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58 :Are you Youta?:2010/09/13(月) 00:29:21 ID:rKGw24w1


皆さんは転生という言葉を聞いたことはあるだろうか。
転生とは生まれ変わること。つまり一度死の経験を味わい、またこの現世に舞い戻ること。
俺はあまり現国が得意な方ではないから転生についてはこんな感じにしか言えない。

何故いきなり転生について語ったかというと、俺は転生してしまった。本当に





結局葬式では俺がいきなり蘇り、かなりの混乱を起こしてしまったが、蘇って良かったオーラが出てきてなんとかその場は収束した。

そして時早く5年が経ち、俺こと陽太は

「陽ちゃん~。朝ご飯できたよー。」
「あいよ。」


風上陽太ではなく、雲下陽太として新たな人生を歩むことになった。

今更だがここで過去の俺の状況を確認。
風上であった時の俺は中学1年生で後1ヶ月と少しで2年に進級という時に屋上からフェンスと仲良く落っこちて死亡した。
原因は幼なじみの斎藤 星奈によって追い詰められたからだ。
雲下になった時にテレビのニュースでたまたま俺の事故?がやっていたので少し驚いた。もちろん、風上陽太が生きてたこともニュースで取り上げられていた。
さらに風上陽太は記憶喪失になってしまったともニュースで言っていた。




多分現在の風上陽太はあの世であった小学生、本来のこの体の持ち主である雲下陽太君だろう。
雲下陽太について分かることはまず当時小学5年生であった彼は肺癌になってしまい、小学1年生の時に県の病院に入院。
手術を何回か行うが良くなるどころか悪化を辿る一方。そして2年生の時、まだまだ子どもだというのに余命3年の宣告。
そして俺こと風上陽太が落っこちた日に雲下陽太も宣告通り死亡。
まあ、その二人があの世でこんにちはをしてお互いまさかの復活のチャンスに遭遇。
そして俺達はお互いにまた再開する約束をして現世に。





59 :Are you Youta?:2010/09/13(月) 00:30:13 ID:rKGw24w1

ところが蘇ったまではいいが俺風上陽太と雲下陽太は違う方の声に応えてまさかの入れ替わりになってしまう。

そして俺は今回のことは勝手に転生だと自負することにした。
正直、めちゃくちゃうれしい。自分の体ではなく、親も別人で、環境も違うが、星奈から逃れられたことはとても最高の状況だ。

星奈とは風上であった時の俺の幼なじみ。肩胛骨辺りまである髪は漆黒に染まり、顔は現代の大和撫子。まだ幼さが残っていたが今じゃ完璧になっているだろう。
文武両道、才色兼備なヤツは中学に入ってからかなり告られていただろう。



しかしイケメンさんだろうがその告白を全て断っていた。理由は………風上陽太を好きになっていたから。

昔から俺………いや、今の俺は雲下だから……昔から風上陽太によくくっ付いていたが、まさか好きでいたとは思わなかった。
早く気付いていれば良かったが風上陽太は斎藤星奈の愛に1ミリも気付かず中学最初のバレンタインデーを迎えてしまったんだ。
その日が最悪な一日になると知らずに。
あまり思い出したくないからこの日はまた後日ということで。まあ、簡潔に言うと星奈の我慢は限界だったわけだ。


「陽ちゃん~早くしなさいな。」
「はいはい。」

ちなみに下から現在の俺、雲下陽太を呼ぶ女性の声は母親の雲下 優子さんだ。
彼女は穏便な性格で爽やかな表情以外見たことがないが、雲下陽太が入院していた時はかなり荒れていて今だと想像すらできない。
葬式の日では号泣しながら俺に抱きついていたが、顔は歓喜いっぱいの笑顔だったので俺は未だに優子さんのマイナスの表情を知らない。
知らなくていいことだからいいけど。

「さてと…」

俺は2階まで伝わる朝飯の匂いに釣られてリビングに向かった。





60 :Are you Youta?:2010/09/13(月) 00:33:42 ID:rKGw24w1


****


「陽太起きろ。」

目覚めたら目の前にゴリラがいた。

「…動物園?」

次の瞬間ゴリラは俺の腹にかかと落としをしてきた。

「ゲハッ!!!何すらこのゴリラ!!!」
「まだ寝ぼけているらしいな。」

流石に顔に8発ビンタを喰らえば目が覚める。

「いてて……もう少し優しく起こしてよ…」「何言ってる。もう下で梓と星奈ちゃん、母さんが待ってるぞ。」
「本当に!?」

急いで顔と歯を洗い、ブレザーに着替えリビングに行くと同じみの顔が4人定位置に座ってた。

「おはよう」

まず母さんが俺に挨拶。

「まったく……おはようさん」

ゴリr………父さんが呆れ顔で朝の挨拶。

「おはよー、兄ちゃん」

次に我が妹の愛が鬱陶しく俺に抱き付いて来た。

「おはよう、あなた。」

最後に幼なじみの星奈が誤解度100%のセリフ言ってきた。

「はあ?星奈さんはいつから私の許可なく兄ちゃんの嫁さんにでもなったの?」
「あら?愛ちゃんはあたしと陽太を夫婦と認識してくれたの?ふふふ、ありがとうね。」
「認めてなんかいないよ!兄ちゃんの一生の伴侶は私って決まってるの。」
「おい、陽太。貴様可愛い我が娘に何をした?」



まだ何も喋っていないのに何故か父さんが戦闘体制になる。
「おはよう。母さん朝食はオムレツ?」
「そうだから早く座って食べなさい。」

そんな父さんを無視して椅子に座り朝食にいそしむことにした。
うん、今日の母さんのオムレツは変にしょっぱいよ。

俺、風上陽太は記憶喪失者である。
5年前屋上から落っこちた際に意識不明の重傷になり、2日後に奇跡的に目を覚ましたが頭を強く打ったためか記憶を失ってしまった。

だが、不思議なことに自分の名前と誰かとの約束は覚えていた。





61 :Are you Youta?:2010/09/13(月) 00:36:16 ID:rKGw24w1

誰なのかと思い出そうとすると何故か自分の姿が出てきてしまいうやむやになり、結局約束は果たせずにいる。

約束の内容は『再開』。これだけは絶対に頭から離れず、強く意識している。

「兄ちゃん兄ちゃん!兄ちゃんからも言ってあげてよ。『俺の妻は愛だ』って。」

気付くと妹が俺の横にいた。こいつは俺を犯罪者にするつもりか?

「馬鹿ね。兄妹の結婚は法律上認められてないのよ。更に陽太君はあたしともう一生を過ごすって約束をしてるのよ。」

星奈もいつの間にか横にいた。てか、初めて聴いたよ。そんなこと。


「見なさいよ。兄ちゃん『なんだそれ?』って顔してるじゃん。つまらない嘘はやめて。」


「それは陽太が記憶喪失だから。小学生の頃にはもう約束したんだから。」

今更だが星奈。お前見た目と違って結構喋るな。別に構わないけど。

「だったら、わ……私は兄ちゃんが記憶を失う前にキスしたんだから!!!」
「や、やめてよ!父さん!俺は無実だ。」
「黙れ。お前は死刑だ。」

不意にラリアットを仕掛けてきたよゴリラが!

「陽太。愛ちゃんの話は本当なの?」
「まずい。星奈まで俺に危害を加えるのか!?」
「あら?オムレツがまだしょっぱいわ。何がいけないんだろう…」


母さん、それは塩の量一択だよ。次回はもっと少なく!そしてよくのん気に朝食済ましてるね!?

「わ…わたしが兄ちゃんとキスか………くふふっ。」

「妹。お前絶対嘘ついただろ!?早く誤解解け!」
「さあ馬鹿息子よ二度目のあの世を楽しんで来い。」
「陽太に常識叩き込まなきゃね?」

妹が自分の世界にトリップしたため、俺は毎度の如く死闘を繰り広げた。
ちなみに今回は軽傷で済んだ。