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58 :ヤンデレ世紀 [sage] :2010/07/12(月) 02:51:16 ID:U4mIxQhT

あれから結局4人での登校。
相変わらず土田さんは僕にべったりだった。

胸を押し付けているつもりなのだろうか、僕のアームに自分の胸を当てている。しかし何だろうこの残念な気持ち。無い乳押し付けられても

「嬉しくない。」
「何が?」

おっとあぶない。危うく心の本音が全て出るところだった。あぶないあぶない。

校門をくぐると僕らの教室がある校舎が今日も微妙な雰囲気を漂せながら立っていた。色が抹茶色ってどゆこと?

時間帯的には、一番生徒が登校しているはずなのだが、時代が時代。『ヤンデレ世紀』と呼ばれるこのご時世。
不登校が6分の1を占め、大体の女子(ヤンデレだろうな)は 朝早く登校して愛しのあの人のげた箱、机にロッカーにラブレターや何かを忍び込ませたり、逆にそれらを排除したりと忙しいためこの時間の校門は寂しい状態になってる。

げた箱に到着。あっ!?

「そうだ。」
「どうしたの?佐藤君。」

いけないいけない。今日の出来事……石田君&木根さんカップル欠席を彼らの担任教師の青塔(あおどう)先生に報告しとかなきゃ。

「ごめん、3人共先に行ってて。僕はブルタワにちょっと用事があるから。」





59 :ヤンデレ世紀 [sage] :2010/07/12(月) 02:51:56 ID:U4mIxQhT

「佐藤君っ!何言ってるの!?私も行くよ。」
やはりあなたは来ますか………まあいいけど。

「んじゃ、俺らは先行ってるわ。」
「うん。じゃあ。」
「ああ。」
「………」

井上と都塚さんと別れる僕と土田さん。それにしてもどうしたんだろう都塚さん?途中から元気なくなっちゃって。

いつももクールな彼女はあまり僕らの会話トークに混じらず、井上にべったりの都塚さんであるが、今日に限っては井上に抱きつかずに一番後ろで静かに歩いていた。
その時の雰囲気は近寄り難いものだった。

井上も心配そうに時々後ろに視線をやり、チラチラと都塚さんを見ていた。

気分で二人を何故か見送り僕は気付いた。いや、これは感じたの方が正しい。

井上と都塚さんの僅か数センチの隙間に二人を隔離する壁があることを。

そんな二人を見送った後、僕と土田さんは職員室に向かった。

「そうか………わかった。報告ありがとう。」
「いえいえ、それでは失礼しました。」
ブルタワに例の件を報告し、退出する時

「お前も気を付けてな。」

と苦笑しながら言うブルタワに軽く頭を下げた。
ちなみにブルタワは青塔先生のあだ名でーす。





60 :ヤンデレ世紀 [sage] :2010/07/12(月) 02:54:41 ID:U4mIxQhT

職員室から出ると、扉の前にいた土田さんが飛びついてきた。
昔だとこの行動は非難の眼差しをくらい、とても恥ずかしい行動であったらしいが、現代じゃ一般的なワンアクションにしか過ぎない。

「さあ、早く遊びに行こ。」
「土田さん。今から教室だよ。」
「えっ!?何でいいじゃん?………それとも教室に気になるメスでもいるわけ?」

土田さんの瞳かり光が消えた。だが、日常茶飯事化しているのでいつもの対処方法で土田さんをなだした。

「僕と土田さんの将来のためにさ…ね?行こう?」

と土田さんに呟き顔を真っ赤にしてしまった土田さん。
ヤンデレは無駄に妄想力が膨大なので、こんな時とかには便利なもんだ。
先ほどの言葉には、『勉強しないと大学行けないよ?』という意味なはずなのだが、土田さんは違う意味で 捉えたらしい。

用事を済まし、教室に向かった。
教室に着き、入ると机が37席並んである。しかし今現在の教室の人数は20人弱。朝のHRまで10分もないのにまだ半数近くが来ていない。

別にインフルエンザなどが流行しているわけではないのだがこの人数の少なさ。ありえなっシング。




61 :ヤンデレ世紀 [sage] :2010/07/12(月) 02:55:16 ID:U4mIxQhT

学級閉鎖は僕が生まれてくるときには廃止になってしまったため、仮にクラス一人しかいなくてもしっかり平常授業をするわけだ。ある意味得するよね。勉強的に。
今は37席の机があるが最初は39席だった。何故2席減ったかというと亡くなったから。

一人は男子、もう一人は女子。久保君と安藤さんだ

率直に結論を言うと二人は心中した。久保君は強制的だったが。
久保君とは結構仲の良いほうだったので死んだことを知った時は複雑な気分だった。
暗い過去に浸っていると声をかけられた。

「よお、瀧斗。」
「おお!!中林。…怪我とか大丈夫?」

今朝、いろいろな打撃をくらった中林が教室にいた。

「保健室………はお取り込み中だったから、保健室前のセルフサービスコーナーの湿布をたくさん貼ったから平気だよ。ぶっちゃけ慣れてるし。」

まだどこか痛いんだろうね。引きつった笑顔を無理やりつくり安心させようとする中林。
「中林君、今日も大丈夫?」

後ろから中林を心配する声が聞こえた。

「咲橋///だ・大丈夫大丈夫~」

さっきより元気を取り戻す中林。そしてそれを聴いて安堵するクラスメイトの咲橋 望(さきばし のぞみ)さん。





62 :ヤンデレ世紀 [sage] :2010/07/12(月) 02:56:16 ID:U4mIxQhT

「そう?良かった///」「心配ご苦労、咲橋殿。」
「うん!!よきにはからえ?」
「その言葉の意味わかってないだろ咲橋さんよ?」

咲橋殿…いや、さんは唯一、中林のことを『しげみ』と言わない女子だ。そして何よりヤンデレ症候群じゃない数少ない普通の可愛い女性でもある。
しかも中林のことが好きらしい。

前に咲橋さんから土田さんの目を盗んで相談を受けたことがある。勿論、中林のことで好きな人はいるか?とか、タイプは?とか質問で全くヤンデレ成分がなく、相談に乗っている僕も久しぶりに微笑ましい気分になった。

そして中林も最近、咲橋さんのことを気になってきている。
僕に相談してくるのも時間の問題かむね。

それから二人は僕の存在を忘れたかのようにとても楽しそうに話していた。
最近、この二人が一緒にいると、とても二人が幸福なベールに包まれて輝かしく映る。青春の一ページとやつだろう。見ているこっちも幸せな気持ちになる。
男子は勿論、土田さん含め女子全員もこの二人が談笑してる時は、優しい表情に変わる。

土田さんもいつもあんな感じだったらな…
淡い気持ちを持ってしまうほど、この二人はそれだけの力を持っていた。


以上学校での朝の出来事でした。




63 :ヤンデレ世紀 [sage] :2010/07/12(月) 02:57:17 ID:U4mIxQhT

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どうして?どうしてなの?

何であんな楽しそうなの?嬉しそうなの?幸せそうなの?

いつもいつもいつもいつもいつも私はお前のことを見ているのに。愛しているのに。

お前が長髪好きだから髪も伸ばしたのに。

お前がカレーが好きだからカレーをおいしく作れるようにしたのに。

今日だってポニーテールが好きと言ったからポニーテールにしたのに。

お前は何も言ってくれなかった。

何で私しか見ようとしない?

何で他の奴らを見る?

何で私がいなくて和気あいあいとしていられる?

何で私にこんな思いをさせている?

わたしがこんなにもアイシテイるノニ?