353 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/08/14(土) 05:21:14 ID:EOiftjNi
俺は学校から帰ってすぐに、風呂に入った。

沢山汗を掻くこの季節、風呂に入らないと気持ち悪くて仕方がない

湯船に入った俺は、夏休みは何をするか、宿題は何時するか、そんな下らない事を考えていたが、結局答えは出ず
風呂から出た俺は、着替えてすぐに寝てしまった

~~~~~~~~~

「起きて、お兄ちゃん!」

少し高めの声が、頭に響く。風奈の声だ

「ん~……風奈ぁ?」

「ご飯できたって!」

俺がありがとう、と言うと、風奈はうん、と言ってすぐに部屋を出ていった

俺は大きく欠伸をして、食卓へ向かった

「頂きます」

しばらく、無言で飯を食っていると

「優……食べながらでいいから聞いて頂戴」

母はそう言って俺の顔を見てきた

「……何?」


354 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/08/14(土) 05:22:37 ID:EOiftjNi
俺がそこで聞いたのは、俺の両親は、俺と風奈を残し、由美子の父親と一緒に海外に転勤し

そして、由美子が俺の家に住む

という衝撃的な事だった。
当然、俺はいきなりの出来事に驚き、何故、今までそんな大事な事を言わなかったのかと、両親に怒鳴り散らした
しかし、両親はただひたすらに謝り続けるだけで、話しにならず、俺は部屋に戻ろうとした

しかし、そこで俺は、風奈が居ない事に気付き、母に聞く

「風奈には言ったの?」

そう聞くと、母は俯きながら言った

「まだよ……」

「なら、風奈には俺が話すよ」


355 :我が幼なじみ ◆ZWGwtCX30I :2010/08/14(土) 05:23:48 ID:EOiftjNi
俺は母の返事を聞かずに、部屋へ戻っていった

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俺は部屋で、風奈にどう説明するかを考えていた

いや、どう説明するかっていうのは少し違うか?

説明するだけなら簡単だ。

問題は説明した後だ、風奈はきっと泣いてしまうだろう

できることなら、俺は大事な妹を泣かせたくはない、それが兄ってもんだろう

しかし、泣かさずに納得させるなんてことはできないだろう

だから、早く覚悟を決めないといけないんだ……

どんなに風奈が泣いたって、俺が風奈を慰めて、泣き止ますんだ

これも又、兄の役目だと、俺は思っている
最終更新:2010年08月15日 20:59