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571 名前:ほのぼのヤンデレ[sage] 投稿日:2010/09/05(日) 18:09:13 ID:21xiy4T5 [2/6]

 とある日の放課後。私は人気のない第三校舎の裏に向かっていた。
 何故かと問われると、今朝、ベタというかなんというか、下駄箱に手紙が入っていたからである。
 字が非常に綺麗で、無心で何度も読み返してしまうぐらい綺麗だった。差出人は無く、文字的に女子からの呼び出しかと思ったが、私は別の可能性も即座に考えた。
 最近、なんとなく正義のヒーローごっこで不良共を片っ端から叩き伏せていたから、それについての呼び出しかもしれないと。勿論、不良さん達からである。
 まぁ、別に叩き伏せればいいんだし、過剰防衛にならないぐらい。
 とりあえず、と、近くに都合良く落ちていた鉄パイプを拾い、私は黙々と足を進める。
 鉄パイプを拾ったのは、流石に漫画や小説みたいに一人で何人もぼっこぼっこにはできないから、自衛の為に持っていくだけであって、あくまで自衛。
 過剰に防衛するかもしれないけど正当防衛だから問題ない。
 で、目的の場所に着いたわけだが、不良さん達はいなく、私の通う高校の制服を着た女の子が一人いるだけだった。
 女子からの呼び出しだったか。
 ぽいっと鉄パイプを投げ捨てる。女の子が若干怯えていたからだ。
 ――それにしても。

 目の前の女の子は非常に可愛かった。
 艶があり、手触りがとてもよさそうな、今まで見てきた中で最上級の高価さを誇る綺麗な黒髪を、背中の中ほどまで伸ばしたロングヘア。
 黒々とした、綺麗で可愛らしい大きな瞳は今は少し不安に揺れている。
 それらに加えてさらに、紅くて小さくて愛らしい唇。そして全ての元となる雪のように白いキメの細かい肌。
 ――なんというか、二次元幼女がそのまま三次元に迷い込んだような容姿をしている。
 つまり可愛い。だが、忘れてはいけない。彼女は私の通う高校の制服を着ているが、ロリなのである。幼女である。身長、150センチぎりぎりいってるかいってないかぐらいだ。
 私と20センチ近くはなれている。私服で手を繋いで歩いたら私がロリコンと勘違いされかねない容姿だ。
 というか、この短時間で手を繋いで一緒に歩くことを妄想させるとは、なんとも罪な可愛らしさである。

 いけないいけない。そろそろ本題に入らなければ。
「それで、何の用だ? 私をここに呼んだのはお前だろう?」
「え、と。はい、そうです」
 緊張した表情で返す彼女に、思わず手が伸びそうになる。
 何だこの、動く麻薬。可愛すぎる。よく戒めないとついうっかり摂取してしまいそうだ。
「それで、用件は?」
 そう訊くと、途端に彼女は頬を真っ赤にして俯き、もじもじしはじめる。何故か少し息も荒い。
 それを見て私は――
「げほっ、がはっ!!」
 口から血を吐き出しながら倒れた。受身を取れずに諸に背中を打ちつけてしまう。
 現世にこんな少女がいるなんて。彼女は、言葉遣いがアレで、影では愚痴ばっか言ってそうな感じの今時の女子高生とは遠くかけ離れた存在だ。
 そして美少女、じゃなくて美幼女。これは、まさに絶滅危惧種。
 まさか、悪勢力(主に不良)の間で【断罪者】などという痛い通り名を付けられた私が、たかが可愛い幼女に吐血して地に伏せられるなんて・・・・・・。
 さっさと、終わらせなければ、死ぬ。死因、萌死になんてのは許されることじゃない。
「よう、けん、は?」
「そんな死にそうな感じで喋らないでください!」
 いやいや、さっさと用件を言ってくれないと血が止まらない。
 というか、貴方、姿はロリなのに口調は後輩キャラなんだね。もうちょっと、こう、わがままをよく言う子に育って欲しかったりもしたけど、これはこれで、あり、かも。
「よ、ようけんをいってくれ」
「あ、うぅー」
 もう一度繰り返すと、やっぱり頬が真っ赤に染まる彼女。
 もしかして、私への告白だろうか? 
 それとも、私の幼馴染である神崎 翔への告白を手伝って欲しいとかだろうか。
 多分、後者な気がする。アイツは絶賛ハーレム拡大中だからな。顔もいいし、運動もできるし、勉強もできるし、性格もいいし、チャラくないし。
「散れ!!」
「ふみゅ?!」
 しまった、妬みのあまり突然叫びだしてしまった。彼女は相当驚いている。普通驚くだろうから彼女の反応は普通なんだけれども。

572 名前:ほのぼのヤンデレ[sage] 投稿日:2010/09/05(日) 18:15:43 ID:21xiy4T5 [3/6]
「それで、用件は何? どうせアイツなんでしょ? アイツへの告白を手伝ってもらいたいんだよね? 
 あっはっはっはっ。一時でも私への告白かと思った私が馬鹿だった。滑稽だな。
 というか前にも数回こんなことがあったな。今回は相手が可愛すぎるから忘れていたが。
 あーもう、アイツなんて皆にロリコンロリコン言われて死ねばいいのに。
 というかもう刺されなさいよ、あんなに嫉妬されてるんだからそろそろ刺されてくれてもいいじゃないか。
 ヒロイン何人だっけ? 担任、生徒会長、私の義妹、アイツの義妹、クラス委員長、お嬢様、風紀委員長、後輩、メガネっ娘、アイドル、クラスメイト。
 挙句の果てに、幼女まで?! アイツの攻略キャラの数が多すぎる。
 いや、もう何人か病んでいいよ。刺されていいよアイツ。
 昼ごはん五月蝿いよ。私もすぐ近くにいるんだから。昼ぐらい静かに喰え。
 いや、死ねよもう。主人公体質の癖して鈍感じゃないし、うまく皆を丸め込んでるし、いつも悪い人たちに襲われたときには私を頼るし、その割には見返りないし。
 バレンタインなんてアイツのハーレムメンバーの何人から義理チョコを送られるだけなのに対して、アイツはハーレムメンバー以外にも先輩、同級生、後輩からたくさん貰ってるし。
 しかも何故か媚薬入っていてアイツ暴走して大変だったし、そうだよね、いつも無表情で無口みたいなキャラ設定が認識されている上に、顔が女の子にしか見えない、というかもはや女の子である私が告白されるはずないもんね。
 というか女性としてみればアイドルにも勝てるぐらいのレベルとはどういうこと? 
 私はニューハーフじゃないもん、男だもん。レズでもないもん、うぅぅぅぅ。」
「あ、あの。鬱宮先輩?」
「ぐすっ、そもそもだな、前提として――え? あっ!」
 美少女に話をかけられ、ようやく自我を取り戻す。だいぶ、恥ずかしいところを見せてしまったようだ。というかあんなに長々と喋ってしまうなんて、馬鹿だ、迂闊だ。終わったことだから気にしても仕方ないけれど。
「あ、あのですね、先輩は勘違いをしています」
「勘違い?」
 彼女の、さっきから紅みがかっていた頬が更に真っ赤に染まり、首筋までそれは至った。
「わ、私が好きなのは、鬱宮先輩です」


573 名前:ほのぼのヤンデレ[sage] 投稿日:2010/09/05(日) 18:16:53 ID:21xiy4T5 [4/6]
「・・・・・・」
 今、彼女なんて言った? 私が好き? フフフフフフフフ、馬鹿にしてはいけない。この私が普通の告白で初対面の女性と付き合うなんてことありえないというのに。
「駄目だな。笑っちゃうぐらいお前は甘い」
「そう、ですか・・・・・・」
 彼女があからさまに落ち込むが、勿論私はそんなことは気にしない。
「お前、私のことが好きなのか?」
「好きです!! この気持ちは本物です!」
 ロリが自分の平らに近い(つまり平らではない)胸に手を当て、必死に私へと語りかける。
「だったら、監禁でもして私を閉じ込めて、私を脅して、私と付き合えばいいだろう!」
「か、監禁なんて犯罪じゃないですか!」
「その正常な反応が既に私に好意を寄せる者として失格だ。私を愛しているんだったら、私を手に入れられる可能性を100パーセントにするぐらいじゃないと全然駄目だ。例えば、脅したり、気絶させたりしてな」
「じゃ、じゃあ監禁するので付き合ってください!!」
 私は手加減して彼女の頭を叩く。
「そこは私の首を絞めたり、ナイフで脅したり、スタンガンで気絶させる場面でしょうが!」
「は、はぃ!」
「というか、面と向かって監禁すると言われても・・・・・・やっぱり強制的な監禁じゃないと萌えないな」
 私が馬鹿なことを呟いている間、彼女は慌てて近くに置いてあった自分のバックを探っていた。筆箱を取り出し、そして何かを取り出す。
 ハサミだった。まぁ、合格。
 彼女がそれを私の方に突き出しながら、また告白をし始める。
「わ、私と付き合ってください。付き合ってくれないと、こ、殺します」
 がくがくぶるぶるでまったく怖くなかったけど、想像して欲しい、可愛い幼女が、ハサミを持って、付き合わないと殺すと言う、震えながら。
 とても萌える。生きた麻薬とはこのことだな。一日一回拝まないと吐血しそうだ。
「そうだな、私と付き合うんだったら毎日、電話100回、メール100回が課題だな」
「が、がんばります」
「それと、登下校は、んー、帰るときは一緒でもいいけど、登校中は私の後を隠れながら移動しろ」
「先輩の家は近いから問題ないですけど、どうしてですか?」
「可愛い後輩が先輩をストーカーするなんてとても萌えるじゃないか」
「ぅ。そ、そうですか」
「あれ? そういえば何で私の家を知っているんだ?」
 そう訊いた瞬間、いきなり彼女は慌て始めた。
「い、いや。あの、先輩の妹さんから訊いたんです。決して後をつけてたとかじゃありません!」
「ふぅん。まぁ、いいや。それじゃ、さっそく一緒に帰るとしよう。その間に、私と付き合うときの心構えを叩き込んでやる」
「はい!!」
 幼女が、私に向けて満開の笑みを浮かべた。それを見た私は大量の血を口から吐き出し、ぶっ倒れたことは言うまでもない。



574 名前:ほのぼのヤンデレ[sage] 投稿日:2010/09/05(日) 18:18:51 ID:21xiy4T5 [5/6]
 そして現在、帰宅途中に至る。
「まずだな、私に近づく女は全員殺せ。勿論、冗談じゃないぞ」
「うぅぅ。そんなこと出来るわけないじゃないですか」
「今のところは私に近づく女性なんて深言ぐらいだから別に殺さなくてもいいが」
 ちなみに深言とは彼女のことである。言寄深言(ことよりみこと)これが彼女のフルネームだ。ちなみに私は鬱宮病(うつみややまい)だ。非常に微妙な名前である。
「とにかく、私を愛するんだったら、私は狂愛を求める。たとえ体が他の男に支配されても、心だけは私へとあり続けるような、そういう女性が一番だ」
「大丈夫です! ちゃんと病のことは愛しています!」
 ちっこい少女に名前を呼び捨てにされ、愛を叫ばれる。これ以上萌える場面が他にあるのだろうか?
 ちなみに、名前の呼び捨てはお互い合意のもとで、私も彼女の名前を呼び捨てで呼んでいる。私としてはただ単に少女に名前を呼び捨てにしてもらいたかっただけなのだが。
「そして、三日以内に私の部屋に盗聴器を仕掛けること。勿論、家族や私に見つからないように。本当は今日中にしてもいいぐらいだが、深言は素人だからな、三日以内で許してやる」
「あ、ありがとうございます?」
 色々と話している間に、どうやら深言の家に着いたらしい。確かに私の家から近い。
「私の家はここです。送ってくださってありがとうございました」
 そのまま彼女は家に帰ろうとするものだから、思わず肩を掴んで止める。
「どうしたんですか?」
「そこは普通キスをするところでしょうが! 家に誘い込んで眠らせたり、今ここでスタンガンも可!!」
「えぇ?!」
「どうした? まさかとは思うが、私を愛する者として別れ際に私にキスをするぐらいは常識だよな?」
 キスをしやすくするために少し屈んであげる。
「うみゅぅぅ。は、恥ずかしいです」
「順調に行けばどうせそのうちそういう関係になるのだから、大人しくキスぐらいはしなさい」
「わかりました! えぃ!」
 私の後頭部に手を添え、一気にキスをしてくる深言。彼女はちゃんと当たる瞬間に減速し、歯がぶつかるということはなかった。
 問題はこの後だった。
 唇と唇が触れ合った瞬間、言葉では言い表せないような甘さが頭を直撃し、一瞬にして理性が崩壊した。
 二秒で崩壊した理性を理性と呼べるのかどうか定かではないが、私は彼女の家の前で、堂々と彼女の口腔内に舌を進入させてしまったのである。
 だが、理性が崩壊したのだから仕方がない。彼女が驚いているのを確認しつつも、彼女の暖かい口の中で私の舌は暴れまくっている。
 必死に舌を奥に突き入れ、深言の反応がアレなところを重点的に責める。そしてたまに焦らす。彼女の後頭部を押さえつけているため、顔が離れるなどということは一切起きない。
 そんなことが続いて五分ぐらい経っただろうか。舌が疲れるなどということがまったくなく、もうずっとディープキスだった。途中からは彼女も積極的に舌を絡め、もはや二人の顔面は唾液塗れである。
 それでもディープキスを続けるものだからもし人が見ていたら呆れるしかないだろう。
「んっ、んっ、んっ。ん、んんんんん!!」
 彼女がビクビクと体を震わせ、若干私に体重を預けてくる。どうやらイってしまったらしい。
 深言がイってなおディープキスは続いた。達した後だからか、少しの間、彼女の舌は動かなかったが、すぐにまた絡まり始める。
 どうしよう。これ、本当に麻薬だ。頭が甘く痺れて、蕩けて、何を考えているかわからなくて。もうぐちゃぐちゃで。
 十分後、ようやく私は深言を解放した。それまでに彼女は三度もイき、私は嬉しく思った。彼女を感じさせることができたのだ。
 まさかキスだけで行くなんて事が現実で起こりえるとは思いもよらなかったが、多分、愛故だろうと勝手に納得しておいた。
 頬を染め、荒い息をついている、蕩けきった表情の幼女の頬に軽くキスをしてあげる。というか、深言も我に返らないと危ない人だ。
 薬をやっているようにしか見えない。スカートからはぽたぽたと何かが太ももを伝って垂れてきている。名称は言えないけれど。
「それじゃ、明日私をストーカーするように」
「や、病」
「何?」
「ぁ、愛してます」
「フフフフ、私も愛してるよ」
 もう片方の頬に軽くキスしてあげる。
「ばいばい」
 未だに呆けている彼女を尻目に、私はようやく家へと向かった。
「気持ちよかったな・・・・・・」
 口の中に残っている深言の唾液をこくこく飲み干しながら、上機嫌に家の中へ入る。
「ただいま」
 明日が楽しみだった。
 それと、深言はちゃんと電話100回、メール100回をこなしたのである。ご褒美に何をしてあげようと考えつつ、上機嫌のままベットに横になる。
 そういえば、何で私のことが好きになったのか訊いていなかったな。明日にでも訊くか。
 ここでようやく私の意識は闇の底に落っこちた。





 続くんだろうか?