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201 :ヤンデレ臣下とヤ○チャ王 [sage] :2007/12/17(月) 21:49:12 ID:/z4YnT6a

「陛下、ご聖断を」
侍従長の東雲がさっきから僕を催促する。
会議に出席している連中の中で、紅一点しかも唯一20代の彼女だが
出席中のメンバーの中で一番、僕に対する視線がキツイ。
その怜悧な美貌もあいまってなおさらキツク感じる。
対する僕はそれに視線を合わせれない。
いい加減にしてくれと思う。
好き好んで皇家に生まれたわけでもないのに皆が僕に責任を押し付ける。
本当にうんざりだ。いい加減全てを放り出してコメリカにでも亡命しようか。
流石に戦争相手の国に亡命したら東雲も追いかけてはこれないだろう。

王紀3075年
70年前に始まった戦争は今では所々で戦闘を思い出したかのように始め
そしてまたいつの間にか終わることを繰り返しながら未だに終わりを迎えない。
御爺様が始めたはずの戦争なのに、御爺様とその側近は皆死んでしまった。
だが、それでも5年前父上が一部の反発を押し切ってコメリカと休戦条約を結び
一応武力衝突は終わりを告げることが出来た。
そしてその父上も崩御し今では僕がこの国の皇王になってしまった。


そもそもの始まりは、御爺様が亜細亜国家の開放とか言ってはじめた小さな戦争だ。
結果、亜細亜は開放されたけど植民地を持っていた国々は再植民地化を目指して本格的な戦争が始まった。
休戦条約のお陰で、いまでこそ小さな小競り合い程度は起きているがそれでも戦闘はおこなっていない。
その間に世界はそれぞれの国の利害の為大きく4つに分かれてしまった。
コメリカ自由連邦、人民解放者共同体、欧州連盟、そして僕の国が所属している亜細亜統合評議会。
この4者が未だに覇権を争っている。そして亜細亜統合評議会の議長は僕だったりする。
だけど、正直言って僕は覇権なんかまるっきり興味が無い。
さらにぶっちゃけて言えば、狭い部屋に閉じこもって好きなアニメを見ている時が一番幸せだったりする。
宮殿の物置をこっそり一人で改造した隠れ家だけが僕の世界だ。
その世界が安寧ならあとは知ったことではない。


202 :ヤンデレ臣下とヤ○チャ王 [sage] :2007/12/17(月) 21:50:07 ID:/z4YnT6a
だけど先月そんな小さな世界の安寧もあっという間に終わりを告げた。
東雲だ。
彼女はどうやったかは知らないが鍵をかけていた僕の隠れ家に侵入していた。
その日の公務を終えて溜まっていたアニメの鑑賞に勤しもうと部屋の戸を開けた瞬間の僕の驚きは
言葉に出来ないものがあった。
驚いて固まっている僕に対し、東雲はその手に秘蔵萌えDVDを持ち、酷く冷たい表情で
「陛下。陛下はこのような下賎の者が見るようなモノは見てはなりません。
この表紙に載っている破廉恥な二次元の汚物など御目に入れては穢れてしまいます。
この汚物の声などお聞きになっては御耳が駄目になってしまいます。
陛下は私だけを見て、私の言葉だけを聞いていればよろしいのです。」
と一気にまくし立てて握力だけでDVDを潰してしまった。
それから僕がコツコツ小遣いをためて買ったDVD・フィギア・漫画・情報誌全て捨てられてしまった。
その夜の床で密かに涙したのは今でも記憶に生々しい。

だけど、それからも僕は暇を見つけてはコツコツと新しい隠れ家作りに勤しんで
ようやく一昨日、隠れ家2号が完成した。まだソフトは無いがとりあえずハードは完成した。
そして次こそ東雲に見つからないようにしようと固く心に誓ったのだ。

そんな日々を送っていた僕だが、いきなり今日
東雲から「御前会議を開きたい」と言われ少々面食らった。
そもそも御前会議は政務、ことさら国体に関することで開かれる。
侍従長の東雲にはそもそも関係の無いことだ。
しかも父上が休戦条約を結んだ時を最後に開かれていない。
そんなことを考えているとその様子を見た彼女は
「国体に関する緊急事態です。陛下お願いいたします。」
と、どう見てもお願いしている感じには見えないが、とにかくお願いされてしまった。
彼女が僕にお願いなど天変地異の前触れか。とも思ったがそれほど急を要する自体なんだろうと
納得し政務官・軍務官・内閣閣僚、軍部それに加え特別に侍従長の東雲・集めた会議を開くことにした。
そして会議の冒頭、東雲はいきなり僕の前に座っている皆に対して
「軍の情報局からの情報だが、コメリカの情報部が陛下の誘拐を計画している。」
と爆弾を投下してきたのだ。
一気に会議はざわつき始めた。
それはそうだ。
いくら僕の側近とはいえ一介の侍従がこんな発言をすればそうなる。
だがあっけに取られている僕達を他所に東雲は言葉を続けた。
「ついては陛下の御身を害そうとしたコメリカにも、それ相応の対価を支払わせる必要がある。
コメリカに対し正式に休戦条約の終了ならびに宣戦布告することを発議する」
それだけ言うと東雲は場を見渡す。
軍の将軍連中はしたり顔をして黙り、内閣の面々は顔を真っ青にしてざわめいている。

その様子を見てなんとなく僕にも状況が分かってきた。
元々戦争をしたがっていた軍は内閣に休戦条約の破棄を迫ってたんだろう。
だけど内閣としては5年前に結んだばかりの条約を破棄したくない。
それで業を煮やした軍が直接僕に発言できる東雲を使って会議を開かせた。
多分そんなところだと思う。

僕としてはもちろん戦争は避けたい。
というか僕にそんな重い決断なんて、とてもじゃないが出来るはずもない。
そう僕はヘタレなんだ。ヤ○チャ並なんだ。ほっといてくれ。
僕は自分の小さな世界の安寧だけあれば十分なんだ。



203 :ヤンデレ臣下とヤ○チャ王 [sage] :2007/12/17(月) 21:51:23 ID:/z4YnT6a
act.1

昔、陛下は私にべったりだった。

父が先帝の侍従を務めていた関係で私は昔から宮中に参上することを許されていた。
だが幼い私にはそんな大人の決めた難しいことなどまったく分からず
ただ仲のいい年下の少し頼りない小さな男の子と遊ぶことが何より楽しかった。
だが、そんな関係もいつしか終わりを迎えた。当時小学生だった私はてっきりその子も
同じ学校に通うものとばかり思っていた。だがその子は選ばれた子だったのだ。
王太子、つまり現人神の子。
もちろん普通の小学校になど通うはずも無く、
私たちは離れ離れにされた。たまに父に連れられ宮中に行っても昔のように遊ぶことは中々出来ない。
あの子と離れ離れになることが我慢できず父にかなり我儘を言った記憶がある。
そんな時、父は決まって「殿下はお忙しいのだ。」とたしなめられた。
中学校に上がると流石に殿下がどういうお方か分かってきた。
我々とはまったく異なる世界に住まわれるお方。
その頃にははっきりと自分の持つ殿下にたいする気持ちが恋心だと気づいていたが
それはある種の諦観も併せ持ったものだった。
そうやって無為に3年間は過ぎ、ただただ惰性で通っていたようなものだ。
だが再び転機は訪れた。父が宮中に上がらないかと言ってきたのだ。
曰く「殿下の御傍用人に空きができた。花嫁修業のつもりで仕えてみないか?」と
その言葉を聞き、私は産まれて初めて天に感謝した。

やっと殿下の傍へ近づくことが出来る!

まず可能性は無いに等しいが0ではなくなった。そのことに狂喜乱舞した。
それからの私は必死で宮中のしきたり、儀典のしきたり、政務・軍務、さらには閨中術まで勉強した。
今まで自分の外観など気にしたことなど無かったが必死で化粧も覚えた。
そうして殿下の傍用人として仕え始めてしばらくしての頃。
延々と続いていた戦争も休戦条約を結ぶことになった。
私はただ戦争が終われば殿下と過ごす時間が増えるかもしれない、とその程度にしか考えていなかったが
殿下が帰国された時どこか様子がおかしかった。
日中公務にも身が入らない様子で夜は深夜まで何か考え事をされている。
何か向こうであったのかと思い同行した侍従に問いただすとコメリカ産メス豚が殿下に色目を使っていたらしい。
思わず、その侍従に掴み掛かりそうになるが何とか押さえ、
さらに詳しい話を聞いてみるが、それ以上のことは分からないと返事が返ってきた。
それを聞き今度は激情ではなく、妙にすっきりとした冷静な考えが浮かんだ。

このままでは殿下を取られてしまう。もっと殿下のそばに居ないと他のメス豚どもが近づいてきてしまう。
ならばもっと偉くなればいい。そうして殿下に近づくメス豚を排除する。
その為ならどんなことでもする。

その後は必死で勉強し大学を出た。父のコネを使い正式に宮内省の東宮侍従になる。
さらに殿下が帝位に付かれた時には侍従長となるよう念入りに裏工作をした。
あとは殿下が即位するだけ。
そんな時、帝がたまたま崩御した。さっさと帝位から降りてもらう為に毒まで用意したのに無駄になってしまった。
だがこれで殿下の御世だ。その傍には常に私が居る・・・
そんなことを即位の礼の時考えていたのは誰にも明かせない秘密だ。


204 :ヤンデレ臣下とヤ○チャ王 [sage] :2007/12/17(月) 21:51:58 ID:/z4YnT6a
殿下から陛下と呼び方が代わって暫くすると、再び陛下の様子がおかしいことに気づく。
またどこかのメス豚が色目を使ってきたのか、といぶかしむがどうやらその様子も無い。
とりあえず宮中の保安所の監視カメラで暫くご様子を見ることにした。
そこには一人こそこそと宮殿の片隅にある倉庫へと入る陛下が写っていた。
あんなところに何が・・・?もしやどこかのメス豚との逢引か?
一瞬そんな不安がよぎるが、まさかと思い直す。
宮内の女官連中は私が取り仕切っているといってもいい。そんなメス豚が現れたらすぐさま分かるはずだ。
では一体何故?そんなことを考えているうちに再び殿下が出てきた。またも周囲を窺いつつこそこそとしている。
とりあえず考えることを止め私は陛下が出てきた倉庫へとやってきた。
鍵を開け中に入ろうとするが開かない。
おかしいこの鍵で合っているはずだ。まさか陛下が鍵を変えられているのか?
私に隠しごとなんてありえない。私は陛下の全てを知っていなければならないのに!
奇妙な高揚感を体に感じると気づいた時にはドアを力任せに破っていた。

中に広がっていた世界は私の知らない世界だった。
最近TVでよく特集されている所謂オタクの部屋だ。
何故こんなものが、そもそも何故陛下がこの部屋から出てきたのか。
何もかも分からなかった。

とりあえずその辺にある箱を手に取るとそこには半裸の女が描かれている。
やたらとデフォルメされた目や異常なほど巨大な胸がやけに癇に障る。
なるほど。
陛下も年頃だ。もちろん性に興味をもたれてもおかしくはない。
いや、そもそも英雄色を好むとも言うからあたりまえだ。
なのに私ときたら未だに陛下に夜伽をして差し上げていなかった。
そうか。
だから陛下はこんな破廉恥なモノを見て御自分をお慰めになっていたのだ。
私が気が利かないばかりに陛下はこんなキタナイモノを使わなければならなかった。
そう考えると世界が真っ白になる。
それにしても、、、陛下も私を求めてくださればいつでもどんな時でもこの体を献上するのに。
いや体だけじゃないそもそも私の体も心も魂も全て陛下の所有物だ。
それともシャイな陛下のことだから、私から行ったほうが良いのか。
そうだそのほうが良いに決まっている。
そう決めると自然に私の口から笑いが零れてくる。
「あは・・アハハは・・ハハハアハハハハハハハハハはあハハハはははあははははああはあああああああああ」