※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

638 :埋めネタ ◆KaE2HRhLms [sage] :2010/07/12(月) 23:24:50 ID:iepbCRCl
ナポリタン問題っぽい埋めネタです。
*****

 私は彼女と踊っていた。
 もう長いこと私は彼女と踊り続けている。

 ようやく順番が回ってきた。次の番だ。
 新しい女性が彼女の代わりとして、ホールに現れた。

「さあ、一緒に踊りましょう」
 彼女は言った。

 私は断った。
 もう何時間も踊っていて疲れていた。早く休んで目を休めたかった。

「あなたはまた同じ事を言うのね」
 彼女はその手に隠し持っていたナイフを手離す。

 聞き慣れた音が耳に響く。ナイフが床へと落ちる。

 ナイフが私の足下へやってきた。
 刃に照明が反射して、私の瞳を眩ませる。

 女性が私の前から居なくなった。

 そうすると、ホールには私と、一人の女性が残っているだけになる。
「さあ、一緒に踊りましょう」
 彼女の声をきっかけに、新しい音がホールに響いていく。

 流されるままに、私の身体が動く。
 ステップ、ステップ、ターン。ステップ、ステップ、ターン。
 入れ代わり、立ち代わり。

 ひたすら同じ動きの繰り返しだった。これまで何度繰り返してきたことか。

「お上手ね」
 彼女が私を見上げながら言った。
「このまま、ずっと一緒に踊ってもらえるかしら?」

 この舞踏から解放されることはない。
 諦めた私は、何も言わず、彼女と踊り始めた。


 私は、何人の女性と一緒に踊ってきたのだろうか?