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601 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:01:04 ID:F4oj/qfV [2/14]
*****

 白いブラ。それに包まれたおっぱい。
 今の俺が藍川のことを思い出したら、それが真っ先に思い浮かんだ。

 藍川はインドア派だから、あまり肌が黒くない。かなり白い、いや、恐ろしく白い。
 そんな奴が白い下着を着けたら一体どう見えるのか。
 言うまでもない。素っ裸だ。マッパだ。生まれたままの姿そのもの。
 藍川の双丘に、桜色に染まった一帯がないことに違和感を覚えるほどだった。
 藍川の容姿を一言で言い表すなら、清楚。
 ドレスを着せてピアノでも弾かせてれば、相当な数の男が騙されることだろう。
 そんな清楚な女が素っ裸。
 間違いなく、母親から「はしたないわよ、京子! せめて黒にしなさい!」なんて言われるに違いない。
 そう。たしかにはしたない。
 あの藍川の姿を見て興奮しない男はいない。
 衝動に任せ、飛びかかってその肢体を蹂躙しようとするに違いない。
 むしろ、そうしなければ男ではない。

 その理屈で言うなら、俺は男ではない。
 踏み荒らされていない雪原に足を踏み入れさえもしなかった。
 一目見て、それきりスルーした。
 はっきり言おう。それどころではなかった。
 はしたない藍川に構っているほど、あの時の俺に余裕はなかった。
 それほど集中していたのだ。何にか、というと――――


602 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:02:48 ID:F4oj/qfV [3/14]

「んがっ」
 突然鼻っ柱に痛覚が襲いかかった。電柱に顔面をぶつけたのだ。
 ものの見事に。体の正中線と電柱の芯が、狂い無く正面からぶつかった。
 鼻に触ってみる。鼻血は出ていない。再び歩き出す。
 しかし、真っ直ぐ歩けない。塀に手をついていないと、真横に倒れてしまう。
「これは、ひどい……」
 こんな経験をしたことはない。
 やってみようと思い付き、実際に行動しても、こんなになるまで意識を保てなかった。
 二徹。
 二晩通して起き続けて、プラモデルを作っていた。藍川と二人きりで。

 なんでこんな馬鹿なことをしたかというと、藍川が言い出したからだ。
 毎週恒例のプラモ作りのはずだった。
 いつもと違ったのは、ちょうど気分が乗って来た頃に藍川がTシャツを脱ぎ捨てて、マッパじみた下着姿になったことだろう。
 Tシャツの正面には「YES!」、背面には「NO!」と書いてあったのを覚えている。
 だが、そんなアホなTシャツのことはどうでもよかった。プラモを作る方が大事だった。
 だから俺は藍川を放置し、プラモ作りに没頭した。

 黙々と作業を続け、夜を明かしたところで、俺はいつものように帰ろうとした。
 そこで藍川が、眠気混じりの狂った瞳を向けてこう言った。
『ちょ、ちょっと待ってよ。まだやることが残っているでしょ?』
 そのまま帰っても良かったのだが、藍川がやる気になっているなら、俺は帰れない。
 逃げたみたいに思われるのは癪だった。
 藍川は友人であり、同好の士でもあるけど、ライバルでもある。
 あいつが眠気を我慢して作り続けるなら、俺だって逃げない。

 結果、俺と藍川はそれから二十四時間に渡ってプラモデルを作っていた。
 作り始めた時間から計算すると、三十六時間。
 やればできるものだ。これまでの最長記録、二十四時間を大幅に上回った。
 我慢大会も俺の勝ち。藍川は本日午前三時になった時点で寝落ちした。
 勝敗に何も賭けていなかったことが悔やまれる。
「景品はやっぱ、コレジャナイって言いたくなる、あいつがいいな……」
 あのキットにはプレミアがついていて、どこを探しても見つからない。
 ネットで探しても、オークションにすら出品されていない。
 藍川の奴は、その貴重なキットを組み立てせず、大事にしまっているのだ。
 俺はいつかあのキットを組み立てて、魔改造を施してやろうと思っている。
 とりあえず関節を増やして、全身フル稼働。見えないところにコックピットを増設して、パイロットを乗せる。
 他のキットの部品を拝借して、中身にそれっぽいギミックを仕込む。変形機能までつける。最低でもこれぐらいやる。
 いずれは、藍川と決着をつけねばならない。あのキットの所有権を賭けて。

 だが、今はとりあえず。
「この眠気と、決着を……」
 あのキットがかかっていても、睡魔になら負けてもいい。
 今の俺は、一刻も早く布団に入って眠りたい。


604 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:05:36 ID:F4oj/qfV [5/14]
*****

「ただいま」
「あ! お帰り、お兄ちゃん!」
 朝の五時になって、ようやくお兄ちゃんが帰ってきた。
 藍川っていう女の家に行ってから、丸一日帰ってこなかったんだ。
 もう、不安で不安で。
 藍川の家に飛び込んでやろうと思った。家が分からなかったから、行けなかったんだけど。
 でも、帰ってきてくれたってことは、家に居るって事だよね?
 一緒に居られなかった分、くっついちゃうから。

 お兄ちゃんが靴を脱いで、床に上がったところで左腕にしがみつく。
 ぎゅっ、ってする。力一杯、私の体を押しつける。
 こうすると、心が温かくなる。でも、同時に悔しくなる。
 花火ちゃんみたいにホルスタインだったら、きっとお兄ちゃんも興奮するんだろうな、って。
 お母さんはあんなにスタイルが良いのに、どうして私はこんななんだろう。
 もちろん無いわけじゃない。でも花火ちゃんに比べたら、無いに等しい。
 何度花火ちゃんに鼻で笑われたことか。そのせいで何回言い争ったことか。
 兄さんは、いつか絶対に大きくなるって、と励ましてくれる。
 いつかって、いったいいつよ。もう待ち続けて三年は経つんだけど。
 花火ちゃんが私と同い年の頃には、上の制服の中で、でっかいおっぱいが不必要な自己主張をしてた。
 あそこまで、でかくなくていいの。せめてお兄ちゃんが愉しめるぐらいは欲しいの。
 そうね、お兄ちゃんのモノが挟めるぐらいかしら。
 今の私じゃ、挟んであげようと思っても、お兄ちゃんを空しくさせるだけだろうから。

「お兄ちゃん、ご飯は?」
「それより、早く寝たい」
 お兄ちゃん、すっごく眠そうな顔。
 先週藍川の家から帰ってきた時でも、ここまでじゃなかった。
 もしかして、お兄ちゃん眠ってないの?
 ってことは、あの女の家では眠る暇すらなかった?
「まさか、お兄ちゃん。あの女と、一緒に寝たんじゃ……」
 返事はない。お兄ちゃんは俯いたままだ。
 首筋に鼻を近づけて、匂いを嗅いでみる。
 ……? お兄ちゃんの芳しい体臭だけ?
 女の家に行ったのに、一切女の匂いがしないって、どういうこと?
 お兄ちゃん、本当に藍川の家に行ったのかしら?
「悪い。部屋に運んでくれ」
「う、うん。わかった」
 よくわかんないけど、眠そうにしているお兄ちゃんはこのままにしておけない。
 この機会を逃すのは惜しい。いっぱい悪戯したい。
 でも、自分でもよく分からないけど――今日のお兄ちゃんはとってもすごいことをしてきたように感じる。
 だから、いっぱい休ませてあげたい。


605 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:08:51 ID:F4oj/qfV [6/14]

 お兄ちゃんの部屋には布団が敷きっぱなしになっている。
 私が事前に用意していた。お兄ちゃんがいつ帰ってきても良いように。
「着いたよ、お兄ちゃん」
「……おう」
 お兄ちゃんを床に座らせる。すると勝手に後ろに倒れてくれた。
 数秒のうちに穏やかな寝息が聞こえてきた。胸がゆっくりと上下し始めた。
「おやすみ、お兄ちゃん」
 夏とはいえ、風邪を引かないとは限らない。タオルケットをお兄ちゃんの体に被せてあげる。
 なんだか、子供みたい。寝顔、いくつになっても、いつ見ても、変わらないね。
 子供の頃のまま。私が昔から知っているお兄ちゃんのまま。

 もう、何年も昔。
 伯母さんにいじめられている私を、お兄ちゃんは身を挺してかばってくれた。
 強く抱きしめて、私を励ましてくれた。伯母さんに、私をいじめないでって何度も言っていた。
 伯母さんを包丁で刺した時は驚いた。お兄ちゃんが怖くなった。
 でも、それは全て私を守るためにしたことなんだって、すぐに気付いた。
 お兄ちゃんは、他の人を誰一人傷つけなかったもの。
 花火ちゃんが止めに入っても、手は出さなかった。
 これからもお兄ちゃんは私を守ってくれる。ずっと、ずっと。

 その確信が揺らぎ始めたのは、十歳になった頃。
 クラスの女子が泣いてたから理由を聞いてみたら、年上の兄に叩かれた、って言った。
 信じられなかった。どんなお兄ちゃんも、私のお兄ちゃんみたいに妹を守るものだと思ってたから。
 不安になって皆に聞いたら、兄妹にもいろんな在り方があるんだって気付かされた。
 いじめる、叩く、馬鹿にする、悪口を言う、嫌う。他にも、たくさん。
 私のお兄ちゃんにはそんな部分はなかったけど、それでも、不安になった。

 私が頑張り始めたのは、それから。
 お兄ちゃんに嫌われないよう、お兄ちゃんが好きだって言い続けるようになった。
 だって、好きだって言い続ければ、好きになってくれるはずだもの。
 少なくとも、私のお兄ちゃんは絶対にそう。
 その甲斐あって、私はお兄ちゃんと良い関係を保ち続けている。
 お兄ちゃんは私に優しくしてくれる。馬鹿なことを言っても、ちゃんと相手してくれる。
 さすがに、今みたいな気分になるとは予想外だったけど。
「キスしちゃってもいいよね、お兄ちゃん。ここまで運んだお礼、頂戴」
 ちなみに駄目だって言っても、しちゃうから。
 油断大敵よ、お兄ちゃん。
 
 薄く開いた唇。ずっと欲しかったお兄ちゃんの唇。
 私にとっての聖域。そこにたどりついた私はきっと、これ以上なく清らかな気持ちになれる。
 清らかだもん。兄妹のキスなんておかしくないもん。小さい頃からいっぱいしてきたんだから。
「……うーん」
 でも、なんかカタルシスが無いっていうか、ムードが足りないっていうか。
 やっぱり、今日はほっぺたにしとこう。

 お兄ちゃんの右の頬に口づける。
 そのまま舌で舐めたり、吸い続けているうちに、お兄ちゃんが身動ぎした。
 口惜しさを感じながら、唇を離す。
「じゃあ、おやすみなさい。お兄ちゃん」


606 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:10:33 ID:F4oj/qfV [7/14]

 そう言って、顔を離した時だった。
 寝返りを打ったお兄ちゃんが、私の体を抱きしめたのは。
「え……ええ、え?」
 混乱する。きっと寝ぼけているだけなんだって、冷静に判断できる。
 でも、このシチュエーションって。
 たまにお兄ちゃんが寝ているところに忍び込んで、寝顔覗いてる時の妄想、そのままじゃない!
 エッチな夢を見てるお兄ちゃんが、たまたま隣に居た私を相手にエッチする、っていうやつ。
 ってことは、何。
 今から私、お兄ちゃんに抱かれちゃうの?

 ――やば。部屋に行ってシたくなってきた。

 この経験があれば、これから一ヶ月、いえ三ヶ月、いいえ半年は困らないわ。
 ここまで最高のネタがあったかしら? いいえ、あるわけがない。
 心臓の鼓動がうるさいし、吐息が熱いし、むずむずするし。
 すぐにここから逃げたい。早く溜まった欲望を解き放ってやりたい。
 お願いお兄ちゃん、この手を早く離して。私を自由にしてちょうだい。
 ……あれ? でも。
 これ、よく考えたら逃げる必要ないんじゃないの?
 だって、想像通りなら、私ここでお兄ちゃんに初めてを捧げるのよ。
 何を拒む必要があるの? 奪い取られなさい。今は性欲に任せる時なのよ!

「で、では。遠慮無く」
 小声で呟いてから、お兄ちゃんとの距離を縮める。一緒のタオルケットの中に入る。
 わああ――――お兄ちゃんの顔だ……。吸ってる息が全部お兄ちゃんの吐息だ。
 将来の仕事を選べるなら、間違いなくお兄ちゃんに添い寝する仕事を選ぶわ。
 これって、私向きの仕事よね。絶対に私以外には果たせない仕事だわ。
 他の人間には任せられない。もし前任者がいたって、すぐに地位を奪い取ってやるわ。

 では、未来へ向けての努力、その一。
 お兄ちゃんに私のおっぱいを揉ませる。
 大事な事よ。大事な事だわ。大事な事でないわけがない。
 お兄ちゃんの手に私の感触をすり込ませる。
 そうすれば、私のおっぱい以外じゃ満足できない、でかいものがいいわけじゃないって体が覚える。
 悪いわね、花火ちゃん。唯一のあなたのチャームポイントを奪ってしまって。
 その余分なものは、お兄ちゃん以外の男に味わわせてあげて。
 そうね、兄さんなんかいいんじゃないかしら。
 幼なじみだし、お似合いだと思うわよ。


607 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:11:28 ID:F4oj/qfV [8/14]

 お兄ちゃんの左手は私の背中に回っているので、右手を握る。
 起こさないようゆっくりと肘を曲げて、手を広げる。
 すでに、何かの拍子でお兄ちゃんが動けば、絶対に揉まれてしまう。そんな位置だ。
 どきどきしっぱなし。おっぱい揉ませたら、心臓の鼓動を感じて起きちゃうんじゃないか。
 ほっぺたにキスするのとは全然違う。
 だって、男に揉ませたこと一回もないんだもの。今から初めてを奪われてしまうのね。
 ごめんなさい、お祖母ちゃん、お父さん、お母さん。
 私は今この時から、淫らな女の子になります。

 意を決して、お兄ちゃんの手を胸に押し当てる。
 もう、それだけで体の芯までしびれた。シチュエーションが理想通りすぎる。
「ん……は、ぁん……こ、れ。こんなのって……」
 体をくねらせ、お兄ちゃんの指を激しく動かし、愛撫させる。
 手が届かないと諦めていたものが、手に入ってる。文字通りの意味。
 顔も、呼吸も。どこまでも熱くなっていく。
「も、う……これだけで、イっちゃい、そ…………あぁっ……」
 お兄ちゃんの顔。唇。朝だから、よーく見える。
 ここまでやったなら、後戻りはできない。
「おにい、ちゃん……」
 目を閉じて、顔を近づけていく。お兄ちゃんの唇を、これから奪う。


608 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:14:32 ID:F4oj/qfV [9/14]

「――――あぁっ!?」
 唐突に、強烈な快感が背筋に走った。
 背中に暖かな手の感触。Tシャツの上からじゃない。素肌に当たってる。
 お兄ちゃんの手が、シャツを避けて、背中をなで始めた。
「あっ、や……やめ、いひぅっ! だめ、だめぇ……そこ、弱くて、触っちゃ、やぁぁ……」
 神経を愛撫されているみたいに、脳も、指先も痺れる。
 上から下に。腰から首に。お兄ちゃんの指先の感触が絶えず動く。

 いつのまにか私はお兄ちゃんの手を離していたみたいだった。
 だって、さっきまで服の上にあったはずの右手が、服の中に入り込んでいるんだもの。
「やだ、寝ぼけてるの、お兄ちゃん……」
 そうじゃなきゃ、こんな大胆なこと、絶対にしない。してくれない。
 お腹を撫でて、脇を撫でて……両手で背筋を刺激するなんて。
「……はっ、ぁ……ぁぁ、んん、んぅ……」
 喘がないようにしても、結んだ唇の端から漏れてくる。
 お兄ちゃんを起こさないようにしてるのに、お兄ちゃんがそれを許してくれない。
「ひどいよぅ……おにい、ちゃ……んぁ、ぁふ……」
 いじめられてる。お兄ちゃんに、性的な悪戯をされてる。
 私の体を弄んで、たっぷり感じさせて、いつまでもじらし続ける。
 こんなんじゃ、生殺しだよぉ…………

 背中を撫でていた手が、ブラのホックを外した。
 ここにくるまで、私にとっては永遠に続きそうなほど長かった。
 下着の拘束が緩んで、隙間ができる。お兄ちゃんの手は容赦なくそこに入り込んでいく。
 両手で、左右から脱がしていく。
 呼吸が普段通りにできない。何キロも続けて全力で走った後みたい。途切れ途切れ。

 お兄ちゃんの手が、とうとう前の方にやってきた。
 ブラはもう完全にずれてる。肩に引っ掛かってるだけ。
 お兄ちゃんの手が、私のおっぱい揉んでる。
 直接、何にも遮られず、指先が乳房をいじり出す。
 喘ぎ声を我慢する余裕は無くなってた。快感に全ての制御を任せ、悶える。
 悶えて、欲望を檻から解き放ち、より強い快感を得ようと、全身を熱で満たす。
 たまに指先が乳首に当たる。そんな些細なもので、一つ喘いでしまう。
「お兄ちゃん、おにいちゃん、おにい、ちゃん…………お兄ちゃんっ」
 好き。好き。大好き。
 いくら叫んだって、この気持ちは伝えられない。
 どれだけお兄ちゃんを欲しいかは、どんなに強くその体を抱きしめても伝わらない。
 お兄ちゃんと一つになれないことがもどかしくて涙が出そう。
 もう隠せない。
 隠す壁は確かにあったはずなのに、もう爆発して木っ端微塵になって、跡形もない。

 セックスして。
 純潔はお兄ちゃんのために大事にとってたの。いつか来ると思っていた、その時のために。
 今がその時。今以外の機会は、後にも先にも無い。
 お兄ちゃんになら奪われても良い。むしろお兄ちゃんじゃなきゃ嫌。
 私のわがままを聞いて。
 お兄ちゃんのためならなんでもする。
 恥ずかしいことでも、ちょっと怖いことでも、なんでも。なんでも、なんでも……なんだってするから! 
 だから、私を選んで。私だけを抱いて!


609 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:17:37 ID:F4oj/qfV [10/14]

 お兄ちゃんの穿いているジーンズを脱がしていく。
 ベルト、トップボタン、ジッパー。ジーンズと一緒にパンツも力任せにずらす。
 飛び出したのは、勃起しているお兄ちゃんのモノ。弾かれたせいで揺れる、男の人特有の、男性器。
 顔を近づけて良く見る。傘の部分が少し濡れている。初めて見たけど、誰もが皆こうなんだろうか。
 そこは、お兄ちゃんの匂いが一番強い。
「こんな大きいのが、体に入るっていうの……」
 本当に? ひょっとして私の知ってる知識って、嘘だったりしない?
 だって、見てるだけで……体を串刺しにされるような感覚を覚える。
 もちろん例えだけど、目の前にすると、あながち例えだと言い切れないような。

 で、でも!
 お兄ちゃんのなら平気よ! 平気だもん! 怖くなんかないわ!
 うう。確か、前に読んだ本によると男の人の性器を撫でたり、キスすると気持ちいいんだ、って。
 寝てる……よね。お兄ちゃん。
 何の夢見てるんだろう。私の夢だったらいいんだけど……他の女との夢だったら?
 途端に憎らしくなってきたわ。
 私をこれだけ夢中にさせて、感じさせたくせに。自分は気分に合わせて誰にでも興奮する、なんて。
 そんなの許さないからね。
 お兄ちゃんは私の。私だけの恋人なんだ。浮気なんか許さない。
 お兄ちゃんを気持ちよくさせられるのは、私だけなの!

 そびえ立つ一物を両手で包み込む。びくびく震えてる。体のどの部分よりも熱い。
 おもむろに顔を近づけ、濡れている傘に唇を付ける。
 濡らしている液体は、ぬるぬるしてて、言い表せない奇妙な味をしてた。
 だけど、お兄ちゃんのものだと思えば、抵抗感は無くなってしまう。
 陰茎を上下に愛撫しながら、傘を舐めていく。
 裏のちょっとくぼんだ部分を、舌先で集中して攻める。
 そうすると、お兄ちゃんの体が小さくピクッとする。

 反応を楽しみ続けていると、次第に陰茎が膨らみだした。
 きっと強く感じてるに違いない。キスを幾度も繰り返して、小さな穴を舌で拡げる。
 お兄ちゃんの腰が動いたのはその時。弾みで半ばまで口にくわえ込んでしまった。
「ン、んぐぅっ?!」
 間髪入れず、口内にいっぱい熱いものが注がれた。口の中を全部満たすんじゃないか、って思った。
 臭いが口から鼻へ流れていく。とっても臭い。
 ねばねばしているものが、歯にも舌にも口内にも、絡みついていく。
 吐き出してお兄ちゃんの布団を汚したくなくて、私はねばねばしたのを全部飲み下した。
「あれ、精液って、もしかして今の……なの?」
 妊娠するためには膣の中に出さないといけない、って知ってるけど、飲んでもいいものなの?
 今のところなんともないから、大丈夫よね……きっと。


610 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:24:42 ID:F4oj/qfV [11/14]

「……トイレ」
 お兄ちゃんの声が聞こえて、びっくりした。
 なんとなく自分のしていることが悪いことに思えて、ずらしていた下着とジーンズを元に戻してしまった。
 一度もやったことない動きだったのに、恐ろしいほど手際よく手が動いた。
「お、お兄ちゃん? 起きちゃった? ごめんね」
「妹か? なんで、ここに……まあいいか」
 あれ、いいんだ、添い寝してても。添い寝っていうか、ほとんど性行為だったけど。
「と、トイレに行ってくるの?」
「悪い、ちょっとだけ……」
 タオルケットをどけると、壁を伝いながらふらふらと部屋を出て行った。

 扉が閉まる。……行った、わね。よし。
 戻ってくるまでに部屋に行って、あれをとってこないと。
 ゴム。避妊具だ。
 ここまでやったのだから、お兄ちゃんには絶対に本番までやってもらう。そうなったら、ゴムが必要。
 お兄ちゃんとの間に子供が欲しくないのか、というと、否。欲しいに決まってる。
 だけど、何事も計画的じゃなきゃいけない。
 私は冷静に物事を判断できるの。さっきは、妊娠でも子供でも何でも来い、って気分だったけど。

 お兄ちゃんの部屋から出ようと、扉を開ける。すると、そこに見知った顔があった。
「……花火ちゃん?」
「よう、ちっさい妹。アニキの部屋で何をやってたんだ?」
「それはこっちが聞きたいわ。なんで人様の家に勝手に上がり込んでるの」
「玄関の鍵、開けっ放しだったぞ。入られたくないんなら鍵をかけておけよ」
 花火ちゃんは、いつもみたいに男っぽい喋り方で話しかけてくる。
 しかし、全てがいつも通りというわけじゃない。
 眉間に青筋が浮かび上がっているし、右手が拳骨の形になっている。
「何怒ってるの、花火ちゃん」
「怒らないとでも怒ってるのかよ。
 アニキの布団の中に潜り込むなんて、ずるい手を使いやがって。まさか、手を出したんじゃないだろうな」
 あれ、さっきしてたことは見てないの?
 それなら良かった。バレてたら、何か言うよりも先に、花火ちゃんは手を出しただろう。
「いいえ。まだ何も。添い寝していただけよ。
 私は、勝つための手段をとり続けているだけのことよ。それをずるいだなんて、考え方が甘いんじゃないかしら」
「勝つために、か……そういうことなら、私は最後のカードを切らせてもらおうかな」

 花火ちゃんが一歩踏み込んできた。後退する。また近づかれた。下がる。
 じわじわと距離を詰めながら、花火ちゃんが言う。
「ちっさい妹。許せ。全てはアニキを手に入れるため。アニキの幸せのため。お前は犠牲になれ」
「……なんですって」
「安心しろ、命までは奪わない。二度とアニキの前に姿を現わしたくない、と思わせるだけだ」
 そんなことを聞かされて安心するわけがないじゃない!
 退路は? 正面突破は無理。
 それなら、窓から飛び出すしかない。鍵が掛かっていたら、窓を割って外に出る。
 この部屋でお兄ちゃんと続きをできないのが残念だけど、命には替えられない。


612 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:28:18 ID:F4oj/qfV [12/14]

「ねみい……」
 どのタイミングで飛び出そうか図っている途中、お兄ちゃんが戻ってきた。
 寝ながら歩いて居るみたいな有様だった。全然前を見ていない。
 花火ちゃんはお兄ちゃんの存在に気付くと、お兄ちゃんに道を譲っていた。
「あ……アニキ。おはよう」
「おはよう。悪いけどまた寝るからな」
 お兄ちゃんは誰に話しているかわかっているんだろうか。
 あの様子だと分かって居なさそうな気がするわ。

 お兄ちゃんは布団の方じゃなくて、私の方に近づいてくる。
 何を頼りにして歩いているんだろう。匂い? 
 さっきまでぴったりくっついてエッチなことしてたから、ありえる。
「おう、こんなところに居やがったか」
「お兄ちゃん、布団はあっちで――」
「枕が逃げるな。眠れん」
 はい?
 疑問の声をあげるより早く、私は押し倒されて、のし掛かられた。
 その様子を見ていた花火ちゃんが、叫んでから、私の方に近づいてくる。
 私とお兄ちゃんを力尽くで引き離すつもりなのだろう。
 だけど、そんなことをしても無駄。
 私は笑顔を浮かべて、花火ちゃんを見返した。

 見てたでしょ。お兄ちゃんが私を押し倒すところ。
 花火ちゃんの出番はないのよ。女の魅力で負けたんだから。
 早く帰って、お兄ちゃんに優しくされる妄想をしながら自慰してれば?

 花火ちゃんはさらに顔を赤くして、詰め寄ってくる。
 でも残念。私の上にはお兄ちゃんがいるから、手を出すことはできやしない。
 それでも構わず花火ちゃんは拳を振りかぶり、私の顔だけを狙って拳を放った。
 馬鹿ね。どこを狙ってくるかバレバレな攻撃を、避けない敵がいるとでも思ってるの?
 これはゲームじゃないのよ。たった一人の人間の奪い合いなんだから、負けられないの。
 避けるに決まってるじゃない。

 首を捻って攻撃を躱す。
 風圧を頬で感じた。部屋中の床の畳をひっくり返すんじゃないか、って思うぐらい強力な一撃。
 でも。
「当たらなきゃ意味ないのよ、花火ちゃん」
「黙れ! まだまだこれからだ!」
 そう言って、花火ちゃんが拳を戻す――ところで、お兄ちゃんが呟いた。
「……あれ、コレジャナイ。これ枕違う」
 私の体の上でうつぶせになっていたお兄ちゃんが、体を離した。
 花火ちゃんは不意を突かれて止まっていた。その隙をついて、お兄ちゃんは花火ちゃんの腕をとった。
 お兄ちゃんが私の視界から居なくなる。次の瞬間には、別の場所に移動していた。
 一瞬の間に押し倒した、花火ちゃんの体の上に。
「――あ、アニキ? ……あの、えと」
「ああ、こっちか」
「へ?」
「枕はこっちだ。そこのじゃない」


613 名前:ヤンデレ家族と傍観者の兄 ◆KaE2HRhLms [sage] 投稿日:2010/08/22(日) 12:29:40 ID:F4oj/qfV [13/14]

 お兄ちゃんが、花火ちゃんの体を、敷き布団代わりにした。
 大きなおっぱいを枕にして、うつぶせになって眠っていた。
「な、なにやってんのよ、お兄ちゃん!」
「な、ちょ、何だ。なにやってんだアニキ! ちっさい妹、これはどういうことだ!」
「コレジャナイって、そこのじゃないって、どういうことよ! 私だって枕代わりになるわよ!
 いつか絶対に花火ちゃん以上大きくなるんだから! そうに違いないわ!」
「あっ……アニキ、私の胸は枕じゃなくって、でも……ちょ、揉むなよアニキ!
 バカ、胸は……弱いんだってば。やめろ、ってば……こんなのまだ、駄目だって……ふぁっ……」
「さっきはあんなことまでしたくせに! お兄ちゃんの……バカぁぁぁ!」


 ――結局、お兄ちゃんは花火ちゃんの胸を枕代わりにしたまま、お昼過ぎまで眠っていた。
 よほど疲れていたんだと思う。
 でも、理由があるからって、お兄ちゃんが私にやったことは許されるわけじゃない。
 私は決意した。今度お兄ちゃんがあんな状態になったら、絶対にモノにすることを。
 そして、邪魔者が家に入りこまないよう、戸締まりをしっかりする。

 今回、私にとっての収穫は、毎夜のネタに困らなくなったという点に尽きる。
 キスはしてないけど、おっぱいは揉まれたし、精液飲んじゃったし。
 これはもう、次があったら絶対にお兄ちゃんに処女を奪われてしまう。
 その時が来るのが、今から楽しみでしょうがない。
 せめてそれまでに、コレジャナイとか言われないぐらい、胸が大きくなってますように。
 絶対に、どんな手段を使ってでも、花火ちゃんには負けない。
 譲れないのよ、お兄ちゃんの隣の位置だけは。
 これから一生をかけて、恩返ししていくんだから!