気に飲んでしまった。
「もう一杯、どうぞ」
先輩がまた、お茶を注いでくれた。それもありがたく飲み干す。
「まだありますよ」
「いえ。もう……」
大きいグラスで2杯飲んで、お腹がゴボゴボ言い出したので、3杯目は辞退した。
「そうですか」
ピッチャーをテーブルに置く先輩。「2杯ね……」と小さくつぶやいている。何のことだろう。
「ごちそうさまでした。ええと、早速ですけど、聞いてください。実は……」
僕は、先輩に紅麗亜のことを話し始めた。初めて会ったとき、飢え死にする寸前だったこと。そして、働くところがなくて困っていること。カードや館のことは伏せた。
ところが、先輩はあまり僕の話を聞いていないようだった。
僕の方を見ないで、なぜか、ずっと置時計を眺めている。
「……そろそろね」
「え? 何がですか?」
怪訝に思って質問したとき、急に頭がぼうっとした。
「何……?」
熱っぽい感じもする。
――僕は……病気になったのか?
また異変が起きた。
股間が激しく隆起し、痛いほどになった。
「うあっ!?」
部屋に入って先輩を見たときから、多少そんな傾向はあったのだが、これは常軌を逸している。
「詩宝さん、どうしたんですか!?」
先輩の問いかけにも、答える余裕がない。
急激に欲望が高まってくる。
今にも、隣にいる先輩に襲いかかってしまいそうだ。
もちろん先輩のことだから、襲ったところで僕なんか簡単に撃退してしまうだろう。
しかし、強姦未遂でも立派な犯罪だ。
捕まるか捕まらないかは別にしても、先輩を傷付けることになる。
――どうする……?
僕は視線を泳がせ、ナイフかそれに似たものを探した。
腕にでも突き刺して強烈な痛みを感じれば、多少マシになるかも知れない。
だが、それらしいものはなかった。
――駄目だ。仕方がない。
僕は先輩の腕を振り解き、立ち上がった。
「くお!」
「詩宝さん!」
ドアに駆け寄って、外に出ようとする。外に出て誰かに助けを求めるつもりだった。
ところが、何としたことかドアが開かない。外から鍵をかけられているかのようだ。
「があああっ!」
こうなったら、気絶して事を収めるしかない。
僕は、思い切りドアに頭をぶつけた。



528 :触雷! ◆0jC/tVr8LQ [sage] :2010/07/09(金) 03:30:46 ID:03GoZoab
ゴーンという音が響く。
僕の額は割れ、ドアに血が付いた。
だが、まだ気を失うには至らない。
――もう1回!
頭をぶつけようとしたとき、先輩が後ろからしがみ付いてきた。
「詩宝さん! やめてください!」
物凄い力で後ろに引きずられ、ドアから遠ざけられる。
そのとき、先輩がバランスを崩して倒れた。
「あんっ!」
「うわっ!」
もつれ合って、僕も一緒に床に倒れ込む。
僕の方が上になっていた。
床に手を突いて立とうとしたとき、先輩の胸がはだけ、桃色の先端が露出しているのが見えた。
茫然とした先輩と、目が合う。
記憶が飛んだ。
――…………
どれくらい時間が過ぎたか。意識が戻った
「ん……?」
寝覚めのときのように、頭がはっきりしない。
まだ、先輩の上に覆いかぶさっているのに気付いた。
――??
あのまま、跳ね除けられなかったのだろうか。
先輩のドレスはビリビリに破れていて、胸は剥き出しのままだった。
――何……?
そして、下腹部に感じる強烈な快感。暖かくて、柔らかくて、ぬめっている。
「あ……!」
自分が先輩を犯していることが、ようやく理解できた。
先輩は涙を流しながら、声を漏らしている。
「ああ……いい、いいわ、詩宝さん。ああん……気持ちいい……」
どうやら、レイプされて錯乱しているようだった。表情も崩れて、緩んでいる。
――早く止めないと。
体力を消耗しているのか、体に力感はあまりなかったが、最後の力を振り絞って先輩から離れようとした。
ところが、動けない。
先輩の長い両足が、僕の腰を挟み込み、ガッチリと捕えていた。
「何で……」
そうなっているのか分からなかったが、これでは動けないはずだ。
「せ、先輩、足を……」
僕は慌てて先輩の肩を叩いたが、足の締めは緩むどころか、ますますきつくなった。
折悪しく、射精感が高まってくる。
「ひいっ……」
焦った僕は、手で先輩の足を外そうとしたが、びくともしない。
挙句の果てに、先輩に両手を捕まえられた。
「ああっ、詩宝さん……」
「あの、ですから……」
何もできないまま、タイムリミットが訪れた。
先輩の中に注いでしまった僕は、先輩の上で動けなくなる。
凄まじい疲労感だった。
「あ……あ……」
「ああん……」
僕は、何ということをしてしまったのだろうか。
自己嫌悪と後悔で、胸が潰れそうになる。
欲望に負け、これ以上ないほど残酷に、先輩を傷付けてしまった。
「何ということをしてくれたのですか、詩宝様」
「全くです。ボスに何て真似を」
そのときになってドアが開き、エメリアさんとソフィさんが部屋に入ってきた。
なぜか2人とも下着姿で、しかも肝心なところが隠れていないデザインのものだった。